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7832 のレビュー
  • ラウの王冠
    ラウの王冠
    人の負の感情に憑依する存在「悪心者」。それを退治するための人間「悪心者祓い」を養成する学校を舞台にした物語。選択肢はなく、3時間半程度で読了しました。 ストーリーはまさに王道の少年漫画のような感じで、主人公のラウを中心に多くの個性的な少年少女たちが登場します。基本的には悪心者とのバトル、登場人物たちの学園生活で物語は動いていきます。また、現実世界でも議論されているジェンダー的な問題を取り上げており、ラウはそれが原因で度々苦悩してしまいます。特に病院の場面は辛いものがありました。 しかし、友人たちとの交流を持ったことにより、ラウの心境にもどんどん変化が訪れます。特に後半の場面でラウが周りの人間のために力を使うと断言したときは、確かな成長を感じ取れて痺れました。個人的に好きなのは真希です。自分の容姿を自覚しつつ、信念を貫いている部分には好感が持てました。 また、立ち絵が豊富に揃えられており、私服・制服・戦闘服などキャラクターがバリエーション豊かに衣装チェンジしていきます(サブキャラまでしっかりと用意されている徹底ぶりです)。さらに、重要な場面では漫画的なスチルが挿入され、効果的に登場人物たちの感情を引き立てており、この演出は本当にすごいと思いました。未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。
  • さよセン(さようならセンター試験)完結編
    さよセン(さようならセンター試験)完結編
    あ…ありのまま今起こったことを話すぜ! 「おれはノベルゲームをやっていたと思ったら いつの間にか人生についての深いセミナーを受けていた」 …… 熱い…熱い意思のこもったゲームでした…。 いや、ゲームっていうより人生ですね。 『CLA○NADは人生』なんて言葉がありますが、それを借りるなら『さよセンは人生』です。 現在進行形の。 タグに[泣きゲー]があるのを今さら見つけましたが、まさしくそれです。 おそらく皆さんこのゲームをプレイしたきっかけは『センター試験公認ゲーム』というキャッチコピーが気になったからだと思い、私もそうなのですが、内容をプレイ前は全然想像できませんでした。 だから余計終盤までの道のりが辛くてしんどくて…(泣) でも、逆を言えばその辛い道のりがあったからこそ、このゲームのエンディングがとってもとっても希望を持てる物に感じられたのだとも思います。 あの!特に冬川さんが好きなんですケド! (顔文字再現しようとしてできなかった跡) とは言え、みさきちゃんを始め、他のみんなも個性が光ってたし、そのみんなが今に繋がってくるのも泣けてきますね…。 嘘でしょ…っていう急な展開もいくつかありましたが、現実の人生も結構唐突に出来事が訪れるものですので、その辺がよく表現されていると思います。 ちょくちょく入るセンター試験暴走ネタも面白かったです笑 最初私は「センター試験公認ゲーム?試験とゲームなんて真逆の存在やんけ」なんて思っていましたが、このゲームを通して本当にたくさんのことを学べました。 受験について、勉強について、人生について…。 センター試験経験者も、そうじゃない人も、ぜひぜひ触れてみてほしい作品ですね。 制作に多大なる労力を要したと思います…。 大変お疲れ様でした! どうやら次回作もあるようですので、陰ながら応援しております。 長文になりましたが読んで頂ければ幸いです。
  • BRADLEY(ブラッドリー)
    BRADLEY(ブラッドリー)
    海外ドラマを見ている様な、とても素敵な雰囲気です。 画像、フォント、キャラの名前表示、音と、全てがまとまっていて、落ち着いたバーに居るような気持ちになりました。 ストレートのウィスキーと合いそうな作品です。
  • BRADLEY(ブラッドリー)
    BRADLEY(ブラッドリー)
    冒頭から最後までシナリオやグラフィック、BGM、演出等洋画を観ているような非常に凝った作品だなという印象を受けました。 エンディングが2種類ありますが、明確な答えや結末を提示せずプレイヤーの想像に委ねるといった形で、プレイ後に色々と考えるのが面白いと思いました。 1周10分ほどで読めますが、短さを感じさせない奥行きの深さ、何周もしてストーリーを理解して言葉にしたい!と思わせる力をもっている作品だなと感じました。
  • 写真部の幽霊部員
    写真部の幽霊部員
    1人の高校生の恋を描いた青春ノベル。40分ほどで読了できました。 高校の部活動という舞台設定は、王道だけどやはり良いですね。主人公は不器用な奴ですが、その真っ直ぐさが本作品の青春の雰囲気に良く合っていたと思います。終わりと思わせてからの展開が特に好き。キャラクターは槇奈が特に好みです。
  • たまゆらの夜
    たまゆらの夜
    自分以外に誰もいなくなってしまった夜の世界。そこで漫然と生きていた主人公の青年・響は、散歩でやってきた神社で少女の姿をした神様・タマと出会う。そこから始まる物語。選択肢はなく1時間程度で読了しました。また、この作品はサウンドノベルの形式です。 主人公の響は孤独を愛し、人を嫌い、そしてそんな思考に陥ってしまう自分自身も嫌っています(でも、完全に人を突き放すことはできません)。物語の前半はその思考をベースにした心理描写が多く、個人的には共感しかありませんでした。 そんな性格の響ですが、夜の世界で出会ったタマとの交流によって、徐々に考え方に変化が起こります。一緒に楽しんだり(Tシャツの場面は笑ってしまいました)、時には衝突を起こしたりしますが、その部分を丁寧に描写したことによって、終盤のシーンは心が揺さぶられるものがありました。 バックで流れる静かで幻想的な音楽もマッチしており、夜の世界をさらに引き立たせていると感じました。また、オープニング演出も凝っていて素晴らしかったです。未プレイの方は、ぜひ夜の物語を味わってみてはいかがでしょうか。
  • BRADLEY(ブラッドリー)
    BRADLEY(ブラッドリー)
    プロローグのおしゃれっぷりに度肝抜かれました。立ち絵をなくしたことで映画のような効果があがってすばらしいです。明快な解答が示唆されず想像力に委ねられるゲームでもあるので、某セリフはこういう解釈もアリかな?とFAさせていただきました。
  • ミルとメル
    ミルとメル
    かわいいー!! ペットたちが人間の姿になってしまうという、お約束と言えばお約束のモノですが、声も合っているしとにかくかわいくて!! こんな特別な一日、私も過ごしてみたいですねー!
  • 水面に映るシェイクスピア
    水面に映るシェイクスピア
    淡水魚、マスジロウの命をかけた冒険の物語。プレイ時間は15分ほど。true endを読了致しました。シュールな笑いを誘われるのですが、一方で展開は妙に熱い。出生の秘密が判明するあたりは、親父もマスジロウも格好良かったです。ラストは、笑っていいのか感動していいのか分からないような、不思議な感覚に陥りました(笑) 余談ですが、ニジマスとサーモンの交配って本当にあるみたいですね。勉強にもなりました。
  • 葉鳴
    葉鳴
    情緒深い作品。 人が葉を語っているのですが、葉の自身の語りの様にも思えてきます。 それはきっと葉への同調があるのでしょうね。こうなりたいのか、こうありたくないからなのかはわかりませんが。
  • 昨日の晩ご飯も覚えている
    昨日の晩ご飯も覚えている
    記憶が一日しか持たない少女が施設内でお姉さんと出会い、お話をする物語です。 「眠ると昨日までの記憶を忘れてしまう」というアイデンティティに深くかかわる症状を持っているにもかかわらず、 事態を悲観せずに「今日」を穏やかに生きようとする彼女たちには感心してしまいました。 そんな彼女たちが思う「自分のためだけに今日を生きる」という信念は説得力がありました。 記憶があろうがなかろうが「今日」は今日しかありませんから、それは私たちも持つべき考えなのかもしれません。 ハッピーエンドでは2人が再会できて、祀ちゃんが「覚えていてくれて」良かったと思いました。 素敵なゲームをありがとうございました!
  • ビデオレター
    ビデオレター
    亡き母のビデオレターを父と娘でみるという物語。10分ほどで読了できました。登場人物がいずれも素敵で、とても良い家族だと思いました。個人的には、特にお母さんが好きでした。 感動的なお話ですが、ラストで過剰に演出せず、静かに幕を引いたところも好みです。読後感が非常に良いお話でした。
  • 水面に映るシェイクスピア
    水面に映るシェイクスピア
    あらすじの概要と演劇脚本という説明文を見た瞬間、どんな舞台なんだ……? と思わず想像を巡らせてしまいました。 いざ始めてみると、あっ言い回しが舞台っぽい! ぽい! となったのですが、それでもインパクトは強い……! 非バッドエンドルート、オヤジ、なんて姿に……。うっかり笑ってしまいました。 本魚達は至って真面目なだけにシュールな笑いが秀逸です。自然界は厳しい。
  • ラビっとはーと!
    ラビっとはーと!
    ウサギのぬいぐるみに生まれ変わってしまった主人公『ラビ』と、それを買った女の子『ひまりちゃん』の日常を描いた物語。選択肢はなく、30分程度で読了しました。 短い時間ですが、王道の心温まる物語でした。前半は、幼いひまりちゃんとラビのほっこりとするような日常描写が続きます。しかし、ぬいぐるみの宿命と言うべきか、時間が経つにつれ、ひまりちゃんの方はどんどん成長していき、家族の環境も変化してしまいます。前半の日常描写を丁寧に書いたからこそ、後半の展開は心迫るものがありました。 主人公は本当に優しい性格の人間だったんでしょうね⋯⋯。自分の気持ちを受け止める相手がいるってことは大事なことなんだと改めて思いました。 音楽も素晴らしく、個人的には『小さな奇跡』のOrgel ver.が好きです。あと、クリア後に見られるオープニングの映像と音楽演出は大変素晴らしく、何度見てもゾクッとしてしまいます。必見です。短い時間で終わりますので、未プレイの方はぜひ心温まる登場人物たちの物語を読んでみてはいかがでしょうか。
  • ヘクソカズラ
    ヘクソカズラ
    非常にクオリティの高いゲームでした。 特に文章での表現……心情描写、状況描写が上手く、私自身プレイしながら勉強させていただいました。 本作には多くのキャラクターが登場しますが、みんな個性的でシナリオ内で一様に掘り下げられています。 フルボイスではないですが、幕間にボイスが入ります。みんなイメージ通りでした……! BGMはアコギメインの曲が多く、田舎の雰囲気に合っていてとても癒されます。 あと、4人以上で会話しているときの吹き出しが何気に好きですw
  • われてもすゑに
    われてもすゑに
    タイトル画面からエンドロールまで一貫した美しさとノスタルジアを感じられる、まるで映画のような作品でした。 えもふりでよく動く立ち絵とクオリティの高いボイスが相まって、「キャラクターたちが会話している」ということが如実に体現できて良かったです。 ストーリーはシンプルで短いながらもそれぞれのキャラたちの心情がきちんと描写されていて彼らの関係にも納得がいきましたし、 序盤ではよくわからなかった彼らが置かれている状況がゲームを進めていくにつれて自然とわかっていくという構成も洗練されていると感じました。 あの2人には手を取り合って新たな道を歩んでいってほしいですね。 素敵なゲームをありがとうございました!
  • 生きていく勇気~統合失調症になった僕~
    生きていく勇気~統合失調症になった僕~
    私も同じ病気なので主人公の働きたいとかいう焦りとかありました。 求人とかなくてもハローワークに毎日のように通い、作業所に通いながらこのままなのかと無力感がありました。 確かに私もバイトやパートができるようになって少し安定した気持ちになったこともありますし、正社員になったらきっと普通に老後とかも安定して暮らしていけると思う事もあるんですが、でも病気との付き合い方は 人それぞれだし、統合失調症になって普通の人と認められることに就労が解決策みたいな終わり方は少し疑問が残ります。 あと、題材が題材だけに、エッセイじゃなくゲームににするにはもう少し他にも作業所とか取材に取材を重ねた方がいいかと思いました。このゲームが広まるにしては統合失調症の情報が少ないかなと思います、工賃私が行ったところは200円だったし、作業所によっては少し雰囲気違うところもあると思うし。統合失調症をバカにするような人も確かにいますが、ご存知だと思いますが統合失調症でもノーベル賞受賞した方もいるし、高名な画家もいらっしゃいました。 主人公の焦りは自分もものすごく身に覚えのあるものですし、私もどちらかというと主人公のような考えを持っているかもしれませんけど考え方が働かなければいけないという思いに囚われていて青いなって思いました。 親にかけている負担だとか負い目になっていることもあるけどもっと自由であっていいと思います。
  • BRADLEY(ブラッドリー)
    BRADLEY(ブラッドリー)
    まず手始めに謝らさせてください…。 実を言うとこのレビューを書くずいぶん前に、一度プレイしたことがあったのです。 (たぶんバージョンアップ前?の時かと思います。新着ゲーム一覧にあって、気になってプレイした気が…。) その、本当に最初プレイしたときは正直いろいろな意味で「なんじゃこりゃ…!?」っていう感想が大半を占めていて、自分の理解と語彙力不足でレビューしようにもできなかったんですね。 それで今日までレビューを先延ばしにしてしまったのですが、でもその間ずっと心の隅で『BRADLEY』は影のように存在していました。 それぐらい深い印象をこちらのゲームは残していきました…。 では二回目のプレイについて僭越ながら語らせて頂こうと思います。 上記のことがあり、さらに製作者さんの柘榴雨さんとご縁があったので、私は再びプレイすることにしました。 二回目のプレイであることや、バージョンアップによって前回よりも理解できるかも…という淡い期待を抱いていざゲームをダウンロードして、ドキドキしつつやってみました。 結果…。 んん…理解できたような、さらに理解から離れたような…。 なんということだ…(絶望) というように今回も結局モヤモヤを拭いきれずに終わった所感であります。 でも決して否定しているわけやないんです…!! こういう風に話が曖昧だからこそ強く記憶に残るし、はっきりさせたはさせたでBRADLYの持ち味が失われるような気もするし…。 万人受けするかといえばしないほうだと正直思ってしまいますが(ごめんなさい)、プレイヤーをこうして思考の渦へ陥れる点で立派に完成されていると思います。 そもそも万人受けする必要もないと思います。 BRADLYはずっとこのままで人の心を揺さぶってほしいです。 ありふれていない唯一のゲームだと感じます。 ここまでストーリーの話ばかりになってしまいましたが、他にもたくさん凄かったところがあります…!! BGMは「こだわっている」とおっしゃっていた通り、延々と聴いていたくなる心地よさがありながら、BRADLYの不穏な空気を盛り立てていている面もあって素晴らしかったですし、ゲームデザイン・ゲーム内グラフィックも黒とオレンジが基調になって調和がとれていたと思います。 そのおかげで世界に没入できました。 それで思い出したんですけど最初の英詩の引き込みも凄かったですね…。 書いてある単語は簡単なのに内容がよく分からなくて、この先を進んでいけば何か意味がわかるのだろうか、と気になってクリックを止められず、まんまとBRADLY沼にはまっていきました。 しみじみと、最初から最後まで演出にとても感心しました。 …まだまだ語ろうと思えば語れるのですが、このままだと本一冊できかねないのでこの辺にしておきます…。 大変長々と失礼しました! 次回作も楽しみにしています! 私のレビューがその糧になれたらとても嬉しいです…。 良い時間をありがとうございます、制作お疲れ様でした!
  • われてもすゑに
    われてもすゑに
    とある島にいる少女の雫・幼馴染の綴・神社にいる式の3人によって繰り広げられる物語。選択肢はなく、30分程度で読了しました。また、登場人物は全員フルボイスです。 UIデザイン・映像演出が洗練されており、最後までじっくりと作品世界を堪能することができました。キャラクターはえもふりの(イラストを立体的にさせる)技術が使用されており、会話中もみんな生き生きとした動作をしています。登場人物の声の演技も素晴らしかったです。ストーリーは途中の伏線で何となく物悲しい結末を考えてしまいましたが、最後はとても温かい気持ちになれました。 個人的には声の演技も含めて、式のキャラクターがとても好きです。ちょっと渋い感じを出した声が非常にマッチしており、ラストの部分は作品全体をいい感じにギュッと締めていると思いました。
  • BRADLEY(ブラッドリー)
    BRADLEY(ブラッドリー)
    読み手によっていくつもの物語が広がっていくようなゲームだと思いました。 立ち絵がありませんが、BGM、背景、テキストがマッチしており、独自の世界観を作っています。 一周10分未満でプレイできますので、何度も周回したくなりますね。