ティラノゲームフェス2021参加作品
8650 のレビュー-
修学旅行 ~性格不安定なまみちゃんと僕の物語~無事にさいこうえんどを見ることが出来たので、感想投稿させていただきます! ピコピコした8Bit風のキャッチーな曲が流れるタイトル画面がまずとっても素敵です。くるくる回るキャラ達が可愛らしい。 そしてこちらのゲームの素晴らしいのは、遊び心がふんだんに散りばめられているところだなと。 ノベルゲームで名前変更できるゲームというのはありますが、主人公の見た目をここまで自由度高く変えられるのはあまり見たことがなかったのでびっくりしました。髪型や表情などを選ぶのが楽しく、最初のキャラメイクだけで既に楽しくプレイしました。 エンドの種類も豊富で、どのエンドもまみちゃんのリアクションが楽しい!まみちゃん飛ばしますね~。笑 シーンスキップなど周回プレイもしやすいです。 最後のしりとりゲームも胸熱で、夢中になってプレイいたしました。 かなり濃いキャラがゴロゴロ出てくるのですが、フランス人のお姉さんとのやり取りのところが一番好きです。ちょっとほっこりしました。自分がフランス語で話すときに「けつくせー」が頭に浮かんできそうで怖いです。笑 さいこうえんどの演出も素敵で、達成感がありました。沢山の良い驚きがあったゲーム、ぜひ色んな人に楽しんでいただきたいです。
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The Hotel普通のノベルゲームなのに脱出ゲーム!?と気になったのでプレイしました。 プレイ中は、出口の見えない悪夢の中を延々と彷徨い歩いてるような感覚でした。1周目のラストにはゾクッとしました。3周ほど不思議な世界をうろうろしましたが、何とかバッジ獲得までたどり着くことができました。 何が何だか分からないのに、文章がすっと頭に入ってくるのが不思議でした。蜘蛛男の描写などには、想像力をかきたてられました。 @ネタバレ開始 謎の打撃音や選択肢によって主人公の行動を変えられない無力感等、独特の雰囲気が楽しかったです。 2周目では、鳥乙女ちゃんの台詞に「そういうことか!」となりました。コンフィグのヒントにも助けられました。 そして、最後の最後……抜け出せたと思ったら、「なんだこれは!」となる展開でした。面白かったです。 @ネタバレ終了 不思議な体験をありがとうございました!
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あめとはれお義姉さん、怖い……! 細かくは語られていませんが、主人公の状況などを想像してとても苦しくなりました。 @ネタバレ開始 これも檻エンドか~と思ったら! ゆいちゃん( ;∀;)ウワーン!! 本当に恐ろしいもの、ましてや家族から逃れるというのは難しく、選択肢から外してしまう状況。辛い。 finルートの先に明るい未来があることを願うばかりです。 @ネタバレ終了 エンディング画面などのデザインも素晴らしかったです! ありがとうございました。
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殺すしか選択肢を与えられなかった異世界転生勇者選択肢がひとつだけということで、どのように物語が展開していくのか楽しみにプレイさせて頂きました! @ネタバレ開始 ゲームオーバーを踏まえて状況を理解していく展開に惹き込まれました! 無事異世界から帰還したものの、最後に現れる選択肢でひやっとして、主人公の今後がとても気になります、、! また、extraでわかる、敵キャラクター達の過去が切なく、プレイ後しばらく彼らに思いを馳せていました、、。 @ネタバレ終了 ダークファンタジーな世界観がとても楽しかったです!素敵な作品をありがとうございました〜!
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兄と妹のなぞなぞ遊び!なぞなぞを解く気持ち良さだけでなく、正解した後のご褒美的な妹ちゃんとの会話が楽しい! 面白かったり可愛かったり、先が見たくて夢中でした。 文字入力式なのも凄く良くて、正解じゃなくても言葉の変化が出た時は嬉しくなっちゃいました。そして調子に乗ってボケてみたら、あっさりスルーされるという……(笑) ヒントと大ヒント機能が分かれてあるのも嬉しいです。いい塩梅で出てくれるので、ヒントを聞いても自分で少し考えてから閃き、気持ち良かったです! @ネタバレ開始 唯一ググったのは音読みと訓読み。どっちがどっちだったけ? と、ど忘れしてしまったのですが、小学生向けの説明が出て来て悲しくなりました( ;∀;) そんな私でもクリアできました! 良かったー! @ネタバレ終了 楽しい作品をありがとうございました(*´ω`*)
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そしてパンになる(ADV版)僕は計7時間ほどで読了できました。あまりにも予想外な展開が見どころであろう本作品ですが、個人的には、登場人物らの交流と成長の描写が特に素晴らしかったと感じました。 @ネタバレ開始 本作品の大きな特徴は、終盤の驚きの展開にあると思います。特に、心音ルートのラストの展開は言葉を失いました。キャラクターとしては特に心音が好きだったので、感情も大きく揺さぶられました。 また、おまけルートのラストのインパクトもすごかったです。個人的には「皆、このルートでなんとか救われてくれ!」と思いながら読んでいたのですが、ああいうオチになるとは……。悲しんだらいいのか笑っていいのか分からない。そんなとても不思議な感情に包まれました。「自分だったら、食べるんだろうか?」なんてことも、読後はしばらく考えてしまいました(笑) この感覚はしばらく忘れられそうにありません。 なお、僕が最も素晴らしいと思ったのは、モノづくりに励む登場人物たちが交流を通して成長し、結果として素晴らしいものを作り上げるという過程の描き方です。パン作りのことはまったく知らない僕ですが、「こういう交流があれば、確かにより良いものが作れそうだ」と強く感じましたし、「なんだかパン作りって面白そうだな」とも思いました。 シナリオは特に恵美ルートが好きです。亮と恵美がお互いの腕に嫉妬しているところや、恵美の本当の才能が徐々に明らかになっていくところ、彼女が自分の才能に磨きをかけていくことでパン職人として成長していくところ、等々……。本ルートは説得力を感じる描写が特にいくつもあり、読んでいて強く引き込まれました。最後の盛り上がりも素晴らしく、「青春もの」の醍醐味を1番味わえるルートだったと思います。 ヒロインとしては心音が1番好きです。呼び方が突然変わるシーンは、正直悶えました(笑) 心音とはなんとか幸せに結ばれてほしいと思っていたので、なおのことラストは衝撃を受けました。やっぱり、自分なら食べられないかなあ……(笑) @ネタバレ終了 面白い作品をありがとうございました!
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私を見て不気味なような、シュールなような……。とっても気になるタイトル画面だけを見てプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 そしたら超絶美少女にいきなり話しかけられて、なんか想像したゲームと違う! え、私に興味があるんですか? 本名と連絡先も教えましょうか!? なんて思っていたらニャンコ登場……ちっ! 楽しい会話のようで、不気味。本当にドッペルな感じ? など想像しながら読み進めていました。トイレ怖かったです(笑) そして、居たのね私! エンディングはA→Bの順で見させていただきました。Aでは幸せな感じだったのですが、Bの終わり方に「!?」 言いたいことがずっと言えないでいる、何と言えば良いのか、暗く恐ろしいものをズシリと残す感覚でした。 私を見てというタイトルに後から気が付き、さらに凄いなと。 @ネタバレ終了 ほぼ全てネタバレ防止に畳んでしまいましたが、強烈で素晴らしい作品でした! ありがとうございました!
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AMN(N)ESIA大・大ボリュームの謎解きゲーム!! シンプルなものからまさかというものまで、非常にバリエーション豊かでした! 洋画を彷彿とさせるストーリーも面白かったです。 @ネタバレ開始 特に解決編は、とてもハラハラとさせられました。 いやはや、とんだとばっちり!! 少女たちが無事に意識を取り戻してよかったです。 @ネタバレ終了 そこかしこにパズルやヒントが散りばめられていて、どこから手を付けようかと思ったりもしましたが、探偵の勘(という名のヒント機能)のおかげでスッキリ解決できました。 また、出題される謎のどれもが高クオリティなことにも驚きました。 あーでもないこーでもないと悩まされながらも楽しいこと! どっぷりとのめり込んでしまいました。面白かったです! 作者様に心からの敬意と感謝を。
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各務家〜食卓物語〜プレイさせていただきました! かわいい絵柄で色彩もおしゃれです。 @ネタバレ開始 他の人視点ではニラちゃんが怪しく描かれていましたが、各務家がギスギスしすぎていたので、逆にニラちゃんは優しい人であってくれーっと期待をしていました。 本当にその通りで嬉しかったです。ずっとニラちゃんのファインプレーでした。 嫌〜なムードがちょくちょくはさまる状態だったので、これニラちゃんいなかったら詰みだったんじゃないかと怖くなりました……。 ニラちゃんがとりなおしてくれた事をきっかけに、家族がまた自然に仲良くできるようになれたらいいなと願っています。 ニラちゃんの次にキセキちゃんが好きです。 スマホをいじりがちだけど、きちんと弟の相手もしているところが優しい子だなぁとほっこりしました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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決戦前夜とても短いのに何だこの満足感は……! 素敵なエンドロールが流れた時、自然とこれまでの大冒険を振り返るような感覚がありました。けれどよく考えたら何も知らない……。 めちゃ面白かったです! ありがとうございました(*´ω`*)
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リュクとポチカの箱庭ミニエスケープかわいい脱出ゲームで、チャット形式の会話やスタンプなどにも癒されました~。 けれども大苦戦で4つしかエンドを見れず。悔しい! けっこう前から何度も挑戦したんですけどね~。脱出ゲーム下手で申し訳ありません( ;∀;) とってもかわいい作品をありがとうございました!
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ごーすとあいどる!ωなケイちゃんがカワイかったです
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死と月は寄りそって眠る大号泣でしたー!とっても素敵で心に残る、そして生と死について考えさせらるお話でした。 始終、まじめなお話かと思いきや、2人の交流は面白く何度も笑いました。緩急の付け方が抜群に上手だと思います。ルナちゃんがどんな子に育つのか興味深々でした。途中、不穏なことも言い始めこれはもしや…などドキドキしながら読んでいました。 最初に非常にインパクト大な登場をした大樹の不気味さや、2人以外の登場人物のイラスト、エンドロールの歌など、あらゆるところでストーリーの雰囲気にピッタリな演出がされていてとても引き込まれました。 @ネタバレ開始 エンドロールでは大樹のところに人々が集まるイラスト(これは奴隷たちがお別れを言いに来たのかな?)、そして攻め込まれてしまった様子などなどその後の様子が流れて食い入るように見ていました。とても小さな人物イラストであるにもかかわらず、モルスが脅していた片足を失った人物が見分けられたり、大樹の真ん中にいる二人が判別できたりと、なんだか感動しました。 おまけの書記もいいですね!本編に必須ではないけど、知りたかったところを補完してもらえます。アニマの樹とは、いったい何だったのでしょう。 @ネタバレ終了 CGで見れますが、お勉強シーンのルナちゃんが大変可愛いですね。ルナちゃんの最後の言葉はとても印象に残りました。 素敵なお話をありがとうございます!
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腐った果実 ‐Rotten Fruit-美しいイラストに惹かれてプレイしました。最後には物語内の行動や言動などの伏線が全て判明し、そういう事だったのか!といく、とても面白くてあっという間に完走してしまいました!笑 これからも頑張って下さい!
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止水 -しすい-いいなぁ、幼馴染美少女、しかもナイスバディの上、天然かつ病弱で神社の娘さん……もう天より恋愛ゲームヒロインの座を賜ったと言っても過言ではないでしょう。 しかし、美人薄命とはこのこと、体が弱く学校を休みがちな止水ちゃん。主人公は、あとどれくらい一緒にいられるかわからない彼女のため、自分には何ができるのかを模索していきます。 とにかくイラストが可愛いっ! 立ち絵もスチルも豊富で豪華! フルボイス! キャラクターみんな魅力的! 演出が豪華でニクイ! 主人公と一緒になって、ドキドキハラハラできるシナリオ! ゲームもまた、止水ちゃん同様、ほしいもの全部のっけの素晴らしいクオリティです。 @ネタバレ開始 幼少期の止水ちゃんも、今の止水ちゃんもまた可愛いのなんの、思わず可愛い以外の言葉を失ってしまいます。 それに加え、友人達のわちゃわちゃ具合もよいです。まひらちゃんめっちゃ良い子じゃないですか、巌君と二人で帰るとなるとちょっとドキドキしちゃって女の子に戻る彼女がとても愛おしいんですが。喧嘩ップル好きとして、ここ二人の関係もニヤニヤして見ちゃいます。 二人きり、いよいよ告白と思いきや、止水ちゃんは自分の命が尽きようとしていることから、気持ちを伝え合うことを拒みます。抱きしめ合う二人、けれど気持ちを言葉にはできない寂しさがひしひしと伝わってきました。 王様ゲーム! 素晴らしい! いいぞもっとやれ! 瑞樹君になら抱きつかれたい! まひらちゃんとキスする5秒前だった了君に、不機嫌の止水ちゃん、そしてーーああっ! この不慣れな感じが堪らん…そう、こういうお約束が好きなんですよ! 了君のことになると、素早さプラスになる止水ちゃんが可愛すぎる…。 またしても入院してしまった止水ちゃん、そこからは一気に物語が進みます。 彼女への想いは留まるところを知らず、約束を果たしに来てくれたものの、もう最後かもしれないと、悲しいことを言う彼女。 世界が色を失っていく中、止水ちゃんが戻ってきてくれましたーーお互いに愛を確かめ合う二人。このままバカップル一直線と思いましたが、冒頭のアレを考えるに、そうはいかない、ですよね。 幼い頃に犯した過ちが、少女の運命を捻じ曲げ、歪めてしまった。その事実に愕然としつつ、今一度彼女へと向き直る。全てを受け入れた二人の別れには、涙が止まりません。 小吉も見たあとで、選択肢が増えたので大吉エンドを…歳を取らない彼女に、自分の一生を捧げることを誓った了君、二人の願いが叶った瞬間のなんとも言えない切なさが沁みます。 また、普通の幸せとの対比として、友人カップルの姿が書かれているのも、なかなかに心にくるものがありました。 どのエンドも素晴らしいですが、中吉エンドが個人的にとても刺さりました。消える間際の美しい表情、見入ってしまいましたね。 二人がお互いを愛している、と素直に伝え合う姿が微笑ましく、優しい気持ちになりました。お風呂シーンに関してはただただありがとう、と言いたいです! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございます!
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『昆虫化事件』とある研究所で起きた事故で、昆虫化薬の犠牲となってしまった研究員の二人の数日間を描いたお話です。 大の苦手な昆虫というワードにプレイするのを躊躇っていましたが、そういったものの直積的な描写はなく、むしろ胸に迫るヒューマンドラマでした。 @ネタバレ開始 余命一週間。それを突き付けられた二人の反応が、淡泊なんですがそこが逆にリアルにも感じられました。あまりにショックだと、悲しみも怒りも驚きすらも吹き飛んでしまうものなのかもしれないと思います。ただその後の切り替えの早さは本当にすごかった…。ほんの少しの時間も無駄にしないという前向きさと、最後の日々を大切に生き抜く姿、それがわかる彼らの残した日記に涙しました。 佐原優さん 日記に綴られる言葉の端々から感じられる、柚那さんへの愛。恨み言や泣き言はなく、日記上ですらも柚那さんに心配をかけまいとしているのかな?と思い、その配慮に大きな愛を感じました。一人で行かせて申し訳なかったの一言が、これから一人にしてしまうことを謝っているかのようで切なかったです。 三月巧さん 佐原さんの穏やかな死とは逆で、リアルな感情に満ち溢れた日記が印象的でした。ドラマのくだりとかわかるなぁ…。そして変化を見せたくないからとご両親を見送った後、もしかしたら男泣きしたのでは?などと想像したりして、涙がこぼれました。美影さんというよき理解者が最後までそばにいてくれたことが唯一の救いでしょうか…。切ない。 二人の日記に非常に感情移入してしまいました。 ここまで没入できたのは私自身体調不良で死がちらついた時期があり、その際の経験や心もちとリンクしていたからかもしれません…。作者さまにそのような経験があるのかは存じ上げないですが、ここまで「死を目前にした心境」をリアルに描けるのが本当にすごいと感じました。 そんな感動的な日記…からの犯人当てフェーズ!切なくも美しい感動話に浸っている中、まさかそんな展開が待っていようとは。その温度差というか落差というか、急激な変化に正直驚きました。しかも犯人が胸糞…!彼らに代わって成敗してやりたくなりました。(犯人当てで間違うと出る二人からのメッセージ、それぞれのルートでセリフが違っているのがいいですね。巧さんのセリフがらしくて好きでした) @ネタバレ終了 最後には驚きの仕掛けがある、ジェットコースター展開の作品でした。 面白かったですし、何より二人のキャラクターと、彼らの紡ぎ出す言葉がとても好きでした。ありがとうございました!
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絶望の螺旋五画面連動ADVって何その新機軸!楽しそう!とシステムに惹かれてプレイしましたが、このシステムにリンクしたシナリオも非常にとても楽しめました。 まず、1章の展開が個人的にはとても熱かったですね。あらすじなどでは思いもよらなかった夢のシチュエーションに心が躍りました。そして、明が大きいほど暗も同じだけ大きく感じられるこの感じ。ザッピングどころか常時同時進行だからこそ印象も強まった気がします。 2章以降はハマってしまったのかシナリオなのか螺旋状態な絶望が続きましたが、無事に五画面目を発動させてシナリオを進めることができました。五画面目の表示演出がパチンコみたいで(やらないけど)、表示されるたびにテンションが上がる素晴らしい出来栄えでした! アイデアを実現する技術力も素晴らしかったですし、動作不良やバグなどもなく、動作はむしろ軽めなので驚きました。2段階のOP動画が用意されており、画面も常時アニメーションしているなど演出面も圧巻でした。
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Rootkids非常に読み応えのある設定と展開が光る骨太SF作品でした。 先進技術や学術用語、SF理論などを駆使しつつ、 プレイ中は息をつかせぬ展開の連続に心がわくわくしっぱなしでした。 様々な情報が収斂していく感じは快感にもにた感覚がありました。 きちんと最後までクリアすると本当にきれいにまとまった作品だなぁ!と。 本作で使われていたトランジションでの場面転換の演出はやっぱり好きです。 @ネタバレ開始 追加シナリオをプレイして恥ずかしながらメチャクチャ驚きました。 綺麗にやってくれればこそですが、何度このパターンで新鮮に騙されるのかと。 @ネタバレ終了
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ずっと朝でいいのに可愛らしいケモ姉妹のゾンビからのサバイバルゲーです。 説明を最低限にとどめる手法によって想像力を掻き立てられました。 正しくゲームが進んでいるのかどうかも判然とせずに不安を感じることがありましたが、 いつ助けが来るか分からない状況で必死に耐えるゲーム内状況とリンクしていると感じました。 プレイ開始直後は何がどうなっているのかよくわからないものの、しばらくプレイすれば大体ゲームシステムや行動と結果の因果関係が理解できる作りはとても良かったです。ほぼすべての情報に意味がある、といった印象です。 なんとか無事に両シナリオでクリアできました。根気が必要な局面がありましたが、その分の達成感はひとしおでした!
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涙恋花2~徒花の恋慕~【完全版】ジェットコースター式に持ち上げて落下するのか命綱なしのバンジージャンプになるのか……前作からの衝撃に身構えてのプレイでしたが、かなさんの創る物語はやっぱりすごかった……!! 6つの物語のどれもが恋を軸に愛や憎悪、悲しみや切なさが入り乱れて胸を揺さぶってきました。 @ネタバレ開始 意図したわけではなく迎えたハッピーエンドの後で、涙恋花2的にはこっちが本命トゥルーエンドなの!を迎えて「ああああ!」となるこの胸の痛みが涙恋花2の醍醐味……堪能させていただきました。 三者三様の美しき花の散り様に悶絶しながら、後半の3組を今から戦々恐々と待つことになりそうです(震え) 陽太くんのルートはなんとなく危険予知が働いて、幸せな展開に入った後も常に「いつ来る!?」とずっと姫恵さんに身構えていました(笑) まさかの最後の最後、10年後にやって来るとは思いもしませんでした……不覚でした。 陽太さんは明るく見えて人間不信のせいか一度触れてはいけないところが出ると危なっかしいくらいメンタルバランスが取れていなかったので、主人公さんではないですがハラハラしながら「この人は主人公さんがいなくなったら落ちるところまで落ち切ってしまう…!!」と見守りました。 大阪弁のボイスも堪能させていただきました。 大阪弁を話す人とはお会いしたことがないので、聞いているだけでワクワクしました。声優さんがとてもお上手でした! 涙恋花的には主人公喪失ルートがトゥルーとは分かっていますが、陽太くんが不憫なので幸せにもなってほしいという……ジレンマです! 真白さんのルートは、初めちょっとクールな妖精さんを相手にしているような不思議な気持ちになりました。 見た目がアルビノなので不思議な印象だったためだと思いますが、話してみると意外と情熱的な人で驚きました。 ツンデレのデレの分がとても美味しい人でした(拝み) トゥルーエンドの最後がエデンさんと甲乙つけ難い悲惨な終わり方だったので、悲しくなりました。 自分の親から認められないばかりか、死を望まれてしまうなんて……しかもお金のためにとか……。 真白さんルートは幼少期からの徹頭徹尾な不幸が目立っていたので、幸せになってほしかった……!!が、そこから花を手折るのが涙恋花……!! やっぱりここでもジレンマでした……。 エデンさんのルートは、エデンさんの「箸の使い方を教えてもらったから、もう怖いものなしです」のセリフがとにかくかわいかったです。 あとゲストで登場した黒宮さん……!! お元気そうで何よりです! 前作ではあなたが一番好きでした!! エデンさんが組織の一員という設定には度肝を抜かれましたが……エデンさんが属しているような組織って絶対に生きては抜けられないんですよね……死んで遺体にならないと抜けられないというか、家族とか何もかもが弱みになるので孤独でいないといけないというか(救いがない) 主人公さんが目玉を差し出すところも「あー!!差し出しても殺されるやつです、これー!!」と画面の前で絶叫していたら、やはり主人公さんが撃たれてしまった……サッカーを失った後、長らく地獄生活を送っていたエデンさんの最後の心穏やかな安らぎの場所である主人公さんがっ!! ガッ●ム!! エデンさんは個人的にコートを着たスチルが好きでした。 見た目がカッコ良すぎるから、あんなモデルさんみたいな姿していたら、道行く人が振り返ってしまいますね! エデンさんはハッピーエンドも実はこの後、後日また襲撃されて同じデッドエンドになるのでは……という心配が残りましたが、二人の幸せが長く続きますように……。 と、ここまで前半組の方の感想は既に公開から暫くした頃には書いていて…ここから先は、後半組の方が公開された後で書いた感想です。 黄希さん&紅希さんはもうピケ男さんのライブが終わったあたりで「あ……(お察し)」でした。 ないものねだりの隣の芝生は青く見える現象…お互いがお互いに対して「あいつのほうが俺よりも」と思っている比べてしまう症候群に二人とも罹患してる…!!と、先の未来で最終的に主人公を取り合う未来しか見えませんでした。 「お願い、私のために争わないで!!」とか一度は言ってみたいあのセリフが出るのかも!!なんて、思っていたら―――そんな生温いこと言っている場合ではなくなりました(滝汗) 2人がプチ乱闘し始めて、そこから究極の選択肢「どっち?」(+どっちも選べない)が出てきて悩みました。 紅希さんが主人公独占型に比べて、黄希さんが自己犠牲型なのがとても対照的で、個人的には黄希さんが本当に切なかったです。 どちらも傷つけたくないから、自分で自分を終わらせるという…あまりの救われなさに「君が要らないなんてことないんだよ!!」ともどかしさがパンクしました。 要さんのルートは、まず前提が日本全土が貧しい時代の話だったので、序盤での美代子さんの死という赤子の死は当時は当たり前ではありながら許容しがたい厳しく悲しい現実が、物語に他のルートにはない厚みを与えていました。 弟妹全員が呆気ないほど簡単に亡くなっていく要さんルートは、他のルートとは毛色が違って悲しい気持ちにもなる物語でした。 命短し恋せよ乙女とは言いますが、この時代は色々な意味で命短しだったので、恋も愛も命がけ。 婚前の口づけなんかは不埒!とか言われていたそうですが、明日をも知れぬ命なのだから二人が生きているうちに幸せな一時を過ごせたのは救いでした。 どちらのエンドでも要さんと幸せに生きることは叶わないので、要さんの物語は本当に心にズッシリと響きました。 物語とは関係ない感想になってしまいますが、戦争なんて誰も幸せにならないことは未来永劫するものではないですね。 最後は制作開始当初から心配していた四葉くんです…! 子どもは笑顔が一番!(守りたい、この笑顔) そして20年待ち続けてハッピーエンド!! 涙恋花2 -完- と個人的にはしたいところです…!! 四葉くんが恐ろしいものを見るような顔をしていた理由は児童養護施設という単語が出てきた瞬間にピーン!!と来ていたので、トゥルーエンドがトゥルーエンドなのは分かっていてもハッピーエンドのほうをどうか推させていただきたく…!! 20年間も「おねえさん」一筋できた四葉くん(しかもヤンデレの素質まで完備しているんですって? なにそれ無敵すぎでは?)はお名前の通りやっぱり幸せになってほしいです…!! 一途にお姉さんを信じて慕ってくれる四葉くんが可愛すぎる物語でした! 子どもの頃も可愛くてイケメンだったのに、大人になったらキラキラが増してパーフェクトイケメンに成長なさっていて、目の保養でした。 全キャラ全エンド到達し、たっぷりとかなさんワールドを楽しませていただきました。 前作のキャラや縁のキャラが登場して、そちらも嬉しい&楽しかったです。 最後の最後になりましたが、かなさんの描かれる主人公さんの服装がオシャレなのは、かなさんのファッションセンスが良いからですね! どのルートのどの服もオシャレでした! 追伸:長文すぎる感想ですみません…! ご一読ありがとうございます! @ネタバレ終了 エンドクレジット後にちょっとしたエピソードまで見られて、それがキャラクターと物語にまた深みをもたらしてくれました。 Secretから読めるそれぞれの物語のちょっとした裏話はクリア後に読むと物語が思い起こされ、かなさんの物語への気持ちにも触れられて良かったです。 とても素敵なゲームをありがとうございました!!