heart

search

ドラマ

8366 のレビュー
  • たまゆらの夜
    たまゆらの夜
    主人公は一癖あって万人に好まれる人物ではないとは思いましたがその思考には共感するところも多々あり引き込まれました。 @ネタバレ開始 タマちゃんは神であり人でもある不思議な存在だなと思いました。 @ネタバレ終了 癒しの音楽も相まってとても良い雰囲気を醸し出していたと思います。 素敵な作品をありがとうございました。
  • マッチ売りの美少年
    マッチ売りの美少年
    切なくなりそうな作品でした。。。 イラスト、もすごく世界観を大事にされてますし、非の打ち所がなかったです。
  • 自分よりも大切な存在
    自分よりも大切な存在
    テーマは「家族」とシンプルになっていますが、実際にプレイしてみると家族の意味、命のつながりなどとても壮大な物語でした。物語で描かれた時間は長く(最後はコンパクトではありましたが)、読後に感じられる重さは長編だからこそ得られるものだと思います。 おそらく第1章、2章で終わってしまえばありきたりな物語になっていたと思いますが、その後のリアルで丁寧な描写により具体的にテーマについて向き合うことができました。 絵柄がこれまでよりぷるんとしてて、可愛さが増している気がします。 @ネタバレ開始 個人的には結翔の両親が樹の世話をしにやってきたシーンでうるっときたのですが、そこで結翔が感激せず追い返したところが理屈より人の衝動を描いていていいなと思いました。綺麗事で物語が進んでいないところが好きです。 @ネタバレ終了 誤字があるのがもったいないのと、中盤の専門知識の補足の仕方がいかにも注釈って感じで入っていて現実に戻されてしまうので、キャラによる説明としてもっと自然に入ると集中力が途切れずに読めるかと思いました。
  • 死ぬよりもつらいこと
    死ぬよりもつらいこと
    エンドロールが流れる中、深夜に思わず唸りました。 良い映画を観終わった後なんかに拍手したくなる感じが、こみ上げてきました。 テーマ的に「面白かった」という言葉選びは不適切かもしれませんが…。 ただそこは素直に。ノベルゲームとして面白かったです。 夢中になって最後まで、ノンストップでプレイさせていただきました。 ノベルゲーム、フリーゲーム、広くは創作活動って、 自分に関心があること、もしくは実体験したことなど、 身近なものを題材にすることってよくあると思うのですが、 そういう意味で、このテーマを選んだ理由にとても興味が湧きました。 この作品を遊んだら、本作品の紹介ページとか、作者さんのブログとか、 めっちゃ読みたくなりますね。というか読みました。 それらも含めて考えさせられるものがあり、興味深かったです。 @ネタバレ開始 ranというハンドルネームの決め方が、wanの意思を継ぐようで格好良かったですね! ザクロ編でwanとの関係性が出てくるところが、伏線回収された感覚があって良かったです。 あとさりげないんですけど、後日談でザクロの苗字が変わってるところが超最高でした。 さて。 ブログでは「褒めるだけでなく批判もしてください」とあったので、私も思ったことを…。 しかしながら色々と感想をまとめているうちに、作者さんが自ら問いていたように 「ノベルゲームを作ってどうしたいか?」の方向性によって、 全然求めてない感想や、的外れなことを書く可能性が大いにあるだろうなと思いました。 一意見として読んでもらえればと思います。 まずタイトルからもわかるようにテーマが「重い」です。 ゲームに期待するものって根幹は「楽しみたい」「ワクワクしたい」とか、 ポジティブな感情を期待して遊び始めると思うのですが、 タイトルや紹介画像を見るに、そういったものではないだろうな、ということが想像されます。 わざわざ暗い気持ちになりそうなものには踏み込みにくいので、 プレイされるまでのハードルが高いだろうなと思います。 (そういった感情を欲してる時は良いんですけども) ただこれはテーマが重いことを、悪いと言っているわけではないです。 作中、真一郎が作ったゲームでも似たようなことを語っていたと思いますが、 重いテーマの話が描けるということは、 その景色を知っている人にしか描けない景色だと思いますし、 これはもう立派な作風・個性・特徴だと思います。 無理に変える必要もないと思っています。 ただテーマとして掲げているということは、いじめ、うつ、自殺などについて、 もっと多くの人に認知してほしい、関心を持ってもらいたい、 考えてもらいたいのかな…? と推測したのですが、 それでいうとメッセージ性を含んだ本作品を多くの人に遊んでもらうことが、 「ノベルゲームを作ってどうしたいか?」の、1つの答えなのかなと思いました。 遊んでもらえばもらうほど、関心持ってくれる人が増えるので、 作者さんの願い(意図)も叶う…って寸法ですね。そもそも違ったらすみませんですが…。 …もしこれが求めている方向性、答えだとすれば、 まずは「遊んでもらえるようにハードルを下げる」ことが、 この先の課題なのかなと思いました。 その観点でいうと、グラフィックは第一印象があまり良くないです。 立ち絵は好みもあると思うので置いておきますが、タイトルは別です。 タイトル画面はWEBなどでもトップにくる画像なので目立ちます。 白背景に黒字タイトルは、どうしてもクオリティが低く見えてしまいます。 もし第一印象で「これはクオリティが低そうだ。遊ぶのやめておこう」で、 プレイされる機会を1つでも失ってるとすれば、 内容は良いだけに、かなりもったいないなぁと思います。 もし自分がこの作品に手を加えるとしたら、 まずタイトル画面に力を入れて、初見の第一印象をアップさせると思います。 あとはメッセージウィンドウに常に 「死ぬよりもつらいこと」の文字がありますが、これは外しちゃうと思います。 紹介画像を見てても思いますが「死ぬ」というワードのインパクトが、良くも悪くも強いのです。 常に数%の重さがかかってる、そんな感じがしてしまうからです。 あとは単純にタイトルを頻繁に出すよりも、 出すべきところでだけ出した方が、バシッと決まるかなと思ったからです。 例えばラストのエンディングテーマの直前でだけ出すとか、 タイトルに戻ってきたときに表示されるので、それを見て作品内容を振り返らせる…とか。 そういう演出もより引き立つかなと。 いざプレイが始まってしまえば、本作品はノンストップで遊べるテンポの良さ、 テキストの読みやすさ、シナリオの面白さもあって、 そのまま最後まで遊び通せるパワーがあると思っていますので、 最初の、遊ぶまでのハードルさえ下げられれば…と思った次第です。 あとは他の方の感想にもありましたが、 テーマをうまく紛れ込ませるのも良いなと思いました。 死、自殺、うつなどの言い方を変えるだけでも、印象は変わるかもしれません。 例えばですが、未開拓の惑星での未知なる病が、実質うつのような状態になるもの…とかにして、 設定を少し変えてみて表現するとか…? @ネタバレ終了 正直なところ投稿するかも迷ったのですが、 作者さんの創作活動に、何かヒントや参考になればと思い、投稿しました。 的外れすぎるとか、不快になるようでしたら即削除しますので、 その際はお知らせください。
  • 一欠けらの優しさを
    一欠けらの優しさを
    プレイヤーによっては苦い思い出が蘇る、リアリティのあるシナリオ・描写が絶妙なのは勿論ですが、タイトルにある『一欠けらの優しさ』についても丁寧に書かれているため、鬱一辺倒でない所が非常に大好きです。 (難しいテーマなので尚更) また、選択肢への凝り具合もお気に入りで、タイトルと固い結びつきがあるのも凄い…!発した方と受取る側の解釈の差について、とても考えさせられました。 @ネタバレ開始 また、辛い部分での主人公・青年の表情と、END1の一枚絵の差が素晴らしく、萌えつつも目頭が熱くなりました。 再会した二人のその後がとても気になります! @ネタバレ終了
  • 春嵐によせて
    春嵐によせて
    温かなイラストとピアノの音色、希望あるストーリーが一体になって、素朴で素敵なひとときを感じられました。タイトルのセンスも素晴らしいなと思います。 短い作品でしたが、とても穏やかな気持ちになれました。キャラクターもかわいいです。
  • 春嵐によせて
    春嵐によせて
    CGは鉛筆画のような温かみのある物が何枚も描かれ、それとシナリオの温かみが上手くマッチしていたと思います。 @ネタバレ開始 独自解釈かもしれませんが……。 ハンスから受け取った楽譜を、最終的にはハンスに返す少年……きっと少年は、その歌はハンスが歌うべき歌、と思ったのでしょう……。少年が誰なのかはわかりませんが、歌いたくても歌えない葛藤を持ったハンスは、少年によって救われたのかもしれません。 @ネタバレ終了 素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございました。
  • タマキハル~零章 プロト~
    タマキハル~零章 プロト~
    2020/04/06 長きに渡り公開中止にしてきましたが、続編の目途がつきましたので再公開致しました! なお、プロトの編集データが……ぶっ飛んでしまいましたので編集が出来ない状態です。 誤字脱字など読みにくい点が多々あるかと存じますが、温かい目で見て下さると泣きながら喜ぶ次第です。
  • 東雲に霞む
    東雲に霞む
    かなりグロテスク、ショッキングな描写が多発するため、人を選ぶかも知れません。が、物語自体はとても良くできています。4人がそれぞれ自分の過去を語るという、シンプルな構成ですが、ちょっとした伏線がラストで見事に効いています。 また、序盤からするとどうにも救いようのない物語のようにも思えますが、最後には前向きな希望も感じさせてくれました。もちろん、小春たちの抱える問題が根本的に解決した訳ではないのですが(特に秋穂、冬馬は大変そう)、あの1日を共に過ごし、思いを共有した4人ならば、これからもやっていけるのでは、と思えます。 ただ、ラストにいきなり出てくる2人については、何かそれをほのめかす伏線でもあれば、より自然だったのでは、と思いました。 詳しいレビューは、こちらに書いてあります。 http://nagisanet.blog.fc2.com/blog-entry-871.html
  • 人間らしく
    人間らしく
    ウイルスが蔓延した世界。そこで主人公は何を想い行動するのか。 なかなかタイムリーなテーマでした。 ゲーム自体は一本道で短く、さっくりと楽しめました。 私もやりたいことをできる時にしないと。 そう再確認させられた気がしました。
  • 一欠けらの優しさを
    一欠けらの優しさを
    プレイさせていただきました。 重めのテーマですが共感しやすく、最後は救いがあってとても温かい作品です。 イラストも多く、表情の切り替えも丁寧でよかったです。 タイトルの意味も考えさせられる内容でした。 ありがとうございました!
  • 【Valentine's・Junkies】
    【Valentine's・Junkies】
    端的に言って好きです。ろこあちゃんとても可愛いです。二人ともいつまでも幸せでいてほしいです。二人の友情におめでとうとほっこりしました。短くて読みやすいのに、キャラクターを凄く好きになれたので、流石だなと思いました!登場人物みんな好きです!次回作も楽しみにしています!
  • 千夜一夜のシェヘラザード
    千夜一夜のシェヘラザード
    それぞれ1000文字で構成されているお話。テンポよく展開していくのでとても読みやすかったです。可愛らしいイラストと雰囲気で、ほっこりと楽しませていただきました。素敵なお話ありがとうございました。
  • 指先で世界を見る
    指先で世界を見る
    ブログのあとがきまで含めすべて拝見いたしました。 「少女Aはどういう人物なのか?」という物語全体の問いが あるおかげで話が非常に読みやすく、最後の最後まで続きが気になる展開でした。 エンタメ性と社会的問題を盛り込んだシナリオは自分の理想なのですが、 それが見事に表現されていて感動しました。 シナリオも面白いのですが、背景画像の使い方やタイトル画面にも明確な意図があり、あとがきを読むと、本当に細部まで作り込まれているなと感心いたしました。 全編読むと20~30分程度かかりますが、 一人一人の視点は5分程度なので、気軽にプレイできると思います。
  • 指先で世界を見る
    指先で世界を見る
    読みました。 @ネタバレ開始 そういうことでしたか。指先で世界を見る。たしかに改めて言われると、私も目の前のスマホを使って指先で世界を見ています。 相手を慮る行為は、現実はもちろんのこと、ネットでも噂話でも、社会に属する以上は避けられないです。大事です。 そうは言っても、人は噂を信じ込んでしまうと、根拠の有無など気にもせず平気で人を傷つけるようになります。同じ噂を共有している人がいるのであればなおさら。 そういう人は人を傷つけるし、人に傷つけられる。そうして攻撃はさらに大きくなる。この連鎖はどうやったら終わるのかな……? 無視では根本的な解決ではないですし、禁じるのでは作中にもあった会話の自由が引っかかります。どうしたものですかね。 お互いがお互いを尊重すること、なんて聞こえのいい言葉もありますが、現実問題そんなことができるとも思えません。噂を信じないようにしてもらえたら何よりですが、人は不安であればあるほど、そういうものにすがりますからね。 あとがきも読みました。 経緯となった事柄で抱いた感情を創作に昇華させるのは、とてもいい方法だと思います。ただ単に誹謗中傷に対して「やめて!」というだけでは、おそらくなにも変わらないと思います。 しかしこのように物語化して、メッセージとして込めることで、俯瞰的にその考えに触れられます。その事象について、一度自分の中で考えることによって思いやる心が生まれ、いずれそれは伝播していくと私は思います。今作は、そういった自分の中で物事を考えるきっかけになりえると思います。 私はこういう手法大好きです。 その面で、視点が複数あるのもとてもよかったと思います。一方的な意見を出さずに、多方向の意見を読めることで、一歩引いて考えることができました。 @ネタバレ終了 私はとてもいいゲームだと思いました。 ありがとうございました。
  • 今宵、忘却列車にて。
    今宵、忘却列車にて。
    とても美しくて儚いお話でした。@ネタバレ開始 何処までも、何処までも二人で一緒に行きたかったです。ずっと一緒に行きたかったなぁ。愛があるが故の、切ないエンディングでした。素敵なお話でした。
  • 指先で世界を見る
    指先で世界を見る
    作品のテーマなどは自分もよく感じていることだったので、ちょうど共感する部分が多かったです。 @ネタバレ開始 当事者ではない少年の、的外れな正義感を振りかざしている感じの視点なんか、まさにネットでよく見かけるなーと。 実際のAさんが悪意のあるゴシップをどう感じているのか最後まで推測の域をでませんが、私はAさんのそれを表に出さない強さにすごく惹かれました。 AさんはBさんが本当のことを知っていてくれればそれでいいんじゃないかな、と私は勝手に推測しておこうと思いました。 @ネタバレ終了
  • 指先で世界を見る
    指先で世界を見る
    学校内の噂やいじめにまつわるお話です。 @ネタバレ開始 あとがきで詳しく解説されるので、 お話がわからない、ということはないでしょう。 この作品はネット社会のメタファーです。 エンディング(転校)後も、Aは根も葉もない噂に 悩まされ続け、逃げ場がないという 救いのないエンディングです。 登場人物をアルファベットにしたのも、 おそらくネットの匿名性とかけたのでしょう。 また、Aの視点がなかったのも 当事者の意見や考えは無視される、 ということだと思います。 最後の演出はもはやホラーだと思いましたね。 転校しても、AとBは良い友達でいて欲しいですね。 実際の社会でも、好きなことや得意なことを しているだけなのに叩かれる、ということはよくあります。 それは単なる嫉妬だけでは片付けられず、複雑です。 しかも、見ず知らずの人から叩かれます。 こういう社会で生きて行くには AとBのように、本当に信頼できる人と 深い関係を築くのがいいのかな、と思いました。 @ネタバレ終了 この作品について難点を挙げるとしたら、 わかりやすすぎる、ということだと思います。 あとがきも含め、説明しすぎな感じがしました。 もうちょっと、わかりにくくしてもいい気がしました。 とはいえ、あんまり難しくすると 投げっぱなしだと思われてしまうので、 さじ加減が難しいですね。 ロゴや本文のフォント(おそらくデフォルトではない)など 細かい点もこだわりが感じられました。 お話を楽しむというより、考えさせられるタイプの ノベルゲームです。 勉強になりました。
  • 千夜一夜のシェヘラザード
    千夜一夜のシェヘラザード
    「エモいんだからしょうがない!」 一言で表すと、それに集約されますが、具体的に記します。 開始早々可愛らしい男の子と女の子のボイスが聴けます。可愛い声で癒されるなあと思い、作者さんに訪ねてみると......なんとご自身で当てられているとのこと! しかも一人二役! そして、イラストもイケメンと美少女です。馴染みやすいデザインのタッチです。表情も良く表れています。 BGMも神秘的な曲調の印象が強く、物語を彩ってくれます。ラストは特に。 そして、演出と伏線が上手いシナリオ。 丁寧に見ていくと、エンディングを迎えた時、実に繊細に散りばめられていたことに驚きます。 また2人の雰囲気が良いのです。 最初のシーンの会話で、「あ、これいい」と感じます。ここにも理由というか仕込みがあるのです。 恐るべきは、一部除きほぼ全て自身で作られていることです。 決して素材の否定ではありませんが、フリゲのクオリティー至上主義かの如く創作戦国時代の昨今、プレイヤーの肥えた舌と心を折る評価と周囲の強大な作品群に怯えながら多大な制作コストを掛け自作することの大変さは創作者の皆さんには説明不要のことと思います。そんな中、出来うる限り自らの手で作り出すという姿勢は、まさに自作、物作りの精神。憧れであり、尊敬に値します。 敢えて要望を挙げれば、長編で観てみたかったかなというところです。 現状コンパクトに纏まってテンポが良いので一長一短でしょうか。 最近は短いのが好まれるみたいですしね。作者さんの次回作に期待します。 そして、全てが集約されるラストシーン。 冒頭に帰ります。 「エモいんだからしょうがない!」 こうやってつらつらと駄文を並び立てなくとも、それですべて語れてしまう、千夜一夜物語の結末、最高の瞬間を、是非感じてみてください。
  • 死ぬよりもつらいこと
    死ぬよりもつらいこと
    なんだか重いタイトルに惹かれてプレイしました。 以前、浦田さんの作品の『生きていく勇気』と『あなたの命の価値』をプレイしたのですが、『命の大切さ、重さ』を描いていてとても考えさせられるお話だったので、今作も期待して始めました。 @ネタバレ開始 ……やはり、タイトルから想像できる通り、重いお話でしたね。最後は泣き腫らしてしまって、さらにラストで流れる歌で余計に泣かされました。 私が一番共感したのは、最初の、主人公の体験談に出てくる『栄一君』です。 私も、ゲーム製作に命をかけている……というか、依存している部分があり、おそらくゲームが作れなくなったら死ぬと思います。両目を失ったり、両手を失って、ずっと泣いている夢をよく見ます(両足をなくしたときは嬉々としてゲームを作っているのですが)。『ゲームを作ること』が私の生きる意味となってしまっている今、彼のように利き腕を失ってしまったら……そして、親友が作ったゲームを見せられたら……。考えただけで恐ろしいです。 真一郎君が、親友のためにゲームを作ったことは、はたから見たら良いことに見えますし、内容も栄一君を励ます内容でしたが、重要なのは内容じゃなくて、『お前は俺と違って、これからいくらでも作れる』というところに絶望してしまったのだなぁと思うと、なんとも言えないやり切れなさというか……後味が悪いですね。 放っておいても彼は自殺してしまったとは思いますが、確実に真一郎君の行動が最後の引き金を引いてしまったのだろうと思うと、主人公にイラついてしまいました。海翔君も言っていましたが、ポジティブを押し付けるのが正解とは限らない。弱音を吐いてもいい、死にたいと言うことは悪じゃない……彼にもたくさん共感しました。 最後にタイトル画面に戻ってきたときに、セーブ厨の私が一度もセーブしなかったことに気がつきました。それほど夢中で読み進めました。 ……さて、この先を書くかは迷ったのですが、浦田さんのブログで、『厳しい意見も書いて欲しい』とあったので、思ったことを少し書きます。 この作品は、タイトルからして見るからに『重い物語』です。 ほとんどのフリーゲームサイトでは、プレイヤーは『楽しく遊ぶため』に訪れる場合が多いと思います。要するにエンターテインメント性を求めて来ます。 よって、タイトルも内容も重たい作品は、なかなかプレイされづらいのではないでしょうか? ノベルゲームコレクションは、プレイヤーのほとんどが制作者の立場でもあるので、いろんなゲームをやってみようという方が多いですが、他サイトでは『いかにも』な内容は敬遠されるかもしれません。私は浦田さんの作る重いテーマをストレートに表現する作風は好きですが、ある年齢以上で、そこそこの人生経験がある大人ならともかく、若いプレイヤーには少し説教くさいと思われ、手に取りづらい物語かもしれません。大筋をファンタジーやSFにし、そこに上手く『本当に伝えたいテーマ』を紛れ込ませて伝えるというのも一つの手なのではないかと思いました。 上から目線ですみません。 @ネタバレ終了 長々と失礼しました。 いろいろ書きましたが、私にとって、とても心に残る物語でした。これから先、この物語を何度も思い返すことでしょう。ありがとうございました。