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6764 のレビュー
  • 夜梟伝
    夜梟伝
    動画や効果音がうまく絡まってカッコいいゲームでした。 戦いが始まる前に水墨画タッチの背景がちょっとずつ効果音とともに現れる演出がとても好きです。ちょこちょこ挟まる参加型の戦闘や、わくわくできる本格的謎解きパズルには衝撃を受けました。作りこみがとにかくすごい!!!ノベルゲームでこんなことまでできるんだと驚かされました。 プレイ出来てよかったですありがとうございました。
  • SLATE!(スレート!)
    SLATE!(スレート!)
    こんにちは、SOALのスカと申します。 ツイ…Xの企画で柳さんを描かせていただけることになり これはゲームもプレイせねば!ということで飛んでまいりました! @ネタバレ開始 不思議というか…すごかったです! 選択肢によって、お話の内容がガラッと変わって 幾通りもの「柳ハルカ」を楽しめる…!すげー…! どのお話も結構不穏と言うか、ハードボイルドめだと思ったんですが 私はお嬢様のやーつがヤバくて好きでした!ヤバ…!(褒めてる) 一人のキャラクターにこんなにお話のバリエーションを もたせられるのかと驚かされましたし 作者様の引き出しの多さに感服いたしました…! @ネタバレ終了 ちょっとした時間に遊べるけど奥が深いというか、 確実に爪痕を残される作品だなと思いました! プレイさせていただきありがとうございました!
  • 燕に餞 -10 minutes to airplane fall-
    燕に餞 -10 minutes to airplane fall-
    10分後に死ぬってわかっててどうするか・・・自分に置き換えると本当にどうするんだろうってのを深々と考えさせられる作品でとても面白かったです!! ゲーム実況OKとのことなので動画にさせていただきました!本当に本当に素敵な作品ありがとうございます!!
  • 暗がりビオトープ
    暗がりビオトープ
    作品の雰囲気とタイトルから以前から興味があって今回プレイさせていただきました。 『エフェメラは軌跡を描く』をプレイして、今作の『暗がりビオトープ』もですが、どんな内容なのかと興味をそそられる魅力的なタイトルの付け方がお上手だなと感じました! @ネタバレ開始 90年代の当時のゲームセンターということで、少し時代が違いますが私も学生時代によく通っていたので作中の雰囲気に懐かしさを感じました。 冒頭で描かれる閉店シーンは、地元のゲームセンターが閉店する知らせを聞いた時の自分を思い出し、ユーキの気持ちに深く共感しました... デザインはレトロを感じさせる色合いで、シルエットも登場人物の特徴をしっかりと捉えていて、BGMと合わせて作品の雰囲気がとても良かったです。 途中でユーキが女の子だとわかり少し驚きましたが、でもこれもまたシルエットデザインだからこその仕掛けというか面白い演出だなと感心しました。 システム面ではTipsの情報量の濃さが想像以上で、知らないことが多くて目から鱗でした...! 物語を読み進めるにつれ、サクラバさんやヒジリサワさんなどラックでの人々の出会いをきっかけに変化していくユーキの姿に微笑ましく感じ、ご両親のシーンやミホさんとの別れのシーンは子供の複雑な心情が繊細に描写されており、まるでドラマや映画を観ているかのような感覚に陥りました。 サクラバさんの手紙のシーンもお互いの気持ちが理解できるが故に切なさを感じ、ラストシーンでは寂しさを感じながらも、見覚えのある姿に心温まる気持ちになりました...! 筐体盤面や作中の背景を用いたエンドロールも洗練されていて素晴らしかったです...! @ネタバレ終了 薄暗い小さな空間の中で人々の繋がりを感じるノスタルジーな作品でした! 素敵な作品をありがとうございました!
  • くろがねと姫
    くろがねと姫
    絵本のような絵柄やシナリオが良かったです。 逃亡劇の中にも楽しい会話があったり、襲ってくる敵もただ敵なだけじゃなかったりと1つ1つのセリフなどが丁寧に作られているという印象でした。 少し暗い、でも少し明るい。そんな物語が好きな人におすすめです。
  • 蚕の箱庭
    蚕の箱庭
    気になりプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 作品のテーマ的に色々ダークなのですが、 あんまり深堀りした感想を書くと色々アウトになりそうなので手加減して… ふたりの依存関係がなんともかわいらしいですね。 結果、もしかしたら破滅してしまうだけの生活なのだとしても… まあ、そういう契約なのだから致し方なし、なのかな? @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
  • 三美姫物語
    三美姫物語
    以前から気になっていましたがフェスの部門賞受賞の報を見てプレイしました!とにかく印象的だったのはグラフィックがとっても美麗だった点です。特に明るく艶やかな色彩が印象的で、三美姫の華やかさの説得力を裏付けていたと思います。グラフィックは枚数も多く、というよりもアニメのように毎シーン異なる構図で背景まで描かれていてビビりました。個人的には少し懐かしい感じのする絵柄と塗りで、古風なお話との相性もピッタリだったと感じました。 ストーリーはものすんごい波乱万丈でした。原作があるようですが、読みやすく、かつスピード感も現代風にアレンジされていものと推測しました。展開が早いうえ、異常とも言える美麗グラフィックの数々で飽きる暇なく冒頭からラストまでのめり込むようにプレイしました。 次回作も制作予定があるようなので楽しみです!
  • ハムスターの楽園
    ハムスターの楽園
    この世はこうあって欲しい!と思えるメチャクチャ心の温まる一作でした。 ハムスターを飼っていた、飼っている方だけではなく、全てのペット愛好家がまず間違いなく感情移入できるゲームだと思いました。色んなハムスターが登場しますが1匹1匹見た目にも個性があり、どの子もやたらと可愛いかったです。特に終盤の演出はとても感動的でした。 @ネタバレ開始 イラスト担当のグレうさぎさんのツイートはいつも拝見していたので自分も悲しみを共有しました。しろっくさんとグレうさぎさんの悲しみ、楽しい思い出、祈りの気持ちなどが作品に現れていると感じました。 @ネタバレ終了
  • Forever Time
    Forever Time
    なぜもっと早くプレイしなかった!?と思わざるをえないくらい、圧巻の作品でした。 実写(画像、映像)を織り交ぜた演出が本当に見事で、物語に違和感なく融合されていて脱帽です。 楽しい時間というのはいつまでも続くわけではなく、いつかは終わってしまうものですが。 2人が同じ時を過ごして共有したという事実は、2人の中には永遠に残り続けるだろうし、今後の人生の糧になっていくんでしょうね。 細部にまでこだわり抜かれた、心に残る素敵な作品をありがとうございました! new cinematic novel gameここにあり!
  • 嘘の手紙
    嘘の手紙
    配信にてプレイさせていただきました。 ある夜に届いた、10年前に書かれた友人の遺書。 友人である山中君のいつもの行動である、一部分にだけつかれた「嘘」が何なのかを求める記憶を辿りながら友人と向き合う物語。 本編における独特なグラフィックの世界観もですが、プレイヤーをその世界に引き込む不思議な魅力があると思いました。 @ネタバレ開始 何故10年が経過した今になって友人の遺書が届くのか。 当時高校生だった主人公には辛い内容でしたので、という記載から大人になった今なら受け止められると思い遺族から送られたのか? 少なくとも、向こうからすれば遺書という『最期の言葉』を送ってくる程度には親しそうな距離感の友人だったにも関わらず、思い出そうとしても頭の中に霧がかかったように感じてしまう主人公。 深く考えようとした結果、疲れもあり眠ってしまった事から夢の中で手紙の中にある「嘘」を探すという展開はなかなか面白い導入と思いました。 夢の中で目覚めた主人公が持っているのは、寝る前まで手にしていた手紙であり夢の中の主人公は高校生の自分として真相へ迫っていく。 そして重要なのが、山中君がいつも一部分だけ「嘘」をつくというところ。 このどうみても遺書でしかない物のどこに嘘があるのか? 探索が開始可能になった所で右下にある手紙を調べてみれば、各行に色の違う「嘘」の文字。 僕は死にます。 君のせいじゃない。 こんな身体はもういやだ。 この三行の、どれが嘘なのか?本当は何を隠しているのか。 素直に考えれば 死にます→死なない(これが一番平和) 君のせいじゃない→君のせいです(という指摘) こんな身体はもういやだ→こんな『?』はもういやだ(何かが嫌なのは確定) になるのかと最初に目星をつけて。 一番嫌なパターンは、君(主人公)のせいで何かしら身体に消えない後遺症が残ったので死ぬというケースですが…とにかく進めるしかない。 モノクロな世界、現在地や移動先が文字として可視化された特徴のある表現方法。 そして、夢の中であり10年前の事なので顔の思い出せない夢の中の登場人物達。 どこか朧気で、淡い雰囲気は過去の風景や夢の中というのを表現する上でも雰囲気が出ています。 だからこそ情報を集める事で付与され、大きさの変わる手紙に浮き上がった「嘘」の文字の色がより印象的になるのもありますね…。 とりあえず目に付いた相手に話しかけるとその情報に応じた「嘘」の文字が出たり大きさが変わっていく。 どの色がどの行に対応しているかは手紙の内容を見ればすぐにわかるのと、内容として「赤い文字の嘘」が大きくなる度にそうであって欲しくないという気持ちにさせられていきました。 情報は人物だけでなく、物を調べた際にも得られ反映されていくので初見では全て調べたいと思いながらもその結果どの色が増えるのか探り探りになるのが楽しかったです。 初回は出会った人やそこで調べられる物は見ても、真っすぐ進みすぐに屋上へ行ってしまった為エンド3へ。 もしや一度行った場所でも変化があるのでは?と再調査をすれば以前とは違う人物がいたり教室にあったノートが取得可能になったりと進展があった際は手応えを感じる喜びがありました。 それでも2連続でエンド3へ行ってしまったので、これは特定の色に関する情報を一定以上集めないと強制的にエンド3(どれにも該当しない共通エンド)に行くと予想できたので過去2周でどの色が増えたか? そしてまだ話しかけていない人物からはどんな情報が得られるのかを試してエンド1を達成。 (※感想文を書く為、検証した結果で黄色が最多の場合は「嘘」が身体→自分という内容でありエンド3に到達すると後に気づきました) 屋上に行く前、手紙を再度確認すると青の文字のみが残りそこには「死にません」という意味だろうという訂正があった事。 ようやく屋上に誰かいる!となった際には喜びもありましたが、何故か手紙は手元からなくなっており主人公も屋上から帰る流れへ。 山中君が隠し持っている手紙が恐らくあの手紙だろうなという事と。 「じゃあまた明日ね」 という声を最後に、そこから彼と会う事はなかったという事からうやむやになったのだけは把握し。 …これは、明日なんてないという真相を隠した「嘘」が最後の言葉になったのでしょうね。 エンド3を回収した際は特に変化はありませんでしたが、エンド1を回収するとタイトルの画面が『変な夕方だった』とされた際の空模様へ。 今探索している世界は、主人公の記憶から構成された夢である事。 だから情報も主人公の知っている事から成り立つ主観が基本であり、印象的だっただろう事が出ているのだろうとは思いましたが…。 体育館に行った際に発生する、山中君が転校をしたという知らせ。 それに対し、主人公はやたら否定的であり。 病気の関係による引っ越しという言葉にも、いじめや鬱が関係あると思っている。 学校は何かを隠している、そう強く思うだけの理由があったであろう事。 いじめがあったであろう事は テストの結果表を見た際に、山中君は成績がいいという内容から始まり何故か後半は教師もいじめの相談に乗ってくれるはず。 という謎の続き方をしていた際に違和感はありましたが、他の生徒の発言から彼をよく思ってない男子生徒がいた事。 下駄箱を調べてた際に、『死にたい』という恐らく山中君が書いた?文面に後に登場した女子生徒が『死んじゃえ!』と書き足したであろう事。 体育館にいる教師に話しかけた際、山中君がいじめを受けている事についての話題が出る事。 ここから推測され、てっきり手紙にある黄色の嘘は『身体でなく鬱病の事』が本音ではないか?と推理していきました。 そして、ここから回収していないエンドへ行くとなると嫌な予感しかしないけれど赤が確実であろう事。 2つは回収できたのでここからはヒントモードに頼る事にしました。 ヒントモードとして、各人物からどの色が手に入るか? 手紙の画面でも現在のポイントが確認できるのでエンド回収をする上でも仕様として助かりました。 赤に関する情報をひたすら回収し、ポイントも溜まっただろうという段階で階段へ向かうと体育館から屋上へ続く血痕が…。 恐る恐る手紙を確認すれば「君のせいだ」と訂正されただろう内容になっており…この行に嘘があるならそうだとはわかっていても、エンドを確認するのは勇気がいりました。 赤すぎる空。 フェンスへ続いているだろう血痕はまるでそこまで誰かが進み、飛び降りでもしたかのような印象を受け…。 恐怖しながら自分の視界を両手で覆う主人公。 そこで明かされたのは、主人公が山中君がいじめられていると知りながら助けなかった事。 昇降口の男子生徒との会話で、友人のはずなのにまるで実は仲が良くないかのような返しをしていたので実は不仲だった可能性を疑いましたがあれも自分が標的にされない為の自衛でしかなかった事。 体育館における教師との会話でもお前は知っていながら助けなかったのか?という旨の指摘をされた事。 いじめに関する情報はありましたが、それと主人公が明確にどう関わっていたのか。 ようやく判明する流れという事でそれまでの疑問は解決しました。 「だから持病といじめを苦に死んだんだ」 という部分で、持病という部分に首を傾げましたが…鬱も発症すれば完治を認めるのが難しいから持病と言えば持病なのか?と持ち前の思い込み推理力を発揮しつつ。 どうあれ、学校がいじめを放置した挙句に自殺を認めず転校したという扱いにしたのならかなり悪質でしょう。 山中君が生きている間に何もできなかった事への報いからか、主人公はいじめに加担した人間へ復讐をする流れへ。 もし本当に山中君が死んでいるなら、いくら夢の中で戦い続けても意味はないのに。 それを示唆するであろうエンド名でしたね。と、エンド2を回収。 タイトルに戻れば、夕焼けの色でもここまで赤くならないよ!? という真っ赤な空をした様に変化しており…。 まるで血に染まったような…復讐の空を示しているようでした。 最後のエンドを回収しにもう一度夢の中へ。 すると、教室の様子がこれまでと違いノートはなく登場人物も女生徒から別の誰かへ。 会話内容も全く初見の物であり、手紙には青の「嘘」が浮かび上がる。 廊下に出た際も、突然始まったモノローグからさらに大きくなる青の「嘘」 10年前の手紙が今になって届いた事、それは素直に考えるなら山中君が亡くなったから遺族が届けたという事か? 調べられる掲示物もなくなっており、廊下には誰もおらずやはり流れが今までとは違うのを感じます。 昇降口に到達し、一体この手紙にある嘘はどれなのか? 何か言いたい事があったはずなんだと悩む主人公。 そして、今まで言葉をずっと否定し続けていた体育館のイベントで大きな違いがありました。 それまで、主人公がこのイベントで教師からの知らせに対し反応する際は教師と同じく『』で表示されていた台詞が「」になっていて。 恐らく、これまでの認めないという否定的な内容は過去の主人公がその時実際に思ったなり言った事だったのでしょう。 だけどここで「」となっているのは、記憶でなく今現在の主人公が持つ思いを語っているからであり…。 転校した事実を認めながら、何故自分に言ってくれなかったのか。 病気の関係というのも、持病があったのならありえた話だけど…それでもいつもの嘘まじりで良いから伝えて欲しかった事。 ようやく、今見ているのは過去の記憶から構成された夢でありいくら山中君を探して何かをしようとしてもとっくに何も変わらないという事。 エンド2のように夢の中でずっと復讐をしたって何の解決にもならない事も認めた上で。 それでも10年前、急に消えたお前に会えるんだったら! 再び大きくなる、青い「嘘」の文字。 行ける場所も一本道のようで、階段に向かうのみ。 そこで手紙の内容を確認すれば、今までのようなはっきりした表記ではなく掠れた弱弱しさを持ちながらも書かれた本音だろう言葉。 『僕は生きたい』 『死にます』の対になる嘘は何も『死にません』だけではない。 死にたいんじゃない、生きたいというのが本音だったのだと気づかされた際には彼がどんな気持ちで当初はこの手紙を主人公に渡すつもりだったのか…。 何とも表現が難しいですが、胸の奥が締め付けられるような…言えなかった本音を知った事から汲み取った思いに目頭も熱くなる感覚がありました。 屋上に広がるのは綺麗な青空。 そこで待っていた山中君。 「…お前、死にたくなかったんだろ?」 「死にます は嘘で、本当は生きたかったんだろ? …病気、治そうとしてたんだろ!?」 山中君は最初から生きたいと思っていた。 だから、その為に転校や引っ越しをして治療に専念できる環境へ行ってしまった。 「……死んだことにもできなかったよ。結局原田くんに手紙を渡せたのは10年後だ」 そして、彼がいつも嘘まじりであったとしたなら今回届いた手紙の差出人は… まるで遺族が遺書を届けたようにしているけれど本当に送ったのは当人だったのではないか? この手紙を投函したその時まで、そこまでは彼は生きていたはずじゃないのか? しかし、現状わかる事はこれだけであり。 10年後…つまり、今手紙が届いてからも山中君が生きているかは主人公の夢の中にいる、主人公の知りうる情報から構成された山中君にはわからないのでしょう。 だけど彼は、これから大きな手術がある事を伝え、そこで足元は崩れ出し夢の世界は崩壊を始めた。 それでもかすかに、遠くから聞こえた山中君の声は「頑張るから」 と伝え、彼に手を伸ばす形のまま夢は終わりを迎えた。 長い夢から目覚め、今までの事を思い出し手紙をよく調べてみれば「清浜病院」という名称が書かれてあり。 スマホを手にコール音が響く中エンド4へ。 「真」という封書のされた手紙を調べれば、ここからは何があったのか山中君の視点から真相が明らかに。 持病と表現されていた彼の病は難病であった事。 治療の為に転居する事への不満はなくとも、心残りはあり思い付きから遺書を書いた事。 これを受け取った主人公がどんな反応をするのか、そう思いながらも結局渡せなかった手紙。 最後の登校日、その空はまるでエンド1の時に見た夕方の風景でそこでも主人公は何か言いたそうにしながらも引き返してしまったのでしょう。 それから10年が経過し、再び病気が一部悪化した山中君は重要な手術をする事が決定した。 そして思い出す10年前の記憶。 何も伝えずに転校した結果、主人公は転校の原因を勘違いしていた。 病気の為というのは建て前で、本当は自殺をしており学校はその事を隠しているんだと思い込んでいた。 その結果の行動は、恐らくエンド2で取った流れなのでしょう。 母親からはクラスメイトが主人公に怖い事を言われたとだけ伝えられましたが、実際はどこまで行動を起こしていたかは濁されたまま。 この話を聞いて、笑みが顔に出るのを隠そうと山中君が眺めた窓の外はやけに赤い空で、どこかであの夢と繋がっているのを示唆しているようでした。 そしてそんな事をしたから10年も経ってからバチが当たったのだと、今度こそあの遺書を主人公へ送ろうとする山中君。 しかし、いつものように含まれる嘘として彼はある物を付け足した。 それが、まるで遺族が10年経過した今だからこそ渡せた手紙であると言ったようなあの文面。 そのメモと一緒に同封される、あの日渡せなかった手紙。 また嘘をついた、そう言いながらも本当は嘘なんてついていない。 青空の屋上を背景に語られる山中君の心中。 僕は死にます。 君のせいじゃない。 こんな身体はもういやだ。 この表に出ているたった三行だけの情報だけでは読み取れない、行間の真意。 『僕は死にます』 病気が悪化したら、手術が上手くいかなかったら。 確かにその時は死んでしまうのでしょう。 『君のせいじゃない』 いじめは主人公のせいじゃない。 だけど、自分が突然消えたせいで勘違いをさせてしまった。 『こんな身体はもういやだ』 身体も自分も、変わりたいと思っている。 だから手術も受けるし、今度こそ手紙を送るのだと。 エンド4の際、全てを冷静な視点から読み取った際に浮き上がった『僕は生きたい』 そうして全てはここに繋がっていると知った時はただ、生きて欲しいしそれは当然の望みだと思えました。 この10年経った今、もしこの手紙が主人公と再び会えるきっかけとなるなら。 山中君もまた、生きてもう一度主人公に会いたいと思っていた事。 それはきっと二人の見ていた夢が偶然交差した奇跡だったのか。 崩れ出す世界、全てが遠ざかっていく中でかすかに聞こえた主人公の声は『頑張れ!』と言っており、こちらに向かい伸ばされた手が…。 そして、場面は病院に電話がかかってくるところへ。 それは主人公が山中君に会いに行く為にかけた、エンド4の続きであり…手術後なので短時間ながらも二人は再会が約束された。 最後は綺麗な青空を背景に表示される「嘘の手紙」というタイトル名で締められて。 ◆感想総括 まず、あの日の嘘を探すというテーマが物珍しかった事はありますがその探索方法が記憶から構成された夢というのが秀逸でした。 主人公が本来知らない情報が出る事はなく、真相が別にあっても強い思い込みがあるならばそちらが先に表に出てしまう事。 あくまで主人公目線で知りうる事から構成された主観という点。 そして、その上で各エンドを見ていけば きっと転校前日にもしたのであろう、死ぬという事が嘘だと判断した結果過去と同じ行動を辿ったエンド1 転校というのは嘘であり、本当はいじめによる自殺を隠蔽する為だと思って現実でも10年前で復讐に走ったエンド2 そう思い込んでいるからこそ、3行目に嘘があると思った際には真相にたどり着けず誰もいない…何もない景色に到達したエンド3 今は夢の中にいて、もう10年前にあった事は変えられないと知りながらも真相に向き合おうとした結果先へ繋がったエンド4 最初は主観や記憶、当時の思い込みから始まるもやがて現状は夢であると気づき大人になった今だからこそ向き合えたのか。 ようやく見抜く事ができた「嘘」の内容に到達するという流れはとても美しかったです。 そして、回収したエンドに応じて変わっていく空の色。 この様々な色に変わる空を山中君の方でも何かしらの形で見ていて…二人が遠くにいても同じ空の下にいると知った時、何故このゲームのバッジ名が空に関する物だったのか? その理由を理解できました。 到達したエンドに応じて変化があるだけでも演出としては素晴らしいのですが、山中君視点で実は同じ物を見ていたという流れに組み込まれている点を踏まえると確かにこれは空が適していると言えます。 後日談は語られないまま、しかし二人がまた会えるという希望を持たせる形での終わりなのでどんな会話をするか等プレイヤー側に想像の余地を与える終わりも好きです。 当初の目的であった、10年前であるあの日の「嘘」は判明した。 だからこの物語(作品)で語られるのはここまで。 この先は今後二人によりまた紡がれていく未来なのだと。 @ネタバレ終了 エイプリルフールという事もあり遊ばせていただきましたが、最終的には心が温かくなる。 そんな素敵な作品をありがとうございました。
  • 十避行
    十避行
    心が浄化されていくような作品でした。 たった十日間ですが、一日一日が濃密で、二人のやさしさにあふれていて、眺めるこちらも癒やされました。 それぞれユニークな面もあり、ささいなやり取りにクスッと笑ってしまいました。 @ネタバレ開始 二人一緒なら、違う結末もあったのでは……と思いましたが、 彼らの選択は彼らのものであって、そこに悔いがないのであれば、 ハッピーエンドだと信じることができます。 ただ、最期の瞬間は涙してしまいました。 目撃者の男性とユウくんの心の隅で、二人は生きていくのでしょうか。 ラストで再会して、今度はちゃんと観覧車に乗ることができてよかったです。 それからの二人に、たくさんの幸せがありますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
  • 嘘の手紙
    嘘の手紙
    4月1日はエイプリルフールということで、以前から「嘘」がテーマの本作が気になっていたので、あの日の”嘘”を探すために朧げな世界を彷徨いながら探索させていただきました。 @ネタバレ開始 作中のモノクロのデザインが非現実的な夢の世界を視覚的に表現しており、とても洗練されているなと思いました。 背景の文字や人物の靄がかかった演出もゲームの雰囲気と上手くマッチしていて、作者様のセンスを感じます。 また、システムはヒントモードを利用して各エンディングに到達できるよう配慮されており、非常に親切だと思いました。 初見で何とかノーヒントで全てのエンディングにたどりつけましたが(すみません...嘘です... ヒントモードにすごく助けられました...)各エンディングを迎えるごとに物語の真相に近づいていく感じが、続きが気になるような展開で周回プレイを楽しむことができました。 そしてEND4を迎え2人の心が邂逅するシーンはグッと来るものがあり、特に手の演出は私の中ですごく印象に残りました...(泣) エピローグの山中君サイドの視点の演出も素敵で、現実での二人の今後が色々と想像できるようなラストになっているのも良かったです! クリア後に作者様のサイトで開発後記を読み、改めて細部にまでこだわった設定を知ることができました。 その中で最後に「原田と山中を繋いだのは貴方」という言葉がプレイした後の心に沁みました...(泣) @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • 嘘の手紙
    嘘の手紙
    気になったのでプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 誘われた夢の先でよくわからないまま情報を集めてそのままエンドに向かってしまいましたが 最初は誰もいないエンドでした。 (あとからプレイし直して規則性があることに気付きましたが) 答えが分からないまま彷徨って、答えにたどり着きました。 再会をあえて語らず、読者に予想させる手法が好きです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • そふと いなー たーもいる
    そふと いなー たーもいる
    全エンド回収できてこの感動をありがとうと伝えたいと思いコメントに残します。 @ネタバレ開始 最初のエンドはbadエンド3『本音』でした。映画を見る時に,ホラー映画を見ても明るく乗り越えられるだろうと考えて選択したら怖い映画でびびりました。そりゃ、関係性が悪くなる。しかも、明日が出荷日なのだから鬱要素を与えてしまったなぁと反省しています。対して、恋愛映画のストーリーは泣けました。それは文字描写だけでなく画面描写にも現れていた。ホラー映画のときは黒と赤を基調にした色の表現は一目でホラーなのだとわかる演出でした。対して、恋愛映画のときは白とピンクの柔らかい色の表現はほんわかとした気分にさせる。作中作の二つの映画が与える心情は作中の人物のみならず、読者(プレイヤー)に影響を与えてくれる。 一回目のストーリーはなるべく自分が選ぶとしたらという気持ちでプレイしたので、トゥルーエンド3に到達できてよかった。トゥルーエンド1ではマヒルくんの肉を食べるエンドだ。印象的な部分はマヒルくんに対する呼び名だ。ここのエンドでマヒルくんの呼び名に対する対比が悲しさを想起させる。加工した音の後に『No.E077 』とアナウンスされる。アナウンスした人物にとってはモノと認識してる感じが伝わる。対して、ヨナガは肉を目の前にして「マヒルくん…」と名前で呼ぶことでヨナガが他の狼とは異質な存在ではあるが、モノではなく人物として認識してる点で異なる。 さらに、エンド1と表示されるときにスチルがぼやける演出はヨナガは泣いてることを視覚的に伝えるものとして絶望させられた。だが、トゥルーエンド3の亡命することができたマヒルくんには涙がでた。加工肉食べててよかっ(泣)。草食動物の国が明記されたこと、密航の概念により、正規のルートでは通れない。つまり、この国の闇の深さが見てとれる。恐らく、戦争状態、国交が最悪にあるのかなと思わされました。なんせ、ヒツジを加工して食べてるものね。 二回目の周回では加工肉をなるべく食べないようにしようとしたらトゥルーエンド2に到達しました。もし、一回目で加工肉を食べずにトゥルーエンド1とトゥルーエンド2に到達していたら、「救いはないのですかぁぁー!」と絶望していたと思います。狼は聖人になんかなれない無情を突きつけられたと同時に、ヒツジ肉が生きる上で大事なのだと知らされた。トゥルーエンド2とトゥルーエンド1も涙の表現がでてくるが、トゥルーエンド2は後悔の涙で胸がいっぱいになった。 映画を見終わったときの、マニアックな内容、きっと他では上映できない、ちいさな映画館、ヨナガ以外にも同じような気持ちの人がいたことを示唆しているなと思いました。 加工肉のCMが表示される度に罪悪感をなくすためであって、基本はヒツジ肉はヒツジ肉なんだと思い知らされました。味変をするCMを出したのも、ヒツジ肉をより食べ物として意識させようとする政府側の意向があったと解釈します。 ハッピーエンドでは二人が離れることなく一緒になれてよかったです。しかし、加工肉がない状況でどのように生きるのか、狼も実は首輪はしていないが、加工肉を定期的に接種する必要があること、エンド2では加工肉を食べなかったことによる暴走が他の狼の会話の中であったので、狼にとって加工肉を食べる行為はまさしく見えない首輪に繋がれているようなものなのかなと解釈します。もし、加工肉にマヒルがいっていた、(加工される前に幸せな薬を飲むことで苦しみを軽減する効果)が加工された肉にも影響を及ぼしていたとしたら、トゥルーエンド2の加工肉不足による補食にも納得がいきます。ハッピーエンド後の彼らの解決法に向けて二人は頑張るのではないかと想像しています。いつか、狼と羊が共存する世界になるといいですね。 周回する際に別の選択肢を選ぶことで、世界観が深まっていくのも魅力的でした。知らなかったことが見えてくるのが、最初は食堂に行こうとした時はマヒルに会えなかったが、次の周回では廊下にいって、タピオカミルクティーを飲んだりできたときはほんわかな気持ちになりました。この日常を守りたい!だからこそ、周回するうちに肉になったマヒル、食べられるマヒル、疎遠になるマヒル、殺されるヨナガ、いろんなエンドを見てきて、なぜ、グッドではなくトゥルーなのかという理由もわかったように思います。 どれも嘘ではなく本当だから。 ハッピーエンド後に解放される要素のneruさんのあとがきで当初は短編だったのがゲームを作る楽しさと共に深まっていったことを知り、自分も考察していて楽しかったです。 ちなみに自分の脳内CVはヨナガが内山昂輝さん、マヒルが水瀬いのりさんで再生されました。neruさんはCVをつけるとしたら誰を想像しながら作りましたか。 最後に、一番好きな部分は映画を見るときの二人です。ジュースを飲むマヒルとポップコーンを食べるヨナガをずっと見ていたい。 @ネタバレ終了 考察や想像が膨らむいいゲームでした。
  • 午前0時の私たち
    午前0時の私たち
    深夜の学校で少女が出会ったのは…? あたたかみのある表情豊かで魅力的なイラストにうますぎる声優さんの演技力! 場面にあった音楽といい、とてもクオリティの高い作品です! @ネタバレ開始 透さんが自分の姿を鏡で見たとき、それまでのお話と絵のもつ力で とても衝撃的で怖いというよりは胸が痛くなりました 徹さんの悩みは大人になっても直面することでしょう その時、どうしたらいいのか 少し大人になった徹さんのとても素敵な成長の物語を見終えた後の エンディング、そして変わっているタイトル画面 とってもあたたかい気持ちになりました @ネタバレ終了 がんばっているすべての人にぜひプレイしていただきたいと思う とても素敵な作品です! 素敵な作品をありがとうございます!
  • アリスニャットシング!
    アリスニャットシング!
    プレイを終えて、独特のバランスの上に成り立っている名作だと思いました。 まずは画面のアニメーションや要所に差し込まれるカットインの演出などにセンスをビンビンと感じたのですが、それだけでなくテキストにも同じく非常にセンスを感じました。シリアスとコミカルのさじ加減というかゆるふわとエモさのさじ加減がとても絶妙で、色んなシーンがありますが終始安定して面白さを感じるのはやはりこちらもセンスなのかな、と思いました。 主人公がバイクに乗っているシーンがロードムービーっぽさを感じて好きです。
  • 偽りうさぎは愛を買う
    偽りうさぎは愛を買う
    YouTubeにてゲーム実況させていただきました!@ネタバレ開始 闇深いようで今の世の中では普通のような世界観で面白いだけでなく、勉強になるノベルゲームでした!
  • 嘘の手紙
    嘘の手紙
    遅ればせながらエイプリルフール前に遊ばせていただきました。 演出がとても素晴らしく、これは背景やイラストがあえてのモノクロだからこそなのだろうなぁと感じました、センスが本当に凄い!! バッチを取得していくにつれて、話が広がっていきラストも語りすぎないところがとてもかっこ良かったです。 登場人物二人の関係性も、とても丁寧に表現されていて凄いなあと思いました。 素敵な作品をありがとうございました!!
  • あの日あの時あのぬいぐるみ
    あの日あの時あのぬいぐるみ
    絵柄はとても可愛い、しかしジャンルは震災シミュレーションノベルとあります。そのジャンル名に恥じずゲーム内容は実にリアルでした。 「これはよくないのでやらないように」とただ口頭と文字で注意されるよりもずっと身に染みます。 一人一人が防災について学びなおすことが重要だと日々感じる今だからこそこのゲームと出会うことができてよかったと思っています。 @ネタバレ開始 主人公が幼い子供だから周りの環境の異様さを理解しきれていないというのが辛かったです。 あくまでこれは架空のゲームだから・・ではなく 実際に被災した人たちの中には当然この子くらいの歳の子も大勢いたということをプレイ中に思い出し、切なくなりました 付属のテキストから沢山の資料や情報を調べて制作された作品だと伺いました。本当にお疲れさまでした。そして公開してくださってありがとうございました。 @ネタバレ終了
  • よーい、
    よーい、
    映画には興味があるし監督を志してはいるけど、でも今は自分の作品と向き合う気力が持てなくて・・・ という主人公がとりあえす今日1日どう過ごすことにするか選ぶゲームです。 必ず何かをしなくてはいけないというわけではなく、しないという選択肢もありなので「正直気分のらないしな~」で流すあの感じなお話にもできるところが面白かったです。そしてその時の心境の描写も。 上手くいってないのを取り繕おうとしたときのあの後ろめたさも。 @ネタバレ開始 同じ道を志している仲間たちを見て「自分にはないもの」を感じ、自分では力がないと内心思いこんでしまう主人公でしたが、 出会った人たちとのほんの些細な出来事からちょっとずつ刺激をうけ、モチベーション回復の兆しが見えるというリアルさが好きでした。 あとお母さんの贈り物と段ボール片づける流れをみてほっこり。 @ネタバレ終了 物を作ることをしている人ならだれもが経験するであろう不安や迷いのもやもやを シンプルかつスマートに描いている作品でした。