ドラマ
8413 のレビュー-
雨音と自動人形 結(むすび)疫病で人類が激減した世界。時が止まったかのような古びたバス停での盲目のアンドロイドとの出会い。 記憶を封じ、人に返すことを生業とする主人公と、記憶を受け取ることを拒否するアンドロイドの少女。箱庭のような世界で、物語はゆるやかに進行していく。 スチルやOP、各種演出も美しく、雨音のする世界に溶け込むように入っていけました。流れるような物語の展開に、一気に読了。 @ネタバレ開始 左上のカウントダウンの数値? みたいなパラメータに最初から注目してたんですが、プレイヤーサイドのものでしたか! 目の前にアンドロイドがいるから、アヤちゃん関連のものかと想い、まんまと欺されました。 封じ屋というファンタジーな設定? と思わせつつしっかりSF。 すべてのエピソードが繋がり、伏線が回収されていくシナリオも読み応えがありました。 人間の持つ美しさとエゴの両方を描きつつも、救いのあるラストシーンかつ「結」はこれからの人類への希望が見えるようなものでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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彼女は彼女の糸を切るタイトルの音楽からぐっと引き込まれてプレイしました。繊細な主人公の目を通して語られる世界は、日常の風景なのに匂いまで感じられるようで、どこかやさしい。 細部までのこだわりの感じられる素敵な作品でした。ありがとうございました。エンディングも美しい!
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彼女はあなたの帰りを待っている。温かく、優しい雰囲気の、けれど少し寂しいお話でした。 情緒のある文章が素敵です。 1分弱の短いお話が、スルリと入ってきて心打たれました。 ラストのドアが開いたあとのイラストに和まされました。 読めてよかったです!
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彼女はあなたの帰りを待っている。Twitterでお見かけした時から、タイトル画面の優しい色使いと物憂げな女の子が気になり、プレイさせて頂きました。 オルゴールの優しい、落ち着く音色とある人物の帰りを待って思案する彼女の心の内も優しく、読んでいて心地が良かったです。 物語の「彼女」に関するギミックも非常に良かったです。 @ネタバレ開始 寿命のお話が出てから、「ん?どういう事?」と思って読み進めたら、なるほど。語り部であり「彼女」とは、仕事で忙しい主人を待っていた猫ちゃんだったのですね。 CG2の構図が巧みで、繋がった瞬間が何とも言えませんでした。 CG3、とても癒されました…温かな色合いに満足そうな、安心してしているようなお顔がたまりません。 人と猫。互いに生きる時間が違う事は避けられませんが、どうかいつか来るその日まで彼女とご主人が幸せでありますように、と温かい気持ちにさせて頂きました。 たくさん、大好きなご主人に撫でてもらってね…! @ネタバレ終了 1分かかるかどうかで読了でき、読後は温かな気持ちにさせて頂きました。 疲れた心にじわっと沁みる優しく穏やかな時間を頂きました。ステキな作品をありがとうございました…!
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よくある日常過去を変える力を駆使し、より良い未来を掴み取ろうと努力する主人公を描いたお話でした。 過去を変えて良い結果が得られるのかと思いきや、そんな風に都合よくいかないシビアさが面白かったです。特に過去を変えるための条件には、現実離れしそうな設定にリアリティさを与えていたように感じました。 過去を変えることのリスク、そしてその結果に伴う痛み、それを知らず安直に過去を変えるなんて考えるべきではないという教示でもあったのかなと思います。 @ネタバレ開始 誰も失わなかった世界 ん?雪ちゃんは…?と思いましたが、雪ちゃんを喪うのはデフォルトだから除外されてるっていうことでしょうか…。 『キミ』の選択 全員失ったー!! そしてもう過去を変えられないという部分も含めて、何気に一番怖く哀しい結末だった気もします。 一人っ子のボクとカノジョ 樟葉ちゃんの存在が失われるけれど彼女もあれだからあれだし(語彙力)、そのほかの大切な人達が無事なので一番救いがあるEDかもしれないですね。穏やかな結末で個人的には一番好きです。 変わらない日常 監視下ではあるものの、誰も失わなかったという点では良い結末であるのかも? 対等な関係 お土産もらえませんでした…泣 (このEDに至るまでの雪ちゃんのセリフの中に、「雪ちゃんが助かったのは…」とありますが、夏月ちゃんの誤りかと思われます。ご確認いただければ幸いです) ALL NOTHING これは…なかなかにBAD寄りのエンドではないかと思いました。樟葉ちゃんだけは失ってないのか?いや、そもそも樟葉ちゃんもまやかしだから除外されてるのでしょうか…。 6つのエンディングの中にひとつも大団円的なものがなく、全てにおいて主人公が何かを失う結果となっているのが興味深かったです。 また、EDのその後が明確に提示されていないので、どうなっていくのか各々プレイヤーが想像できる、考察しがいのあるお話だと思いました。 @ネタバレ終了 ありそうで、滅多にない、不思議な体験を味わえる作品でした。 面白かったです。ありがとうございました!
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kidnap子どもが大人に誘拐され監禁されて…というタイプの展開は見たことがありますが、その逆で子どもが大人を誘拐して監禁するという逆転から始まる不思議な展開、子どもたちの目的は何なのか、気になって一気読み待ったなしでした。 得意なタイプの謎解きでしたので、迷うことなく3種類のベストエンドへと辿り着けました。 どれか一つのエンドでもなんとなく事情はつかめますが、3種類すべて見るとより物語の全貌が分かる仕様でした。 @ネタバレ開始 子どもゆえの残酷さと歪みと言いますか、それではいずれ行き詰ってどこにも進めなくなるのに、頑なにそれがある種の手段であると信じている子どもたちと、そんな子どもたちに加担してしまった大人の少し悲しい物語でした。 いわゆる育児放棄にあっている二人の子どもがご両親への失望や反発心、悲しみや怒りなどから起こした事件だったわけですが、どんな事情があっても赤の他人を巻き込もうという時点で、それはおかしいんだよ…という気持ちにもなり、悲しくなりました。 ベストエンドではその後はどうなったのだろうと思う部分もあったりしましたが、二人が自分の人生を歩いていってくれるといいなと思いました。 @ネタバレ終了 謎解きは選択肢を選ぶ式なので、選択肢でセーブしていれば必ず正解に辿り着けますし、問題自体も難易度はかなりやさしめです。 謎解き初心者さんなどにもオススメしたい作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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暗がりビオトープ好みの雰囲気だったのでとても気になっていたのですが、すとんとじんわり暖かさの広がる素敵なお話でした。 @ネタバレ開始 キャラクターの精神的自立の経過をとても丁寧に描かれていて 都合良すぎず、かつ悲哀の脚色もされすぎておらず、ある意味淡々と展開されるので、ユーキという実在の人物のエッセイノベルなのでは?ヒジリカワさんやサクラバさんやミホちゃんも存在するのでは?と途中で錯覚するほど、すんなりとお話や状況が入って来ました。 個人的に自分も、中学に上がる頃まで男の子に思われる方が多いタイプだったのでユーキには親近感を覚えつつ、親身になる大人たちに共感を覚えつつ…かといって近づきすぎてもいけないし、難しいよね…と頷きながら没入して読んでいました。 もともと頭の回転の速い子供だったユーキが自分の立場に気付いてラックから距離を取ることを選択するくだりは立派だと思いながらも切なかったです。 ラスト、いい所で終わってしまって、ああ!と声が出てしまいましたが(笑) きっと皆それぞれしあわせを引き寄せることが出来たのだろうな、そうだといいな、と補完しています。 @ネタバレ終了 自分もかつてそこにいた様な懐かしさを覚えつつ、しみじみと思い耽る余韻がたまらないです。ありがとうございました!
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さらば劇薬-encore-即興劇の世界です……私はよく知らないのですが熱が溢れる2人の演技に圧倒されてしまいました…。お話も読みやすくスチルもキラキラしていてとても綺麗な作品です。すてきでした!
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タマキハル~石章 山沢損編~ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!(読了後の心の叫び) 続編、お待ちしております。 みなさまはサムネになっている椿姫ちゃんのお胸に目が行ってしまいがちかもしれませんが、彼女は太ももも大変素晴らしいのでどうぞよろしくお願いします。 シリーズ全作をプレイしていますが、今作はぶっちぎりでボリュームがあります。 物語全体の核心部分へのアプローチも見られ続きが本当に楽しみです……また正座して待っています。 @ネタバレ開始 今作では個人的に前作からお気に入りだった秋本姉妹にスポットが当たるということで楽しみにしておりました。 中盤辺りでは家に帰るたびに胡桃ちゃんに出迎えられ、ほっこりとしていました。 椿姫ちゃんは途中からやけに女を使ってくるなと思ったら、ちゃんと裏で糸を引いている人がいたり、女を使われるたびに陽介くんが香月さんを念じる展開が微笑ましかったです。 椿姫ちゃんかわいかったですね……。今回は特にボリュームがあったので椿姫ちゃんを満喫できたと思います。それだけに最後の展開は今までのシリーズを踏まえ予測していたとはいえ、読了後の心の叫びに繋がりました。 また、終盤、突然の頭〇字Dの世界に入った場面では、そういう芸風も出してくるんだ!? と、大爆笑しました。 物語の最後にタイムリープを引き起こしている、もしくはその中心人物が明らかになったことで、続編はその辺りの動きも注目して楽しめそうです。 @ネタバレ終了
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逢魔時の家路(リメイク版)夕暮れ時、主人公と幼なじみが佇んで進行していく会話劇。きれいな夕暮れにひとつひとつの言葉に想いがあって、隠している気持ちがあって……。 短い作品でしたが、2人の帰宅後を思うと胸がきゅっとなるお話でした。素敵な作品をありがとうございました。
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彼女はあなたの帰りを待っている。プレイさせて頂きました。 主人公の帰りを待ち続ける話。 タイトル画面で心を奪われて早速、プレイ致しました。 思わずキュンとさせる結末で、とても素敵な作品だなと思います。 素敵な作品をありがとうございました。
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Lost USB Memory先生が「なくした!教師人生オワタレベルでやばいかも!」と慌てるUSBメモリを探すため集められた5人の生徒たちの軽快かつ大変面白い学園ストーリーでした。 終始明るい雰囲気で進み、最後にちょっぴりしんみりする話もありつつ、全体としてはエネルギッシュな若々しさ全開でした。 5人の生徒さんたちがどの子も個性的で、特に小田切くんのキャラ性は良い意味で頭一つ飛びぬけていました。 @ネタバレ開始 藤森くんが自分のあの時の10円やお尻タッチのことなんじゃないかと考えすぎだったり、想像力が逞しい萩野さんが人面犬を想像してみたり、小田切くんが最終美少女兵器ミスティーマリーのことを熱く語ったり…と、それぞれの個性が際立ちつつ進められたUSB探索が実は律子先生が把握済みの紛失だったのは驚きました。 そりゃ職員用トイレなんぞ探してもないよー(涙) 小田切くんがとにかく面白く、USB封印解除時の怒れる小田切くんは本作ピカ一の面白さだったかと思います(笑) 彼のメガネが曇った瞬間「これは…来るぞ!」と思いました。 @ネタバレ終了 キャラクター同士の掛け合いが面白く、いつの間にかどの子も好きになっていました。 今回の事件をきっかけに今まで仲良くもなかった子が友だちになったりもして、こういうのが学園生活の醍醐味だよなと感じました。 さあ、ミスティーマリーの放送が始まる前に帰らなきゃ!! 素敵な作品をありがとうございました!
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white*out最初、女の子の行方がわからなくなり、どうなるんだろうとわからないまま読み進めていたのですが、中盤から内容がわかり始め、温かくほろ苦いお話に引き込まれていきました。 美しいストーリーをありがとうございました 晃くんがいい人過ぎて泣きそうでした……!!
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お姉ちゃんの定理美しいサムネイルと数学という文字に惹かれてプレイしました。 数学を中心に異なる天才性をもつ姉弟の関係性の変化や想いが伝わってきてどんどん読み進めることが出来ました。 αエンドがとてもよかったです。その続きを少しだけ見てみたいと思ってしまいます。
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彼女はあなたの帰りを待っている。1分でサクッと終わるゲームです! 白い髪のきれいな女の子の正体が気になる方にはおすすめです!!! @ネタバレ開始 お仕事でいつも忙しそうな主人公を心配してくれている女の子がとても優しくて好きです…いっぱい撫でてあげてください…。 @ネタバレ終了
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white*out今の季節に読むのにちょうどいい、しんしんと雪降る光景にしか見られない静寂の空気に似た雰囲気と、ひとのぬくもりに似た熱を持つ物語でした。 @ネタバレ開始 途中からイマジナリーフレンドの話なのかな?と思っていたら、そのようだったので、セッタさんが彼女との別れを受け入れて明日へと目を向けている終わり方がとても胸に響きました。 真白さんに支えられるところまでは必要なことだったと思い、けれども真白さんだけでいいと思ってしまったところは逆にセッタさんの未来の幅を奪ってしまう要因になってしまっているので、物語がどう転ぶのかハラハラしていました。 物語の中でセッタさんの苦しみと同時に晃さんの苦しみも描かれていたのが、とても良かったです。 セッタさんだけが苦しんでいるのではなく周囲の人もセッタさんを支えたいと思いながらも、真白さんの存在が分からずにどうすれば一番いいのかが分からないでいる。 その部分が描かれていたことで、多角的な視点から物語を見つめることができました。 自分と違う異質なものを排除しがちな日本において、晃さんがセッタさんを絶対に見捨てなかったところに「セッタさん、晃さんみたいな人を大事にしてね!」と思います。 「そのあと」の物語で「母に愛されたかった」と吐露していた部分へのお返事のようにお手紙で母の想いに触れて、また一つ過去の枷を失ったセッタさんが見られて良かったです。 @ネタバレ終了 周囲から見ると、セッタさんの言動は確かに理解しづらかったかもしれない。 けれど、セッタさんがこの人間社会を生きるために幼少期からずっと頑張ってきたこと、今まさに未来への一歩を踏み出したことに、私からもスケッチブックを贈りたい気持ちになりました。 素敵な作品をありがとうございました!
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暗がりビオトープゲームセンターを舞台にした心温まる人間ドラマでした。 荒んだ子供がゲームセンターに居場所を求める姿は心に刺さるものがありました。 とても素晴らしい物語をありがとうございました。 またシステム面も非常に凝っており、428を彷彿とさせるようなTIPSなどもありきっとテキスト量が膨大で大変だったろうなと勝手に関心してました。
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日陰の日葵 - sun in the shade大人になるためのお話で、ほろ苦くて、同時に暖かく見守るような作品で 穏やかにゆっくりと流れるような雰囲気が、夕暮れとピアノとすごい合ってて、気持ち良かったです。 とても優しい世界でした。読めて本当に良かったと思います。
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cafe de plumeふと立ち寄ったカフェが思いの外雰囲気のよいカフェだとテンションも上がるものですが、この物語のカフェは特別な紅茶をお出しするお店でした。 カフェのお手伝いをすることになった主人公は、街中に散らばる「コトノハ」を組み合わせて、紅茶にして飲むことに。 慣れるまでは少し戸惑うかもしれませんが、慣れてくると組み合わせを見つけることが面白くなるので、時間があっという間に過ぎます。 「コトノハ」集めが上手くいくとスマートフォンなどの映像などが浮かび、チラシを配布に行こう!となるのですが、「これかな?」と選んだ組み合わせが上手くいかないこともあったりで、攻略という意味でも歯ごたえがありました。 @ネタバレ開始 攻略記事があると助かるかなと思いました。 色々と試したのですが、途中から進めなくなってしまいました。 最後まで進めたかっただけに残念です…! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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アイアム「ここには何もない」。おそらく私が一番多く見た言葉でした……選択肢にプラスしてタップするミニゲームが盛り込まれていて、読むだけではないこだわりの仕様が素敵なゲームでした。 あみだや調合など、物語が進むにつれてその時々に入ってくるミニゲームが面白いです。 @ネタバレ開始 エンド1のガイさんと外の世界へ旅立つエンドが一番好きでした。 エンド2や3はロボ子さんことミライさんが亡くなってしまうので、やっぱり科学者であったパパさんママさんがミライさんの幸せを望んだとおり、その名を付けたとおり、ミライさんが幸せになってくれるエンドが好きです。 タイトル画面の退廃的で寂しい空気が流れるミライさんが、実は終末兵器だったという衝撃の展開からどうなっていくのかとハラハラしていましたが、ガイさんとともに歩んでいくエンドでは「ペットができたようだった」と言われて足を蹴ったりするような明るさが見られて嬉しかったです。 ガイさん、命の恩人にペットはないでしょーー!! @ネタバレ終了 外の世界へと出て行く二人がこれからどうなってくのか、とても楽しみで未来ある終わり方が心に響きました。 素敵な作品をありがとうございました!