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ティラノゲームフェス2021参加作品

8504 のレビュー
  • 残照に焦げる
    残照に焦げる
    夕陽に魅せられながらプレイしました。 夕焼けの光ってどうしてあんなに懐かしい感じがするのでしょう。背景のオレンジ色が綺麗で、綺麗で……自分だったら眺めている間にジエンドで、たぶん戻ってこれないですね。 やはり私にはあちらの世界のほうが合っているのか…… 重要な選択は赤色にしてくれている親切設計なのにも関わらず、道中ゲームオーバーしまくりました。 正規ルートだとそこまで怖い思いはしないと思うのですが、バッドに進むとアーッの数々。 世界は美しいけど、住人はコワイ……。 終盤で「えっ!?」という展開があり、慌てて作品ページに戻ってきました。 なんと続編があるのですね! また時間を見つけてプレイしてみたいと思いました。 面白いゲームをありがとうございました。
  • 決戦前夜
    決戦前夜
    決戦前夜にロマンしか感じないRPGゲーマーです。 某サモ〇ナイトは未プレイですが、あの前夜のドキドキ感を存分に味わうことができました。 たった数分の会話なのに、それまでの冒険の数々が見えてくるのが不思議です! 性別を自由に変更できるのは嬉しいポイントで ギャルゲー感から乙女ゲー感から百合から薔薇まで選び放題!?なのが面白かったです。 エンディングテーマがむっちゃ気に入りました。全く冒険してないのに「あの時は大変だった……」と思い返してしまいます。(笑 何度か繰り返し遊びましたが、毎回エンディングテーマ聞いてほろりしてました。 素敵な作品をありがとうございました。
  • 兄さんとラブホに入った俺!
    兄さんとラブホに入った俺!
    作者様の作品は他にも何作か遊ばせていただいているのですが、こちらはそれらのどれとも似ていない(?)ハイテンションMAXで始まり、序盤から度肝を抜かれました…! @ネタバレ開始 思わず【ビックリして声も出せない僕】になりかけました(笑) 陽太君の一言一句が面白過ぎます。とにかく陽太君の弾けっぷりが凄まじく爆笑しつつも、会話が成り立ってないけど大丈夫!?と、画面の外から心配になってしまいました(笑)この先一体どうなるんだろうと色んな意味でハラハラしました。 ……という私の心配はその後の入った回想で、見事霧散しました。 僕の過去が辛すぎて、悲しくて、やりきれない気持ちになりました。 そんな日々の中で、陽太君が、僕にとって癒しとなり、拠り所になるのは必然だったんだなと。家族愛、兄弟愛、依存愛。そして恋愛感情。色々な感情が陽太君に向くのはとても自然だと思えました。そしてそれは陽太君も同じだったのではないかなと思います。 作者様は他の作品でも同性愛が絡んだお話を作られていますが、同性愛の難しさや葛藤に切り込む描写がとても繊細で、同性愛について様々な考え方がある中で、個人的にとても共感出来るところが好みです。 しかしながら、最後「ゴリラがウホホ」が唐突に差し込まれて、私の情緒はおかしくなりそうでした(笑)ここでそのワードはズルすぎるよ陽太君…!! ラスト後、この先の二人がどうなるのか言及はされていませんが、二人にとって一番幸せな未来が築けることを願いたいなと心から思う終わり方でした。 @ネタバレ終了 前半⇒後半で、展開が180度変わるので、最初から最後まで常に驚き続けることが出来ました。 ギャグとシリアスが融合した素晴らしい作品でした。 ありがとうございました!
  • 暗がりビオトープ
    暗がりビオトープ
    かなり前から気になっていた作品で、ようやく読むことが出来ました。 まずはじめに、大変面白かったです! シンプルなサウンドノベル形式でありつつ、TIPS機能やシルエット立ち絵の細かい動きの演出、会話時の吹き出し等、所々に素敵なこだわりが詰め込まれていて、最初から最後まで夢中で読み終えました。 @ネタバレ開始 内容も、穏やかで切なくて優しく…古き良き時代の描写にとても懐かしい気持ちになれました。 限られた画像と文章だけで、臨場感とリアリティが感じられたのも個人的にとても好みでした。 最初ユーキちゃんは男の子かと思っていたので、女の子だと分かった時が一番ビックリしました(笑) でも、ユーキちゃんはとても素直で可愛いので、大人たちがほっとけない気持ちがよく分かります。 ユーキちゃんの心の機微がすごく伝わってくるので、途中何度も涙腺が大変なことになりました。 家族を求める気持ち、でもそれを重荷に感じる大人側の気持ちもよく分かり、あ~~~~となりました。 彼女には幸せになってほしいです。 そして…ウワサのサクラバさん!(笑)毎度Twitterでお見掛けしては、何だかすごいイケメンがいるな!?と思っていたのですが、ようやくお会い出来ました。 最初の立ち絵登場シーンから、シルエットだけで分かる、これはイケメン…!と大興奮でした(笑) 良いお兄さん風でありつつ、どこか影を持っていそうなところも最高でした。 ミホさんも良いお姉さんという感じで、この二人にも幸せになってほしいな~と思います。 余談ですが、ミホさんとサクラバさんの香りが同じ…という表現が、色っぽくて好きです。 最後、振り返った先に二人が並んで立っていることを、願います…! @ネタバレ終了 切なさや人の弱さ、そして人の温かさを感じられる素晴らしい作品でした。 この作品に出会えて良かったです。 ありがとうございました!
  • AMN(N)ESIA
    AMN(N)ESIA
    昨夏に AMN(N)ESIA を公開以来、 多くの名探偵が精神世界へ潜行し、少女たちの意識を脱出へと導いてくれた。 名探偵諸君、お見事。 その推理力と行動力に、心からの敬意と感謝を。
  • 残業深夜 -ザンギョウシンヤ-
    残業深夜 -ザンギョウシンヤ-
    怖い怖い怖いっ!! 実写のホラーゲームです。ルート全部見ましたが、システムが本当に親切だったのでED数が多いわりにサクッと出来ました。たくさんの恐怖を味わうことができとても楽しかったです!
  • 反動のクラウドレイジ FREE BATTLE
    反動のクラウドレイジ FREE BATTLE
    ティラノでコマンドバトル……!? 本編は間違いなく沼なので、とりあえずライトに触れてみようと思ってこちらに来ました。 しかし、こっちも沼だった。 17人もキャラクターがいるので、まずは気が向くままに編成。 しばらくののち、遊び方はなんとなくわかったけれど……と悩みかけましたが、なんと特設サイトにヒントが! 親切! どうしよう。この沼、思ったよりも深いかもしれない。 フリーバトルがメインのお手軽モードとのことですが、支部内をお散歩&隊員たちのおしゃべりを見ることもできるので、ますます興味を惹かれてしまいます。 スコアツイートができるのも楽しいですし、その際に自動生成される「〇〇さん、おつかれさまでした」という文面も好きです。 なにより、選出した隊員のハンコが押してあるのがすごく好きです。 沼に首までつかる心構えができたら、本編の方も遊びに行こうと思います。 楽しい作品をありがとうございました!
  • 盤上のきせき FirstEdition
    盤上のきせき FirstEdition
    豊富なグラフィック演出で、概要欄にもある通り、カラーの少年漫画を読んでいるようでした! 内容も少年誌系のバトルもので、テンポ良く最後まで読み進められました。 また選択肢の時に出るヒントがとっても親切設計で、ストレスなく攻略することができます。 面白かったです! チェスの心得は多少ありまして、主人公の杖を見た瞬間 「キター!」となりました。 主人公ツエーもの(?)大好きなので、これはワクテカが止まりませんね! first editionということで、現状は読み切りぐらいの長さでまとまっておりますが、今後続きを出される予定とのことで楽しみにお待ちしております。 応援してます! 面白い作品をありがとうございました。
  • アル管理人の恋 spring + summer
    アル管理人の恋 spring + summer
    個性あふれるイケメン達とのドタバタコメディな楽しさ、シリアスな見え隠れする心情、そして強烈な恋愛……! 色んな感情を味わいつくせます! 立ち絵、スチル、ボイスなど、どれも上質で豊富! おまけまで圧倒的なボリュームで、あらゆる面で大満足の作品でした! しかも小分けにプレイできるので、かなりマイペースに楽しむことができる優しい作り! ボイスは攻略対象だけでなく登場人物全て(主人公のボイスON/OFF可)流れる贅沢仕様! 文字を見続けるのが辛い日でも、アニメを見るようにプレイできたのも嬉しかったです。声優の皆さん凄いです! @ネタバレ開始 なので体調が悪い日に癒しボイスの沁みること、沁みること。 ちょうどジョシュの看病のシーンがあって、看病しているようなされているような。うつされてしまったような! なんとも不思議な感じになりました(笑) 衣装差分の豊富さが嬉しく、特にお洒落さんなギヨームとショーンは毎度「おお!」と。 スチルもギャラリーで見まくりでした! 男子諸君はもちろんですが、主人公ちゃんめちゃくちゃ可愛い! こんなに小さいんだ! とか表情だったり見惚れまくっていました。 あとショーンが見惚れちゃうスチル特に豊富! 目つきとかヤバイ。これは服従しちゃう! スチルと言えば、二つ埋まっていなかったおかげで隠しエピソードに気が付けました。選択肢どれか見落としたかな? と周回するほど気付けていなかったので助かりました。 でもお疲れ様バッジだけ条件満たしていないんですよね。また挑戦してみます! リン君は別の人のルートでのイメージと違いが大きくて、一番びっくり! 卓球できないのも含めて予想外(笑) あと私が「りん」って名前でプレイしてたので、バックログがリンりん続きでややこしくて笑っちゃいました。でも通常のプレイ中は直ぐに慣れて集中できました~。 ジョシュの男の子~って感じとか、ギヨームのかまってちゃんな感じとか、サーシャさんのボケボケした感じがめちゃ可愛かったです! 特に好きなのはサーシャさんとフェリックスさん。大人の魅力。三人で飲むシーン、とっても幸せでした。 サーシャさんの性格と声、最高! 癒しの塊! フェリックスさんの真面目さと気遣い、こちらも癒しの塊! ファンアートはどちらを描かせていただこうか悩んだのですが、おまけの過去エピソードでグッと来たフェリックスさんに! 花見をイメージしてお母さんっぽくおむすびを握ってもらいました。 英語歌詞のBGMも凄く良かったです! ファンアートを描きながらリピートしまくってました! 他にも動画やシステム面、UIデザイン、目と耳に入るあらゆるものが素敵! 攻略対象じゃない方々もイケメン過ぎて心が揺れる恐ろしさ! ……色々ありすぎて纏まらないコメント&どうでもいい個人的な思い出を失礼いたしました。 思い出せば思い出すほど色々出てくるのでこの辺りで(笑) @ネタバレ終了 素晴らしい作品をありがとうございました(*´ω`*)
  • 反動のクラウドレイジ FREE BATTLE
    反動のクラウドレイジ FREE BATTLE
    2019年に公開された本シリーズのACT1を 夢中になってプレイさせていただいたのは去年の秋のことでした。 そしてフリーバトルが気軽に楽しめるこちらの作品、 通常戦闘および追加コンテンツ2つの最高難易度を 一通りクリアいたしました。 クールでスタイリッシュなデザインやグラフィック、 チュートリアルをはじめ隅々まで配慮が行き届いた親切設計、 ルックスもですが性格やスキルなど、 個性的で魅力にあふれる17人のキャラクターたち……。 そんな彼らを操ってのコマンドバトルは今回も熱く楽しめました! キャラクター以外にもアシスト&ブーストチップや救援要請など選択できる要素が多く、組み合わせやプレイスタイルの自由度が高い──工夫次第でいろんな戦法がとれるところも素晴らしかったです。 戦闘バランスが絶妙だからこそ、様々な遊び方ができるのだと思います。今回も完成度の高さを随所に感じました。 @ネタバレ開始 街での会話も楽しかったです。 短い台詞のなかでも登場人物たちの人柄が伝わってきて、 見せ方がお上手だなと感服いたしました。 柴山さんが最推しなので、今回は彼を必ず入れるという 自己ルールを作ってプレイしました。 チャージスキルの時のお姿がまたかっこいいんですよね……! もっと柴山さんを輝かせるチーム編成ができるはず…… また挑戦してみたいです。 追加コンテンツの特殊ルールには色々と度肝を抜かれつつ、 それぞれ特殊な敵と戦うのがめちゃくちゃ面白かったです。 あと柴山さんの新しい会話シーンがあって狂喜乱舞しましたw @ネタバレ終了 とても楽しかったです。 素敵な沼……時間をありがとうございました!
  • スクールシャーク
    スクールシャーク
    いかにもB級サメ映画といった作品かと思いましたが、それ以上にしっかりとした人間ドラマでした。今後の展開を想像させる終わり方も良かったです。面白かったです。
  • gniledomeR emaG
    gniledomeR emaG
    面白かったです。はしゃいでしまいました。 ヘッドホンでやるとより楽しめますね。 メニューがしっかり組まれていて、しかしこの内容のアンバランス・・・と思いつつタイトルに戻る直前で思わずにやりと。こうでなくちゃ。と。 文字演出に込める薄く見える裏の世界、お見事でした。
  • タマキハル~石章 山沢損編~
    タマキハル~石章 山沢損編~
    酢豚まんからはじまる、奇譚物語。 今回は、前作で不透明だった部分が徐々に明らかになっていく面白さがあるので、ぜひ前作を読み終えてから遊んで欲しいと思います。 王道恋愛モノのような日常から、非日常に変わっていく展開にドキドキしながら読み進めました。 キャラクターも今回はより掘り下げられており、より魅力的になったと思います。個人的にお気に入りの沖崎さんの活躍の場が増えていたのが良かったです! @ネタバレ開始 最後は、前作同様衝撃のラストなのですが、キャラクター達の物語の立ち位置が分かり始めたので、これからどんな形で展開、収束していくのかが楽しみです。 @ネタバレ終了 素敵な物語をありがとうございました。続きの制作、頑張って下さいませ。
  • お嬢様学園のウラテミス
    お嬢様学園のウラテミス
    読み終えました~主人公るりは陰気ではあるものの、好きな事にはとことんのめり込んだり独自の熱いポリシーを持ってたり、欲望混じりの信念が強くて良いキャラだなあと思いました どのキャラクターも立ち絵やイラストが綺麗で素晴らしかったです
  • 親友に憧れの先輩を取られたので転生します。
    親友に憧れの先輩を取られたので転生します。
    予想していたよりも3倍くらいズッシリ心に響く作品でした。 大切なものって、失ってからじゃないと気づけないんですよね。 なんでもない日常こそが幸せなのだと、改めて思い知らされました。 普通の人生を選んでいたら、主人公は幸せになれたのでしょうか。 やはりそこにも、何らかの学びがあるのでしょうか。 自分だったらどんな人生を望むかな?なんて考えちゃいますね! 素敵な作品をありがとうございました。
  • 死と月は寄りそって眠る
    死と月は寄りそって眠る
    ゲ制デー等のタグでフェスが開幕されるより以前からタイトルは存じてはいたのですが、ようやくプレイすることが出来ました。 生と死、元奴隷と奴隷を処刑する役割を担った者たちのお話というシリアスなお話…… @ネタバレ開始 かと思ったら、ルナちゃんと出会ってからのモルスさんの言動が面白く、思わず笑ってしまいました。「ツルギは何でもできる」は最早名言なのでは…! @ネタバレ終了 物語全体はシリアスではありますが、こうした緩急がある所も本作の「二人」の心の通じ合いとして描かれており、終盤での二人を想うと良い掛け合いだなと思いました。それにしても二人のやり取りが本当に微笑ましい。いつまでも眺めていたいです。 @ネタバレ開始 二人の行く末、モルスさんが亡くなってその後を追って亡くなってしまったルナちゃんに、「死なないで・・・!」と思いましたが、彼女の考える死生観を思い出し、さらにモルスさんの死からここまでの彼女の事を考えると、この結末に誘われるように辿り着くのは深く納得させられました。何よりあのような形で父と慕っていたモルスさんの死が彼女の中で消化されることもなく…… 彼女の思想や価値観、最愛の父との別れを考えるとあの思考に至るのは仕方ない…仕方ないけど…!とやるせない気持ちになりました。 しかし、その後の死して尚、娘ルナを守り続けたモルスさんの姿を見て、胸を打たれたような嗚咽が出かかる一歩手間のような状態になりました。(あ…泣く…!泣く時のやつ!状態) あの姿になった彼のルナちゃんへの深い深い愛を目の当たりにして、もう何とも言えない気持ちになりました。 父である死したモルスさんに寄り添うように眠る…ああ、タイトル…と思い、悲しいけれど、全てが切ないわけではなく読了後は「感動」という気持ちが強く残りました。そしてエンディングの二人を包み込むように佇むアニマの樹を中心に、時間が移り変わっていくという演出がとても良かったです。エンディング後に切り替わる、タイトル画面のモルスさんと静かに寄り添い眠るルナちゃん…とても美しいです。 名前をもらう/授ける「生/誕生」から始まり、互いを想い合いその意思を汲み取った「死」という静かな永遠で終わる美しいお話でした。 @ネタバレ終了 重いテーマを扱いながらも重たさだけでは終わらず、 約1時間とは思えない濃密でステキなお話をありがとうございました!
  • G目線上のエリア
    G目線上のエリア
    絶妙にデフォルメされたGの表情や動きが可愛くて癒されます…! 一つ一つのENDがサクッと攻略できてその場からすぐ再開できるので、沢山あるENDの回収もストレスなく楽しめました。 生命力の高さが役に立たないレベルのピンチの連続でGも楽じゃないんだなーと… コミカルで楽しいゲームをありがとうございました!
  • インビジブル
    インビジブル
    約11時間の大ボリューム長編作品。フリーゲームとしてもノベルゲームとしても、久々に長めの作品をプレイさせて頂きました。というか、フリーでこんなに堪能していいんだ!?という仕上がりでお金払う所はどこ!?となりました(笑) ドッペルゲンガーの都市伝説、主人公の記憶喪失等など…個人的に大好きな要素が沢山あり、とても惹きこまれる魅力満載の作品です。 世界観の他、グラフィックレベルの高さや声優陣の熱演、システム面のデザインや設計等、ハイクオリティで様々な面で楽しませて頂きました! 6章+エピローグという構成で各章ごとに見せ場と引きがあるので、11時間という長さを感じずプレイ出来ました。 また、システム面のスタイリッシュなデザインの良さに加え、環状線のような円を描いたチャプターシステムも良かったです。 後半にかけて選択肢が増え選択肢によってはBadEndにいってしまうので、このチャプターシステムがある事で他の選択肢付近まで戻ったり、物語の中で「ここはもう一度見返したい」といった所を瞬時に確認できるのがとても良いなと思いました。 前半部分の朝岡兄弟関連の事では、間違った選択肢をしてみても主人公・つぐみが軌道修正してくれたりします。プレイヤーに優しい仕様にも感動…! さて、ストーリーですがはっきり!端的に言えば!「おもしれぇ~~~!!!」に尽きます。 プレイ後の第一声がそれでした(笑)あと画面の前で拍手してました。良い作品に出会えて本当に良かったと、心から思いました。 記憶喪失だけど皆を引っ張る&突っ込み役のつぐみを始め、一癖も二癖も強いキャラクターが多く登場します。が、個人的にそういったキャラクター達が持つ善も悪も含めて好きになりました。読み進めると最初に抱いた印象と変わっていくのがとても良かったですね。 特に好きなキャラはゆるふわ女子高生な茉莉花ちゃんと、オカルトおじ…お兄さんこと坂倉出さんです。 @ネタバレ開始 この二人が疑われる展開があるのですが、ひやひやしつつも好きなキャラという事も手伝って「いや、この二人は絶対つぐみんの味方!信用!!する!!」となってました。実際最後まで敵になることはなく、疑いも晴れてすごくホッとしました。 @ネタバレ終了 つぐみ、茉莉花、蓮の三人はもうセットですね。後半から終盤にかけてはこの三人なら大丈夫。と、信頼を置いて読み進めることが出来ました。凸凹に見えて相性ばっちりな3人で良いですね! つぐみや事件を通して見る、二人の成長にも目を張るものがありました。 表面ではそれぞれ今時の普通の高校生…かもしれませんが、上辺だけ(氷点花と付けられたあだ名等)では計り知れない悩みをもっていて、各人物の「この物語の中で生きている」という奥深さを感じさせられました。それぞれの人物の細やかな心情や内情に寄り添い、少しずつ成長して行く様は見ていて勇気づけられました。 登場する少年少女の心の傷は個人的にも成長過程のどこかで経験したような気がして、吐露してるシーン、感情のまま叫ぶシーンは胸が痛くなりました。ただ、そこで腐るのではなく、前へ進もうと行動していく所はとても丁寧に描かれており、その都度つぐみの言葉が響きましたね。 彼女に関する謎は最後まで引っ張られていたと思いますが、彼女の真っすぐで前向きでお人好しな(天然人たらしとも言う…言うと思います!)人柄が成せる言葉や元気に動き回る様は見ていて気持ちが良かったです。 @ネタバレ開始 また、凄いなと思ったのは「シーンによって敵になる人物はいるけど、悪人はいない」という所です。紺野さんにしても当初は「自分の善を他者へ押し付けてくる話の通じない黒幕(黒幕じゃなかった!)」と思ったのですが、彼女の生来からくる優しすぎる性格故、貧乏くじを引いて嫌な思いをしてきた過去…そして異能とドッペルゲンガーの真実を知った後は、憎めないと思いましたし、感情移入もしていました。 彼女と行動を共にしていた恭介くんもまた、本作における黒幕(主人公チームとぶつかる最大の敵)と異能と対峙するため、彼なりの正義をもって奔走していただけだった… 善と善が対峙する時、主人公視点だと相手が悪に見えますが実情を知ったり、客観視すると「悪人なんていなかった…皆誰かを救いたい優しくて不器用な人たちだった…」となるのが切なくもリアルでした。 そんな癖が強いキャラクターの中、つぐみはしっかりと物語の中心にいましたし、終盤に近付くに連れ多分彼女という存在は瀬戸愛美(本体)=如月つぐみ(ドッペルゲンガー)なのかな?(違ってましたが!)と思っても、それで如月つぐみという人物がかげるということはなく、主人公としてしっかり物語と皆を引っ張っていたように思いました。何より、彼女の「私は私」という言葉が胸に響きますね。 それともう一人。あの世界における宗形……先輩と言うとイラつかせそうですが、やはり初登場時の印象や立場で宗形先輩と言いたくなりますね。 彼が初登場した時は甘いマスクと声のイケメンが出てきた! 飄々とした性格も良いなぁ…くらいの印象でしたが、本性が露わになった時の彼(と現実世界の方の宗形)の本当の胸の内を見せられた時は素直に驚きました。 同時にその時吐露していた事には思わず唸ってしまいました。宗形樹という人物がどこかで救われて欲しい…と願いながら最後まで読み進めていました。 けれど悲しいかな、彼は助けを求める声がつぐみが言う通り「遅かった」。 唯一の救いは何かと考えた時に、現実世界の宗形をこの世界の宗形自身も救いたかった、と思っていた所でしょうか。 宗形に関しては少年少女の成長や、それを見守る大人、事態解決のために奔走する人達とは対極にいたと思いました。 つぐみや高校生組と違い、ひたすらに後ろ向きで仄暗い。普段はそれを軽い態度や笑顔で隠していたのかな、と。 最後につぐみを誘っていたのも、つぐみと宗形という似て非なる存在の真逆の思考や行動が描かれていたように思いました。(あくまで個人的な感想です) 皆の共通の敵は霧島だったけど、つぐみという個人の敵…は彼だったのかもと思ったり。 読み終わった後も、ちょっと引きずる位には彼には色々思う所があります。悪い意味ではなく! @ネタバレ終了 大きなエンディングが二つあるので、そちらの感想も。 シスターエンド @ネタバレ開始 こちらが先に選んだエンディングでした。この時点の自分はつぐみの正体について大体アタリをつけていて、多分そうだろうなと思っていたので、しーちゃんを置いていくことは違うよなとなり一緒に残りました。蓮の手を取らなかったのは心が痛みましたが、置いていけない…!!しーちゃんがいるなら、一緒に!!となり、皆を見送りました。そしてその後、今まで冷静で(特にオカルトお兄さんに)辛辣な態度も見せる彼女が、感情を一気に溢れ出す所は声優さんの熱演も相まって、言葉の一つ一つも切実で涙腺にきました。2つのエンドどちらが好き?と聞かれたらシスターエンドの方と答えるかもしれません。それ程好きなエンディングです。 @ネタバレ終了 アナザーエンド+エピローグ @ネタバレ開始 こちらで明かされる、つぐみの最大の秘密とここまで明確にされなかった、坂倉出の異能。 瀬戸愛美(本体)=如月つぐみ(ドッペルゲンガー)という予想の更に上をいっていて、いい意味で裏切られました。こちらでもシスターエンドの余韻が残っているせいか、しーちゃん…なんて健気なの…となりました。姉ではないけれど、姉の面影を色濃く体現した人の願いと異能の力で生まれた、奇跡のような存在でしたね。(合ってます!?) けれど、しーちゃんも坂倉さんも言ってましたが、つぐみは二人の語る瀬戸さんのようでいてやっぱり違う。如月つぐみは、如月つぐみで一人の人間として生きているとここに至るまでの彼女を見ていて思いました。 電車に揺られながら、今まで苦楽を共にした仲間との別れ……辛いけど、 こういうエンディングも好き……と思いながらエピローグを読み進めると、 「つぐみーーーーーん!!!??」となりました(笑) もう会えないと思って送り出した戦地から、友人や家族が帰ってきたような感覚でした! 夢じゃないんだよね!? 現実世界の方で皆といるんだね!?と、最後の皆に囲まれているつぐみを見てほっこりしました。思わず拍手。 シスターエンドの寂しい感じも好きなのですが、やはり主人公が皆の輪の中にちゃんといて、歓迎されているのを見ると自然と気持ちのいい読後感を得られるなと思いました。 ラストスチル、最高です…!! さりげなく坂倉さんが脇の方にいるのが彼らしいなと思いながら見ておりました(笑) @ネタバレ終了 しっかりと細部に至るまで作りこまれた世界観とシナリオ、キャラクター達。美しいグラフィックに、洗練された遊びやすいシステム等…制作者様、制作に携わった全ての方々の想いが込められている熱い作品でした。 濃厚な時間と素晴らしい物語を読めて、本当に良かったです。 楽しい時間をありがとうございました!!!
  • 【Valentine's・Loved one】
    【Valentine's・Loved one】
    麻薬の売人とValentineがどうやって結びつくのかなぁ?って不思議な気持ちで読み始めてみました。 自分の中で動揺が隠せません(>_<) 良い話と捉えれば良い話なのですが、切なすぎるという思いもします。 @ネタバレ開始 良い話と捉えるのは、あの日たくさんのチョコをもらったおかげて今の自分が存在するというドゥーデ君。 ただ、そのために孤児院にいた子供たちが亡くなってしまったのが辛いです。 しかし、2周目にコクさんの姿を見た時に、本当に優しそうで、心からドゥーデを心配していたことが伝わって来ました。 悪いのは麻薬組織の幹部たちなのに・・・。 だけど、『忘れたい』という意味のマシュマロをコクさんに送ったのは、何故だろう? それは、コクさんを忘れたいのではなくて、そんな組織に自分がいたために孤児院の子供たちの命を奪ってしまったということを忘れたいのかな?って少し思いました。 一つの救いは。ドゥーデ君が、立派なパティシエになったことだと思います。 @ネタバレ終了 素敵なお話を、Valentine dayにプレイさせて頂きました。 ありがとうございました。
  • ユーフォルビアの人間観察
    ユーフォルビアの人間観察
    大正浪漫で軍人さんと交流するなんて最高。。。でした。 雰囲気がノスタルジー溢れるのはもちろんなのですが、特筆したいのはその文体です。 まるで大正時代に書かれた恋文を読んでいるかのような文章は、どこをとっても詩的で艶っぽく、作品とぴったり合っていて素晴らしいと思いました。 今の若者は言わないような、ロマンチックな愛情表現の言葉が心に染みわたりました。超カッコイイ……です。 全員のエンディングを見ましたが、自分の推しは海光さん。数々のお誘いを蹴って、彼にまっしぐらでした。 @ネタバレ開始 チャラいキャラって苦手なのですが、海光さんには登場時からチャラいだけじゃない魅力を感じていました。 チャラいはずのキャラが、告白した瞬間にガーーーッと退いていく感じたまらねえです。。。 「無理矢理する男が好きなのか」みたいなことを言われた瞬間、私は力強く頷いていました。(ドM) もれなくウェルカムだったんですけど……ここはルートINするために、!マークの選択肢のほうに……。 そこから彼が苦悩する様が、(彼には申し訳ないんですけど)美しくて…… 「あああ、この人私のドM精神だけでなく母性まで掻き立ててくるううう!!」と虜になってました。 声優さんもお上手なんですよ、吐き出すような喋り方が色っぽくて、こんなん耳元で言われたら腰くだけます。(くだけた 他の方のコメント呼んでると海光推しの方が多くて、分かりみがすぎます。 みなさん無理矢理されるのが好きなんですね。ふふふ @ネタバレ終了 素敵な軍人さんたちとの萌えをありがとうございました。 面白かったです!