SF・ファンタジー
7024 のレビュー-
運命の選択村の歌い手である少年リド。彼の世話役であり医者の女性ノア。ある日、ノアは変声期を迎えようとしているリドが、村の掟によっていずれ処分されることを知る。そこから始まる物語。全2ルート、30分弱で読了しました。 健気で可愛いリドと、彼を生かすために一途になるノア。2人を応援しながらもどうなるんだろうとハラハラしつつ、最初のエンドを迎えました。そして次のトゥルーエンド⋯⋯。いずれ「死」という大きな運命から逃れられないのであれば、後悔のないように小さな運命に抗っていく──。最初のエンドを見たからこそ、悪魔が発した言葉は個人的に響くものがありました。ボイスもキャラクターにマッチしていて、とても良かったです!
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ウィッチ・イン・ホワイトイラストが素敵で、マクュアスウィちゃんがとにかくかわいい。 とくにドヤ顔が好きです。 選択肢が多くて色々な彼女の側面を見ることが出来ます。 BGMはピアノメインで、幕間の曲が特に好きです。 一人称や名前、マクュアスウィちゃんの呼び方を変えられるのも細かい部分ですがよかったですね。
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泣けない兎
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遠い海のアリア海の中に住む人魚のアリアが、街に住む人間の女性セレナに恋をして、魔法の力で人間になったことから始まるファンタジー物語。全2エンド、約1時間程度で読了しました。 すさまじい余韻を残す、美しい物語でした。端正な文章に加え、綺麗なイラストと幻想的な音楽が非常にマッチしており、トゥルーエンドでは心が締め付けられるくらい物語に没入してしまいました。オリジナルのエンディング曲も素晴らしかったです。 アリアは人間になった代償として、セレナに自分の気持ちを口で伝えることができません。しかし、言葉で伝えずとも、2人の気持ちは確かに通じ合ったんじゃないかと個人的に思いました。すごく切ないし苦しい部分もあるけど、どこか納得した気持ちで2人の結末を見届けることができました。 百合描写もありますが、説明文に書いてある通り、本当に軽微です。その部分が大丈夫という方は、ぜひ儚くも美しい人魚と人間の物語を読んでみてはいかがでしょうか。
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ANIMALPIA登場人物の服装がモノトーンで統一されデザインがハイセンスな立ち絵に惹かれてプレイさせていただきました。 種族の違いによる諍いや略取など、彼らが置かれている状況を短いお話の中でも感じ取ることができました。 難しいことではあるかもしれませんが、いつかお互いを尊重し合って共存していける未来があれば…と願わずにいられません。 神父さんとルノちゃんの関係がどのように構築されたのかが気になるので、もっとこの物語を掘り下げたお話を見てみたいなあと思いました。 素敵なゲームをありがとうございました!
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魔法使いとかわいそうな女の子。魔法使いが迷子の少女をひろうお話。10分ほどで読了できました。短編ながら、心に響く物語でした。こんなことになると魔法使いが全く思っていなかっただけに、悲しいですね。力を持つ者は、その使い方に注意が必要なんだと再認識しました。少女は一途に魔法使いを信じていたんでしょうね。
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サリエンシー7年前に「サリエンシー」となった大学生の私が、中学生の少女・かなたと再会することから始まる物語。エンドは1つで30分程度で読了しました。 サリエンシーは「突出して目立つこと」を意味する用語です。夜の月が昼の月と比べて目立つように見えるのは周りが暗いから、という特性もサリエンシーと呼ぶそうです。しかし、この作品の「サリエンシー」は、人間に対して何らかの影響を及ぼす用語として使われており、その定義は最後まで明言されることはありません。 とはいえ、このあやふやな雰囲気を最後まで貫いたからこそ、私とかなたの繊細で儚い部分を引き出していると個人的に感じました。途中から出てくるLive2Dの立ち絵も可愛かったです。 作中に出てくる「月ステーション」や、月の設定など、サリエンシーの本来の意味を含めて、いろいろ考察したくなる部分も多かったです。未プレイの方はぜひやってみてはいかがでしょうか。
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泣けない兎スタート画面から独特の世界観満載で、思わず見入ってしまいました! どこか仄暗い、ダークな世界を思わせつつも、みんなのやり取りにクスッとする部分も。特に笛くんは、最初は取っつきづらいのかな?と思っていたのですが、話が進んでいくうちに、人間くさいと言うか…愛着がわいていきました。実は王道系主人公なのね、と思ったりです。 続編があるという事とネタバレ回避のためにも、あまり詳しくは書けないのですが、みんなの幸せを願わずにはいられない作品です。続きを楽しみにしております~!あと、個人的にはセツカちゃんがイチオシです!!
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ウィッチ・イン・ホワイト「魔女」の女の子と会話しながらお散歩するゲームです。 マクュアスウィちゃんの第一印象は「おとなしくて表情があまり変わらない子」だったのですが、お話してみると表情豊かでしたしいきなりテレビショッピング的な話をし始めたりとかわいくて面白い子だなと思いました。 笑顔とどや顔が特にとてもかわいくて好きです。そういうわけで機嫌を損ねそうな選択肢を選ぶときは少々気が引けました…。 異文化、ましてやほかの惑星出身であれば言葉を交わす際に齟齬や勘違いなどが生まれてしまうことも多々あるかとは思いますが、マクュアスウィちゃんは「難しい」と言いながらも一生懸命気持ちを伝えようとしてくれているところに胸がきゅんとなりました。 主人公(と言っていいのかはわかりませんが)も穏やかでマクュアスウィちゃんの言葉を大事にしてくれているのが伝わってきて好感が持てました。 その身にまとった白衣のようにまだまだまっさらで何でも吸収してしまうマクュアスウィちゃんが、地球でどんな女の子になっていくのか見てみたいなと思いました。 素敵なゲームをありがとうございました!
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運命の選択リドくんのためにまっすぐに突き進むノアさん素敵…!! 残念なのは悪い方に向かってしまったことですね。 その分グッドエンドにはうるりと来ました…リドくん愛されまくりでいいなあ。 変声期前のショタはいいものですショタは。ええ。
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臨界天のアズラーイール「麗美さん最高ー!」な方も「ん?」な方も、最終的には物語の世界に引き込まれてしまう吸引力の強い作品です。 序盤の展開をどう受け取ったかによって、その後の展開に対する受け止め方も随分と変わりそうで、そういう意味でも面白いと思いました。 自分は断然アズ派なんですが、それでも麗美のことを思い出して「うぅ…」となってしまうので、うまい作りだなーと。 次回作も楽しみにしてます。
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オオカミガールと機械人形の嘘つきレクイエムとてもコミカルで哲学的で情のある、見る人を温かい気持ちにさせる作品だと思います。 ズルいけど信用に足る大人にあたいもなりたい!
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オオカミガールと機械人形の嘘つきレクイエム恵とエイミの仲の良さと信頼感が伺える二人の会話が素敵でした。それがあっての終盤の展開なので強い納得感があります。 シナリオは一気に読み切れる長さではありますが、なかなか良いタイミングで章を区切るセーブポイントが挟まれるのも一息つきやすくて良かったです。 読み進める途中でも定期的にタイトルを意識していたのですが、数段構えでタイトルに収束する形がすごく綺麗だなあと感じました。 お互いを想うが故の人間と機械人形の苦悩と末路。過去の清算、その行方を描く素敵な作品でした。
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雨の王、不要な勇者開始1分で設定に惹かれました。 不幸が身に降りかかれば、どうしても卑屈になってしまうし、卑屈になってしまえば、不幸からなかなか脱することができない。 「バッドエンドか、ハッピーエンドのように見せかけたバッドエンド」と作者様のコメントで書かれているように、人生の期待値は低い。 直接的に「こうやって生きていけば幸せになれるんだ」と示されてはいませんが、「自分がもし同じ境遇に陥ってしまったら?」と想像しながらプレイさせていただきました。
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緑のツル、息してる?サゲスミンお、えっエレナ……? 彼女はサゲスミン王子では……ない……? という謎の困惑から始まってしまいましたが、なかなか意味が不明なあらすじから始まる全く別の三種の物語、どれも面白かったです。 コメディだと思っていたらシリアスだったりしましたが、やっぱりギャグでもあったりして。確かにSF(少し不思議)な導入ではありますが、どのルートも全く異なる世界観ながら、どれもSF感があったのが面白いなあと思いました。 それとタイトルのセンスが好きです。
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サリエンシー月の光のような作品、寂しく幻想的で冷たさを感じさせる。 その一方で、かなたと私のつながりがあり、暖かさや繋がりが対照的に際立っている。月が死と再生と相反するものを象徴するように、寂しさと繋がり、冷たさと暖かさがある、そう感じた。
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ハロー、神様Workerシナリオ・演出・アニメーション・ボイスなど全てが手の込んだ作りをしており、製作者様の大きなこだわりを感じる長編ストーリーでした。選択肢はなく、6時間ほどで読了しました。また、登場する女性キャラクターはフルボイスと豪華です。 ネタバレにならない程度に、内容も説明します。 パチンコ、タバコ、風俗など、自分の欲望に忠実な生き方をしている主人公・春人のもとに、ある日いきなり勧誘のメールが届きます。それがきっかけで春人は「ゴッドアシスタント」という役目を任命されます。「ゴッドアシスタント」とは、滅びゆく運命にある異世界に赴き、その原因を取り除く仕事です。春人は天使エミルと共に、その異世界(現代日本とそんなに変わらない世界)へ行き、原因を取り除くカギとなっている少女・陽美花と従者・佳永に出会います。 最初こそは敵意を剥き出しにしていた陽美花と佳永ですが、徐々に協力的な態度に変わっていきます。物語の中盤は陽美花と佳永が抱える問題と向き合っていく内容になりますが、その過程が丁寧に描かれており、終盤の2人の前向きな変化には痺れてしまいました。違和感なくキャラクターの成長が感じ取れた部分は秀逸だと思いました。 主人公の春人も、魅力的なキャラクターでした。彼は間違いなくどうしようもない人間であり、セクハラジョークもかなり多いです(毎回ヒロイン達からちゃんと制裁を受けますが)。この部分は人によって好き嫌いが分かれるかもしれません。しかし、陽美花と佳永が抱える心の問題の本質を的確に突いたり、やたら器用な所があったりと、一筋縄ではいかない部分が魅力に感じました。 個人的に好きなキャラクターはエミルです。基本は真面目な性格なんですが、時折子供みたいにはしゃいだり、春人に対しヤンキーみたいなツッコミをする部分が本当に可愛かったです⋯⋯! 長編ながら、最後まで飽きることなく楽しめました。声も素晴らしかったです⋯⋯! 未プレイの方は、ぜひ熱量の入った作品をやってみてはいかがでしょうか。
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惑星ホテル優しいけれど悲しい、けれど暖かい夢を本当に見ているような気持ちになれます。 『プレイして、そのまま眠れるゲーム』に対するゲーム作りのこだわりは、素晴らしいの一言。 ロボットたちは、関われば関わるほど、愛着が沸き、到達が難関な結末を見た際には涙が… 複数あるエンディングは、どれもその後を妄想したくなる内容かつ、この結末がベスト!という強制感がないので、どれが正しいのかが上手くぼかされているのもツボでした。 本作に登場したロボットたちとホテル経営するゲーム…プレイしてみたいです…!
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ヘブンズ・ロワイヤルまず、キャラクター達の立ち絵が多い上、表情だけでなく、差分やスチルも豊富でイラストを見てるだけでも楽しいです。 死んだ後の世界で、天使が行う殺し合いに参加させられた主人公が、天使暗殺を企てるストーリーで、生前の記憶が徐々に語られる構成や、戦闘シーンの描写が丁寧にされててわかりやすいです。 世界観の作り込みもさることながら、物語もボリューム満点。ガッツリ入り込みたい方にオススメです!
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生を司る者と死を司る者対となる存在との出会いから始まる物語。 出モブの名前の直球さに笑ってしまいました。 最初にハッピーエンドを見て、その後バッドエンドを回収しました。最初の選択肢で……こう……もう片方の選択肢と比べると遠回りをすることになる流れのとこが好きです(ネタバレ避け曖昧表現)。 ある意味でバッドエンドも「対」になってるのが良いなあ、と思いました。あとの選択肢でのバッドエンドの方が最終的な結末としては大分あれではあるのですが、その直前の展開として。 イラストも可愛らしかったです。