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ティラノゲームフェス2021参加作品

8498 のレビュー
  • 2つの心
    2つの心
    病に苦しむ一人の女性と一人の医師の間で交わされた、2人にしか通じないかもしれないが、2人にとってはこれこそがと思わせる一つの愛のカタチを静かに見守る物語でした。 読み上げてくださる声が心地良い高さと落ち着きで、読み聞かせを聞いているような気持ちになりました。 @ネタバレ開始 相手の心臓を保管し、来るべき時が来たら自分の心臓も別瓶に入れ並べて寄り添うカタチも、これも一つの愛のカタチであろうと思いました。 先生が心臓を保管することを提案してきた時のメッセージの出し方にインパクトがあって、その部分がいかに重大であるか、衝撃的なことであるかが伝わってきました。 普通であれば狂人だと周囲から切り捨てられそうなところ、本作ではその狂気性よりも2人の辿り着いた愛の形、2人の愛の在り方として昇華されていて、むしろ美しいとさえ感じました。 ヤンデレゲームなどで心臓を保管してずっと一緒に~というものは見ますが、それとは一線を画したところにあるプラトニックな愛にも似たものを感じます。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • 終末兄妹
    終末兄妹
    破滅のもたらす静寂と破壊の中にしかない美しさが大好きな私にとっては、この美しい世界にたった2つの小さく脆くもあり強くもある二人きりの兄妹の姿は、とても心地良く映りました。 人間の煩雑さと混沌としたまとまりのない乱雑な姿も好きですが、そのすべてが何もかも死に絶えてもう息一つしていない姿もまた好きなため、丁寧に描かれた背景のビル群、兄妹の置かれた状況のすべてが好きでした。 お兄様が口にした通り、この二人が死んでも世界は変わらずそこに在り続けるのも真実ですが、この二つの命の終着点までもう少し見たいと思いました。 静かで寂しいはずなのに、どこかやさしい空気を感じる素晴らしい作品をありがとうございました!
  • 僕ハ君ヲ永遠ニ愛ス
    僕ハ君ヲ永遠ニ愛ス
    腕を負傷し人生が一変してしまった男性と吸血鬼の少女の種族を超えた100年の愛、その先まで実るか否かの切ない物語でした。 選択肢が多く、私が選択下手のせいでなかなか誓うエンド?に辿り着けなかったのですが、たぶんこれで終わりかな?というエンドにも辿り着けました。 @ネタバレ開始 吸血鬼と人間は種族を超えて幸せになれないままなのかな……と切なくなりました。 今回のエディさんが以前に誓った誰かの誓いの繰り返しだとすると、今のエディさんが転生した後も誓いが果たされるようにリズさんとまた出会うのか……それとも、今回既にかなり体調が悪かったリズさんも永い眠りについて再会が果たされないのか。 リズさんが今後どうなるのか、誓いはどうなるのかが気になる終わり方でした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • あなたを助けに未来から来ました!
    あなたを助けに未来から来ました!
    ゲームのタイトルの通り、助けてくれる女の子が未来からやって来て、主人公に次から次に降りかかる様々な不幸からガードしてくれるほっこりする物語です。 ふくよかな体型にばかり目が行きそうですが、主人公へのやさしさと思いが伝わってくるかわいい福世さんに、もっと一緒にいたいなーと思いました。 @ネタバレ開始 福世さんが何者なのか分からないまま終わってしまった…という主人公さんにも安心な、クリア後のオマケまで楽しませていただきました。 花丸くんが学年トップではなく2位というところに、「あ、いる…そういう子、いる…! なんかそういう星の下に生まれてきたっぽい子…!」と妙なリアリティを感じました(笑) @ネタバレ終了 ふくよかな女の子が魅力的な、面白くほっこりニコニコできるゲームをありがとうございました!
  • 夏の夕陽の公園にて、あれは一体誰だったの?-新シナリオ追加更新-
    夏の夕陽の公園にて、あれは一体誰だったの?-新シナリオ追加更新-
    追加シナリオ込みでプレイすると、非常にメッセージ性の強い力強いゲームでした。追加シナリオを抜きにすると余韻のある微ホラーになります。 カラーが変わって見えるこの物語、とても面白いです。 メニューの「景色を見つめる」などそれぞれこだわりのある表示が素敵です。 @ネタバレ開始 いきはよいよい帰りは怖い~♪の通り、本編(?)最後の余韻は得体の知れなさからくる怖い気持ちが尾を引く終わり方でしたが、追加シナリオのメッセージ性に胸打たれました。 「何はさておき、とりあえず変質殺人者は秒で土に還ってくれるか!!」という気持ちでハラハラしながら見ていました。 変質殺人者にももかさんがようやく積年の恨みを果たした……ではないですが、犯人の欲望を満たすために理不尽に踏み躙られたももかさんの大切な命に対して犯人が受けるべきものが少しでも返った気がして、白骨化した遺体のくだりは見ていて「いいぞもっと怖がらせちゃえ!!口から心臓が飛び出てくるくらいに!!」の気持ちになりました。 「キモ!無理!!キモイキモイ!!無理無理!!」とももかちゃんたちも言っていましたが、本当に無理!!な変質者でした……。 物語の終盤、ももかさんからある意味で「命のバトン」を受け取り人生を再び歩む決意をした彼が「世の中学校に行かなかったくらいで終わるわけではないし、手段は色々あるし……」と悟り、やがては命のバトンを託す側になるという、世界を繋げて広げていくような紐解き方がなされていたのが秀逸で、この追加シナリオの終盤には生きることそのものの大切さや命の尊さが込められていて、思わずうるっときました。 無様でも、泥臭くてもいいから、生きていくことはそれだけで素晴らしいことだと感じました。 追加シナリオが公開された後にダウンロードしたのですが、追加された後にこのゲームに出会えてよかったです。 @ネタバレ終了 終わってみると、濃厚なヒューマンドラマだったのかと思う、追加シナリオをプレイすることで作品へのイメージがガラリと変わるゲームでした。 素敵な作品をありがとうございました!
  • 夏、君ニ出逢えた奇跡
    夏、君ニ出逢えた奇跡
    夏の日差しが照りつくある日、主人公は血を流している裸の少女を発見する。手当をした後で一度は別れるものの、翌日また出会った少女の正体は実は―――と、主人公もプレイヤーも驚く正体でした。 @ネタバレ開始 アイスを流氷というヒカリさん、とてもかわいいです! 目をキラキラ輝かせているスチルがかわいくて、ほっこりしました。 物語が途中からシリアスになっていき、主人公に降りかかる呪いが刻一刻と主人公の命を削り続けて、いよいよ歩行さえもままならなくなった時は選択肢を間違えてバッドエンドかと思いましたが、そこからの大逆転に胸が熱くなりました。 人魚姫の(お姉さんたちの)末裔でもあるヒカリさんが海の泡となって消えてしまわないかハラハラ見守っていましたが、無事に主人公と一緒に明日を歩いていけるハッピーエンドを迎えられて思わず拍手したくなりました。 一番最後に出てきたブルードレスのヒカリさんが最高にキュートでした。 @ネタバレ終了 出会いは偶然、惹かれあったのは必然、最大の苦難を乗り越えて明日へ繋げた2人の絆がとても魅力的なボーイ・ミーツ・ガール物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
  • メロンソーダになりたいと聞いている
    メロンソーダになりたいと聞いている
    なぞの世界観と言葉選び、シュールなコントのような軽妙な会話がとてもよかったです。無事にミルクセーキになれました!
  • 異世界魔法少女メリュール~イワルク地方~
    異世界魔法少女メリュール~イワルク地方~
    全体的にはタイトル画面どおりのかわいいノベル作品。転生直後のBGMセレクトに個性を感じました。サブタイトルがついているので、時系列や世界線のちがうシリーズ作品もあるのかな?と期待しています。
  • 白い日傘とアンデッド
    白い日傘とアンデッド
    お陰様で、ハッピーエンドのバッジをいただきました♪ セリフのテンポと文章が素晴らしくて、 時間を忘れて読み耽ってしまいました。 本当に楽しかった! ループタイプの話は、実は苦手だったのですが、 変なバッドエンドに向かわず、 毎回楽しい1日を重ねていけたし、 二人の仲の接近と同時に、 プレイしている私までが二人それぞれの気持ちに入り込み、 「7月15日が来なければいいのに!」 という恋人達が必ず思うあの、その時間のかけがえのなさを 共有していました。 もう全然ループタイプのゲームなどではなく、 永遠の1日がずっと続きますようにと願わずにはいられない 尊い物語になっていました。 向風鈴g さまの文才とストーリーテリングの妙に 感服しました。 それに、みゃあすけ隊長のホネ子ちゃんが抜群に可愛い♪ 見続ければ見続けるほど可愛くなり、愛しくなり・・・ 本当にハッピーエンド万歳です!!! 素晴らしい物語を作ってくださり、 本当にありがとうございました。
  • 【謎解き】ゾンビキャンパスからの脱出
    【謎解き】ゾンビキャンパスからの脱出
    本格的な謎解き脱出ゲームを楽しめる作品。 それもそのはず、実際のリアル脱出ゲームの構成を参考にして作成したという解説ページを見て納得しました。 物語の真相にたどり着くための伏線の張り方も巧みでかなり頭を悩ませました。 @ネタバレ開始 国旗のヒントの意味が分からずにふたつめの数字は消去法で答えて進めてしまったのですが、答えを出した後もそれが何を意味しているのかわからないまま真相にたどり着いてしまったので攻略サイトを見た時になるほど!と思いました。 前述のこともあり、気が付けば2時間近く頭を悩ましていました……。最後難しかった……。 それでもひとつひとつ整理して真相にたどり着けたときは「おっ?これ来たんじゃないか?」という感覚からのエンディングは気持ち良かったです。 @ネタバレ終了
  • DELFLORIA
    DELFLORIA
     一週間くらいかけてじっくりと読みました。以前ツイッターで見かけた時からずっと気になっていた作品で、結論から言うならば、とても面白かったです。非常に私好みの作品でした。    特定の概念が存在しない日本の変わった世界設定を小出しにしていく導入や、”感情の見える”主人公と”感情を持たない”ヒロイン・ニンフェが丁寧な言葉の掛合いにより段々と心を通わせていく様はとても没入感があり、得難い物語経験が出来ました。”大いなる存在”といった超常概念や「感情の見える」魔眼などの特殊設定、読みやすくも重厚な文章はFateや空の境界といった昔好きだった作品を彷彿とさせられとてもワクワクし、「他人の感情が見える」からこそ苦悩を抱えていた主人公の性格も、周囲の人物との会話や生い立ちからじんわりと伝わってきました。  ノベルゲームとしてとても完成度が高く、楽しめました。  素敵な作品をありがとうございました。次ルートも楽しみにしています。
  • 教育実習シミュレーション
    教育実習シミュレーション
    授業しても完成度は上がらない!途中からもう授業しなくていいから!準備して!と本末転倒なことを思い始めて碌なエンドにはなりませんでした!(笑)悔しいです!
  • ヤリナオシ
    ヤリナオシ
    私はハキさん派なのでどうしてもハキさんと成し遂げたい(?)と思っていたのですが、不可能なのでしょうか…しんどみ。
  • デスゲームは始まらない
    デスゲームは始まらない
    最初からツッコミどころ満載のストーリーが楽しかったです。不穏な空気のはずなのに、こっちの要求を聞いてくれたり、ほっこりする話になったりしたのが良かったです! UIのデザインがとにかくオシャレでした!ボタンを押すたびにドーンと音が鳴るのも、テンション上がって楽しかったです。システムも、エンド回収しやすいよう工夫されていて、快適でした。 キャラクターでは、騙されやすい伊代ちゃんが可愛かったです。 @ネタバレ開始 伊代ちゃんの本名には笑ってしまいました。オマケで伊代ちゃんと色々な話をできるのも良かったです!バッグをあげたときの反応が特に好きでした。 そして、IFルートでは、まさか本当にデスゲームが始まった……!!?と思ったら、偽デスゲームで、主人公も別人で見事に騙されました。 @ネタバレ終了 ところどころに色んなネタが満載で爆笑しながらプレイしました。面白いゲームをありがとうございました!
  • 白い日傘とアンデッド
    白い日傘とアンデッド
    コミカルな展開にニコニコ笑いながらプレイしました。立ち絵のパターンがたくさんあり、くるくる表情を変えるホネ子ちゃんが可愛らしかったです!上林くんも、面白いキャラクターで、良かったです!チェスの話が、「次はどう来るのか!?」とワクワクして面白かったです。 @ネタバレ開始 自ら腕を日光のもとに晒して、治療を要求するホネ子ちゃん、可愛かったです。幼い頃、流太くんのことを思って、自分を忘れるよう願うなんて、優しくて切なくて胸が締め付けられました……! ハッピーエンドも好きですが、手紙エンドの切なさがとても好みでした。ホネ子ちゃんらしい終わり方だなと思いました。 一転、ハッピーエンドは、ウェディングドレス姿が眩しくて、「綺麗……!でもホネ子ちゃんは消えちゃうんだよなあ……」と悲しい気持ちになりました。なので、生きていると分かったときには「やったああ!!」と舞い上がりました。御札なしで、太陽のもと二人で歩ける二人が、眩しかったです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • ベニイロミュージアム
    ベニイロミュージアム
    良いですね、切なくて悲しいけれども強く逞しく生きる女性の姿。好きです。
  • 隊員、募集。
    隊員、募集。
    いや明らかに人間じゃないぞって生物が2名ほど仲間になりましたがそれはそれで楽しいからいっか☆相変わらずの癒しゲームでした!ありがとうございました!
  • 天使の飼い殺し
    天使の飼い殺し
    アニメーションは毎度美しいのですが、文字送りの表現のセンスがマジで半端ないっす。
  • 絶望の螺旋
    絶望の螺旋
    4画面(重要なシーンは5画面)で物語が進行するという構造が、とにかく斬新な作品でした。物語の主人公は右下の画面にいる「睦月」と「夕美」のコンビで、残りの3画面は事件に関わる3人の登場人物の視点になっています。自分は2時間程度で完走することができました。 基本的に独立して物語は読めますが、重要な場面は関連するキャラとの場所・時間軸を合わせないと進められないというギミックもありまして、無事にそれを発見できた時の達成感は大きかったです。動画や演出も非常に凝っていて、全体を通して制作者様の技術力を大きく感じる内容でした。 @ネタバレ開始 シナリオに関しては、千草ちゃんが体育倉庫で2人の行為を撮影した後の展開が特に印象に残りました。こうなったら最後までズルズルと堕ちていくしかないよなと、ある種の絶望感がありました。めぐみ先生と樫山くんが互いにループしている部分もストーリーにしっかりリンクしており、作品のコンセプトとシナリオが繋がっている構成も面白かったです。前述と重なりますが、だからこそループを脱出できた時の爽快感も大きかったです。 他にも睦月さんのバトルを夢中になって読んでいたら、一定の箇所で進められなくなり「あれっ?」と思っていたら、別の画面で夕美ちゃんの視点がスタートすることを発見し、その瞬間は思わず「なるほど!」と手を叩きました。この感覚はとても新鮮でした。 @ネタバレ終了 斬新なコンセプトとシナリオが上手にリンクした、とても面白い内容でした。素敵な作品をありがとうございました。
  • コーヒーのくに
    コーヒーのくに
    コーヒー大好きな人が多い国で、コーヒーが飲めない主人公の物語です。10分程度で読み終えることができました。 優しい絵本のようなタッチの絵柄の中で、もしかしたら自分自身も言う側・言われる側になってるかもしれないと想像してしまうような、普遍的で考えさせられるテーマが印象的な作品でした。いくつかギミックもあり、おまけのストーリーを含めて楽しい時間を過ごすことができました。