ドラマ
8650 のレビュー-
暗がりビオトープ色合いがすごい味わい深い。。。センス。。。 オシャレな空気感に包まれながらも、少しずつ変わっていく環境と、自己の成長の書き方がとてもスムーズで素敵でした。 ゲーセンって特殊な場所なんですよね。。。感慨深くなりました。 面白かったです。ありがとうございました~ -
ウソからはじまる物語作品プレイさせていただきました。 展開的に目立ったフックになるような部分が見当たらないのに、いつの間にか物語にスッと入り込めるのは不思議です。文章のリズムがいいのか、登場人物の体験や思考に共感できるところがあるからなのか。物語に入り込めた後は緩やかな起伏に身を任せ、最後にはホット一息ついたような気持ちになれました。 @ネタバレ開始 1つの物語をクリアした後、タイトル画面が舞台の市民公園だったことに気がつき、なんてことはない要素なのに「いいな」と思わせてくれるところがこの作品が魅力的であった証拠。似たようなところでクリア後にタイトルの一つ『真っ赤な嘘』がなんで真っ赤と一瞬首を傾げたあと、ウソをついて赤くなった顔のことを言っているんじゃないかと気がつきほっこりしました。 物語の場面裏を別の物語で見ることが出来たり、ただの芸能人という認識だった人が別の物語では悩みを持った1人の人間であったり、物語がほんの少し重なっていることで短編集ではあれど広がりを感じさせる部分が生まれていたように思えます。3編の主人公たちの年齢が少し離れているのも現在の環境や目線の違いに繋がっていていいですね。3編それぞれが、それぞれの捉え方で未来に向かう姿が素敵でした。 私は上から順にプレイしたのですが、別の順番でプレイしていたら一体どう感じたのかと想像して、結局想像しきれず歯噛みします。やはり自由に自分の記憶をコントロール出来る技術が欲しい……。 @ネタバレ終了 思わず砂糖を吐くような甘さではなく、飴をなめているような舌の上で転がすような優しい甘み。冬に暖かな飲み物を飲んだような安心できる暖かさ。そんなものに例えられるような物語をありがとうございました。 -
逢魔時の家路(リメイク版)一周で終わる短いお話なのにどうしても二周目の存在を探してしまう儚ない夕暮れでした……!! @ネタバレ開始 つら……と他の方のコメントを読んでいたら、会話ができるようになったのが一か月経った今日だったという、一か月絶望し続けて今日同じ世界に来てしまったという事実にトドメを刺されました…… @ネタバレ終了 -
日陰の日葵 - sun in the shadeトップの絵に惹かれプレイさせていただきました。ゆったりとした時間の流れを感じ取れるような、とても雰囲気がいい作品。BGMがピアノでまとまっている点も雰囲気が良さを加速させていました。 絵に惹かれてプレイし始めたこともあり、出てくる一枚一枚の絵がとても魅力的でした。特に光の表現が美しく、夕暮れの光を閉じ込めるような、溢れるような、そんな絵が好きです。 @ネタバレ開始 こういった落ち着いた雰囲気をまとった派手な展開のない作品はどうしても序盤が退屈になりがちで脱落してしまうことが多いというのが個人の体感です。しかし、こちらの作品では主人公がテストで姑息に無駄に努力しているカンニングという導入のおかげで、ツッコミを入れながらプレイできることでキャッチーな始まり方になっていたのが良かったと思います。導入でプレイする気持ちを盛り上げてくれたおかげで、その後の展開もすんなり読み込むことが出来ました。 @ネタバレ終了 私の趣味の話ですが、登場人物の制服が膝下までのロングだったのが最高でした! スカートが長めでも、胴長に見えないような絵が素敵です! キレイな作品をありがとうございました。 -
雨音と自動人形 結(むすび)雨。しとしとと… なんだかんだ優しい人々(?)をみられました。 OP.EDが凄かったです(語彙力) とても素敵な作品をありがとうございました -
逢魔時の家路(リメイク版)プレイしたら、背景がとても綺麗でした。短い中でも沢山の一枚絵があり、しんみりした綺麗な作品です。 -
Re:Busヒントを見てやりましたが、花やたばこの使い方がどこを見ても書いておらず、わからなくてあきらめかけていました。 散々ヒントを何度も読み直したりしてもわからず、製作者様のツイッターを見ておめめがΩさんの実況にたどり着きようやくトゥルーエンド?まで行きました。 私のようにクリアにとんでもなく時間がかかってしまう人が現れないようにヒントだけでなく、クリアできるように手順を簡潔にまとめたものを作成してほしいです。 ゲームはとても面白かったです。ありがとうございました。 -
イマジナリーフレンド良い意味で先が読めない展開、そしてキャラクターの表現に心惹かれました。 「次どうなるんだこれ…?!」と思いながら進めていき、最終的にトゥルーエンドでぐっと来ました 勿論バッドエンドも好きです 後味激悪エンド…良い。 最終的にどんどん謎が解けていくのも読んでいて爽快感的なものを感じます。 素敵なゲームをありがとうございました! -
メドゥーサと目を合わせると死ぬゲーム。不穏な雰囲気で始まる作品で、一体どうなるんだろうかとハラハラしながら読み進めました。 ハッピーエンドがとても良かったです! @ネタバレ開始 直接的な描写はありませんが、制作日とシナリオ中の表現から『あの日』なのかな……と思いました。 お互いに愛する親子だけれども、目を合わせてしまうと殺してしまうというジレンマ。 そして目を合わさなくても死んでしまうのなら、最後に一目でも見たい……そう思うと、死しかない終わりだからこそ迎えられた幸せなのかな、なども思いました。 幸せに死ねるのなら……それは素晴らしい事なのではないか、と感じます。 @ネタバレ終了 辛くも優しくもある作品、ありがとうございます。 -
タイトル未定プレイさせて頂きました!一人称による読みやすい文章で進行する素敵な作品でした。限られた登場人物達が密接に関係し、主人公の内面を掘り下げていく。 美しく纏まった爽やかな短編で、タイトル回収も素晴らしかった……! @ネタバレ開始 夏が来る/夕立が降るのメニューが素敵でした、センスが!夕立が降るというのは弟の安否を巡る終盤を意味しているのだと解釈しています。 秋の回想を経ることで「夏が来る」に戻れば時間軸が綺麗に繋がるのも美しかった。 人魚の実在と自分への不信とに主人公は彷徨っていたわけですが、冴ちゃんによる証明がなされたことも嬉しかった! 彼は人魚に会う時は「いる?」と半信半疑ですが、別れ際には尾ひれがきらきらで、夢みたいに綺麗で……と見惚れている。 人魚のほうも、きらきらした瞳や顔をした人間たちに惹かれていたのかな……と彼女の台詞から感じます。 人魚と人間。異なる価値観ながらも、きらきらしてて綺麗で、だから近づきたくなった。人魚とあの町の稀なる人々は、お互いにそうして惹かれあってきたのだろうと読み解きます。 弟くんが兄を信じ、独り言であっても夢を見て、自分のために進路を目指しているのだ、という種明かしも感動しました。 主人公、弟、弟の彼女。三者の夢が重なり合った末の「タイトル未定」の結末がとても素敵で尊かった! @ネタバレ終了 本編はもとより、メニュー表示なども含めて美しく纏まった作品でした。ありがとうございました!
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各務家〜食卓物語〜プレイさせていただきました! かわいい絵柄で色彩もおしゃれです。 @ネタバレ開始 他の人視点ではニラちゃんが怪しく描かれていましたが、各務家がギスギスしすぎていたので、逆にニラちゃんは優しい人であってくれーっと期待をしていました。 本当にその通りで嬉しかったです。ずっとニラちゃんのファインプレーでした。 嫌〜なムードがちょくちょくはさまる状態だったので、これニラちゃんいなかったら詰みだったんじゃないかと怖くなりました……。 ニラちゃんがとりなおしてくれた事をきっかけに、家族がまた自然に仲良くできるようになれたらいいなと願っています。 ニラちゃんの次にキセキちゃんが好きです。 スマホをいじりがちだけど、きちんと弟の相手もしているところが優しい子だなぁとほっこりしました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! -
腐った果実 ‐Rotten Fruit-美しいイラストに惹かれてプレイしました。最後には物語内の行動や言動などの伏線が全て判明し、そういう事だったのか!といく、とても面白くてあっという間に完走してしまいました!笑 これからも頑張って下さい! -
雨音と自動人形 結(むすび)雨の後の空を見上げると、なぜかとても愛おしくやさしい気持ちになる。それと同じくらい、雨の音が世界をやさしく包み込んでいる時も、世界が愛おしくなる―――そんな気持ちになる物語でした。 アップデート前にクリアしておりましたが、追加要素盛りだくさんのアップデートということでまた初めからプレイさせていただきました。 追加要素たちはとても素晴らしくて胸が震え、久しぶりにプレイしたのもあってまた泣きました。 @ネタバレ開始 一番初めにプレイした時、雪村さん視点開始と同時に出現した画面左上のカウンターに「なんだろうこれ? アヤさんはまだ出てきてないから主人公に関連する数字だよね? 主人公の残り寿命か、封じ屋の道具の手持ちの残数かなにかかな?」と思いつつ、日に日に勝手に減っていくので「やっぱり主人公の寿命なんだ…雪村さんは人間だから、きっと疫病に侵されているんだ…」と思っていたら、違いました…(苦笑) この後の「そういうことだったかー!」というスカッとした気持ちは、複数回プレイした今でもよい思い出です。 ゴミぱん様のイラストの美しさにも惚れ惚れしますが、美麗なイラストを牽引する話の構成力とテンポ・文章そのものの表現力・細部までこだわられた演出が素晴らしく、最初から最後まで一気に読ませる魅力に溢れていて本当に素晴らしかったです。 一日の終わりなど区切りごとにセーブして「今日はここまでにしようかな」というタイミングはたくさんありましたが、本作に限ってはメニューはコンフィグしか使いませんでした。 彩さんと博士の二人の閉じられた世界で心と心が共鳴し合っていく様子がとても心地よかったです。 雨が一滴一滴と降り注いで凪いだ水面に波紋を作るように、博士の封殺されて壊れかけていた心に彩さんが波紋を作り出していく様はさながら命の慈雨のようでもありました。 彩さんが一人バス停で待つこととなり、いつか来ると信じて何年も何年も待ち続ける姿を思い浮かべて、タイトルのスチルを思い出して泣いてしまいました。 昼間だけではなく真っ暗な夜の闇の中でも、雨脚が強い日も弱い日も……「いつか博士は来てくださる」と信じて待ち続けるそれが愛でなくてなんというのかと、彼女の待ち人への想いを想像して泣きました。 きっと彩さんは一日だって一瞬だって「博士は来ないかもしれない」なんて思わなかっただろうなと、一人で色々と想像して涙が止まらない状態になりました。 そんな想いもあって、博士との再会と伝えたくても伝えられなかった言葉が交わされたときはせっかくの美麗スチルが涙で見えない、言葉も涙で見えないというとんでもない状態でプレイとなりました(涙腺が弱すぎる) その後も封じ屋のお仕事を託す時もずっと泣きっぱなしで、プレイ終了後はチキンからデメキンへと進化する有り様でした。 もう本当に感動しきり、情緒がついていかず脳みそが大きな感情に揺さぶられてエラーしっぱなし、涙出っぱなしのとても素晴らしい時間を過ごさせていただきました。 大変細やかなところですがすべてクリアした後で再度アプリを起動するとタイトル画面が選べる仕様、とても素敵でした。 美麗なムービーはOPもEDもたぶん10回ずつくらい見返したと思います。 最後に、このゲームを創り出し世に送り出してくださったdatchi様に心から「ありがとうございます」という気持ちを込めて。 本作に出会い、とても胸に響く素敵な時間を過ごせて、本当に幸せです。 @ネタバレ終了 とても素敵な作品をありがとうございました! -
彼女は彼女の糸を切る周りの目なんて気にしないで、誰かと自分を比較したりもしないで、自分の心の赴くままに生きていきたいと改めて思う物語でした。 @ネタバレ開始 小説にかなり近い文章でしたので、情景描写が細部まで緻密に描かれており、音楽と相まってするすると最後まで一気に読破できました。 他者からの「こういう感じだよね」「こうであったほうがいいよ」と判断される「らしさ」に合わせて生きることへの息苦しさと、それを打破して自分の本当の姿を偽ることなくそのまま生きることへの憧れ、そしてそう生きられたときの穏やかさと心の心境などのすべてが最後の収束まで丁寧に編み込むように書かれていて、素敵でした。 リアリティ溢れる細やかな描写に等身大の生きている人間らしさを感じ、物語と私との距離がグッと縮まりました。 作中の葵くんが音楽の感想に説教を返されたように、私も日本の学校にいた頃は「他の子のように書きなさい」とか「やり直しなさい」と言われていたので、自分の過去がありありと思い起こされて本作にはとても感情移入しながら読ませていただきました。 他の人に合わせなくてはならない空間から抜け出して互いの個を尊重する二人の物語は格別に心に沁みました。 @ネタバレ終了 「小説を読んでいたら、最後は映画館にいた」という稀有な気持ちになる融合型の見せ方も面白かったです。 タイトルの「糸を切る」という意味をプレイ前はどういう意味かな?と思いましたが、大変すばらしい回収の仕方でした。 素敵なゲームをありがとうございました! -
腐った果実 ‐Rotten Fruit-エンディングまで辿り着くと今まで見ていた世界のすべてがひっくり返る、大変面白い物語でした。切ない物語が大好物な人には是非にプレイしてほしい作品です。 読んでいる最中に「ん?」と感じたすべての違和感の答えが必ずもらえる上、「そういうことだったのか」と思わずにはいられない仕組みが秀逸でした。 あの言い回し、あの行動など、抱いた違和感や疑問がすべて氷解した時、見えている世界がガラリと変わりました。 @ネタバレ開始 物語としては救いのない切ない終わりでしたが、彼女が望んだとおりになったのも事実で、すべてが上手くいくだけがハッピーエンドではないと感じさせてくれる納得のエンドでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! -
忘れ傘の矜持タイトル画面に滴る雨の水滴と心に流れてくるような音楽からして心惹かれたゲームでした。 そして、タイトルの通り「忘れ傘の矜持」の物語でした。 一途で健気なペチュさんにウルウルきて、その後のニュンさんの壮大な展開の物語にはハラハラしながら、2つの物語を最後まで楽しませていただきました。 始めてみたらかわいい幼女?に見上げられることになるとは思いませんでした。 お嬢様じゃなくてごめんね。 @ネタバレ開始 ニュンさんのルートになると人類滅亡がー!と壮大な話になっていきますが、個人的にはペチュさんのお嬢様を一途に思い続ける話が大好きです。 モノが使用者を大好きになるのは、やはりモノを使っている人間がモノに愛着を持って大切に使っているからだと思うので、自分は自分のモノたちが悲しまないくらい大切に扱ってあげていられるかなぁ……と改めて考えました。 元々、付喪神のように日本では昔からモノには魂が宿ると言われてきましたが、日本人の一つ一つ人の手で作られたものは貴重なものだよという小さなところまで大切にする心が表れたものなのかな……などとも思いつつ、ペチュさんのようなかわいい女の子の姿を自分のモノもとるかもしれないので、ますます大切に使おうと思いました。 ペチュさんとお嬢様のお互いを完全に理解し、信頼し合っている関係がとてもとても良かったです! ニュンさんルートでは大活躍のモノを奉る巫女さんが個人的に好きでした。 もちろん、ニュンさんもとても可愛らしくて、喋り方が独特で年齢不詳な感じがたまりませんでした。 @ネタバレ終了 忘れ傘の矜持、まさしくタイトル通りの傘たちの矜持を感じられる素敵な物語でした。 素敵な作品をありがとうございました! -
仙年六花 ー引き継がれし想いー 第三章幾度巡れども決して結ばれず、幾度巡れども想いは絶えず、幾度巡れども必ず君と出逢う…絶対に結ばれない運命にありながらも輪廻の中で想い続ける切ない恋の物語でした。 @ネタバレ開始 過去にも身分の差に始まり、親子・敵対関係・性別が一緒など様々な事情で結ばれてこなかった光太さんと六花さんが今回は兄妹ということで、初めから既に詰んでいる感が否めない関係ですが、小さな六花さんの可愛い姿が見られたので光太さんには申し訳ないけれど眼福でした。 六花さんが「六花は妹だもん!」と口にしたりすると光太さんが「…妹…」と思わず呟いてしまうところが切なかったです。 光太さんだけが記憶を継いでいるそうなので、自分だけが悩み続けるのも辛いだろうな…と思いました。 それにしても村の皆さん、薄情すぎます…大衆は愚かという言葉はこういう時のためにあるのかなと思う変わり身の早さでした…。 終わり方は「運命は残酷だ」という言葉で表したい終わり方でしたが、最後の自分一人が残って六花さんを逃がす時の光太さんの顔は「漢の顔」でした…! カッコ良かったです! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! -
僕が見届けた世界の終わり自殺をしに洋館へ忍び込んだ中学生と、裏庭で出会った儚げで不思議なお姉さんとの、数日間の濃縮な日々。勘のいい方なら物語の行方は薄々察しがつくのであろう @ネタバレ開始 それでも終盤の二人の会話に、特に叶わぬことと知りながらも『またね!』と繰り返すシーンは「ぐっ」と来てしまう。 @ネタバレ終了 選ばれたBGMも場面に合っており、ノベルゲームの大きなアドバンテージだと実感。決して諸手を上げてのハッピーエンドではないが、だからこそエンディングの主人公が清々しく感じられた。BGMに言及したが、クリアしてトップ画面に戻った時に流れる曲が、今さっきまでの事を回想させて、プレーヤーをシミジミとさせる。この選曲は上手いと思った。 -
椿堂ノ火読み始めて『ん?どういう意味?』など、謎な部分もありつつも読み続けていって、色んな事がわかってきて、後半では込み上げる涙をグッと抑えて、読み続けていましたが、限界が訪れて涙腺が崩壊してしまいました(T_T) @ネタバレ開始 お父さんは、ずっと許してたんですね。 許していたというよりも、自慢の娘になっていたんですね(T_T) もう少し早く、父と会っていれば何かが違っていたのかな? 彼氏(彼女)と楽しいお酒を飲めていたのでしょうか? 私のなかで、せめてもの救いは、生きているうちに会えたという事でした。 子を想う親の気持ちが、とても伝わってきました。 @ネタバレ終了 素敵なお話をありがとうございました。 -
タイトル未定大変かわいらしい人魚さんと不思議なタイトルとが合わせて気になっていた作品です。 プレイ開始して3分後には、海の見える田舎町にどっぷりと浸かっておりました…! 語彙力皆無な言い方になってしまいますが「とにかく文章力がすごい」作品で、とても緻密で自然な情景描写と心理描写のダブルタッグで綴られる物語にグイグイと引き込まれました。 @ネタバレ開始 依織さんが人魚さんに救出されるシーンではつい数十分前に知り合ったばかりなのに、もう「いるよぉ」が聞けなくなるのが寂しくなりました。 人魚さんのこの「いるよぉ」が本作で一番好きなセリフで、人魚さんの笑顔を見ると癒されました。 依織さんが抱えていた不穏な気配のする事情も、その事情が打ち明けられたときには彼の感じていた焦燥感や今の自分に対する後ろ向きな気持ちを理解できたのと同時に、正しいことをした人が必ずしも報われるわけではない現実にもどかしい気持ちにもなりました。 事件に関しては結果的だけを見ると理不尽さを痛感する幕引きとなってしまいましたが、見てみぬふりをしない依織さんの人間性が好きです。 おこめさんの書かれる文章が持つ「人の心を引きつける力」は本当にすごいと思いました。 過去作である『ニール・ニコラスのひとりごと』などでも芸術品のように美しく格調高い文章には惚れ惚れしましたが、今作も描写力と文章力が桁違いで、最上質の紙に触れたときの心地良さに似たものを感じました。 @ネタバレ終了 おまけまですべて読み終わった時の読了感の心地良さもさることながら、タイトル未定というタイトルの回収の仕方が秀逸でした。 素敵な作品をありがとうございました!

void
宮人@虚無
弐藤(ニトー)
しおみず
ひみつ㊙︎
アングラ人鳥歌劇展
gawa
青ちょびれ
モモ
パイン餅
SHIA
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