ティラノゲームフェス2020参加作品
10036 のレビュー-
カドナのドキドキ爆弾ゲーム!
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Pygmalion@ネタバレ開始 ずっと気になっていた作品。 ドールを嗜む者にとって、『ピグマリオン』とは聞きなれた単語ゆえ、どういうお話かと満を持してプレイ。 @ネタバレ開始 月日をかけて、何も無い「入れ物」を満たしていくのが人形との付き合いだと思っているので、リデルちゃん、厚意はうれしいけど既に「中身が満たされている人形」はちょっと……と、思ってしまった。受け入れるフリートも人形として受け入れたのかリデルとして受けれたのかどちらなんだろう、一つの幸せの形ではあるが。 翻ってもう一つのエンドはリデル×フリート(順番大切)の、人形しか愛せなかった男の子がちゃんと人間と向き合えました的なおはなしで、ある意味王道。押しの強さは大事と思い知った次第w @ネタバレ終了 色調が古い絵本然としていて、綺麗に作られている。 実際にページをめくって読んでいる風に感じた。
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お前のスパチャで世界を救えこんにあです~!(この時点ですき) 全ENDコンプしました! にあちゃんはもちろんのこと、日数カウントのデザインやちびキャラのにあちゃん、UIにまでこだわりが感じられた、つくりが丁寧な良ゲーでした。 BGMのセレクトと使いどころも良かったです。あと、やっぱりE-moteは良い...! 日数カウント部分は、効果音も相まって「未来ラ○オと人○鳩」を参考にされたのかな?良き。 みそさんとにあちゃん、ありがとう!!
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願い星は少年の形をしているタイトルも含めてゲーム内に出てくるイラストがとてもレベルが高ったです。 タイトル画面の幻想的な雰囲気、とても素敵でした。 @ネタバレ開始 個人的には流血ものはちょっと苦手ですが、それを超えるシナリオの良さがありました。 重めの話でしたが、イオリの優しさの裏に抱えた闇や風子が自分を傷つけてでも求める純粋な気持ちは、グイグイ物語へ引き込まれまれる要因になりました。 ラストの身体に帰る選択肢は、風子が迷いの中でイオリに向かって話していることが伝わり胸が熱くなりました。エピローグの風子がみんなの前で自己紹介する所も成長している所が伝わってゲキアツでした。 @ネタバレ終了 心を揺さぶられる良作でした。
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天海のメッセージボトル素晴らしい作品でした。 メッセージボトルのタイトルから海から流れてくるものをイメージしていましたが、SF作品だったとは…!! ピアノの静かなBGMと音声の入ったテキスト、それがどれも雰囲気に合っていて魅了されました。 @ネタバレ開始 最初の宇宙へメッセージを送るというストーリーの引きがよかったです。続きが気になるっ! と思いました。 テンカちゃんが通常の時間軸と違って早く育っていくのは、割とよくある展開かな、と思いましたが、親子として描いたのは気が付かなかったです。家族ものの話が好きなのでとても気に入りました。 声優さんの演技も素晴らしくテンカさんが涙ぐむラストの手紙は、目頭が熱くなりました。 @ネタバレ終了 素晴らしい良作でした。
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私が『ヤンデレ』になった理由健気な少女ちゃんが笑顔でいたり、ひとりで泣いていたりしているのがとても心苦しかったです……。 タイトルから期待できる通り心理描写が丁寧で恋をしたときの苦しみが良く表現されていました。 @ネタバレ開始 とはいえ、一方でヤンデレ好きなので彼女がハイライトをなくしたり 顔に影が落ちたり不穏なBGMが流れたりするたびに 「やったぜ」となりました(ごめんね) あんなに我慢していた彼女がおまけでは立派に成長して……( ;∀;) ハッピーエンドだと個人的に思います。 @ネタバレ終了 少女ちゃん可愛くてとても面白かったです、ありがとうございました!
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幸せな毎日を夢見るインパクトの強い展開の連続で、どんどんお話にのめり込んでいけました。 @ネタバレ開始 しかしその反動として、ラストの部分はそれまでの興奮に水を差されるような感覚はありました。 でも、逆に言うとそれだけ話に入り込んでいたということでもあります。私は作品を読んでいて、夢を夢だと確信するのに時間がかかってしまい、自分の考えが間違っていたのだとなかなか認めることができませんでした。そういう面で、「頭がおかしくなった」という状態を本当に実感することになり、貴重な体験ができました。 @ネタバレ終了
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女中浮世の怪談何度もゾクッヒエッとさせられつつ惹き込まれる文章と演出に どんどん読み進めてしまいました! 怪談を話し終えた後の浮世さんのお話にも 想像を掻き立てられて良かったです。 全体に漂うモダンかつレトロな雰囲気がたまらなく素敵でした。 各話タイトルやセーブロード画面のイラストのセンスも好きです。 浮世さん言葉選びが独特で可愛かったです。 各話の登場人物も魅力的で表情の描き方が素晴らしいなと思いました。 @ネタバレ開始 「十三年前の夏井沢」 最初の話らしく王道で切ない、すっと胸に入ってくるお話でした。すず子ちゃん可愛い! 「裏切りの対花」 ラストの和花奈ちゃんの表情がたまらなく好きです。 「恋人形ノガミくん」 「オイオイやめとけやめとけ……」って言いたくなるようなゾクゾク感が良かったです。 「優しいお肉屋さん」 イイハナシダナー( ;∀;)やさしい! 「数字の悪魔」 演出が特に凝ってて感動しましたし、ラストはキュンとしました。 黒星くんのキャラがツボです。 @ネタバレ終了 寝る前にこんな話……眠れないよ!笑 って思いつつ実際浮世さんがいたら話をねだってしまいそうです。 大変面白かったです!ありがとうございました!
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Paint Over圧倒的な描写力。 絵が描けなくなって悩む少年のお話。友人や先生から話を聞きながら物語が進んでいき、「なるほど、こういう話か」と分かっていたはずなのに、その美しさにぶん殴られてしまいました。グラフィックはもちろんですが、その場面での情景描写が本当に美しくて圧巻です。 何かに行き詰まっている時に、ふと視野を広げると映る、それまで見えていなかったもの・気付かなかったものの美しさ。それを再発見した気持ちになりました。 素晴らしい作品をありがとうございます。
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バスルーム見事に「やられたなー」という感じでした。 シャワー中に周りが気になることあるあるー、とか思いながら読んでいましたが、何となく違和感がずっとあって。後で明かされて「そういうことか!」となりました。 @ネタバレ開始 髪の毛を拾って仕舞ったところで、証拠隠滅かと気付きました。そして、部屋に入って「ですよね」と。 振り返ってみれば、だから幽霊に怯えていたのかと納得でした。 @ネタバレ終了 短い時間でぞくりとさせていただきました。ありがとうございます!
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青い翅の蜘蛛数分で読める1000文字の絵本風ノベル。 鮮烈で切ないです。大人にも子どもにもおススメ。 青い「翅(はね)」の蜘蛛というタイトルからして興味を引きますよね。 蜘蛛に翅はないのに。 @ネタバレ開始 大人の絵本ということでしたが、読みやすくて子どもにもおススメできますね。 蜘蛛と蝶々をキャスティングした暗喩という感じで、人間に置き換えて思うところが沢山ありました。 自分に無いものを羨んで、攻撃して、取り繕って。 ここまではマイナスイメージ。 虚像の自分でも幸せで、何に変えても守りたくて、最期まで隠し通す。 ガラッとイメージが変わりました。 そこまで焦がれていたのなら、それも幸せだろうと。 しんみりと、少し目頭が熱くなりました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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KANNNOKKiC10H8形をしたバッジに心惹かれ、楽しくプレイさせていただきました! 探索ゲー要素や、ティラノ?!と思わせるような戦闘システムも素晴らしく、 油彩調の豊かな塗りも心地よくて好きです。 @ネタバレ開始 作品の各所に散りばめられた化学ネタがとにかく小気味良いです。 スキルの消費CPが各分子の分子量だったり、 組成式では原子の配置が見えなくなるため官能基の性質がマスクされていたり、 NaOHを入れてスケールの大きいにもほどがある電気分解を行ったり、 エーテル君がいかにも沸点低くてエステル君がフルーツの香りしたり、 アミド君の立ち位置や出身の話(合成経路とか)、 ニトロ君の服装の模様のNの最外殻電子とか、 アルデヒド、カルボン酸の両方の性質をもつギ酸とか。 ケクレ(科学者)がベンゼンの構造を思いついたときの逸話も「そういえば!」ってなって面白かったですし、 後でスルホン酸アミドが(他のアミドよりも)比較的安定であることを確認して、ひとりで悶えてしまいました……化学反応はとうとい……! @ネタバレ終了 物語としても読みごたえがあり、化学Ⅰ範囲の「ここがすき」ってところがまさにマッチしていてすごく同志をみつけたきもちでした……! すてきな作品をありがとうございました!(ふぇのん)
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セリカ・リドル何がギリギリなんだろう? と気になりプレイしましたが、 確かにギリギリだー。人によっちゃあアウトかも!? @ネタバレ開始 と冗談交じりに言いましたが、ほのぼのとしたやり取りが楽しく、 ためになる謎解きクイズコーナーもあり、短編ですが楽しめる要素がいっぱいです。 女の子のイラストも可愛いです。 ラストはちょっとシリアスになって盛り上がるのもアツいです。 @ネタバレ終了 楽しい作品でした。ありがとうございました!!
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第12動画欠番【完全版】本作のコンポーザーSHINJI-coo-K(シンジ・クー・ケー)です。このたびサントラをリリースしたので(Twitterをご参照ください)ご興味の湧いた方はご支援くださると幸いです。みなさまプレイありがとうございました。
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ユーステティア【2/3シナリオ追加】とっても面白かったです! 「変態」がテーマと言うこともあり際どい表現もありますが、圧倒的な笑いのセンスとそこに混じる上品さが良い案配で、魅力的な作品でした! UIやフォントがお洒落なのも、また作品の雰囲気をより素敵にさせています。 モブキャラの命名やキャラクター達のちょっとした発言の笑いのセンスが良すぎて何度も笑いました。 そこからのちょっと真面目な雰囲気(シリアス) の切り替えも自然で、物語にメリハリがあって常に惹き付けられました。 お話がチャプターで別けられていて、1つ1つは短めなのですが、その中でもしっかりと物語が動いていくのと、テンポが良くて満足感が得られつつも次が気になる作りになっていて、とても楽しませていただきました。 キャラクターが全員魅力的なのもあって、お喋りできるモードがあるのが本当に嬉しかったです! 推しのエポちゃん可愛い……!!真夜中に訪ねて良かった……! 面白くて濃い物語を楽しめました。 続きがとても楽しみです!
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蒼白のマジックシールエメラルド(´∀`)ノリーフィの使命感とそれに共感して協力するシン。まっすぐな少年少女の物語でおもしろかったです。 決して熱くなり過ぎず、状況を分析しながらのシンの戦い振りが良かったです。まさに楯役ですね。 色で種族を分けていたり、魔法を使いすぎると魔法の根源に近づく等、興味深い世界観でした。 がんがん動く戦闘シーンも楽しかったし、あと、ルビがかっこよかったです。 失われた千年大地(ロストサウザンド)、腕まえ(レベル)、スペア(保険)がイカしていました。 あとがきを読みましたが、まさに情熱を注がれたゲームだと思います。おもしろかったです。
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僕らのノベルゲーム谷口さんにガチ恋ヲタクの「劇団くじら座」座付き作家、東雲です。 フェスが終了しようとしている今になって、ようやくこの物語に触れることができました。今この瞬間、こうしてプレイすることができたことが感慨深いです。はじめに自分語りをしてしまい本当に申し訳ないのですが、感想を述べさせていただきます。 この作品のことが心の片隅にありつつも、数ヶ月もの間ずっとプレイすることができませんでした。 それは、ひとえにこの作品が「ノベルゲームの集団制作」を題材としていたから。 主人公・樋口くんの痛みは、ゲームを制作していた頃の私自身の痛みでした。 それでも、創作を捨てることなんてできない。その光を手放すことなんて、できるわけがないんです。圧倒的な孤独の中でしか創作は生まれない。そして、そんな孤独を共有し、一緒に作り上げていくからこそ、集団制作は他の何物にも代えがたい幸せなんだと思いました。樋口くんも、僕も、集団制作を経験した多くの方々にとってもそうであってほしいなと思います。 「ノベルゲームの集団制作」という主題から逃げることなくストーリーを描ききった本作は、同人ゲーム制作者の交流の場という側面もあるティラノゲームフェスにまさにふさわしい力作だと思いました。素晴らしい熱量の作品でした。同人ゲーム制作者ほど刺さる内容だと思いますし、そうでない人にもリーチしてほしいなと思える作品です。 本作の魅力は、先述した集団制作を描ききったことに加え、キャラクターの解像度の高さにあると感じます。特に谷口香織というキャラの解像度はすさまじく、タツくんへのリアルな詰め方は見ていて本当に怖すぎました。リアルすぎる……こういう気が強い子、中高の部活に複数人いましたよね……。そしてちょーちっちゃくてかわいい。つまりはそういうことです。谷口さんとのシーンで話題に出たキャラ付けのメソッドは本当に勉強になりました。おそらく、作者さまご自身が本作において実践しているからこその登場人物の解像度の高さなのだと推察します。 それから、これはプレイする上で非常に重要なことだと思うのですが、とにかくストレスフリーに読み進められます。文章も、演出も。とりわけ演出については細部まで調整が施され、UIもとてもユーザーフレンドリーだなぁと感じました。キャラの絶妙な表情差分がまたいいのです。とにかく谷口さんがリアルすぎていいのです。あ、美央も好きですよ! 気になった点としては、谷口さんのごたる鋭く冷たい視線を内面化させて見てみますと、いくつかあるように思います。ですが、物語の熱量の前ではさほど気になるほどでもありませんでした。二点だけ挙げますと、まず前半のフックが弱いように感じました。それから、作中作の扱いは非常に難しいところなのですが、個人的な意見としては、作中作それ自体が読み手のイメージを喚起し、また本編に伏流するイメージの媒体であると望ましいと思うのです。もちろん本編のすべての要素に繋がる必要などなく、そんな意味づけを行う理由もありません。だけど、それは本編のテーマを示唆する比喩であったり、主人公たちにパワーを与え行動の動機づけとなるような内容であったり、そしてメタ層に位置する読み手そのものにリーチする物語であったりしてほしいのです。本作の場合、作中作はあくまで作り上げられる目的、達成されるべきゴール、世に放たれるべき対象であって、作中作の物語、「世界」そのものがイメージの源泉となることは少なかったのではないかと個人的に思いました。 とはいえ、個人の意見なので聞き流していただいて構いません。むしろ、作者さまご自身の表現したいことを追及してほしいと切に思います。 つらつらと書き連ねてしまい本当に失礼いたしました。忘れられない気持ちを、それでも忘れてしまおうとした気持ちを思い出させてくれる作品でした。素晴らしい作品をありがとうございました!
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タマキハル~序章 艮為山編~平穏でキラキラしていて、少しドキドキして嬉しくなる。 そしてたまにはちょっとした問題もあったり。 そんな、何気ない、だけど大切な学校生活の日常が丁寧に大切に描かれている印象を受けました。 個性的なキャラクター達との学園内(学園外)でのやり取りが軽快で、個々に大きな魅力を感じます。 @ネタバレ開始 だからこそ、最後の展開が重くのしかかって来ますね……。 この状態で待機となると、勿論続きはとても気になってしまうのですが、あまりにも……あまりにもっ! @ネタバレ終了 立ち絵の表情が豊富で、くるくると表情が変わったりして可愛らしかったです。 スチルもとても効果的で、よりエピソードが印象に残りました。 本作品単体としても魅力がありますが、 本当の意味で物語が完結する時にどう言った物語が紡がれるのかが楽しみです。
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鉛の魔女どんなゲームかちょっとだけ~と思ってたら結構長い時間やってしまいました!これは面白いです。サイコロで戦闘、経験値で能力がアップとかなり本格的なRPGを再現されててビックリしました!楽しかったです。
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ヤドカリとっても面白いお話でした! 立ち絵などは無く演出もシンプルなのですが、 その分とても分かりやすくて、すんなりと入ってくる文章に集中できたので、情景などが浮かびやすかったです。 ハイスペック美少女美優ちゃん+幼馴染の可愛いえみちゃんとの 賑やかで羨ましい学校生活の中に混ざる謎の生命体「ヤドカリ」と言う オカルト不思議要素が、またストーリーの続きを凄く気にさせる要素になっていて面白かったです。 @ネタバレ開始 えみちゃんも幼馴染らしいマウントの取り方とかしたりと、可愛らしい面があって好きですが、 美優ちゃんに凄く魅了されました。好きです。格好良すぎる……! それでいて理由があるとは言え、大食いと言うのがまた可愛い! たびたび挟まる食事シーンの描写も良かったです。 エンディング後、お互いの正体などが解った上での彼 / 彼女らの続きをとても見てみたくなりました。 「ヤドカリ」の活躍を見てみたいです。 @ネタバレ終了 大食いの美優ちゃんが来店した時のお店の方々の反応がとても大好きです。 皆さん良い反応されていて笑いました。 とても文章力が高く、凄く面白い物語でした!