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35451 のレビュー
  • 死と月は寄りそって眠る
    死と月は寄りそって眠る
    タイトルやあらすじ、台詞など拝見しており ずっと気になっていた作品です。 一時間ほどで読了出来ました。 骨太かつ壮大な設定のファンタジーで、 とても濃密な時間を過ごすことができました。 @ネタバレ開始 村を守る不思議な木、アニマの樹に生贄を捧げるため 常に死と深くかかわってきた老人モルス。 村の繁栄のために奴隷の命を奪う。 彼が手を汚すことで成り立つ村の平和……。 重いテーマですが、読みやすくテンポの良いシナリオで、 すぐにお話に夢中になることができました。 彼が常に抱いていた生や死とはなにかについての問いかけ。 誰も答えてはくれない。 なかば諦めにも似た気持ちでいたそのとき、 ついに出会った答えをくれる者、 それは幼い少女の奴隷だったのですね。 モルスが彼女にルナと名づけ、育てていくシーンは ほほえましいものが多く、とても癒されました。 彼女はとても賢い子どもですね。 奴隷としての暮らしがしみついていたとはいえ、 あっという間に成長していくところは 思わずニコニコしながら読んでいました。 また、以前よりTLで拝見して気になっていた 「ツルギがあればなんでもできる」の謎が解けました! モルスのすごさとお茶目なところが浮き彫りになった、 楽しいシーンの一つでした。 家族に等しい存在としてルナと暮らしていくうちに モルスは変わっていきますが、 それは大事な存在に抱く深い愛情で、 いままで彼が知ることのなかった感情なのだと思うと 胸が締め付けられるような気持ちになりました。 ルナを助けるシーンとてもかっこよかったです。 そしていままで続けてきた奴隷殺しをやめたことで、 モルスやルナの平穏な暮らしが続くのだな…… とほっとしていたのですが。 モルスが己の宿命に気づき、潔く死を選んだところ。 衝撃でした。 ですがもし自分がモルスだったら。 やはり同じ選択をすると思いました。 そしてルナもその十年後、後を追ったところ。 まさかこうなるとは……という驚きもありましたが、 これまでの彼女の死生観など顧みると腑に落ちるものがありました。 アニマの樹のなかで、死してなおルナを守るモルスの姿に涙が……。 エンドロールが壮大な絵巻物のようで、とても惹きつけられました。 そしてエンド後のタイトル画面に 幸せそうなふたりの姿を見つけた時、 タイトルの意味がわかり、涙が止まらなくなりました。 バッジタイトルは永遠の幸せ……。 ルナの日記やモルス父の手記は、 さらに物語の余韻を深める内容になっていました。 アニマの樹の真実に驚愕しました。 なんと……そういうことだったのですね……! @ネタバレ終了 生と死について、色々と考えさせられるお話でした。 素敵な作品をありがとうございました!
  • 恋に落ちてはいけない20分
    恋に落ちてはいけない20分
    不道徳ゆるさぬ、という強い気持ちで挑んだものの、 勝手に上がる好感度に笑ってしまいました。 なるほどこれが風変わりと話題の乙女ゲームかと、 早々に白旗でした。 @ネタバレ開始 初回END2に行ってしまって、 可愛いでは済まされない主人公の行動力に仰天しました。 心理的ダメージがすごかったので、 北海道だ京都だなんて、わかるわけないだろうよと、 ぶつぶつ文句を言いながらコンプリートしました。 (迷わず北海道を選んだ自分) END4へ導いてもらえるシステムも超親切でした。 (むずかしかったです) END4が最高だなと浸りつつ、EXTRA STORYを読むと、 どうしても雛子さんが気の毒に思いましたが、 彼女の今後に幸多かれと願うばかりです。 クリア後のタイトル画面がとても爽やかで、 時系列を追ったエンドロールもすごくよかったです。 やけに親切な上司にちゃんと理由があって、 きれいにまとまっている素敵なお話でした。 女子が好きなシチュエーションも多くて、 ドキドキしました。 所長さんの昔の髪型も好みでした。 @ネタバレ終了 紫を基調とした画面の雰囲気がよく、BGMも素敵で、 かっこいい上司と夜のドライブを楽しめました。 面白かったです。ありがとうございました。
  • 残照に焦げる
    残照に焦げる
    夕陽に魅せられながらプレイしました。 夕焼けの光ってどうしてあんなに懐かしい感じがするのでしょう。背景のオレンジ色が綺麗で、綺麗で……自分だったら眺めている間にジエンドで、たぶん戻ってこれないですね。 やはり私にはあちらの世界のほうが合っているのか…… 重要な選択は赤色にしてくれている親切設計なのにも関わらず、道中ゲームオーバーしまくりました。 正規ルートだとそこまで怖い思いはしないと思うのですが、バッドに進むとアーッの数々。 世界は美しいけど、住人はコワイ……。 終盤で「えっ!?」という展開があり、慌てて作品ページに戻ってきました。 なんと続編があるのですね! また時間を見つけてプレイしてみたいと思いました。 面白いゲームをありがとうございました。
  • 決戦前夜
    決戦前夜
    決戦前夜にロマンしか感じないRPGゲーマーです。 某サモ〇ナイトは未プレイですが、あの前夜のドキドキ感を存分に味わうことができました。 たった数分の会話なのに、それまでの冒険の数々が見えてくるのが不思議です! 性別を自由に変更できるのは嬉しいポイントで ギャルゲー感から乙女ゲー感から百合から薔薇まで選び放題!?なのが面白かったです。 エンディングテーマがむっちゃ気に入りました。全く冒険してないのに「あの時は大変だった……」と思い返してしまいます。(笑 何度か繰り返し遊びましたが、毎回エンディングテーマ聞いてほろりしてました。 素敵な作品をありがとうございました。
  • 暗がりビオトープ
    暗がりビオトープ
    かなり前から気になっていた作品で、ようやく読むことが出来ました。 まずはじめに、大変面白かったです! シンプルなサウンドノベル形式でありつつ、TIPS機能やシルエット立ち絵の細かい動きの演出、会話時の吹き出し等、所々に素敵なこだわりが詰め込まれていて、最初から最後まで夢中で読み終えました。 @ネタバレ開始 内容も、穏やかで切なくて優しく…古き良き時代の描写にとても懐かしい気持ちになれました。 限られた画像と文章だけで、臨場感とリアリティが感じられたのも個人的にとても好みでした。 最初ユーキちゃんは男の子かと思っていたので、女の子だと分かった時が一番ビックリしました(笑) でも、ユーキちゃんはとても素直で可愛いので、大人たちがほっとけない気持ちがよく分かります。 ユーキちゃんの心の機微がすごく伝わってくるので、途中何度も涙腺が大変なことになりました。 家族を求める気持ち、でもそれを重荷に感じる大人側の気持ちもよく分かり、あ~~~~となりました。 彼女には幸せになってほしいです。 そして…ウワサのサクラバさん!(笑)毎度Twitterでお見掛けしては、何だかすごいイケメンがいるな!?と思っていたのですが、ようやくお会い出来ました。 最初の立ち絵登場シーンから、シルエットだけで分かる、これはイケメン…!と大興奮でした(笑) 良いお兄さん風でありつつ、どこか影を持っていそうなところも最高でした。 ミホさんも良いお姉さんという感じで、この二人にも幸せになってほしいな~と思います。 余談ですが、ミホさんとサクラバさんの香りが同じ…という表現が、色っぽくて好きです。 最後、振り返った先に二人が並んで立っていることを、願います…! @ネタバレ終了 切なさや人の弱さ、そして人の温かさを感じられる素晴らしい作品でした。 この作品に出会えて良かったです。 ありがとうございました!
  • 残業深夜 -ザンギョウシンヤ-
    残業深夜 -ザンギョウシンヤ-
    怖い怖い怖いっ!! 実写のホラーゲームです。ルート全部見ましたが、システムが本当に親切だったのでED数が多いわりにサクッと出来ました。たくさんの恐怖を味わうことができとても楽しかったです!
  • Sweet Valentine 〜犬井遼の場合〜
    Sweet Valentine 〜犬井遼の場合〜
    付き合ってから初めてのバレンタインを迎えるカップル「花森しおり」さんと「犬井遼」くんの甘く、かわいいラブストーリーでした。 @ネタバレ開始 犬井くんがとても、とっても可愛かったです!!チョコを楽しみにし過ぎてソワソワしている姿や、しおりさんがいつから自分を好きでいてくれたかを知った時など、終始ピュアな反応を見せてくれる犬井くんに物凄く癒されました。 からの!バックハグ来たー!!手を引かれた際に体勢を崩してしまって、あ…と思っている間に抱きしめられるとか最高です、激ツボです!また「ぎゅ」の時間が数秒ってとこがいいですよね…初々しい!純粋!!大きなワンコ!!!と数秒間で私も心を鷲掴みにされました。 そして5年後、二人の呼び名に萌えました…!何年も付き合っていれば当たり前とは思いますが、直前にまだ初心な二人を見ていたのでその変化にドギマギしてしまいました。いいなぁ、しおり・遼くん呼び。お互いのことをよくわかり合っている感じのやり取りもとても素敵でした。 何より最後のプロポーズ!手を取って指輪をはめるシーンが夢のように美しかったです…!スチルの変化で犬井くんの心情が感じられる、細やかな演出もとても沁みました。ポーカーフェイスだったけど、本当は犬井くんもドキドキしてくれてたんだとわかって嬉しかったです。 実は大人になって可愛いよりカッコイイが似合うようになった犬井くんにほんの少し寂しさを感じていたので、「緊張した」と言った時の表情に以前の面影が感じられてなんだかホッとしました。 これからも変わらずラブラブしてくれるといいなと思います。二人の未来に幸多からんことを! @ネタバレ終了 掌編ながら最初と最後では違う味わいの幸せを堪能できる贅沢な作品でした。 温かな絵柄と文章で紡がれる、仲睦まじい二人の姿に心満たされ大満足です。ありがとうございました!
  • アル管理人の恋 spring + summer
    アル管理人の恋 spring + summer
    個性あふれるイケメン達とのドタバタコメディな楽しさ、シリアスな見え隠れする心情、そして強烈な恋愛……! 色んな感情を味わいつくせます! 立ち絵、スチル、ボイスなど、どれも上質で豊富! おまけまで圧倒的なボリュームで、あらゆる面で大満足の作品でした! しかも小分けにプレイできるので、かなりマイペースに楽しむことができる優しい作り! ボイスは攻略対象だけでなく登場人物全て(主人公のボイスON/OFF可)流れる贅沢仕様! 文字を見続けるのが辛い日でも、アニメを見るようにプレイできたのも嬉しかったです。声優の皆さん凄いです! @ネタバレ開始 なので体調が悪い日に癒しボイスの沁みること、沁みること。 ちょうどジョシュの看病のシーンがあって、看病しているようなされているような。うつされてしまったような! なんとも不思議な感じになりました(笑) 衣装差分の豊富さが嬉しく、特にお洒落さんなギヨームとショーンは毎度「おお!」と。 スチルもギャラリーで見まくりでした! 男子諸君はもちろんですが、主人公ちゃんめちゃくちゃ可愛い! こんなに小さいんだ! とか表情だったり見惚れまくっていました。 あとショーンが見惚れちゃうスチル特に豊富! 目つきとかヤバイ。これは服従しちゃう! スチルと言えば、二つ埋まっていなかったおかげで隠しエピソードに気が付けました。選択肢どれか見落としたかな? と周回するほど気付けていなかったので助かりました。 でもお疲れ様バッジだけ条件満たしていないんですよね。また挑戦してみます! リン君は別の人のルートでのイメージと違いが大きくて、一番びっくり! 卓球できないのも含めて予想外(笑) あと私が「りん」って名前でプレイしてたので、バックログがリンりん続きでややこしくて笑っちゃいました。でも通常のプレイ中は直ぐに慣れて集中できました~。 ジョシュの男の子~って感じとか、ギヨームのかまってちゃんな感じとか、サーシャさんのボケボケした感じがめちゃ可愛かったです! 特に好きなのはサーシャさんとフェリックスさん。大人の魅力。三人で飲むシーン、とっても幸せでした。 サーシャさんの性格と声、最高! 癒しの塊! フェリックスさんの真面目さと気遣い、こちらも癒しの塊! ファンアートはどちらを描かせていただこうか悩んだのですが、おまけの過去エピソードでグッと来たフェリックスさんに! 花見をイメージしてお母さんっぽくおむすびを握ってもらいました。 英語歌詞のBGMも凄く良かったです! ファンアートを描きながらリピートしまくってました! 他にも動画やシステム面、UIデザイン、目と耳に入るあらゆるものが素敵! 攻略対象じゃない方々もイケメン過ぎて心が揺れる恐ろしさ! ……色々ありすぎて纏まらないコメント&どうでもいい個人的な思い出を失礼いたしました。 思い出せば思い出すほど色々出てくるのでこの辺りで(笑) @ネタバレ終了 素晴らしい作品をありがとうございました(*´ω`*)
  • スクールシャーク
    スクールシャーク
    いかにもB級サメ映画といった作品かと思いましたが、それ以上にしっかりとした人間ドラマでした。今後の展開を想像させる終わり方も良かったです。面白かったです。
  • gniledomeR emaG
    gniledomeR emaG
    面白かったです。はしゃいでしまいました。 ヘッドホンでやるとより楽しめますね。 メニューがしっかり組まれていて、しかしこの内容のアンバランス・・・と思いつつタイトルに戻る直前で思わずにやりと。こうでなくちゃ。と。 文字演出に込める薄く見える裏の世界、お見事でした。
  • Sweet Valentine 〜犬井遼の場合〜
    Sweet Valentine 〜犬井遼の場合〜
    ハッピーバレンタイン~☆彡 バレンタイン当日なので参りました! 相変わらず仲の良いカップルで微笑ましく、 作者様のキラキラしたイラストは素敵です♪ @ネタバレ開始 入籍するとは思っておらず驚きました……! 顔に出なくなった犬井くんの大人感が良い…。 プロポーズ成功おめでとうございます~! @ネタバレ終了 甘いバレンタインをありがとうございます! お二人ともお幸せに(*^-^*)
  • お嬢様学園のウラテミス
    お嬢様学園のウラテミス
    読み終えました~主人公るりは陰気ではあるものの、好きな事にはとことんのめり込んだり独自の熱いポリシーを持ってたり、欲望混じりの信念が強くて良いキャラだなあと思いました どのキャラクターも立ち絵やイラストが綺麗で素晴らしかったです
  • 親友に憧れの先輩を取られたので転生します。
    親友に憧れの先輩を取られたので転生します。
    予想していたよりも3倍くらいズッシリ心に響く作品でした。 大切なものって、失ってからじゃないと気づけないんですよね。 なんでもない日常こそが幸せなのだと、改めて思い知らされました。 普通の人生を選んでいたら、主人公は幸せになれたのでしょうか。 やはりそこにも、何らかの学びがあるのでしょうか。 自分だったらどんな人生を望むかな?なんて考えちゃいますね! 素敵な作品をありがとうございました。
  • 死と月は寄りそって眠る
    死と月は寄りそって眠る
    ゲ制デー等のタグでフェスが開幕されるより以前からタイトルは存じてはいたのですが、ようやくプレイすることが出来ました。 生と死、元奴隷と奴隷を処刑する役割を担った者たちのお話というシリアスなお話…… @ネタバレ開始 かと思ったら、ルナちゃんと出会ってからのモルスさんの言動が面白く、思わず笑ってしまいました。「ツルギは何でもできる」は最早名言なのでは…! @ネタバレ終了 物語全体はシリアスではありますが、こうした緩急がある所も本作の「二人」の心の通じ合いとして描かれており、終盤での二人を想うと良い掛け合いだなと思いました。それにしても二人のやり取りが本当に微笑ましい。いつまでも眺めていたいです。 @ネタバレ開始 二人の行く末、モルスさんが亡くなってその後を追って亡くなってしまったルナちゃんに、「死なないで・・・!」と思いましたが、彼女の考える死生観を思い出し、さらにモルスさんの死からここまでの彼女の事を考えると、この結末に誘われるように辿り着くのは深く納得させられました。何よりあのような形で父と慕っていたモルスさんの死が彼女の中で消化されることもなく…… 彼女の思想や価値観、最愛の父との別れを考えるとあの思考に至るのは仕方ない…仕方ないけど…!とやるせない気持ちになりました。 しかし、その後の死して尚、娘ルナを守り続けたモルスさんの姿を見て、胸を打たれたような嗚咽が出かかる一歩手間のような状態になりました。(あ…泣く…!泣く時のやつ!状態) あの姿になった彼のルナちゃんへの深い深い愛を目の当たりにして、もう何とも言えない気持ちになりました。 父である死したモルスさんに寄り添うように眠る…ああ、タイトル…と思い、悲しいけれど、全てが切ないわけではなく読了後は「感動」という気持ちが強く残りました。そしてエンディングの二人を包み込むように佇むアニマの樹を中心に、時間が移り変わっていくという演出がとても良かったです。エンディング後に切り替わる、タイトル画面のモルスさんと静かに寄り添い眠るルナちゃん…とても美しいです。 名前をもらう/授ける「生/誕生」から始まり、互いを想い合いその意思を汲み取った「死」という静かな永遠で終わる美しいお話でした。 @ネタバレ終了 重いテーマを扱いながらも重たさだけでは終わらず、 約1時間とは思えない濃密でステキなお話をありがとうございました!
  • G目線上のエリア
    G目線上のエリア
    絶妙にデフォルメされたGの表情や動きが可愛くて癒されます…! 一つ一つのENDがサクッと攻略できてその場からすぐ再開できるので、沢山あるENDの回収もストレスなく楽しめました。 生命力の高さが役に立たないレベルのピンチの連続でGも楽じゃないんだなーと… コミカルで楽しいゲームをありがとうございました!
  • インビジブル
    インビジブル
    約11時間の大ボリューム長編作品。フリーゲームとしてもノベルゲームとしても、久々に長めの作品をプレイさせて頂きました。というか、フリーでこんなに堪能していいんだ!?という仕上がりでお金払う所はどこ!?となりました(笑) ドッペルゲンガーの都市伝説、主人公の記憶喪失等など…個人的に大好きな要素が沢山あり、とても惹きこまれる魅力満載の作品です。 世界観の他、グラフィックレベルの高さや声優陣の熱演、システム面のデザインや設計等、ハイクオリティで様々な面で楽しませて頂きました! 6章+エピローグという構成で各章ごとに見せ場と引きがあるので、11時間という長さを感じずプレイ出来ました。 また、システム面のスタイリッシュなデザインの良さに加え、環状線のような円を描いたチャプターシステムも良かったです。 後半にかけて選択肢が増え選択肢によってはBadEndにいってしまうので、このチャプターシステムがある事で他の選択肢付近まで戻ったり、物語の中で「ここはもう一度見返したい」といった所を瞬時に確認できるのがとても良いなと思いました。 前半部分の朝岡兄弟関連の事では、間違った選択肢をしてみても主人公・つぐみが軌道修正してくれたりします。プレイヤーに優しい仕様にも感動…! さて、ストーリーですがはっきり!端的に言えば!「おもしれぇ~~~!!!」に尽きます。 プレイ後の第一声がそれでした(笑)あと画面の前で拍手してました。良い作品に出会えて本当に良かったと、心から思いました。 記憶喪失だけど皆を引っ張る&突っ込み役のつぐみを始め、一癖も二癖も強いキャラクターが多く登場します。が、個人的にそういったキャラクター達が持つ善も悪も含めて好きになりました。読み進めると最初に抱いた印象と変わっていくのがとても良かったですね。 特に好きなキャラはゆるふわ女子高生な茉莉花ちゃんと、オカルトおじ…お兄さんこと坂倉出さんです。 @ネタバレ開始 この二人が疑われる展開があるのですが、ひやひやしつつも好きなキャラという事も手伝って「いや、この二人は絶対つぐみんの味方!信用!!する!!」となってました。実際最後まで敵になることはなく、疑いも晴れてすごくホッとしました。 @ネタバレ終了 つぐみ、茉莉花、蓮の三人はもうセットですね。後半から終盤にかけてはこの三人なら大丈夫。と、信頼を置いて読み進めることが出来ました。凸凹に見えて相性ばっちりな3人で良いですね! つぐみや事件を通して見る、二人の成長にも目を張るものがありました。 表面ではそれぞれ今時の普通の高校生…かもしれませんが、上辺だけ(氷点花と付けられたあだ名等)では計り知れない悩みをもっていて、各人物の「この物語の中で生きている」という奥深さを感じさせられました。それぞれの人物の細やかな心情や内情に寄り添い、少しずつ成長して行く様は見ていて勇気づけられました。 登場する少年少女の心の傷は個人的にも成長過程のどこかで経験したような気がして、吐露してるシーン、感情のまま叫ぶシーンは胸が痛くなりました。ただ、そこで腐るのではなく、前へ進もうと行動していく所はとても丁寧に描かれており、その都度つぐみの言葉が響きましたね。 彼女に関する謎は最後まで引っ張られていたと思いますが、彼女の真っすぐで前向きでお人好しな(天然人たらしとも言う…言うと思います!)人柄が成せる言葉や元気に動き回る様は見ていて気持ちが良かったです。 @ネタバレ開始 また、凄いなと思ったのは「シーンによって敵になる人物はいるけど、悪人はいない」という所です。紺野さんにしても当初は「自分の善を他者へ押し付けてくる話の通じない黒幕(黒幕じゃなかった!)」と思ったのですが、彼女の生来からくる優しすぎる性格故、貧乏くじを引いて嫌な思いをしてきた過去…そして異能とドッペルゲンガーの真実を知った後は、憎めないと思いましたし、感情移入もしていました。 彼女と行動を共にしていた恭介くんもまた、本作における黒幕(主人公チームとぶつかる最大の敵)と異能と対峙するため、彼なりの正義をもって奔走していただけだった… 善と善が対峙する時、主人公視点だと相手が悪に見えますが実情を知ったり、客観視すると「悪人なんていなかった…皆誰かを救いたい優しくて不器用な人たちだった…」となるのが切なくもリアルでした。 そんな癖が強いキャラクターの中、つぐみはしっかりと物語の中心にいましたし、終盤に近付くに連れ多分彼女という存在は瀬戸愛美(本体)=如月つぐみ(ドッペルゲンガー)なのかな?(違ってましたが!)と思っても、それで如月つぐみという人物がかげるということはなく、主人公としてしっかり物語と皆を引っ張っていたように思いました。何より、彼女の「私は私」という言葉が胸に響きますね。 それともう一人。あの世界における宗形……先輩と言うとイラつかせそうですが、やはり初登場時の印象や立場で宗形先輩と言いたくなりますね。 彼が初登場した時は甘いマスクと声のイケメンが出てきた! 飄々とした性格も良いなぁ…くらいの印象でしたが、本性が露わになった時の彼(と現実世界の方の宗形)の本当の胸の内を見せられた時は素直に驚きました。 同時にその時吐露していた事には思わず唸ってしまいました。宗形樹という人物がどこかで救われて欲しい…と願いながら最後まで読み進めていました。 けれど悲しいかな、彼は助けを求める声がつぐみが言う通り「遅かった」。 唯一の救いは何かと考えた時に、現実世界の宗形をこの世界の宗形自身も救いたかった、と思っていた所でしょうか。 宗形に関しては少年少女の成長や、それを見守る大人、事態解決のために奔走する人達とは対極にいたと思いました。 つぐみや高校生組と違い、ひたすらに後ろ向きで仄暗い。普段はそれを軽い態度や笑顔で隠していたのかな、と。 最後につぐみを誘っていたのも、つぐみと宗形という似て非なる存在の真逆の思考や行動が描かれていたように思いました。(あくまで個人的な感想です) 皆の共通の敵は霧島だったけど、つぐみという個人の敵…は彼だったのかもと思ったり。 読み終わった後も、ちょっと引きずる位には彼には色々思う所があります。悪い意味ではなく! @ネタバレ終了 大きなエンディングが二つあるので、そちらの感想も。 シスターエンド @ネタバレ開始 こちらが先に選んだエンディングでした。この時点の自分はつぐみの正体について大体アタリをつけていて、多分そうだろうなと思っていたので、しーちゃんを置いていくことは違うよなとなり一緒に残りました。蓮の手を取らなかったのは心が痛みましたが、置いていけない…!!しーちゃんがいるなら、一緒に!!となり、皆を見送りました。そしてその後、今まで冷静で(特にオカルトお兄さんに)辛辣な態度も見せる彼女が、感情を一気に溢れ出す所は声優さんの熱演も相まって、言葉の一つ一つも切実で涙腺にきました。2つのエンドどちらが好き?と聞かれたらシスターエンドの方と答えるかもしれません。それ程好きなエンディングです。 @ネタバレ終了 アナザーエンド+エピローグ @ネタバレ開始 こちらで明かされる、つぐみの最大の秘密とここまで明確にされなかった、坂倉出の異能。 瀬戸愛美(本体)=如月つぐみ(ドッペルゲンガー)という予想の更に上をいっていて、いい意味で裏切られました。こちらでもシスターエンドの余韻が残っているせいか、しーちゃん…なんて健気なの…となりました。姉ではないけれど、姉の面影を色濃く体現した人の願いと異能の力で生まれた、奇跡のような存在でしたね。(合ってます!?) けれど、しーちゃんも坂倉さんも言ってましたが、つぐみは二人の語る瀬戸さんのようでいてやっぱり違う。如月つぐみは、如月つぐみで一人の人間として生きているとここに至るまでの彼女を見ていて思いました。 電車に揺られながら、今まで苦楽を共にした仲間との別れ……辛いけど、 こういうエンディングも好き……と思いながらエピローグを読み進めると、 「つぐみーーーーーん!!!??」となりました(笑) もう会えないと思って送り出した戦地から、友人や家族が帰ってきたような感覚でした! 夢じゃないんだよね!? 現実世界の方で皆といるんだね!?と、最後の皆に囲まれているつぐみを見てほっこりしました。思わず拍手。 シスターエンドの寂しい感じも好きなのですが、やはり主人公が皆の輪の中にちゃんといて、歓迎されているのを見ると自然と気持ちのいい読後感を得られるなと思いました。 ラストスチル、最高です…!! さりげなく坂倉さんが脇の方にいるのが彼らしいなと思いながら見ておりました(笑) @ネタバレ終了 しっかりと細部に至るまで作りこまれた世界観とシナリオ、キャラクター達。美しいグラフィックに、洗練された遊びやすいシステム等…制作者様、制作に携わった全ての方々の想いが込められている熱い作品でした。 濃厚な時間と素晴らしい物語を読めて、本当に良かったです。 楽しい時間をありがとうございました!!!
  • 【Valentine's・Loved one】
    【Valentine's・Loved one】
    麻薬の売人とValentineがどうやって結びつくのかなぁ?って不思議な気持ちで読み始めてみました。 自分の中で動揺が隠せません(>_<) 良い話と捉えれば良い話なのですが、切なすぎるという思いもします。 @ネタバレ開始 良い話と捉えるのは、あの日たくさんのチョコをもらったおかげて今の自分が存在するというドゥーデ君。 ただ、そのために孤児院にいた子供たちが亡くなってしまったのが辛いです。 しかし、2周目にコクさんの姿を見た時に、本当に優しそうで、心からドゥーデを心配していたことが伝わって来ました。 悪いのは麻薬組織の幹部たちなのに・・・。 だけど、『忘れたい』という意味のマシュマロをコクさんに送ったのは、何故だろう? それは、コクさんを忘れたいのではなくて、そんな組織に自分がいたために孤児院の子供たちの命を奪ってしまったということを忘れたいのかな?って少し思いました。 一つの救いは。ドゥーデ君が、立派なパティシエになったことだと思います。 @ネタバレ終了 素敵なお話を、Valentine dayにプレイさせて頂きました。 ありがとうございました。
  • ユーフォルビアの人間観察
    ユーフォルビアの人間観察
    大正浪漫で軍人さんと交流するなんて最高。。。でした。 雰囲気がノスタルジー溢れるのはもちろんなのですが、特筆したいのはその文体です。 まるで大正時代に書かれた恋文を読んでいるかのような文章は、どこをとっても詩的で艶っぽく、作品とぴったり合っていて素晴らしいと思いました。 今の若者は言わないような、ロマンチックな愛情表現の言葉が心に染みわたりました。超カッコイイ……です。 全員のエンディングを見ましたが、自分の推しは海光さん。数々のお誘いを蹴って、彼にまっしぐらでした。 @ネタバレ開始 チャラいキャラって苦手なのですが、海光さんには登場時からチャラいだけじゃない魅力を感じていました。 チャラいはずのキャラが、告白した瞬間にガーーーッと退いていく感じたまらねえです。。。 「無理矢理する男が好きなのか」みたいなことを言われた瞬間、私は力強く頷いていました。(ドM) もれなくウェルカムだったんですけど……ここはルートINするために、!マークの選択肢のほうに……。 そこから彼が苦悩する様が、(彼には申し訳ないんですけど)美しくて…… 「あああ、この人私のドM精神だけでなく母性まで掻き立ててくるううう!!」と虜になってました。 声優さんもお上手なんですよ、吐き出すような喋り方が色っぽくて、こんなん耳元で言われたら腰くだけます。(くだけた 他の方のコメント呼んでると海光推しの方が多くて、分かりみがすぎます。 みなさん無理矢理されるのが好きなんですね。ふふふ @ネタバレ終了 素敵な軍人さんたちとの萌えをありがとうございました。 面白かったです!
  • キミのニセモノに恋をする
    キミのニセモノに恋をする
    @ネタバレ開始 最後のセツナちゃんの「大好きだよ…」@ネタバレ終了でトドメ刺されました
  • Comme des Macarons
    Comme des Macarons
    素敵な絵に魅かれて概要欄の猟奇ホラーにびっくりしつつ、プレイさせて頂きました。 @ネタバレ開始 最初に腐らせてしまい、時折思い出される主人公の思い出の結末が気になり、なんとしてでも最後までみたい!と思いプレイしました。 子供の頃に蓋をした過去をケーキの箱の蓋を開けることで向き合う構成がただひたすらにすごいと思いました。 切なくて、希望のある結末にしんみりさせていただきました。 @ネタバレ終了 とても素晴らしい作品をありがとうございました!