ティラノゲームフェス2019参加作品
3302 のレビュー-
シークレット・ガーデン最初の一文の意味は何だろう?と不思議に思いながら読み進み、最後にぞわぞわっとなった。ゲーム内で詳細は明かされないが、前後にあったであろう事項と人間関係を想像すると切ない。 そして何より自分(主人公)の「特別感」が心地良かった。
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西の奇蹟大阪の西成区に住むホームレスの恵介が、謎の組織に追われている少女マイと出会い、巻き込まれるような形で彼女が目指している「あべのハルカス」へ向かう物語。 導入部分が秀逸で、「おおっ! これは面白そうだぞ!」と思い、そのまま最後まで一気に読んでしまいました。ジャンルはSF要素の入った現代ファンタジー。時間は30分程度で、全3ルート鑑賞済。立ち絵はLive2Dで出来ており(スチルもあります)、さらにフルボイスとなってます。 巻き込まれた形になりながらも面倒見の良さが隠しきれない恵介、とある覚悟を背負いつつも健気に恵介と接していくマイ。2人とも好感の持てる人柄で、トゥルーエンドの内容は素直に「あー良かった!」と思えるような内容でした。スチルもすごく暖かかったです。 未プレイの方は、ぜひやってみてはいかがでしょうか。 最後にバックログにつきまして、自分はPCでプレイしましたが、可読が難しい状態になっていました(2019年10月24日現在)。プレイをされる際、その部分は注意した方が良いかもしれません。
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臨界天のアズラーイール読了させて頂きました。 綺麗な白百合の絨毯に、遠く未来を見渡せそうな水平線、そしてエンジェルハイロウのような陽光、何よりも少女の笑顔が素敵で気が付けば物語を開いていました。 僕の好みも相まって、ピアノやシナリオ構成もすごく丁寧で、素敵な物語体験をさせて頂きました。ありがとう。 今「Lilium」のピアノ曲を聞きながら書かせて頂いています。 前半の幸せな世界が濃密すぎて、おそらく多くの人が描くであろう社会人として社会と向き合う生活であったり、恋心から家庭を築くまでの静かな静かな大人の恋愛模様。本当に温かなものでした。 しかし、それで終わらないのがシナリオの面白い所ですよね。 ================================== 軽くネタバレに触れますので、未プレイの方はご注意を。 読了後に語りたくなる物語、というのはとても素晴らしい余韻だと思います。 劇的悲劇の作り方として、上沢舞と長島麗美の関係性のように時間軸や出来事を整理していくと見えてくる抗えない真実は、僕もすごく好みの展開で主人公がどのようにして打ち克つかという葛藤は、クライマックスに匹敵する盛り上がりがあると思っています。 あとがきも読ませて頂いて、僕が物語体験中に想像していたことが腑に落ちるようでした。 なので、エンディングは良い意味で僕の理想を裏切ってくれたのでとても清々しい読後感となりました。ありがとう。 色々と内容について話したいことは多々ありますが、僕は物語という「箱」を作れる方を尊敬しています。この「臨界天のアズラーイール」は、世界観という枠を超えた、「箱」であると感じました。 とても良質な箱の中を覗かせてもらえて、すごく楽しかったです。 これは個人的な妄想ですが、アズの設定はきっと上記した二人の関係性のようになっているのではと考えていました。アズともう一人の誰か。 つまり、理人が無限の可能性を掴むことによって……。そんなトロッコ問題のような切なさをはらむ、とても良いキャラクターでした。 そうかと思えばエンディングは2つなのに、バッジが3つ存在している……。 これはひょっとして……。 ============================== 改めまして、素敵な物語体験をありがとうございました。 ぜひまた、Quantize様の物語に触れられることを楽しみにしています。
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マサユメテンシ「王道! 王道!」という(?)前評判(コメント)を拝見していたので「王道って、どの王道?」と思いながらプレイ。結果、王道だった、万歳! 柔らかな絵柄が心地よく、UIが分かりやすくていい。 ……癒される……!!
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※非公開中とあるバーで出会った男性とひと夏を過ごすお話です。 派手さはありませんが、一目で恋に落ちた相手と曖昧ながらもゆったりと安心できるような日々を送る彼らの様子を見守るのはとても心地が良かったです。 はじめて会った時から自分のペースで相手を巻き込んでいくような性格だった夏来くんですが、「大事なこと」を若波くんに話してくれたことで決定的に「勝手な人」という印象を持ってしまいました。 しかしながら夏のようにきらきらとまぶしい彼をことをどうしても憎めませんでした。それは若波くんも同じことで、そういうところも含めて彼への好きという気持ちが増幅していったのではないかと感じました。 関係を壊すことが嫌で「イカロス」にはなれなかった若波くんですが、夏来くんと出会ったことで「勇気」を持てるようになったことは大きな一歩だと思います。 夏が来るたびにきっと彼のことを思い出して胸を痛めてしまうのだろうと思いますが、それでも前向きに、幸せをつかんでいってほしいなと思いました。 素敵なゲームをありがとうございました!
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Dear
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美しき人同じ文章でも演出次第でこんなにも変わるなんて…。 とにかく事前情報なしでプレイしてもらいたいですね。
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雨の王、不要な勇者タイトル通り雨が印象深い作品。 エンド数多めですが、なかなかにキツい終わり方のエンドが多いです。 エリエスちゃんに優しくすれば〇に○され、キツくすれば〇んでしまう…。 ED9がグッドなのかな…? その後どうなったか気になります。 同じ死でも、それに至る過程で生の意味が大きく変わる…そんな事を考えさせられる作品でした。 背景、BGMともに作品にあっていて物語世界に深く浸れます。
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取調室初回、いつもならバッドエンドから回収したいけど折角だし真面目に推理するか~、あれがあれでああ言ってたからこの人だろうな、と考えて選択したら違ったのでエッ!? と思わず動揺したけど単にクリック先を間違えてたというドジでした。 解決に至るまでの伏線と道筋が非常に丁寧に描かれていて、「どうして犯人は盗んだ金を燃やしたのか?」という謎のチャームもあり、ミステリ初心者から慣れてる方まで広くプレイしやすそうだなと感じました。 オープニングが殺人事件発生時の描写だったのもサスペンス感あって良かったです。 いつまでも人が正気でいられるとは限らない。刑事達のエピローグも素敵でした。
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人ひとりを救うチカラ不気味なシチュエーションと綺麗なグラフィックが魅力的なゲームでした。 メイングラフィックの他にも沢山のシルエットグラフィック等が用意されていてすごい。 正体は分からないけど可愛いから良いんじゃないかな! と思うED2と、自身の力で救いに向かう実質一番ハッピーエンドなのでは? と思ったED4が好きです。 きっと何かを救うということは傲慢だけど、救える何かを救わずにいることも傲慢なんだなあ。ED3、もっと違う生き方が出来たらよかったのにな。 これは完全に蛇足ですが、ゲーム説明文を見て、クリックひとつで~といえば昔よく見掛けたように思う募金サイトのバナーを最近はあまり見ないなあ、と思って久し振りに訪問してきました。懐かしい響きだと思うほどに忘れてしまっていたことに仄かな罪悪感を覚えながらも、その存在を思い出すきっかけをいただけてありがたいです。
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Are you ready?わー! うわ! あ! これが少女漫画か!? すごく少女漫画だ! というドキドキテンションで読み始めさせていただきました。 この場合の少女漫画とは少女の心情に繊細に寄り添った作品の意で。異性と友人の間で揺れ動く、何の準備も出来ていなかった少女の先に進めなかった後悔。そして自分で選び進んで行く先とは。 グラフィックが豊富で美しく、シーンに合わせて変化するメッセージウインドウ、またメイングラフィックの表示演出も良かったです。それとタイトル画面が表示される時のアニメーションも好きでした。 えっこのタイミングでエピローグ……? もしかして周回で選択肢が増えるタイプ……? と思いきや。 少女時代の序盤はニヤニヤ、少女時代を終えた終盤はシリアスに。 お祭りの日、必然の運命と再会する素敵な作品でした。
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むち。無知は罪。 だけど、無知に気付いて「知ろう」と行動する事で、罪滅ぼしになるのではないかと感じられました。 女の子は気付いて行動できたけど、お父さんも気付いてほしかったなあ……。
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むかしむかしあるところにボこんな終わり方、予測不能ですw
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私と兄認める、許す、受け入れる。 一見簡単そうで、けれど出来てる人が少ない「優しさ」を持った兄さんだからこそ、妹さんが一歩踏み出すことが出来たのかな…… そう思える作品でした。 選択肢がどれも前向きで良かったのが印象的です。
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むち。最初に2回だけ入力欄が出てきてプレイヤーはわけもわからないまま入力するというところが、プレイヤーも無知からゲームを開始してたんだなと終わって気づきました。物語を進めていくうちにいろんなことを知って、登場人物とともに成長していくのですね。 どれだけ歳を重ねても、気づいていくべきこと、知るべきことは尽きないのだと忘れないようにしたいです。 グラフィックがとても綺麗です。
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これにて、一件落着?絵のテイストも相まって、往年のギャグ漫画を読んでいるかのようでした。ぶっとびっぷりがたまりません。 割とずっとしゃべってて完全にメインキャラなのに、なぜモブなんだ……!!
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今夜デッドライン切山くんほどギリッギリではありませんがまさに原稿中の身でプレイしました。 同人や創作活動の心情&行動あるあるが詰まっていて共感したり、あるルートの入稿後のアレには「あああああ!!!」と言ってしまったり、とにかく気持ちが落ち着きませんでしたw 登場人物の台詞選びがどれも秀逸で、特に夜食ルートは勢いが常に最大速度で笑いまくりました。切山くんのデッドエンドに幸あれ……。
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惑星ホテル目を覚ますと宇宙船に乗っていた主人公が、白い星にあるホテルに到着して、従業員であるロボットたちと触れ合っていくSFファンタジー。全4ルートを1時間程度で完走しました。 とにかくグラフィックの作り込みが徹底されていて、絵本の世界に入り込んだような没入感を与えてくれます。キャラクターの立ち絵は積極的に動きますし、さりげなく背景の星や雲もゆっくりと動作しています。また、ピアノを主体としたBGMは世界観と非常にマッチしており、キラキラとした部分だけでなく、物語の悲しい部分もちゃんと引き出しているように感じました。 エンディングによっては、切ない感じになったり、希望を感じる内容になったりします。一部のエンディングを見るためにはパスワードの入力が必要になりますが、ヒントを参考にして、注意深くメモを取り、無事に解除することができました。パスワードの言葉が、そりゃもう⋯⋯。 主人公・ロボットたちもみんな可愛いグラフィックで、個人的にはマーサさんが好きです。 「ベッドの中でスマホでプレイしてそのまま眠れるゲーム」という説明文がありますが、まさにその言葉通りの素晴らしい作品でした。未プレイの方はぜひ、不思議なホテルに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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僕と君は、希う。あっすき。とても好きです。すごく好きな物語でした。 良い関係性だなあと思いながら最初に上選択肢エンドを見て、別れ際の一言が言える関係性、すごくいいなあと思ったのですが、そのあと下選択肢エンドを見ると関係性の中身に更に深みが増して、思わず良い意味で唸りたくなりました。 この言葉で纏めるのは少し違うかとは思いますが、それでもマサトに大人になりたくない子供の概念を感じてしまって、すごく好きです。 この一言が言える関係性すごくいいな、と思っていた言葉の背景にあった、ふたりぼっちの希い、夜の理由、その描き方がズルイほどに美しく丁寧で、どこか儚いのに鮮烈で、なるほど、この二人の関係の永遠を願ってしまいます。 どうぶつビスケットの思い出が例として出される所などもセンスを感じて、すごく好きでした。 おまけの追加にどこまで周回数などの関係あるのか分からなかったので、まだ見れていないものもあるかもしれませんが、とりあえずコンビニの追加シーンまでは拝見させていただきました。 ツバサがコンビニに行ったってことは、あれだよなあ、とは思っていましたが。それを軽く笑うだけで流せることこそ「やさしいところ」の顕れでもあっただろうに、それでも傷付いてしまう心はあるんだよなあ、と。 まさしく、この二人だと思えるイラストもすごく良かったです。マサトはかっこいいし、ツバサは綺麗だな……。 とても素敵な物語でした。ありがとうございました。
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Your Pencilバッドエンドから見ましたが衝撃の結末でした。そ、そんなに? そんなに鉛筆一本で変わってしまうのか人生……! でもバッドエンドの作風や画風も面白くて楽しかったです。 ハッピーエンドで何を言われたのか、気になって抜き出して訳したりぐぐったりしてましたが、ついぞ続く言葉は分からなくて、やっぱり何と言ったのかが気になってしまいますね。When they bother each other...?