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サスペンス

1791 のレビュー
  • 超時間会議
    超時間会議
    最初は延々と終わりのない会議が続く内容なのだと思ってましたが、未来の自分と通話するというぶっ飛んだ内容の物語でした。 合格通知のくだりから、何か伏線があるのではないかと勘繰りながらプレイさせていただきました。 2種のエンディングを拝見しましたが、なんだか後日談がありそうな雰囲気を漂わせるような感じがいいです。 楽しませていただきました。 ありがとうございます。
  • 超時間会議
    超時間会議
    クリアしました。どちらのエンドも「何かとんでもないことが起こったな」という話でした。 @ネタバレ開始 未来の自分の話を信用するエピソードが悲しい風情でした。 @ネタバレ終了 どちらのエンドもその後が気になりました。ありがとうございました。
  • 幻想寓話儀典
    幻想寓話儀典
    心に不穏なさざ波が起きるようなストーリーでした。 全画面でひたすらに語りかけられるわけですが、冒頭から惹き込まれました。起承転結がとてもしっかりしていて、冒頭から結末まで作品世界に没入できました。展開の速い短編作品で、プレイ時間あたりの満足度が高い一作です。 グラフィックも印象的でしたが、演出もとても良かったです。動画演出も心理状態を表現するのにぴったりでしたし、気のせいかもしれませんが、通常テキストの出し方も凝っていたように感じました。
  • メモリーガール【12/12更新】
    メモリーガール【12/12更新】
     Twitterで予告を見たときからめちゃくちゃ楽しみにしてました…!キャラデザを見た時点でみんなかわいくてわくわくしておりましたが、実際に喋って動くところを見て、もっと大好きになりました!特に意味もなく話しかけまくり、メインの会話の他にもセリフが用意されていることに感動したり、場面が切り替わる度に演出に心躍らせたり…ストーリー以外のところでも夢中になって楽しませていただきました! @ネタバレ開始  初っ端からtureエンドらしきものを回収してしまったときには「これから3つもバッドエンド見なきゃいけないの…?」と頭を抱えましたが、この世界の全てを知ってから見る他のエンドもなかなかくるものがありました…特にエンド2(カルト君が出てくるやつです。間違えていたらすみません…)。 別れる直前のメシアちゃんの表情が強烈に印象に残っています。初めて見たとき脳内で叫びました。ほんの一瞬ですが、これから迎える結末を考えるとこれはつらい…  個人的に好きなところはメシアちゃんと男子勢の身長差といちいち横揺れするマスターと三智秋との会話イベントでの「かばう」選択肢のくだりです。全体的に切なくて不思議な雰囲気が漂うお話ですが、いろんなところにふふっと笑えるような要素があって、ほどよい緊張感をもって楽しめました。  じぇりあんぬのメニュー画面がかわいい…お気に入りはひっくり返っているやつです。 @ネタバレ終了  約一時間ほどとは思えない濃密で楽しい時間でした!素敵な作品をありがとうございました!
  • 不幸の味を知ってるか
    不幸の味を知ってるか
    タイトル画面の構図と題字がカッコよくて気になっていたので遊ばせていただきました。 @ネタバレ開始 「幸せは誰かの不幸の上に成り立つ」という誰かの名言で始まり、その後すぐハッピーエンドを望むかバッドエンドを望むか選択させる行為が何気なく鬼畜でびっくりしました。そしてこのルート選択でどちらを選んでも登場人物達の境遇が何も変わらないことに再びビビり散らしました。 ハッピーエンドかバッドエンドかはあくまでもプレイヤーの好みの話なので、何をどう選択してもリョウくんとゲンキくんの歩んできた過去は変わらず必然的に未来も変えられず……それだけでも悲しいのに2人の人生がナツミちゃんの目を通すことで不幸な作中作と片付けられてしまうことが一番気の毒に感じました。 どの選択肢を選んでも変わらないのは主役のナツミちゃんについても言えることで、彼女はずっとイマジナリーフレンドの意見に耳を貸しているように見えますが傍観者であることをやめる提案だけは頑なに拒み、リョウくんにもゲンキくんにも決して関わろうとしません。このあたりイマジナリーフレンド=ナツミちゃんのもう一つの人格と見ると、あとがきのキャラ設定も併せて切なくなります。が、どうもそれだけでは終わらないようで… プレイヤーは作中ナツミちゃんのイマジナリーフレンドという形で登場人物達に響かない言葉を投げかけ続けることになりますが、最後の選択肢および直前の行動だけ強制的にナツミちゃんを操っています。ゲンキくんに復讐を唆しているのもナツミちゃんの身体を乗っ取ったイマジナリーフレンドか、あるいはゲンキくんに乗り移った何者かでしょうか。そのタイミングでナツミちゃんも自分のイマジナリーフレンドを見失っています。怖。選択肢で物語が分岐するのは普通のノベルゲームと一緒なのですがメタ的にキャラクターに干渉する視点(プレイヤー→ナツミちゃん、ナツミちゃん→リョウくんゲンキくん)が複数存在することで選択肢を選ぶ行為がとても残酷な仕打ちに見えるのが面白いなあと思いました。 そして人の不幸な過去を覗く特殊な能力を持つナツミちゃんが人外的な出自ではなく普通の人間というのがまた痛ましくも面白い要素です。ナツミちゃんが人の不幸を愉しむきっかけもそういう能力に目覚めた理由も多くは語られませんが、イマジナリーフレンドの存在がナツミちゃんの人間像を裏打ちしその内情を想像しうるものにしていたと思います。一言でまとめると超エモいキャラでした。復讐エンドでは人と関わろうとしなかったナツミちゃんが"人の不幸を覗くだけじゃ満足できなくなった"という理由で人と関わろうとするのがなんとも皮肉が利いていて好きです。 あとリョウくんとゲンキくんの対称的なスチルがとても良い… @ネタバレ終了 この作品単体でも楽しいですがこちらを遊んだ後に前作を読むと温度差でチョコが蒸発します。 素敵な作品をありがとうございました。
  • 永代供養
    永代供養
    面白かったです! 終盤の盛り上がりも良く、読みやすかったです。ユーチューブにも感想述べさせて頂きました。
  • 絶対零夜ノ殺人
    絶対零夜ノ殺人
    これは!大好物のミステリー系全画面サウンドノベルだ!と意気揚々とプレイしました。作者さんが「ミステリー」のタグを用いずに、またジャンルでも事前に断っている通り純粋な意味では推理系ミステリー作品ではないものの、バッチリ楽しめました。 まず素晴らしいのがシステム面での配慮の数々です。プレイヤーがゲーム内容に集中できるように丁寧に作り込まれていてとても良かったです。長編ノベルゲーを作ろうとしている方には非常に参考になると感じましたので是非プレイしてみて欲しいです。丁寧に作り込まれていてとても良かったです。 次にグラフィックです。みんな大好き青シルエットは残念ながらゲーム中のメイン画面には出てこない(登場人物紹介画面ではバッチリ出てきます!)のですが、シーンに応じたたくさんの背景が用意されているのでその点は全く気になりませんでした。あれ?そういえばなかったような?くらいの感覚です。 最後にストーリーですが、気になる点がないではないですが冒頭から結末までずっと熱中して楽しく遊べました。みんな大好きな定番をしっかりと押さえた設定や展開もあれば、意外性やオリジナリティに溢れる部分もあり、そのバランスはちょうど良く感じました。語ろうとすれば即ネタバレになるのがこういったゲームの感想の難しいところです。 難易度については自力でフルコンプまで到達しようと思うと難易度は現状バージョンでも鬼レベルだと思いますが、作者さん自ら攻略情報を公開しているのと、探せば攻略情報も見つかりましたのでそれを参照して無事にクリアできました。 ちなみに @ネタバレ開始 みゃあすけ隊長の感想のネタバレ部分と作者さんの返信を見てひとりで爆笑してました。しばらくストーブを振り回して戦おうとしていた隊長に対して、自分はひたすらにカセットコンロを探し求めてました。かせっとこんろ、こんろ、かせっと、ぼんべ、いわたに、と色々キーワードを入れたのですが奮わず。カセットコンロはボンベ本体が高温に達すると爆発するリスクがあるというのは以前から知っていたので、そうだ!火とボンベに当たるように鉄板を上手くセットしてから着火すれば、そのうち爆発していい武器になるかもしれない!というイメージでした。無理でした。というかそれが正解ルートだったらたぶん暴動が起きてましたね。とはいえ正しい回答にはそれはそれで驚きました。いや、それさすがに思い切り良すぎだよ!スゲーぜ主人公!その発想はなかった! @ネタバレ終了 面白かったです。人が死ぬ系の全画面長編ノベルは明らかに需要>供給と思っていますので、愛好者の皆さんにはこぞってプレイしてほしいと思える一作でした!
  • IDOLA(イドラ)
    IDOLA(イドラ)
    相変わらず、映画をみているような素晴らしい演出とともに進む素敵な物語でした。 @ネタバレ開始 複雑な人間関係で、読んでいると混乱するのですが、多分彼ら彼女らの関係には正解はなくて、読み手がどうやって感じ取るのだろう、と云うところに委ねられているのかなぁと思いました。 私個人としては(願いも込めて)、ソフィアとヘンリーは「正しい」コミュニケーションは取れずとも、お互いのことを大切に思っている、そういう世界だと良いなぁと思いました。 ただ、最後の警察を呼ぶことになるシーン、なぜソフィアは声を出せたのだろう、出したのだろう、もしかしたらソフィアの声ではない…? など色々と駆け巡ります。 @ネタバレ終了 今回も素敵な物語をありがとうございました!
  • となりのクラスの知らないあの子は天使になったんだ
    となりのクラスの知らないあの子は天使になったんだ
    天使という現象を追いかけながら、現実とは少し違う生活の描写の中で色々なこと考えさせられる話。 登場人物の感情や関係性が緻密に描かれていて素敵でした。 苦しいけど誰もが一生懸命で、つい感情移入して夢中になれました。 @ネタバレ開始 クリア順1→4→3→2でした。 END1で2人はとんでもないことしたなと思った後、令城が懸命に九十九を助ける姿に感動して、利田ENDのおまけで黒井の考えもなんか分かってしまって…また四人で仲良くしたいと思いつつも止められない九十九が悲しくて、END2で利田が天使になっても黒井を追いかけると言ったところも素敵で。 登場人物の考えがどれも理解できるのに、うまく噛み合わないのが苦しくて悲しい。 「生きるおまじない」がめちゃくちゃ好きでした。 九十九と令嬢が部室で言い争いになったとき「ひーくんのせいで」って書いてあって、誤字かなと思ったんですけど本当に「せいで」だったのかなと思ったら温かいおまじないなのに冷たい世界に縛るものでもあったのかなと思って。でも九十九は令城に生きててよかったと思ってて。言葉にできない…。 苦しいけど温かいものを与えあえる2人の関係性が大好きです。 愛は世界への憎しみになったけど、愛は人を殺したけど、愛していたんだと気付けて少しだけ救われたような気がしました。 @ネタバレ終了 書ききれないですが心に残ったセリフ、シーンが沢山あって忘れられない作品になりました。 プレイ出来て良かったです。
  • 血染めの花【フリー版】
    血染めの花【フリー版】
    洋館を舞台にバッタバッタと人が死ぬ一大サスペンススペクタクル作品。 まず驚いたのはOP動画の圧倒的なクオリティです。ボーカル曲も素晴らしくこれは必見・必聴です!これを見た瞬間に本作はマストプレイ作品となりました。ちなみにEDでも曲付きの動画が流れておおっ!となります。 ストーリーはサスペンス一直線です。誰を信じたら良いのか?いったい誰が悪いのか?バンバン人が死んでいきつつ、次から次へと意外な事実が明らかになり、行きつく暇もありません。登場人物全員に因縁と愛憎が渦巻きまくってる超濃密な設定には驚かされました。 で、驚かされたといえばこれでもか!というほどのイベントスチルの数々です。CGモードのページ切替をしながら、あれ?バグかな?と思ったくらいです。作者さんは漫画家さんとのことでどのスチルも美麗です。ちなみにCGにおける死体率が高いですが、血みどろでもどれも表情は美しいので完全にセーフです。 クリア後にはサイドストーリーが見られるようになりますが、本編を補完するストーリーになっており、こちらも大満足でした。
  • 福音の巫女
    福音の巫女
    「幸福」とは一体……。そんなことを考えさせらる、ホラー味のあるおとぎ話でした。 暗い穴の中に入り、村人たちの幸福を願うユリアさん。 そしてそんな友人を憂うモニカさん。 友に「一晩変わってくれ」と言われたら素直に頷けるだろうか?と、何度も自身に問いかけました。 @ネタバレ開始 後半までは『暗い所で祈るだけ』だと思っていたので、「一晩くらい変わってあげればいいのに」なんて思っていたのですが 最後までプレイして、概要欄を見て、祈りの内容を知り「無理!!」となりました。 自分だったら完全に反乱を起こすと思います。辛すぎる。 @ネタバレ終了 誰かの犠牲の上になりたつ幸せは、果たして本当の幸せなのでしょうか。 1人ではなく、多人数であれば、犠牲は犠牲とならないのでしょうか。 人の幸福の意義を、考えずにはいられないですね。 でも、よく考えてみるとそれは、現代社会の仕組みそのもののような気もして、とても複雑な気持ちです。 様々なことを考えさせられる作品でした。ありがとうございました。
  • IDOLA(イドラ)
    IDOLA(イドラ)
    クリアしました。洋画のような印象で全体が統一されていて、とても面白かったです。誰も正しく状況を、自分の思いを知らないまま、静かに結末を迎えるのが美しかったです。ありがとうございました。
  • 誰ガ私ヲ殺シタの?
    誰ガ私ヲ殺シタの?
    「幽霊」であることを生かしたイカす調査ゲームでした。 最初は登場人物の見分けがつかなかったのですが、CG収集している頃にははっきりわかるようになりました。 ミスリードにも引っかかったし、満足です。 @ネタバレ開始 コメントと合わせて恐縮ですがバグ報告です。 講義室2のパスワード入力をキャンセルすると以降、講義室2の鍵の画像がずっと表示されたままになります。 パスワードを入力すると消えました。 @ネタバレ終了
  • 超時間会議
    超時間会議
    これはワクワクするSFだ!! と第一に思いました。 未来の自分を名乗る2人の男とか面白そうな匂いがプンプンしてきます。 どちらのエンディングも見ましたが、それぞれ違う方向性に行きそうな展開が待っていて先が気になります。 物語の始まり、といった所で話が終わりますので もし続きが公開される予定でしたらぜひぜひ遊んでみたいです。 素敵な作品をありがとうございました。
  • 水辺のカマキリ
    水辺のカマキリ
    自殺してしまった妹の桐子さんについて尋ねると「彼女の死に深く突っ込まないように…」との忠告が…これはどういうことだろうと、最後まで一気に読ませていただきました! 謎解き要素を含めて、とても面白かったです! @ネタバレ開始 トゥルーエンドのときの巻き戻しと、桐子さんが死んでしまった本当の理由は、衝撃でした。 そして、切なかったです。 名家に生まれたが故のしがらみや、婚約者の冷たい態度…桐子さんも現実の重みと理想の狭間でかなり苦悩していたのではと想像しました。 水辺のカマキリは冒頭とトゥルーエンドの真実の告白の二回出てきましたが、最初と最後ではその印象が180度ガラリと変わりました。 主人公が「溺れないようにな」とそっと水辺へ持っていく姿と、最後の大量に死んでいるカマキリと寄生虫の話とは同じ「水辺のカマキリ」でありながら、陸からと水中からとで見ている世界の違いほどの差がありました。まさにゲームの通りのような。 謎解き要素は、何をどうすればよいのかちょうどよい難易度でしたので特に難しいとは感じなかったのですが、トゥルーエンドへの入りかた(手紙の場所)だけ分からなかったので、そこだけ頼らせていただきました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • IDOLA(イドラ)
    IDOLA(イドラ)
    雰囲気も演出も美しく、また登場人物への印象が二転三転する奥深いストーリーでした。 @ネタバレ開始 文章の出し方が映画の字幕のようで、なるほどそういう手が!と驚きました。すごい…冒頭でスタッフの名前等がでてくる洋画要素もあり、映画を観ているような気分に浸れます。 入り組んだ人間関係と、読み取れないソフィアの真理……目の笑っていない笑顔が印象的です。 とりあえずミアさんはほんとに幸せになってくれ…ほんとに… @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • 友閉メイズ
    友閉メイズ
    よく動くしフルボイスだしイラストは可愛いし謎解きもあるしで楽しくプレイさせて頂きました。 @ネタバレ開始 ヨルちゃんが接近するときは本当にドキドキして緊張感凄かったです。目やばい!と思ってましたが実際見てみると可愛かった… @ネタバレ終了 ありがとうございました!
  • liar notes
    liar notes
    BGM、ドット風イラスト、作りこまれた物語の断片 物語を追いながら、単語を追いながら、断片的にストーリーを探していくという作りこみがとても魅力的でした。 少しずつ分かる、世界と人物像、 大切な人、厄災などキーワードと想像させる世界 @ネタバレ開始 結末の先がリンクするラストページへの作り! @ネタバレ終了 とても完成度の高い作品でした、余白を感じる魅力をありがとうございました。
  • モノクローム・モノローグ
    モノクローム・モノローグ
    制作されている頃から気になっていましたので、プレイ致しました! 少しだけ…のつもりが最後(AfterTalk)までノンストップで読みました。とても臨場感たっぷりで面白かったです! タイトルにある通り、画面はモノクロで構成されており、ゲーム参加者の逃走者であるAとBのモノローグに切り替わりながら物語が進行していきます。 視点が切り替わるのでもしかしたら混乱するかも…なんて思いましたが杞憂でした。掛け合いこそ少ないものの、モノローグで語られる互いの思惑や心情が緊張感ある空間の中で行われているので、自分もその場にいるかのような錯覚をしてしまいました。物語はもちろん、音と文章、画面演出でとても楽しませて頂きました。 @ネタバレ開始 二人の脱出まであと一歩という所で犯人との、手に汗握る展開にはハラハラしました…! ここで犯人との(プレイヤーは初めての)対面、犯人はさぞ屈強で恐ろしいのだろうなと思って読み進めてきましたが、7番と呼ばれる女性が同僚を失ってしまったことへのやるせない気持ちを、武器を持って感情ごとぶつけるシーンで、犯人は逆上するわけでなく泣きそうな表情であったことに、「もしやこの犯人にも相当なバックボーンがあるのでは?」と思いました。 あれよあれよ、というまま思いもよらない方向へと進みタイトルまで戻ってきましたが、そこからさらに「After」と「Before」へと物語の全貌に迫る展開があり、読み終えた後は「そういうことだったのか…」と深く納得しました。(余談ですが、タイトル画面が変わってから「A」と「B」が「After」と「Before」となっている所にも細やかな遊び心があって面白いと思いました!) 犯人の最初の動機である「生活のために必要なお金がほしい」から、そこへ至るまでの境遇があまりにも壮絶で、参加者たちの「たかが100万」、「貧乏人」といった言葉に憤ってしまったことも犯行に及んでしまった動機として非常に説得力がありました。そして7番と呼ばれた女性からの反撃時の表情と、過去に母親から受けた虐待がリンクしてしまったこと…。 彼のやったことは到底許されないことではありますが、現実世界でもこうした加害者と被害者双方が悲しい事情のもとに起きた事件を耳にします。フィクションでありながら、現実世界の問題にも意識が向く、考えさせられるお話だなと思いました。 また、彼の目に障碍があり世界がモノクロに見えていたこと、境遇から考えるに、身体的な理由だけではなく恐らくは胸中もモノクロのようで色を感じられないほど辛い状況下にあることを示唆しているのかなとも思いました。 『モノクローム・モノローグ』という本作のタイトルも、AとBのモノローグから進めていく物語の側面と、犯人のモノクロに見える世界とそれを誰に語るわけでもないモノローグ、という二つの側面があるのかな?なんて考えたりもしました(あくまで個人の感想です!)。 終盤にて5番と呼ばれる男性が、事件後に負の連鎖を起こしかけてしまいそうな心情変化も、「誰しもが被害者から加害者にもなりうる」と思わされました。幸い(?)5番の彼はそうはならなさそうな締めくくり方だったので安心しました。 @ネタバレ終了 1時間かかるかどうかという長さで、臨場感あり、登場人物たちのドラマあり、で読み応えのあるお話でした! ステキな時間と作品をありがとうございました!!
  • モノクローム・モノローグ
    モノクローム・モノローグ
    クリアしました。とても面白かったです! テンポよく進むシナリオとモノクロームなグラフィック。 緊迫した舞台や視点がスイッチすることで、物語の続きがどんどん気になり一気に読み進めました。 @ネタバレ開始 登場人物たちの心理描写がリアルにえがかれていて、かなり怖かったです。 タイトル画面が変わったことで、一部抱いていた違和感の正体に気づくことができたので、もう一回最初からプレイしました。仕掛けに気づきました。めちゃくちゃ鳥肌がたちました。 台詞や細かい描写など、こんなに意味が変わってしまうなんて。 すごすぎます!!!!! @ネタバレ終了 現実世界の闇を鮮烈に切り出したサスペンスを堪能しました。 素敵な作品をありがとうございました!