ドラマ
7841 のレビュー-
人間らしくストーリーにグイグイ引き込まれました。 ……からの、最後に残された「とある仕掛け」に、鳥肌が立ちました。 読んで良かった……
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堕獄の花園、嘱目の人鳥。~Sanatorium・Garden~前作の「横行する饅頭、独白する人鳥。」をプレイさせていただいた折にいろいろな意味で心に残るものがあったため、続編である今作をプレイするのを楽しみにしておりました。 主人公の曼殊沙華は一緒に暮らすアルビフロラのことを知るために自身らが暮らしている研究所の研究員たちにアルについて訪ねて回るわけですが、話を聞いた職員全てが過去に失った「愛」のために研究を続けていて、それが一般常識で考えれば「おかしい」ものであっても純粋な気持ちで取り組んでいる姿が、私には何ともやるせなく危うい存在に映りました。「そうするしかない」という思いをひしひしと感じました。 そんな研究者たちの心情を知った曼殊沙華も、自身の気持ちについて考えたり感情を吐露したりと、前作より生き生きとしていて嬉しかったのですが、後に判明する曼殊沙華の秘密を知ってからは手放しでは喜べないなと思ってしまいました。 曼殊沙華もアルももっと早くきちんとお互いの気持ちを丸ごと打ち明け合っていれば関係がこじれてしまわなかったのではないかと思いましたが、そうは上手くいかないのが世の常というもので、結果的には想いを伝え合えて本当に良かったと思いました。ラストの約束を交わすシーンはとても感動的で 「おめでとう」と思わずつぶやいていました。 法律や倫理観等で考えればあの2人は歪んだ存在で、大手を振って認めてはいけないのかもしれませんが、私は紆余曲折あった2人が幸せならそれでいいのだと思いますし、2人の新たな門出を心から祝福したいと思いました。 ある意味最強の2人だと思います。この2人が幸せで平穏な日常を送れますように……! 最後に主張させていただきたいのですが曼殊沙華がミィを抱いている立ち絵がとてつもなく可愛かったです……! 素敵なゲームをありがとうございました!
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Sea glass(シーグラス)オシャンティ〜! こんな南国のバカンスのリゾートホテルでゴージャス三昧してみてえ… 実写のムービーが背景に流れるスタイルは新鮮でした! ムーディーなBGMとも相まって、いい雰囲気を醸し出してます。 (iPhoneSEのsafariブラウザで最後までプレイできました!) 誰もが憧れる人気女流画家の自撮りバカンス動画。 ひたすらセレブ感あふれる充実した一日。 それを鑑賞する1ファンの視点でストーリーは進みます。 動画が終わり、エンドロール後「二周目」が選択できるようになります。 同じ動画ですが、今度は彼女本人の視点。 その1周目との「ギャップ」にショックを受けます。 …彼女の感覚、なんかクリエイターあるあるだなあ、と感じました。 @ネタバレ開始 シンプルに、やりたいことをやる。作りたいものを作る。欲しいものを欲しいという。好きなものを好きという。 誰もがそこがスタートだったはず。 そういう心の感情を素直に表現するとき、クリエイターは真の力を発揮すると思うんです。 他人の評価とか、見る目とかを気にすればするほど、純真な力を失っていく… @ネタバレ終了 プレイ後、自分はどうだろうか?と振り返る事ができました。 いろいろ深く考えさせられる作品でした。 ありがとうございました!
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深夜徘徊のための音楽 beats to relax/stray to括弧ちゃんの可愛いお顔に惹かれてプレイしました~。 『陰キャ兄弟がどうでもいい世間話に興じながら深夜の街を散歩するだけのお話』という作者様の説明ほぼそのまんまの作品で、『眠れない夜の暇つぶしにどうぞ』って言うのもよくわかります。 心地良い音楽と共にリラックスして読める作品で、ずっと聞いていられそうな感じ。散歩が終わりそうな時には寂しくなっちゃいましたよ。 加工された実写画像や文章による描写が深夜の散歩風景をリアルに想像させてくれるのもすごく良かったです。 素敵な作品をありがとうございました!
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消灯コーヒーお洒落な雰囲気が良かったです。話も短いながらどんでん返しがあって楽しめました
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1MINUTE IRREVERSIBLE(ワンミニッツ・イリバーシブル)詳しい概要は言えませんが、抗えない運命を描いた物語です。全2エンドで10分も経たずに読了しました。前作『BRADLEY』はプレイ済で、そちらと同様に映像・世界観・言い回しなど制作者様でしか表現できないセンスが爆発した内容でした。 @ネタバレ開始 物語自体は切ないの一言になります⋯⋯。断片的に語られた背景から、主の優しさを感じてしまったので尚更です。「にげる」→「にげない」の順番で読みました。客観的に見たらバッドエンドの運命でも、その中で最善の行動を選び続ければ当人たちにとってのハッピーエンドになるかもしれない、と個人的に考えてしまいました。素敵な作品をありがとうございました!
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Sea glass(シーグラス)極力UIを排した画面デザインに心惹かれました。 それが「映画みたいなゲーム」というよりは「プレイする映画」といった 雰囲気を作り出しており、他では決して得られないプレイ感があります。 モノトーンに青を差したテーマで統一された画像をバックに、 南国を想起させるBGM・SEが耳を優しく撫で、 それらに巧みで繊細な文章があわさることで 美しいリゾート地が見事に描写されています。 動画も程よく挿入されているため静止画との対比でメリハリがつき、 最後まで退屈せずに楽しんでプレイできました。 2部構成によって描かれる人々の視点の違いは、 全く同じ光景を見ているはずなのにまるで世界が違う… 1周目2週目でまた違った新鮮な驚きが得られる作品でした!
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1MINUTE IRREVERSIBLE(ワンミニッツ・イリバーシブル)短いながらも、どこまでも世界が広がっているような プレイ後も想像を膨らませて楽しめる作品です。 これは前作ブラッドリーにも言えたことですが アッサリと、しかし濃密なストーリーを楽しめるのは 流石の手腕としか言えませんね! 印象的なOPを皮切りに独特の世界が展開され、 静かで儚げで哀し気で、でも確かな温かみもある、 不思議な読後感のある物語でした。 HappyEndの終盤のシーンは特に心に残り、 そこだけでも是非映像で見てみたいと思いました。
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白き野に咲く花の名はプレイしました。この作品にしてこの作者あり。 多くを語らないシナリオが逆にプレイヤーの想像を上手に掻き立てていたように思います。音楽やイラストも、作品独特の、清潔感と淫靡さを足して2で割ったような雰囲気づくりに貢献していました。全ENDを回収するのにはかなり骨が折れましたが、めげずに挑戦して良かったと思えるようなラストでした。
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わたしのしたい100DLありがとうございます! また、本当に申し訳ないのですが、ゲーム終了後にタイトルに戻らないバグが発生しております。 お手数をおかけしますが、おまけを確認して下さる方はバグ修正後に再度DLをよろしくお願い致します……!
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春嵐によせて5分程度で終わる掌編ADVです。 とても優しく温かいタッチのイラストが印象的です。 プレイ時間は短いですが、制作に力と手間暇がかかっていることが良く分かるので、 プレイ時間あたりの満足度は物凄く高い作品です!! テキストはポエムのように上質で多くを語らず、 音楽とたくさんの美しいイラストから語り掛けられているようなゲームでした。 まさに絵本のような本当に素敵な作品をありがとうございます。
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キズアトモヨウ主人公と双子の姉妹をめぐる感動的なストーリーでした。 ラストシーンでは思わず泣きそうになりました。 理音の底抜けの優しさは残された2人の救済にはなりますが、 もう死んでしまっているは事実なのでやっぱり悲しいですね。 冒頭のシーンはどっちがどっちというのは逆だと思って読んでいたので、 ラストで気付かされた時にはまた違った姉妹の物語が見えてきました。 心温まる作品をありがとうございます。
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さりとて君影草は咲く第一に個人的に心惹かれたのが、 タイトルから一連に漂う静かではかなげな雰囲気です。 こういうの自分には出せないから、まずそこでええな~ってなりました。 内容としては、家族(?)のほっこりするハートウォーミングを軸に、 しかしちょっとしたSF・オカルト的不思議要素がスパイスとしてあって、 他では中々味わえないような独特の読後感を得られました。 印象に残ったのは、途中で挿入される家族(?)での食事シーンCG。 幸せな感じが一見して伝わって来て、それを踏まえるからこそ ラストの描写に感動を一味加えてくれているように感じられました。
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僕らのノベルゲーム文化祭のためにノベルゲームを作ることになった、文芸部に所属する高校生5人の青春物語です。選択肢はなく、約3時間半で読了しました。『創作』というテーマに真摯に向き合った内容になっており、後半からの劇的に下げて上げていくジェットコースター的な展開と、テーマに対する凄まじい熱量を感じて、読み終わった後はしばらく呆然となりました。 もう少し物語の概要に触れていきます。文芸部に所属するタツ君の提案で、主人公の樋口くんを含め、5人の文芸部員が合作でノベルゲームを作ることから始まります。文芸部の5人はみんな個性的な性格をしており、前半は1人1人のキャラクターを丁寧に描いていく展開になっています。序盤で結構ガツガツと言ってきた印象の谷口さんが、意外と気さくで創作に対してストイックな部分を見せてくれたのが特に印象的でした。普段とは違う大胆な格好で登場した美央ちゃんなど、前半の展開で文芸部のみんなに愛着を持つことができました。 @ネタバレ開始 この作品の肝となるのは、やはり後半以降の展開ですね。とある事情で、文芸部とゲーム制作が空中分解寸前まで追い込まれる事態になります。それに至るまでの過程に強引さはなく、自然を転がり落ちていくような感じで進んでいくので、かなりの緊張感を持って読みました。また、樋口くんがタツ君を追い込んでしまう場面は共感できてしまう部分が多くあり、その部分は(良い意味で)一種の気持ち悪さを抱きました。ただ、誰でも目を背けたくなるような感情をしっかり描き切ったからこそ、その後の展開に大きなカタルシスを感じることができました。 鬼瓦くんが描いたエレナを見た瞬間が、個人的に作品で一番好きな部分です。素晴らしい演出も相まって、自分も感動してしまいました⋯⋯。そんなエレナに救われた樋口くんが、終盤の屋上で今度はエレナを救う立場に切り替わった部分も良かったです。最後の体育館の展開は、今までの鬱憤を全て晴らすかのような「まさに青春!」の一言に尽きますね。 @ネタバレ終了 個人的な話になりますが、昔から創作活動をしている自分に対して「なんでこんなことをしてるんだろう?」と思う瞬間が結構あります。そして、その答えは未だに自信を持って言えない部分があります⋯⋯。ただ、一つだけ断言できるのは、他人の創作に救われたから今の自分は創作活動を行っているという部分です。エレナのイラストの場面で一番感動してしまったのは、樋口くんと同じような気持ちを自分も経験したからなのかなぁと冷静になって思いました。 総括に入りますが、この作品は「合作」という構造で、創作活動が抱えている清濁をしっかりと表現し、メリハリのあるシナリオで青春を描き切った、大変クオリティの高い物語です。創作をやっている人であれば、共感できる部分はたくさんあると思います。 ⋯⋯最後に今作の推しですが、自分は遙先輩と鬼瓦くんです。遙先輩のマイペースだけど、いざと言う時はビシッと締めてくれるところが好きです。あと、鬼瓦くんのちょっと偏屈な部分があるけど、同じ志を持っている人には優しいところが好きです(立ち絵はありませんか?そうですか⋯⋯)。「ハラハラドキドキ・創作!青春!」の楽しい3時間半でした!素敵な作品をありがとうございました!
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嘘の手紙10年前に書かれた手紙が主人公の元に届いたことから始まる物語。モノクロの世界、顔の見えない人々という主人公の不安の表れのようなイメージに飲み込まれこちらも不安な気持ちになりながら探し続け真エンドにたどり着いたときは「良かった……」と息を吐きました。物語もゲームとしてもとても素晴らしいものをありがとうございます。
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お前のスパチャで世界を救えこんにあー! Vtuberを知らない人にもぜひプレイしてもらいたい作品です。 『推しは推せるときに推しておけ。』ですね。 @ネタバレ開始 予想の斜め上をゆく結末に涙し、笑わせていただきました。 初回と2週目に、かたラーメンルートに入り「これが…Trueエンド…?」と錯覚しましたw 今日から、かたラーメン推しになります。 地下労働はいいぞ。
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夏の亡霊、刹那の雪と透羽の空くろっくさんのシナリオなので、泣く覚悟でやり始めましたが最初の方はセナツ・ホタル・ヒジリ、どれもかわいくて面白くて、ヒジリの無邪気さというか、天真爛漫さには癒されました。 @ネタバレ開始 ストーリー内容は重すぎず軽すぎず……いや、もしかしたらテーマ的には重いのかもしれないですが、キャラクターとストーリー、システム等全体的に、とっつきやすく感じました。 @ネタバレ終了 Autoでゆっくり世界に浸るのがオススメですね。
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四十雀とフォトグラフ少年の心境の変化が明瞭で、最後は爽やかな気持ちになれました。 物語冒頭から入る環境音の効果もあるのかも? 読後感のよい短編でした。
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死にたい俺と生きたいはずの君どちらを選択しても後味が悪く、無力感を覚える結末で、とても印象的でした。この世の中、結構多くの人の心の中に「俺」と「君」がいるんじゃないかなと思います。
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わたしのしたいスクリーンショットの印象的な立ち絵を見て以来、ずっと気になっていた作品でした。 一夜の物語というにはあまりに色濃く、そして二人にとっては新しい日の始まりだったと思います。 以下内容込みの感想。 @ネタバレ開始 お見掛けしたときも印象的だった「写真」が、こんなふうに関わってくるんだなあと感慨深く思いました…タイトルイラストのソーダの写真も朔ちゃんが撮ったのか、あるいはお手紙に同封したものなのか…なんだかこの写真は可愛らしくて色鮮やかなので、パっと見たときにものすごく印象に残りました。 愛子ちゃんの両親のエピソードも気になったりします。一体何があって、愛子ちゃんの家族はこんな世界に陥ってしまったのでしょう… 朔ちゃんにとっても分岐点になるような出逢いだったと本当に思います。いつか死体じゃなくて愛子ちゃんの笑顔の写真が撮れるんじゃないかなって…そんな妄想をしたりもします… あとおま環かもしれませんが、お手紙からタイトルに戻れずおまけが確認出来ませんでした…!(ブラウザ/DL両方試しましたが駄目だったので、もしかしたら不具合かもしれません) おまけ未読の感想で申し訳御座いません…! @ネタバレ終了