ティラノゲームフェス2016参加作品
235 のレビュー-
虹のくじら-TyranoEdition-窮屈だと感じる環境や時間の中で、そこから逃げ出せたら…と、一見して対比的な二人の少女が「虹のくじら」という絵本をきっかけに展開されていくお話です。 淡く優しいタッチの絵と、それに対比するような学校という環境での重苦しさが見ていて胸がギュッとする思いでした。 スチルや立ち絵、背景が切り替わる演出が個人的にとても好きです。 ラストシーンは特にそれが効果的で思わず魅入ってしまいました。 読んでいるこちらまで窮屈さを感じる程リアリティのある描写と、「虹のくじら」という幻想的でどこか救いや希望を感じる世界観、対比的だけどどこか似ている二人の儚い少女たちが美しく、ステキな作品でした。 ステキな時間をありがとうございました!
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アムリタ、地獄に水彩画のような淡いタッチと、しきりに「アムリタ」と繰り返すボイスが特徴的な作品でした。 物語の冒頭のような、何か核になるお話を断片的に切り取ったかのような……不思議な世界観でした。 アムリタとは誰/何なのか、色々と考えてしまいますね。 全容がわかるストーリーがあったらぜひ読んでみたいです。 不思議で新鮮な感覚を味わえる作品をありがとうございました!
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あなたと3人とどうとでもなる死体概要欄にあるように、ショートミステリーです。プレイヤー自身が探偵として、容疑者と思われる人物達の話を聞いたり、屋敷内を事件の手がかりのために探索をしたりします。 短いながらも丁寧に作り込まれていて、情報整理をきちんとすれば自ずと犯人が判明します。 短いやり取りの中で、この事件が起きた屋敷内での人間関係が垣間見れ、BESTENDでは、(やったことは勿論犯罪ですが)犯人側にも辛い事情があったのだと同情せざるを得ませんでした。 短時間でミルクティーを片手に、本格ミステリが楽しめるステキな作品でした! ありがとうございました。
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妹のろいタイトル(※タイトルではない)の女の子、可愛い~~!!と、ホイホイされてプレイしました! なんて不純。 ビジュアルだけでなく、「妹のろい」という意味も気になって、プレイを始める前から色々と考えながら読み進めました。 @ネタバレ開始 「妹」とタイトルにあることから、メインビジュアルの困り気味の切ないほほ笑みが可愛い、この女の子が妹だな!やったー! そして、のろい…パッと思い浮かんだのは“呪い”。 ……まさか~!「妹の、ろい」かなぁ~!なんて頭お花畑でした。 まさか本当に呪い…そして鈍(のろ)い、といじめられていた過去があり、そしてそれが巡り巡って…とは思ってもみませんでした。 @ネタバレ終了 前半部分のキャッチーでコメディなやり取りと、ある真相が判明してからのシリアスな展開が非常にテンポが良く、パズルがカチ、カチッとはまっていくような展開は素晴らしかったです。 2つのエンディングがありますが、どちらもその選択をしたらそうなるだろうなと思えるラストでした。どちらも好きです。 @ネタバレ開始 さゆちゃんとの卒業式(デートかな?)では、あれほど溺愛していたアキヒト君が最後の最後に「行かないでくれ」ではなく、「行けー!」とさゆちゃんの背中を押しているかのような、「お兄ちゃん」をしているシーンが特に好きです。また、最愛の妹・さゆちゃんとの本当に最後の別れであり、さゆちゃんに執着する自分との卒業のようにも見えました。二人の卒業式だったのかなぁ、なんて思ったり。 タイトル画面だと錯覚していた、さゆちゃんの困ったような切ないほほ笑みもこのシーンまでくると意味がわかる構成でとても良かったです。立ち絵もスチルもさゆちゃん、かわいい!!!!! 終始目が幸せでした! @ネタバレ終了 短い時間の中でコメディとシリアスの両側面が楽しめる、ステキな作品でした!プレイ出来て良かったです。ありがとうございました!
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明くる日の夢タイトルが気になり、プレイしました。和風伝奇もので非常に好みのお話でした! 絵本を語るような形でお話が展開していき、シーン毎にイラストが用意されています。クリックする度に絵が変わり、10分程の中で何枚描かれたのだろう!?と感嘆する程豪華でした。最初から最後までギュッと詰まっており魅せられました。 終盤あたりの展開から少女のこれからは悪夢を見る事もなく、家族であるお兄さんと幸せに暮らしていくのだろうなぁ…なんて思っていたら、まさかのラストでした…。 ホラーなの!?と思ってしまう程、ゾゾゾ…!!と鳥肌がたちました。良い意味で不意を突かれ、タイトルの意味が判明する演出も相成ってラストの引きは衝撃的…!! 短い時間で濃厚なお話を堪能させて頂きました。 ありがとうございました!
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老と白和風な雰囲気とタイトルが気になりプレイしました。 何やら訳ありそうな老爺、廃れた村、そこに住む“不老不死”となったと言われる小さな少女。村の状況が芳しくないのは描写の端々にされている通りで、だからこそ、老爺と少女の存在が光って見えました。 スチルが2枚あるのですが、どちらも好きです。 特に2枚目は見た瞬間、「おお!」となりました。物語のその後に思いを馳せる事の出来る、ステキなスチルと演出でした。 また、立ち絵があるシーンでは背景も含めてモノトーン調で落ち着いた雰囲気で、村の物寂しさが伝わってくるようでした。それに対比するかのように色が入るシーンはグッときました。 @ネタバレ開始 口は悪いけれど優しく渋かっこいい淵野さんと、 健気なましろちゃんに幸あれ! @ネタバレ終了 短いながらも緩急があり、お話のテンポもよく、「そういうことだったのか」と不老不死にまつわるお話も綺麗にまとめられており、ラストシーンを見ると続きの気になるお話でした。 ステキな作品と時間をありがとうございました!
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名馬との邂逅サムネイル画面の絵に味があり、気になりましたのでプレイさせていただきました。 一本道のストーリーノベルですが、一つ一つの絵の加工が重厚感を醸し出し、一篇の絵本を読んでいるような感覚でした。 文章から察するに中国戦国時代北方のお話だと思われますが、語尾や絵がその時代感や土地感に説得性を持たせていて、物語全体の「スコシフシギ」を補強しているように感じました。 素敵な作品をありがとうございました。
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いきなり魔王勇者と組んで魔王を倒す王道な展開ですが、肝心の勇者がレベル1でクセの強いキャラクター。何も起こらないはずがない! アイテムが謎解きのヒントになっていて、親切なつくりになっていたと思います。無事にまおうを倒せてよかった! 素敵な作品をありがとうございました!
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ガラス姫お話も登場人物たちも絵も、全てが優しくて読了後はとてもほっこりした気持ちになりました! イラストがとても豊富で30分もかからない短い時間の中で、沢山の温かさや美しさ、コミカルで可愛いシーン等…バリエーション豊富なイラストを堪能出来、「ガラス姫達はどうなるんだろう…?」と時間を忘れて楽しめました。 @ネタバレ開始 絵本の方の「ガラス姫」と、その絵本を読んでいた司書さんの上司、館長の髪飾り(シュシュかな?)と「ガラス姫」に登場するある人物が似てる…?となりました。でも双方、言葉遣いは違うし果たして…?と本作の本編にあたる「ガラス姫」のお話以外の世界観も気になりました。一つの作品を二つの視点で読めるのって、楽しいですね! @ネタバレ終了 ステキな時間と作品をありがとうございました!!プレイできて良かったです!!
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不変の空、囚われの令嬢政略結婚の為、船で移動中の少女コーデリア・ノースちゃん。 船内での出来事から物語は始まります。 文字と背景のみですがリアルな描写が続き、 眼の前で繰り広げられているかの様でした。 コーデリアちゃんの性格も少しずつ柔らかく 変わっていくところも見所です。 @ネタバレ開始 物語は下へ下へ落ちていき・・・ とても重たい物語の中、青い空を見上げたときは 少しだけ胸が軽くなりました。 どうか、追手の手から逃れられますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品を有難うございました!
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幼馴染は献身的!よくある三角関係・・・?と思い読み進めましたが この幼馴染只者じゃない・・・!! 2END回収しましたが、どちらを見ても 幼馴染はとっても献身的です! @ネタバレ開始 END1の花音ちゃん誘拐ENDも好きですが END2の影の黒幕夜々ちゃんがめちゃ好きでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品を有難うございました!
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アムリタ、地獄に短いながらも、絵本の様なイラストと 音読の声が魅力的な作品でした。 アムリタとは一体何者なのか・・・ 色々と考察の余地があって面白かったです。 素敵な作品を有難うございました!
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【EP4追加!】Buddy Collection(バディコレクション)「BUDDY COLLECTION」 Switch版も出ている2016年の優秀作品賞受賞作 フリーゲームとしても 最高レベルといっていいクオリティではないでしょうか もはやプロが作ったのかと思うくらいです 名探偵を養成する学園に通う主人公たちが 次々と起こる難事件に挑むという内容 依頼をこなすときはバディを組むというルールがあり 乙女な主人公がイケメンとコンビを組めるというのも 特徴のひとつでしょうか ただ、事件の内容はなかなかに骨太! 自ら謎を解き明かしていく感覚は とても楽しく、非常にワクワクさせられました しかも、小説でもドラマでもなく ちゃんとゲームだからこそのミステリに落とし込まれていて 本当によく練り込まれた作品だと感じます ミステリゆえネタバレは避けますが これはぜひ色んな方に遊んでほしいですね ちなみに…… @ネタバレ開始 制作サイドからは、なんとなく瀧くんへの歪んだ愛情を感じる気もしますが 私は犬井くん派でした! @ネタバレ終了 EP4以降も楽しみにしております
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Last Halloween Nightちょっぴり気弱な骸骨くん、怪しい雰囲気のミイラ男、 元気いっぱいのカボチャ男。 タイプの違う3人とお話をして恋愛をするハロウィーンの夜。 どの結末も(色んな意味で)ドキッとして面白かったです! @ネタバレ開始 個人的には、わがままな王様のENDが最高&好きでした!!!! @ネタバレ終了 素敵な作品を有難うございました!
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ふたばさよこのどこどこかきぴー!か、か、かわいい~~! でも可愛いだけじゃない!!! よく変わるさよこちゃんの表情と、とにかく可愛いイラストで読み進めるのが惜しいと思うほどワンクリックしてから眺めておりました…かきぴーのボディが可愛すぎる、可愛いばっかりしか書けていませんが、本当にそんな感じです。(特にぴょーんと逃げるところの絵が可愛いですね!) ゲームとしては、画面上に隠れているかきぴーを探すものです。ほかにも仲間がたくさんいるので、それを探すのも楽しいです。説明文に毒っけがあるところもよき。ゆめかわぴが可愛すぎる…。 エンドはBACEDの順に拝見しましたが、徐々に判ってくるストーリーもとても好きです…。ぐっと心を締め付けられるような気持ちになって物語が終わりました。余韻がすごい。 世界観の完成度も高く、非常にお勧めの作品です。
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coda:夜の教室に不思議パワーで閉じ込められてしまい、 女の子とお話をする甘酸っぱい恋愛のお話でした。 @ネタバレ開始 ・・・というのは冗談で。 事件の香りもプンプン致しました。 開始早々事故で死んでしまった彼女とお話する悲しい物語と 思いこんでいたので、trueではすっかり騙されてしまいました。 good→true→normalと見たので、いい意味で裏切られて 清々しい気持ちです。 @ネタバレ終了 これは全部のENDを見る事をおすすめします。 貴方もきっと騙される事でしょう・・・。 素敵な作品を有難うございました!
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あなたと3人とどうとでもなる死体事件です!! 事情聴取や現場検証を自分で行い、思考し、犯人を指名する 推理マニアにはたまらない作品でした。 難しすぎず、ちゃんと物語を読めば分かる難易度なので 1人でサクッとプレイ出来ます。 紅茶を片手に・・・この作品には ミルクティーがおすすめでしょう。 素敵な作品を有難うございました!
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ガラス姫
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不変の空、囚われの令嬢貴族の令嬢が辿る過酷な運命が綴られた、読み応えのある物語でした。 ここから大逆転が!?→違った、まだ落ちていく!→ここから大逆転が!?→違った、まだ落ちていく!…とどんどん悪くなっていく状況に、ヒヤヒヤしながらの読了でした。 重たい話は苦手という人は少しだけご注意を。 @ネタバレ開始 どこまでもどこまでも状況が悪くなって、ついには娼婦として叩き売られてしまい、どこまでいったら状況が好転するのだろう……と主人公の令嬢のどん底っぷりが苦しかったです。 船の中で次々に乗っている人が死んでいくと「ああ、よかった」とどこか安堵する気持ちが生まれてしまう極限状態が怖くなると同時に人間の持つ一面を引き立てていました。 最後は繋がる空に思いを馳せて終わりましたが、願わくば遠くない未来に祖国に帰られるといいな…と思いました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました!
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Last Halloween Night皆と会うのはこれが最後になるHalloweenの夜に選ぶ選択によって、未来がガラリと変わる……のですが、選んだ選択肢によってはちょっぴり怖い展開もあって、ドキドキしました。 @ネタバレ開始 一番上のパンプキンくんから一人ずつ過ごしていきましたが、一番最後の選択肢を一番初めにすればよかったかなと思いました。 一番最後がサクッと「こうしてHalloweenは終わった」的な流れだったので、いい感じに締めるには三人の誰かを残しておくべきだったなぁ…と。 個別ルートに入った後も選択肢では小まめにセーブしたりして無事に全エンド到達出来ました。 主人公が現実に前向きなエンドが個人的にはお気に入りです。 @ネタバレ終了 選択肢によって主人公が成長することを前向きに受け入れていたり、望まぬ結末を迎えたり…まさにHalloweenの魔法にかかった一夜でした。 ありがとうございました!