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7916 のレビュー
  • 藹々鬼譚
    藹々鬼譚
    超美麗な挿絵で繰り広げられるノベルゲーム。 亡くなった祖父の倉庫に眠っていた古めかしい絵巻物を広げた気分に浸れる壮大な物語です。 ただただ『静寂』がそこにはあり、日本の秘境や古都を訪れた時と似たような……『侘び寂び』を感じました。 なんといっても、この枚数の美麗絵を拝めることもできるというのに、鬼の話ですよ。効果音もBGMも、そしてタイミング絶妙なボイスも物語をより深く味わい深いものにしておられました。 ただただすごいなって圧巻の作品です。 @ネタバレ開始 END1→END2を見ました。 私は個人的にEND2が好きです。 どちらのエンドも道として自然にあるだろうなって思える終わり方で、どちらも非常にしっくりきます。 ただしとしとと降り続いた雪が、いつの間にか溶け消えていくように。 そんな余韻を感じたのは2でした。 @ネタバレ終了 誠に恐縮ながらファンアートを描かせていただきました。 泣かないで。笑って……欲しい。
  • A-line
    A-line
    起動直後から一気に世界観へと引き込まれました。 おしゃれな世界観の作り込み、圧倒的な没入感にあっぱれです…!! @ネタバレ開始 「初恋を殺す」なんて穏やかじゃないキャッチにどきどきしましたが、お話自体は至って静かに進んでいきます。 それはもう、むしろ不安を掻き立てるかのように。 でも実際、主人公の環くんの心中は逆でした。 グサグサと、ミナちゃんの何気ない言動にささくれ立っていく心情がリアルです。 人生のほぼすべてを捧げてきた気持ちに、そう簡単にケリなんてつけられませんよね。 日奈ちゃんとの結末も、いい意味で救いにならず「そっか~~~~~」と声が出てしまいました。 でも、環くんにとって落としどころになっているのかなと思いたいです。 誰しも経験する初恋を、どんな形で抱えていくかは人それぞれだなと改めて実感。 「初恋を拗らせる」という簡単な言葉では片付けられない、深い思いを感じました。 @ネタバレ終了 繊細に描かれた文章やイラスト含め、全てを何度も読み返したくなる作品です。 メッセージ性の強い素敵な作品をありがとうございました!
  • さよなら 僕よ
    さよなら 僕よ
    最初はあれ?と思いましたが、その先を読んで納得しました。参っているときの反応の鈍さがシンプルな演出でリアルに表現されています。 天の声としては主人公に何もしてあげられなかったけど… いつかの自分や身近な誰かのために、この作品から受け取ったものを心の隅の留めておきたいです。
  • 孤島の灯台
    孤島の灯台
    クリア後、しばらく言葉が浮かびませんでした。 読み終えた後の余韻がどこまでも続くような気がしました。 とてもいい映画を見た後と同じような感覚でした。 @ネタバレ開始 最初から作品への没入感が良く、灯台が見えた時のBGMがゆっくりと入る演出になんだか、ものすごくジーンと来ました。 キャラクターの特徴だけでなく、どのセリフ個性的で、すごく読みやすかったです。それだけでなく、いろんなシーンが終わった後も思い起こされます。 おばあさんの語った一言であったり、自分の見た風景が頭に残っていたり、 誰か何か大事にしている思いが、作品ではなくて、キャラクター毎にあったからこんなに感動したのかなと思いました。 感動したんです! 途中の過去エピソードの一番盛り上がるところ、事前に想像できてしまっていたのですが、実際にそのシーンが本当に来て、見入ってしまいました。 文章、絵、音楽、見せ方に圧倒されました。事前に想像してしまった事なんてもう忘れてしまってました。 「電源を落とす」は、これは私の心の準備でもあるんだーうわーと暫し間が必要でした。 どのシーンもウルウル来てしまいましたが、終盤の島を離れる時、手を振っている時と波のように感情が押し寄せて来て打ち震えました。 Extraのお話も面白かったです。 @ネタバレ終了 お伝えしたい感想はまだいっぱいあるんですが、全然言葉に出てきません。素敵な作品と感動をありがとうございました。
  • 25時に復讐を。
    25時に復讐を。
    エンディングのNo.1がよかったです! @ネタバレ開始 カナメ君、あれ? イラスト可愛い女の子に見えるけど、男の子なの?と不思議に思っていましたが、性別不明の僕っこなのですね! テストに出るくらいここは大事なポイントって事で納得しました! @ネタバレ終了
  • 藹々鬼譚
    藹々鬼譚
    ビジュアルがとても美しく、文体もイラストの印象にとてもマッチしていてドップリと世界観に浸かることができました。 @ネタバレ開始 六さんは、化け物がやってきた時、私も本当に見た目も怖かったのでヤバい化け物きた!と思ったのですが、正体を知ってめっちゃ泣きました。 愛情を貰えなかったと思っていたのに、最後の最後に助けに来てくれたのかと思うと涙が止まりませんでした。 菫青さんは最初、縁さんとは対照的な菫青さんがとても怖い存在に思えました。 けれど、後半にいくにつれどんどん惹かれていきました。 そして父上発言に度肝を抜かされました(笑) そうなってくると、どんどん菫青さんが可愛く思えてきて、最後に手紙を残している姿を思うと、切なくて泣けてきました。 ED2の遊馬さんが絵師さんに絵を描いてもらって涙が出てくるシーンは、こっちも胸に来るものがありました。 メインストーリーが切ないお話多めだったので、絵師さんとの明るいやりとりにも救われました。 絵師さんの絵、本当に感動しました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • 凍れる果実
    凍れる果実
    開始ボタンから既に不穏なんですが…! フォントがノベルゲームの字の文にはあまり使わないものですが、女子高生感の演出だったのかなと思いました。 違っていたらすみません… @ネタバレ開始 (それがいいことかは別問題かもしれませんが)二人がもう少し話せていれば実夏子さんは死ななくてもよかったのかなと思ってしまいました。 ただ二人のせいではなくて周りの環境や多感な時期だったことなどいろんな要因があって、二人ともそんな余裕はなかっただろうなとも感じました。 @ネタバレ終了 心を抉られると同時に、どこか爽やかな読後感があった作品でした。
  • 空の鏡
    空の鏡
    真夜中に子供たちがダンスをするというちょっと変わった設定が気になったので遊ばせていただいてました。 @ネタバレ開始 最初は性格も境遇もまったく違う3人なので些細なことですれ違ったりぶつかり合ったりギスギスしてしまうのだろうなあ…とドキドキしながら読んでいましたが、3人ともすっごく良い子で仲間想いで…!はぁ~~好き…特にダンスへの思い入れが強いラシェくんとダンス始めたてのアンリちゃんがすぐに打ち解けられるところが良いなあと思いました。キッシュくんのさりげないフォローや気遣いのおかげでもある。アンリちゃんも優しい。大会の後ラシェくんの機嫌が悪いことをすぐに察して「どうしたの?」って訊けるとこ優しすぎて泣きそうになりました。怒ってる相手を咄嗟に心配できる中学生…徳が高すぎる……ラシェくんも実はキッシュくんの体調を常に気遣っているし、ダンスを許してくれない厳しい親のことも本当はとても大切に思っていることが伝わってきました。3人の中ではアンリちゃんが一番好きですがラシェくん視点・キッシュくん視点があったらイチ推しを選べなくなっていただろうな~と思います。 アンリちゃんたくましくてすごく好きです。学校で虐められても決して自分を卑下したりせず立ち向かっていく強さ本当にすごい。精神が強い。体も強い。男のいじめっ子をボコボコにして逆に先生に怒られるのもはやカッコイイですね!?…しかし反撃できるからこそ周りの大人達に虐めと認識されていない節があり非常に心が痛みます。強いからといって虐めに傷ついていないわけではなく、日中学校ではいつも暗い顔をしているアンリちゃん…「不登校は親に迷惑がかかる」と考えてしまうほど真面目で、真面目ゆえに周りと衝突し孤立してしまったり大好きなダンスを諦めてしまったり…そんなアンリちゃんが夜は仲間達と笑顔で明るく本当に好きなダンスを踊っている、この対比が素晴らしいと思いました。あとジト目がすごく可愛いと思いました。 イヤリングを託して3人それぞれの戦いに臨むED1、タイトル画面の絵が本編に登場し(ここがもう胸熱)、そこからクライマックスに向けてだんだんと盛り上がっていく展開…めっちゃくちゃ熱かったです!3人のデザインも最初はただ派手だなあとしか思っていなかったのですが、ダンスシーンでは映えるし夜の場面が多い今作ではこのビビットカラーが月明かりに照らされた色であることにグッときます。3人ともとっても輝いていました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
  • 僕と君と彼女の話
    僕と君と彼女の話
    ドラマチック二股ノベル面白かったです。浮気などをする人間の気持ちはわからないのですが、主人公は序盤からクソ男ということがよくわかったので、道化野郎の物語として楽しめました。二股がバレてもどちらかを選んで必死で謝ればなんとかなると考えてるのが最高のクズ男エピソード(褒めてます)。 エンディング7種類あって、序盤からフラグ分岐があるので普通なら読み返すのが面倒なのですが、次の選択肢までジャンプするボタンがあるおかげで、すんなりと全END見ることが出来ました。ありがとうございます。 自分の中で何よりも良かったのは導入です。実写背景の連続表示で簡易的なアニメーションをさせることで、この作品は何か違うという期待を感じ最初から作品に入っていけました。導入だけ実写で文章も全画面表示だったことも、演劇という部分の差別化に。そして演劇内で描かれた関係性が、作中の現実と重なっていることで、演劇ではああだったけど現実ではどういう結末を辿るのかという興味へと繋がりました。実際にプレイしていたときも、プレイし終わって振り返ってみても、シナリオ面や演出面から見て素晴らしい導入でした。 主人公をクズ男と笑っていましたが、最後までプレイし終えた今ではそれなりに愛すべき主人公として見ています。面白い作品ありがとうございました。
  • キラ・ルラ・キマイラ
    キラ・ルラ・キマイラ
    公開される日を心より楽しみにしておりました! 自分語りをするお話ですが 「自分がどんな女」かで見た目も 物語の印象もガラッと変わって、 1粒で2度美味しい作品でした。 @ネタバレ開始 上のセーブボタンたちが機能せず、 自分語りの一部として使用されているのも とても面白かったです。 @ネタバレ終了 鮮やかな紫色が美しく感じました。 素敵な作品を有難うございました!
  • 孤島の灯台
    孤島の灯台
    シリアスな話かな? と最初は思いましたが、コミカルでありながらも、あたたかなお話で、驚かされました。 ライト君がその名の通り明るいというか、照らされるというか…ライト君が居なかったらどうなっていたんだろう、と思わず思ってしまう程重要なポジションだなぁと。 そしてタグのバトルという部分におや? と思いましたが…読み進めていくうちになるほどなぁとなりました。 是非この感覚を、皆様にはご自身の目で感じてほしいです。 素敵な作品をありがとうございました!
  • 海辺のかたらい
    海辺のかたらい
    海辺で二人が交わす短いやりとりで、その後が大きく変わってしまうお話。 誰かにとってはささいな事でも、他の誰かにとっては生死を決めるような大事になると感じることができました。 メッセージウインドウの揺れや色、形で、感情や場所や発言者を表現している手法も良いと思いました! @ネタバレ開始 3エンド中、肉まんエンドが個人的に好きです。 身も心もじんわりと暖かくなったかな……これからも二人、たまに会うなどして、夜の海辺を散歩したりしないかな……と願わずにいられませんでした。 @ネタバレ終了 エクストラ楽しみにしています!
  • 死神と呼ばれた猫
    死神と呼ばれた猫
    ちょっと寂しくはありますが温かいお話でした。 @ネタバレ開始 ガンや死期を察知する犬や猫のお話を聞いたことがあるのですが、 この作品は猫側の視点で語られる切り口が新しかったです。 猫や犬はどんな風に思っているかなと思う事があったのですが、 まさかこんなに捻くれちゃってるキャラとは。 いきさつを考えると納得です。 そんないきさつから、あるきっかけで変わっていく環境が とてもよかったです。 だからこそ本人?本猫の死期が近づいている描写はなかなか辛かったです。 最後はほっこり出来て、またあの猫らしいセリフで締めくくられていたのがジーンとしました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。
  • 日かげり日おろしひまつぶし
    日かげり日おろしひまつぶし
    ノスタルジックな和風ホラー。 大作の予感がする内容の「ある日の日常」を切り取ったような短編でした。 ものすごく情報が多くて、世界観も相まって、舞台設定や物語の背景を想像するだけでもワクワクしました。 本編も二人の子供が出て気て、会話を通して交流していく内容もすごく素敵でした。 謎めいた単語であったり不穏な意味合いであったりとホラー面から見ても、とても良質でした。 そして絵がかわいい。 好みがいっぱい詰まっていて、大好きな作品の一つになりました。 @ネタバレ開始 探索方法がいいですね。爽快感が有ったり収集癖をくすぐられたり…。 アイテムのフレバーテキストも好みです。それだけでなく、会話から風習や歴史が見え隠れしてる所も良かったです。この舞台はどんなどんな所なんだろうと想像力を刺激されました。 小さな謎や引っ掛かり、同じ名前の理由、伝承になぞった神社と洞窟等、世界観や作り込みが深い。 「カカ」の単語の意味を知っているのですが、カカノメが逆の意味として捉えられているも気になる箇所で、一体どんな物語なのだろうとワクワクしました。とても続きが気になります。 3人の関係性が徐々に作られていくのも素敵ですね。 すずこちゃんの考え方や下駄を履いているところとか好きです。 アイスクリンを書き間違えと思う子供の心理が表現されているところ、ホコリや蜘蛛の巣が出てくるところも遊び心があって好きです。 よしつぐ君の飄々と淡々としてるところいいなぁ。 タイトルや村の名前など意味深な所があるのもすごく気になります。 えのきの漢字が分かる下り、上手いなぁと思いました。こういう展開好きです! 蔵の背景も自作されたのでしょうか。すごい。 Twitterの相関図も見せていただきました。しゅごい、エモいしか言いようがありません。作者様の想像力に圧巻です。これからも頑張ってください! @ネタバレ終了 短い作品でしたが「スキ」がたくさん詰まっていて、とても面白かったです。
  • 遥かなるトゥーレへの旅人
    遥かなるトゥーレへの旅人
    たくさんの魅力的な女の子たちとイチャイチャしながらの北欧の旅……最高でした!! アイスランドって、あまり詳しくなかったので「こんな美しい国があるのか!」と終始感動しまくり。 そして眼前で揺れる乳!乳!!乳!!! 別の方も仰ってますが、これはギャルゲーの域を超えたエ○ゲーの輝きがほとばしってます。乳推しの紳士は今すぐプレイしてください。 でも大自然と乳を楽しむだけじゃないのがこの作品! 北欧にまつわる様々な神話や伝承をベースに、壮大なファンタジーが幕を上げます。 不思議な少女と共に、アイスランド全土を巡る大冒険!ファンタジー好きな方には絶対絶対オススメです! @ネタバレ開始 実はプレイ前は『アイスランドを旅する(だけの)ゲーム』だと思ってまして 「アイスランドのことあんまり知らないし、勉強させてもらお~☆」くらいの気持ちでプレイしました。 それがまさか、こんなに壮大な物語だったとは!! 嬉しすぎるサプライズ!! プレイ5時間がまったく苦にならないほど、のめりこみました。 バッド・ノーマル90種類には最初ビビリましたが、これはもう納得の数です。 というか大変美味しゅうございました。これだけラッキーハプニングを作っていただいて、ありがとうございます。 喜んでほぼ全てのエンドを味わいました!!!! 日本女性では「きゃあっ(恥」ってなってしまう場面でも、「触らせて!!」とグイグイくるユールラッズちゃんたち最高です。終始「ハイどうぞ!」と差し出していました。俺はチョロイン。 ドMの女王様(笑)も大好きで、しばいてアヘ顔になるたびつい笑ってしまいました。こういうノリ大好きです。 ラストは感動で泣いてしまいまして…… それまでずっとソーセージにばかり気をとられていた私も、一気にユールちゃんにもってかれました……。 ユールちゃんが笑いながら涙を流す姿は、なによりも美しく、そして悲しい。 どうしようもならない現実に頭を抱えていたら、エピローーーーグーーーーー!!!!!!!!!! あの再会は熱すぎます。こんなん60代じゃなくても涙腺崩壊しちまいます。 大変良いラストでした。 @ネタバレ終了 コンプした今、猛烈にアイスランドに行ってみたくてたまりません!! 作者様が実際に撮影した写真も使われているということで、超羨ましいです! (背景写真、いいい一千枚!?すごい!!) 老後の夢ができました。死ぬまでに絶対行く!! 面白かったです。素敵な作品(+乳)をありがとうございました。
  • 僕は猫狂いです
    僕は猫狂いです
    猫がたくさんでかわいい! 最初に選んだのはモス太郎でした。 命の瀬戸際がご褒美って面白いです。 血統書付きのエンドも結構好きです。 にゃごすけエンドはほっこりしました。 猫飼いたいなー! ありがとうございました。
  • ステンドグラスは砕かれた
    ステンドグラスは砕かれた
    幻想的なタイトルイラストや、個人的に大好きな「鳥をモチーフにしたキャラ」という設定に惹かれて遊ばせて頂きました。 暗く悲しい雰囲気なのかな…と思いつつ、お話自体はテンポよく進んで読みやすかったです。 @ネタバレ開始 どのキャラもそれぞれ魅力的ですが、主人公のチュカちゃんの性格が好きですね…! リアリストかと思いきや優しさも持ち合わせていて、親元から巣立って頑張ろうとしている姿…とても微笑ましいです。 最後にあとがきを見て、ほっこりした気分で遊び終わりました。 @ネタバレ終了 素敵なゲームをありがとうございました!
  • 右と   、左。
    右と   、左。
    とても心温まるストーリーでした。プレイ開始直後に各キャラクターに抱いていた感情がプレイ後には大きく様変わりしていました。みんな優しいし、支え合うことって素晴らしいな!と。 ゲームの構成は少し変わっていてENDを見る順番が固定されていますが、ENDはこの順番しかありえないので良い仕様だと思いました。なお、本編と違うところで印象的だったのはBGMだけでなく効果音も使用した時に画面に出典と名称が表示されるところです。素材を公開して下さっている方々への敬意を感じました。
  • ひとを×すなんてできない
    ひとを×すなんてできない
    大好物のデスゲ作品ということで喜び勇んでプレイしました!こういった作品で実在の人物をモデルにしている、というのは初めて見たかもしれません。ハイペースでバンバン死体が転がるので全く飽きずに最後まで到達できました。 更に、個人的に本編よりもサイドストーリーの方が楽しめました。こちらはプレイ後は必見だと思います。本編ではほのめかす程度のまま死んでいった各人物たちのバックボーンが短いながらも濃密に描かれており、とても興味深かったです。 ちなみに登場人物で一番キャラクター造詣が気に入ったのは主人公です。非プレイ中、非常にこちらの感情に訴えかけてくるものがありました。
  • ナニシテモイイコ
    ナニシテモイイコ
    すごいゲームでした。本当に。 そして、タイトルの意味やお話の意味をすごく考えさせられるゲームです。 序盤は、刺激的な選択肢や内容の数々に引っ張られがちですが、段々と主人公君やイチコさんのこと、そして二人を取り巻く環境が分かってくると、じわじわと心に侵食してくるような感覚に襲われて、全てのエンドを見た後は、しばらくお話の世界から戻ってこられなくなりました。 @ネタバレ開始 最初、何も考えずに話を進めていったら、エンド3「サミシイコ」に行きついたのですが、これが個人的にはとても好きでした。 偶然出会っただけで、数回しか会っていないほぼ他人の二人の末路として、一番しっくりきました。主人公君は可哀想ですが、人生ってこんなものだなと思うので、現実感があって良かったです。 その後は、エンド4、5、6と立て続けに見て……心が折れそうに(笑)エンド4は、いきなりの主人公君ヤンデレ化にニヤってしまいましたが(ヤンデレを見ると微笑む人種)、闇が深くて良きでした……。 エンド5は、まあこうなるよね自業自得とは思いましたが、イチコちゃんの淡々としたセリフと動きにゾッとしました。けれど、何しても良かったのはお店の中だけで、外に出たら対等なんだと言われているようで、一気に現実に引き戻されたように感じるエンドでこれも好きです。 エンド6は……「ごめんごめんごめんゆるしてゆるしてゆるして∞!!!!」と泣きながら選択し続けました……!辛かった……!!私はゲームはゲームと割り切ってある程度は出来る人間ですが、イチコちゃんが可愛いのもあって、これは本当に辛かった涙 自分がやられる分には耐えられるのですが、やる側になった(?)のは初体験で、とにかく苦しかったです。でも全エンド見るために頑張った……!(笑)そこで、エンドのCGを見て、黒山君に「人殺し」と言われた時に、お人形の中身はやっぱり……と愕然としました。 その後、泣きながらエンド2→1に飛びついたのですが……。ここで全てが腑に落ちました。イチコちゃんが、見た目とは裏腹に明らかに成熟した女性そのもので、ともすれば言い方は悪いですがおばちゃんぽさのようなものを感じていたのですが、このエンドでその理由が分かり、そこからは色んな想像をしてイチコちゃんに思いを馳せてました。 向日葵畑のデートのCGがとても綺麗で切なくて好きです。主人公君……。 エンド1が一番良いエンドだとは思いますが、エンド2も好きだったな……。恋してないけど、愛してる。すごく良いセリフですね。色んな経験を経てきたイチコちゃんだからこそ出る、深くて重い言葉。 そして、サブストーリー、黒山君×イチコさま、めちゃくちゃイイ……!!(ごめん、主人公君) 受付君、見た目も好みだったのですが、彼の心情を知ってますます好きになりました。同じ立場であるが故の苦悩が伝わってきて、泣いた……。 アナログの優しい絵柄と相反する刺激の強いストーリー、イチコちゃんのおさな可愛い見た目と反する大人の妖艶な女性を覗かせる内面……など、アンバランスさがまた魅力的です。特に絵。うまく言葉に出来ないのですが、作者さんの絵はこちらに訴えかけてくる感覚がすごくて、画面越しでも温度を感じる素晴らしい絵だと思います。 声優さんの演技もとてもイチコちゃんに合っていて、無機質で淡々としつつも、要所に人間味が滲む所などの表現がお上手で好きです。 @ネタバレ終了 前情報からも何となく想像してはいたのですが、自分で体験すると没入感がすごくて、心にとても深く残る作品でした。 タイトルや雰囲気が少しインモラルなところも、個人的に大変好みです。ある程度社会経験積んだ人たちに特に刺さると思うので、気になっている方は是非ともプレイしていただきたいなと思います。 素晴らしい作品をありがとうございました!今後も制作を陰ながら応援しております。