SF・ファンタジー
8042 のレビュー-
飛びたいの一枚絵が豊富で、キャラクターの表情が変わるのをついつい目で追ってしまうような素敵な作品でした。文面も丁寧な描写で、ビジュアル面のない場面でも脳裏に場面を思い浮かべることが出来ました。 そしてエンド3~5の一枚絵が可愛過ぎました…周りのUIを彷彿とさせる可愛い世界観…でもやっぱりエンド11の一枚絵がとても好きですね…。この子が屋上に来る前や、この後続いていくストーリーも気になるようなお話です。 短いながらも展開が豊富なので、非常に楽しかったです。
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黒い森のリドルメア人間とは違う考えのもとに行動するリドル達と話してこの兄妹が求めているものにどんな変化をもたらすのか気になってすぐに読み進めてしまいました。 暗い感じで始まるのかと思いましたが兄妹でやり取りは前向きで境遇などが暗い雰囲気があっても明るい感じが出ていてかと言って明るい感じを出しすぎない、とても自然な感じが良かったです。 @ネタバレ開始 自分の正しさと違う相手の正しさ、自分が考えた相手が思っている正しさ、自分が思っている事と心の底で本当に求めているもの。あらゆる視点でしたいことや正しいことは違って自分のことですら違ってしまう…そんな事を考えさせられました。 @ネタバレ終了 兄妹の何気ない会話やリドルの一人とのやり取りの中にちょっと微笑んでしまうようなやり取りなどもとても良かったです。
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泣けない兎 短編集更新されたとの事で、楽しくプレイさせていただきました! ジニアさん、アンゼさんのお話は、苦しく切なくもほっこりと。 イリスさんのお話は、シーラ様まじ女神!! セツカちゃんのお話は、最後の一言が忘れられません。 セージさんのお話は、シリアスと、神様&精霊さんたちのやり取りのほのぼのさが絶妙なバランスでした。 どのお話も素敵なのですが、個人的にはセージさんのお話がお気に入りです!仲間とは、家族とは…色々と考えさせられました。そしてコメディなシーンではふふっとなりました!! どのお話も、さくっとプレイできるので、「泣けない兎」未プレイの方でも楽しめるかと思います!!本当に、素敵な作品をありがとうございます!!
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黒い森のリドルメアモノクロの雰囲気が素敵で、気になったのでプレイしました。 自分の信念を持っているリドルさんたちのお話はちょっと変わっているけれど、奥が深く、『確かにそうだ』と納得できて、彼らの話がこの物語の結末にどう絡んでくるのか気になって一気に読み進めました。 @ネタバレ開始 何を正しいとするかは人ぞれぞれで、何を優先するかも人によって違う……そういったことを考えさせられるお話でした。 テーマが興味深く、面白かったです。 @ネタバレ終了 雰囲気的に童話みたいな感じかな?と思っていたのですが、お兄さんのツッコミや、天然系の妹ちゃんのやりとりにクスリとしました。 ……でも、結局のところ、ナマニクさんとは何者だったのでしょう……? 字が大きくて読みやすかったので、1時間かからず読了しました。選択肢で(おそらく)セーブできないので、これからプレイする方は、こまめにセーブするといいかもしれません。
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君が見た景色ファンタジー要素のある、少女の成長物語です。 @ネタバレ開始 子供のとき、年上の先輩や大人を見ると なんだかすごくしっかりしていて、 「大人」に見えます。 ですが、自分がいざその歳になってみると 全然成長した気がしませんし、 追いついているとも思えません。 なんであんなに「大人」に見えたのだろう? と不思議に思うと同時に 自分がなんだか情けなくなります。 大人と子供に明確な境界線はありません。 成人年齢も国や時代で異なります。 ですが、どこかで大人になります。 森の中の魔女の家で楽しく会話したり お菓子を焼いて食べたり、 綺麗な宝石に目を輝かせたり、 洞窟に行ってみたり、 ベッドで夜更かしして話をしてみたり、 全て子供の行動なのかな、と思いました。 そんな子供時代と別れて、自分を殺して 大人になる。 ですが、子供の自分も自分の中で生きています。 自分は連続しているからです。 子供時代、「大人」に見えた大人や先輩にも 子供時代があったわけです。 大人と子供は別人のように見えて、一緒です。 森にいる間は、大人と子供の狭間だと思いました。 この作品からは、人間の成長への愛を感じました。 @ネタバレ終了 演出や文章、選曲も良かったです! これから読む方は、じっくりと腰を据えて 読んでみてください。
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蝶塚 -昆虫標本慕情-先生の蟲談議をひたすら聞くという、一風変わったノベルゲームでした。 あまり蟲について深く考えたことがなかったので、先生のお話はとても興味深かったです。 @ネタバレ開始 最後、あかねちゃんが蟲になってしまったのは驚きですが、『なりたいもの』になれたのは救いがあっていいなと思いました。何が幸せかは人それぞれで、人と違っててもいいんだよ、と言われているような気がして、救われた気がします。 @ネタバレ終了
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ティアマトの星影Great job, I loved it so much =^*_*^=
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未来の為に未来からやってきた謎の男を撃退すべく、校舎を走る!物語の展開になるほどと思いました。ドキドキするSFストーリーでした!
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パーソナル・スペース追加シナリオ含めてプレイさせて頂きました。 専門的な用語もあまり多くなく解説も入っていたので、SF作品として読みやすかったと思います。 断片的に明らかにされる独創的な構成と、読後の心地よさもあり楽しめました。 また、文字の大きさ・効果音が上手に利用されていた部分は良かったかと思います。 とくに文字は大きく、タブレットでも見やすかったです。二行表示ですが、特に文字量が少ないとも感じませんでした。 制作お疲れ様でした。素敵な物語でした! 個人的には、このくらいの長さの物語が飽きずに最後まで読める感じですね。
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どうか夜よ明けないで詩のような幻想的な文章が美しいノベルゲームです。イラストもとても綺麗で作品にぴったりでした!どのエンディングも好きです…!心に残る作品になりました。
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ヘブンズ・ロワイヤル -Frozen Butterfly-前作で楽しませていただきましたので、今作も早速プレイさせていただきました。 今回はナルガに主軸を置いているので彼の過去やそれに伴う感情、そして作戦の立案等前作では知ることのできなかった部分が多く出てきてとても興味深く読み続けることができました。 (回想シーンでは胸が痛くなりました。幸せな時間との落差が……。悲惨すぎないですか) 敵として登場するキャラクターたちとの緊張感のある会話や見応えのある戦闘はもちろんですが、前作のナルガとルーシーのやり取りを知っているほどラストにかけての二人にグッとくるものがあるのではないでしょうか。 二人の心境の変化を見ていくだけでもすごく満足できる作品でした。 @ネタバレ開始 とあるキャラの天使化のシーンは(イラスト含み)すさまじく美しかったです。見惚れて文字送りが完全に止まりました。 このまま前作天使戦のような激しい戦闘シーンがあるのかな? と思いもしたのですが、直前まで人間だったことを思うと天使らしい力を使えないのも納得。 むしろ今作では心理戦や精神面のやり取りメインでしたね。そういうのも好きです。 そしてEDラストからクリア後タイトル画面でのナルガの表情が……。完全にやられました。 これは彼にとっての「答え」を見つけることができたと思っていいのでしょうか。過去の悲惨さを覆すくらいに彼なりの幸せを掴んで欲しいものです。 @ネタバレ終了
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小さなおくりもの紙芝居風の挿絵がどれもとてもかわいくてほのぼのしました〜!読むと心温まる優しい物語でした。
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飛びたいの11もあるエンディングの中には、「これは、ギャグ…でいいの…かな?」と思うものから トゥルーエンドを匂わせるものまで。 絶対トゥルーエンド見つける!と思いながら最後までプレイできました! ちょっとギャグチックなエンディングで出てくるイラストが可愛いのなんのって…。 トゥルーエンドも素敵でしたが、可愛らしい絵が拝めるエンドもシリアスエンドも全て素敵でした!
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天海のメッセージボトル『メッセージボトル』は昔、私も憧れて何度かやったことがあります。自分の言葉が『どこかの誰か』に届くかもしれないなんてロマンですね(私の場合、波で全部戻ってきてしまいましたが……)。 @ネタバレ開始 どこへ届くかわからないメッセージが、何度も同じ場所に届いたのはそういうことだったのですね……! 最後はうるうるしました。彼女が無事に宇宙から戻ってきますように……。 @ネタバレ終了
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おしまい少女とても短いお話ですが、優しい気持ちになれるゲームだと思います。 あとがきにあった彼女のお話、読んでみたいです。 @ネタバレ開始 「少女が……動く!!」 スタートした途端、そう叫びました……。口も手も、とても自然に動くので驚きました。 『おしまい』とタイトルにあるので悲しい話かと思っていましたが、優しいお話で安心しました。 終わりの見えないことは確かにしんどいですね……(ゲーム制作とかゲーム制作とかゲーム制作とか……) 深く共感するとともに、難しい機能を取り入れたゲーム制作をやり遂げた作者様に拍手を送りたいです。すごい……! 制作お疲れ様でした。 @ネタバレ終了
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旅人とほのぼのカフェあたたかくほのぼのした絵本のようなお話でした。イラストがあっていてすてきです。そして作中に出てくる料理がどれもおいしそう〜!水パンやおひさま大福、食べてみたい…!味を想像しながら読みました。心がぽかぽかするゲームです。
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GEMINIプレイしました。問題形式!? はじめスマホでプレイしようとして上手くいかなかったのですが、PCでプレイしなおして納得しました。そりゃここまで凝ってたら動かなくなるわけだ……。ドレスの色合いがとても綺麗で、他の衣装や登場人物も見たくなってしまうほどした。短編なのが憎い作品です。
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なんでも代行いたしますなんでもかんでも代行してくれる店、「エスクロ」と出会ってしまった主人公について描いた作品。エスクロ(フランス語“escroc”)の意味には鳥肌が立ちました。プレイ後に調べるのがおすすめです! ネタバレしているのかよくわかりませんが、念の為・・・ @ネタバレ開始 僕が最初にたどり着いたのはエンド3。その後エンド2の結末を見て、「うわあああ」ってなりました。最もまとも(?)なエンド1が結局の所一番幸せなのかな、と思いました。 @ネタバレ終了 面白い作品をありがとうございました!
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ハロー、神様Worker■作品全体として オープニングもあり、アイキャッチもあり、ボイスもついていて高水準。 SEも駆使していて、一人称ADVの強みであるフォント遊びも満載。 基本的にギャグチックな進行で暗い気分にさせません。 普段はおちゃらけたノリで、 重要なシリアスパートではしっかりするところもギャップとして抑えられています。 プレイし終わってから思えばCGがボリュームに対して少ないんですが、 プレイしている最中はそんなことが気にならないぐらいのめりこめます。 ここらへんもボイスがついている強みでもあるのかなと。 ■エミルちゃん一強かと思えば 転生した先の異世界にいたヒロイン陽実花ちゃんの可愛さは抜群でした。 古き良きツンデレ感に、主人公が大幅にヒロインよりも年上なのもポイント高かったですね。 イラストが可愛かったのはもちろんのこと、声優さんもいいデレ演技でした。 ■この作品の一番良いところ デコボココンビの面白さは一番に取り上げたいですね。 クズ主人公×それに翻弄される真面目天使の構図は王道で見ていて面白い。 メインストーリーだけを追わせずに、 キャラクターの魅力を表現しつつストーリーが展開されます。 特に主人公を補佐する天使エミルちゃんは良いツッコミ役。 真面目な性格なのに口調が崩れてヤンキーっぽくなったり、 主人公のことを可愛らしいイラストの見た目で「お前」と言ったり。 クズな主人公をツッコミで緩和させているのが上手く出来てます。 他の感想でも言われていますが、本当に徹頭徹尾クズというスタイルを崩さないコミカルクズな主人公なのでエミルちゃんという存在はこの作品に必要不可欠でしょう。 多分どれだけ魅力的なヒロインが出てきても、 最終的にはエミルちゃんに戻ってくる、ぐらいのツヨツヨポジション。 パートナーって位置づけはこの手の形式では最強! 主人公との相性を見た時に、パートーナーが一番の理解者っていうのがエモい! こういうのはルパンとかクレヨンしんちゃんとか彷彿とさせますね。 話によって新しいヒロインが出てくるけど、元の世界に帰らないといけないから、そのヒロインとの思いでにお別れをしないといけない。 異世界に行って(非日常)を体験し、最後には(いつもの日常)パートーナーとのやり取りに戻ってくる。 この一期一会だけど、ハッピーエンドな感じがとても好きです。 6時間というボリュームを味わえて大満足でした。 新作にも期待が高まります!
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パーソナル・スペース1人のコピー人間の生きた足跡を見ていく物語。僕は2時間30分ほどで読了できました。個人的な趣向と合致したこともあって、僕にとっては大変印象深い作品となりました。 @ネタバレ開始 個人的には、まず宇宙を舞台にしているところに強く惹かれました。いきなり私事を語ってしまい恐縮ですが……。僕は星や宇宙が好きで、プラネタリウムにも1人で行けちゃうような人間です。星空の美しさにはいつも癒されていますし、「あの星のある場所に、僕達は絶対に行くことが出来ないんだよな」なんてことを考えて、切ない気持ちになることもあります。そんな個人的趣向も影響しているかもしれませんが。本作品のタイトル画面を開いて、いきなり感動しました。まるで、静かに煌めく星空を見ているような気分になりました(「ピアノと星空の短いバラード」という曲、素敵ですね……! さっそく自分でもダウンロードしてみようと思います)。 シナリオについてですが、構成が非常に良かったです。情報の見せ方が大変巧みだったと感じます。 「過去に何があったんだろう」 「これから何が起こるんだろう」 その両者が気になるため、先を読まずにはいられなくなりました。個人的には、「ラズリは今どうしているんだろう」、「シロエはクロハと会えたんだろうか」という点が1番気になっていたんですが。こうした重要なことは、後半にならないと明らかになりません。「プレイヤーの気持ちをよく分かってらっしゃるなあ」という思いで読んでいました(笑) なお、自分も創作をしている身としては、この構成を成立させるための細やかな工夫にも感銘を受けました。本作品は、どうしても入れなければならない説明が多々あったと思います。そんな中でこの構成を成立させるのは、相当難易度が高かったはずです。しかし、「チャプターの初めにさりげなく説明を入れる」、「良いタイミングで語り手が情報を整理する」といった工夫のおかげで、混乱することなく物語を読むことができました。 しかし、そんな見事な構成も、「パーソナル・スペース」という物語においてはスパイスに過ぎないものだったと感じています。この物語最大の魅力は、作品のいたるところで感じる制作者さんの温かなまなざしにあったのではないかと思います。 徐々に明らかになってくる事実は、冷たく残酷なものだとも言えます。シロエはどうしようもないものに翻弄され続けてきたし、その終わりも、第三者からみれば悲しいものであったように見えます。ラズリが最後に起こした行動だって、ファンビル人であれば「何の意味があるのだ」と評するかもしれません。が、それを見届けた者達は、彼らの歩みに敬意を抱いていることが伺えます。今後も、残された者達はそこに意味を見出し、これからを生きる活力に変えるのではないかな、と想像しました。 「生き物同士で争わずにはいられない本能。寿命という生き物の定め。そして、宇宙の大きさと冷たさ。それらに比べれば、1人1人の思いや願いはひどくちっぽけなものに見える。だけどそうではない。そこには、確かな力がある」 自分は、本作品からそんなメッセージを読み取りました。プレイ後は切なくも温かい気持ちになれましたし、生きていくための活力をもらえたように思います。このパーソナルデータを公開してくれた方には、深くお礼を申し上げたいです。 他の面で言いますと、テキストに感銘を受けました。とにかく読みやすかったです。表現もそうですが、文字が大きいのも良かった。その分、テキストウィンドウには2行までしか表示されないという制限もあったのですが。そんな環境の中ですいすいと読むことができたのは、ひとえに制作者さんの技量があってこそだと思います。プレイヤーとしては想像しかできませんが、様々な苦労や工夫があったんじゃないかなと思いました。 また、SF設定の説明も良かったです。シリアスな話である分、プレイヤーが納得できるようなリアリティを持たせなくてはならない。かといって、あれこれ語りすぎるとテンポが悪くなったはずです。本作品は、説明の分量がほどよく、書かれていないことは読者の想像で補完できるものになっていたと感じました。 イラストも大変魅力的でした。特に、最後のイベントスチルは心が震えました……。立ち絵はどれも良かったですが、ラズリが口を開けて笑っているのが特に好きです。過酷な状況でも明るく生きる彼女には、なんだか勇気をもらいました。 @ネタバレ終了 総じて、大きな感動を与えてくれた素晴らしい作品でした。ありがとうございました。