ミステリー・謎解き
3127 のレビュー-
大正占術奇譚オープニングタイトルで流れる大正時代の案内に心奪われ、胸を躍せながらプレイさせていただきました。"占い”というテーマ軸と、時代特色を反映させた小話がどれも非常に興味深かったです。オムニバス形式でテンポよく、かつ全て趣向の異なる新鮮なストーリーのため、一瞬も飽きることがありません。エンド回収についても、占いを「信じる」「信じない」の二択で答えるだけという、分岐フローチャートのシステムが単純明快で親しみやすく、全体を通じて非常にクオリティの高い作品だと感じました。 @ネタバレ開始 ストーリー部分では、徐々に関係性が明らかになるキャラクターたちの物語が非常によく纏められていて、進めるほどに作品世界に興味が沸き立ちました。単体でも面白く、全体像が見えると更に、という緻密なシナリオ設計が見事でした。他にも、動的な演出や、背景含め全て手描きのイラストで制作されているところなど、オリジナリティに溢れ没入感も高かったです。 物語の基盤はもちろん、小物や衣装、建造物のデザイン等、作中至るところに時代の記号となるアイテムが散りばめられ、大正時代前後の歴史的・文化的な背景を楽しませていただきました。クリア後に閲覧可能となる解説や参考文献からも作者様の圧倒的な知識量が伺え、知的好奇心の結晶のような作品だと感じます。プレイした私自身、本作を通じてこの特異な時代に俄然興味が湧きました。 遊び心も満載で、ノベコレ民であれば誰もが「あっ!」となるティラノキャラの登場には思わずふふっとなりました。あれこれ語ると尽きませんが、細部の拘りも含め魅力に溢れた作品でした! @ネタバレ終了 素晴らしい作品をありがとうございました!
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COVERUP意味怖系をメインに12話+α収録。推理が好きな方に特におすすめ! 「そういうことか!」という快感の後に少しぞわっとする感じなので、怖いのが苦手な人も大丈夫だと思います。 ひとつ数分なので隙間時間にも楽しめます。私はあまり苦戦せず30分でクリア。ゲーム内にヒント、別サイトに答えもあるので安心して遊べますよ! @ネタバレ開始 私はどれも元ネタ(?)を知りませんでしたが、即違和感に気付けたり選択肢から答えを導き出せました。唯一ヒントの力をお借りした手紙の謎解き、ほほ答えだった!(笑) 「おじいさん」の赤信号は音で分かるかも……と謎の擁護をしてしまったのですが、ケーキはご遠慮します。普通に知らんおじいちゃん家で何か食べるの怖いですし(汗) 特に好きなのは「雪の日のバス」です。最初は死にたがりさんと思ったら予想外の方向で、気がついた時めちゃくちゃ気持ち良かったです! 「次はどこへ」も最初は死に場所でも探してるのかと思ったら、全然違って面白かったです! 脳内映像がガラッと変わるこの感覚、たまらん! 案内人さんの見た目やゆらぐ暖炉の光など、イラストの雰囲気も流石です! @ネタバレ終了 素晴らしい作品をありがとうございました!
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COVERUP知っているストーリーもいくつかありましたが、こうして改めてゲーム化されると、また違った感覚になります。 しっかりとヒント機能もあり、意味怖が苦手な方にもプレイしていただきたい作品です。 素敵な作品をありがとうございました。
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点字を読めないと出られない部屋プレイした後、物凄く頭がよくなった気がします! @ネタバレ開始 私は点字のての字も知らない人間でしたが、丁寧な練習問題のおかげで、点字のメカニズムを知ることが出来ました。 今はこうして目が見えて、プレイすることも出来ていますが、人生いつ何があるか分からないので、盲目になった時の予習になったと思います。 また、最後の解読は、かなり難関ですので、点字表を写真で撮らせていただいて、見比べながらプレイさせていただきました。 @ネタバレ終了 とてもやりがいのある素敵な作品をありがとうございました。
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In Your Humorユーモアで進める脱出ゲーム、という説明に惹かれてプレイさせていただきました。 タイトル画面から遊び心満点で、至るところに小ボケ・ネタが仕込まれており非常に楽しく遊ぶことができます。ずっと楽しいです。ゲームやインターネットが好きな方ならにこにこしてしまうシーンがたくさんあります。 @ネタバレ開始 ボケ倒しているだけではなく、はじめのキャラクター設定で選択肢や台詞が変わったり、それぞれの選択肢にきちんと反応してくれたり、作り込みも丁寧にされている印象です。 ユーモアという言葉の原義を引いて、ユーモアの発揮の仕方からその人の性格をみる…というのもとても面白かったです。ユーモアチェックが本編の前日譚になっているのも楽しかったです。 拾ったものの活かせなかったワードがいくつかあったので、なにかまだできることがあるんじゃないかな~…と思いつつ、特に意味の無いおふざけ要素の可能性も充分ありうるな…とも思っています。いろいろ試して隅々まで楽しみたい作品です! @ネタバレ終了 素敵な作品ありがとうございました!とても楽しかったです!
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テスト返しありがとう.....................
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因果律 Inside The Memoryクローズドミステリーが無性にやりたくなっていたところ、素敵なタイトル画面が目に入ったのでプレイさせていただきました。 前作未プレイでしたが説明にあるとおり問題なく遊ぶことができました。 Live2Dで豊かな表情を見せてくれるキャラクターたちに素敵なボイスが吹き込まれており、目も耳も楽しいものになっています。謎解きや推理のパートも程よい難易度でした。重要な分岐前にお知らせがあるのもありがたかったです。 @ネタバレ開始 エンド回収順はNomal→シークレットBad→崩落→True→記憶の彼方→封じられた記憶でした。それぞれのEDごとに後味が全然違っていてよかったです。 1周目ではなんの疑いもなく澪さんのお水を飲み、開始早々バッドエンド踏んじゃったかな…?とどきどきしておりました。澪さんはストーリー中、またEDによっても印象が何度も変わっていく方で、個人的にかなり好きです。穏やかに暮らして欲しいな…と思います。 @ネタバレ終了 前作とは少し違うところもあるようなので、そちらもプレイできたらと思います。 素敵な作品ありがとうございました!楽しかったです。
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【日常ミステリー】灰世界からの脱出どこにでもいそうなリーマンの主人公が、何でもない日常に非日常を見る。そこから、ミステリーの歯車が動き出す…。ホラーから始まるミステリーに、面白さと切なさと温かさが詰まった、素敵な作品でした。 推理ゲーだからと徹底的にメモしていましたが、いざ推理する箇所が来た際には資料がちゃんと用意されていて、とても親切設計で有難かったです。また、例えわからなくても選択肢総当たりという暴挙でもなるようになる所も有難かったです(ぇ) 勿論、私の様にメモをしていて得がないかと言われるとそうでもなく、これメモっといて良かった~~!となる箇所があったり、これ…何気に伏線では?!と個人で勝手にアハ体験を得られた為、メモもお勧めです。どんなプレイヤーでも楽しめる、そんな工夫がされていて素晴らしかったです。 お話がまず面白いんですよね。日常に共感できる要素が多いのと、所々に笑える要素もあって、あっという間にのめり込んでいきます。直感でBADEND直行だろ…と思うような選択肢が出てくるくらい、ここぞという時の主人公が面白いです(笑) @ネタバレ開始 そんな主人公である木山さんが、ブラック企業に勤めてて家の事もままならない…ちょっと、というよりも大分散らかった家に住んでいて親近感が湧きました。素人推理でも倉持警部よりかはずっと頼りになる所は頼もしかったです(褒めてます)。 BADENDの回収の面白さは、やはり女子トイレでのあの選択肢から完全に理解しましたね…こ~れは、BADEND全て回収しないと損するぞ!と。正々堂々と対峙する勇気に一縷の望みをかけ選択したものの、超絶早口に土下座をぶちかまそうとする木山さんに笑い、その後無事逮捕された事にも笑いました。やけ酒も倉持警部にビンタも大好きです。推理パートの明らかに違うとわかる選択肢も、選択せずにはいられず全部選択しました。「俺に対する愛の告白だ」からの「どうしよう(てれてれ)」→柏木さんからのビンタに腹抱えて笑いました。どんな状況下でもボケられる木山さん…優秀な人材ですね!(?) ただ、事件の終盤の推理で間違えた時に到達するBADEND6は、その名の通り気分的にもゾッとし、BADENDとして最高にBADで色んな意味で好きです。 勿論、木山さん以外の登場人物全員個性があって魅力的で、物語終盤で、もうすぐ終わっちゃうのか…と思うと、少し寂しかったです。あ、多田牧管理人だけ圧倒的に不憫だったような気もしますね…。4人からお土産貰って嬉しい!からの、内3人は実はマスターキー欲しさに睡眠薬入れてました~は、大分悲しくなりません…?しかも、それを一度に体内に入れた…って事ですよね?それが二週間前から週一とはいえオーバードーズ状態だった…これ、かなり危険では?!眠っていて怒られてもいましたし…いや、普段から少し調子が良さそうな感じではいましたが…。20年働いているベテランさんでしたし年齢的にもかなり可哀想でしたね…(本人は笑っていましたが、もっと怒っていいんですよ?!) 伏屋さん以外の警察の方々の今後も気になる所です…。川島さん、町田さんボコった後謹慎処分受けて無ければいいんですが…。懐の大きい倉持警部も、彼の適当感が警察内で知られて処分を受けないと良いのですが…(伏屋さんが自ら処分を受けない為にも、なんとかしてくれましたかね?) 古見さんはまだ反省の色が見えましたが、町田さんの反省していない感じが薄気味悪くて最高に犯人感が出ていて好きです。 女子トイレの会話で、内木さんという女子社員が川崎さんという方に相談したいが見かけない~と言っていたのが、少しだけ気になっています。どこか見落としただけかもしれませんが… 最終的に、平井さんや柏木さんが少しでも前を向けられるようになって、とても良かったです…。最後、柏木さんのあの一言が私はこれっぽっちも想像していなかっただけに、目がカッと開いてめちゃくちゃ鳥肌が立ちました…。最後のピースがカチッとはまったあの瞬間は、切ないような温かいような、なんとも言えない感情に支配され、最高にエモかったです…! そして、タイトル画面に出た人物紹介の一言メッセージが………!!色々と込み上げてくるものがあって、とても良かったです…!特に八重部長。少しパワハラが過ぎる所もありましたが、亡くなった後に良い人だったと知り、とにかく悲しかったんです。そんな彼のメッセージに思わず泣きました…。亡くなって辛いけれど、彼に少しでも幸せが訪れたのだと思うと…!無事、会えたんですね…!!良かった!!…が、川島さんのフルネームで涙が乾きました。有難う御座います川島さん! @ネタバレ終了 最後の最後まで気が抜けない、素敵なミステリーを有難う御座いました!
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古都の謎解き物語 幻の湖の演舞劇郷愁を呼び起こされる東洋の古い景色と、和風のBGMが相まって、物語の世界を歩き回るのが楽しかったです。 自分も今すぐ旅に出たくなりました。 謎解きはサクサク進められ、ストーリーにどっぷり浸ることができました。 @ネタバレ開始 演舞の調査で始まったはずが、都の主の危機にまで発展してビックリしました。 でも瑠未さんも珍しい武器(?)を使いこなすし、卯月さんも脇差で立ち向かっていくなど、かっこよくて痺れました。 それで刀が売れ、演舞が人気を博すとは、禍を転じて、ですね。 御所さまも二人も無事でよかったです。 @ネタバレ終了 そして続編があるんですね! またプレイして楽しませていただきます。 素敵な作品をありがとうございました!
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古都の謎解き物語 幻の湖の演舞劇感想が遅くなりましたが、配信にてプレイさせていただきました。 東洋ファンタジーというジャンル自体に珍しさを感じたのもありますが、コマンド選択というシステム面等も面白そうと興味を持ちましたね。 あらすじにもある 今は昔、遠い東の地に平宮京と呼ばれる都があった。 この一文から始まり、かつて起きた物語を追体験していくような導入がなかなか印象的でした。 @ネタバレ開始 オリジナルの世界が舞台となる作品では、その世界における設定や用語等をいかにプレイヤーへ説明するか? ここが難しいポイントと思うのですが、上記の通り物語を読ませるような導入や主人公がプレイヤーと同じく詳細を知らないという前提なので調べ物をして物語のキーとなる吉祥国の説明等を把握できる事。 そして何より親切と思ったのが、情報コマンドからいつでも作中に出てくる大事な単語は説明を確認できるのでうっかり忘れても問題なく置いてきぼりにならない。 独自の物であるコマンド選択システムについても、書斎~話すコマンドの流れまでがチュートリアルになっているので丁寧な作りなのが好印象です。 探索アドベンチャーではそれなりにあるあるな必要な情報を調べないまま進行して詰むというタイプでなく、情報が集まったら進展する安心安全なタイプ。 調べるコマンドも画面内の特定箇所を選択する形式ですが反応する箇所の数や、今が調べるコマンドの必要な場面かわかった上で進められるので探索要素が物語を楽しむ上で邪魔にならない加減な事。 それとは別に、初めて福河へ到着した時等ストーリー進行上は調べるコマンドを使わなくていい場面でも小ネタ感覚で周囲の情報を知れるのはちょっとお得感がありますね。 物語としては、藤宮ちゃんの紹介から知り合った瑠未ちゃんと調べ物を進めていき吉祥国の湖上演舞とは何なのか? 吉祥国そのものが昔の国で情報を得るのが難しい事もですが、湖上とついているのにまさかの近辺に湖がない!? といった謎を解き明かしていく事。 一見、無関係に思える田植えの祭事や焼物が謎解きに関わってくるという次が読めない展開。 初回福河到着の際にもお世話になる話すコマンドを使用した際、陶器屋の主人の選択肢が一番上にあるので新しい場所にきたらとりあえず上から全て選んでいくプレイスタイルなら「居部焼」という単語やその特徴を一度は見た上で進行するであろう事。 ちょっとした事ですが、こういう部分が後の謎解き(白い陶器への違和感)をする際にスムーズにいくポイントだなと感心します。 タイトルにもある通り、謎解物語として主人公と共に情報を集めながら謎を解き明かす事がプレイにおける目的となりますがストレスなく進行ができる設計をされている為ストーリーを楽しむという観点においてもちょうどいい塩梅に思えました。 世界観という点だと、古き良き日本の田園風景を思わせる部分もですが宿屋でご飯をいただく場面は見ていておいしそうだなと思えましたし演舞堂の舞台もこういった建造物が好きならテンションの上がる物でしたね。 初見の際は、西国から来た劇団の人→飾り刀→実は灯台下暗しだった情報の場所という流れに驚きました。 ただ、全てを知った後で考えると何故西国の人が異国の剣舞…湖上演舞の事を知っていたのか? ここが結構、物語の締めくくりで明らかになる情報も含めそういう事だったのか…となったポイントですね。 白瑞は評判も良い事から歴史のある鍛冶屋という点で、ちょうど資料があったのはまだ疑問なく受けいれておりましたが。 そして、謎が解決したのにまだ続く物語。 後は何が起きるのかと思えば…かつて同じ状況の中暗殺事件があったというもはやフラグとしか思えない新情報!? 現在の福河と平宮京は友好関係にあるので大丈夫な可能性もあるとはいえ、何事もなく終わるとは思えない…。 …でも明日から田植えで忙しくなると言っていたような?と確認をしてみましたが、追加の刀納品会話を見る前だと急遽田植えは延期になったという現地での会話があったのかと気づきました。 最短選択肢で進行しなかった場合も、ちゃんと進行度に応じた会話は用意されているという点ではあえて寄り道をするのも悪くないなとなりましたね。 さすがに劇団長がそのまま犯人というのはあるのだろうか?と追跡すれば… これよくある時代劇で悪代官がやる会話の奴だーーー!!という悪事の会話。 ここで現場を抑えられたら一番良いとしても、役人がいる訳でもない以上一旦退くしかないのが悔しい所。 御所様は侍達が取り囲んで警備をすると言われても、接近して直接というのも手ですが暗殺としたらばれにくい方法を取りそうだなぁとは思い。 むしろ警戒すべきは遠距離の凶器ではないか?と安全面を考えれば御所様は鎧と兜を装備すべきだよな?と本気で思いながら進行しました。 現地にヒントがないか探索をすればやはりあった絶好の狙い撃ちスポット。 やはり狙撃は暗殺の基本だったか…(今回は弓だけど) いよいよ始まった演舞本番。 昼に確認した木を調べればわかっていたけど思わず「いたーーー!?」となってしまう射手の登場。 正体を確認すればやはり暗殺狙いだったのが判明し、だけどこのままじゃ主人公が危ないと思いきや…え?木から落ちた!? 普段なら「敵を見つけたら即刻デストロイだー!」と突撃思考の私ですが、何故木から落ちたのかわからない以上体を痛めているように見えるのも演技であり罠の可能性があるのでは…?と疑い。 そんな私の警戒を知るかとばかりに即刻行動する卯月君、判断が早いな!? 結果的に、射手が木から落ちたのは瑠未ちゃんのおかげでありそれに使った道具がまさかの鍵縄という意外性の塊。 忍者の出る作品以外で活用されるのは…初めて見たかもしれないな?となりましたが、確かに何か探し物をしていたとはあったのでこの為だったのかと納得しました。 しかし、これがお客さん向けの試作品という事はもしかして…お得意様に忍者でもいるのかな?と忍者大好きの者としては個人的には夢が膨らみましたね。 今回におけるMVPは瑠未ちゃんと藤宮ちゃんですね! どちらが欠けていてもまず湖上演舞の事は不明のままであり、暗殺を阻止するという面でも駄目だったでしょう。 個人的に、伝統を守る事も大事ですがそれと同様に新しい事に挑戦していくという事は重要と思っているので新しい物を作ってみたり商売のルートを広げようと頑張る瑠未ちゃんはとても好感が持てました。 特に、市で新しい層へ向け客商売をする事が商売の難しさを想えばよく頑張ろうと思ったなととても感心できます。 なので、平宮京へ行った際に商いを手伝うのも「むしろやらせてください!宣伝させてください!(※実際にするのは卯月くんです)」となりました。 …そして、これが本当に綺麗な締めくくりとなった場面。 何故、吉祥国は昔話の存在になってしまったのか。 福河にもっと情報があってもおかしくないのにと気になっていましたが、かつての暗殺事件の結果報復により… 文字通り、歴史から消え去ることとなったという一文で全てが繋がりました。 だから後世へ情報を残す事も許されなかったのかと。 西国の劇団の者はその際にかろうじて生き残った者の子孫だからこそ湖上演舞の事も知っており、恨みもあったのだと。 今は昔の物語である。 ここが、ゲーム開始時にある表現とも合わせゲーム本編が物語の追体験でありながらその中でさらにその世界の歴史へ触れる事となる。 世界観の表現や深みを出すという点で言えば満点としか言いようがない構成です。 後日談として、かつては暗殺の道具となった湖上演舞はやがて庶民にも馴染のある娯楽の一部となり文化として生き続けていく。 また後日暗殺計画が起きないか?そこは少し気になりはしますが、瑠未ちゃんも商売が上手くいってるみたいだしこれは文句なしのハッピーエンドですね。 良き商品は広く様々な人の手に渡って欲しいものです。 @ネタバレ終了 独自の世界観を舞台とし、謎解きを楽しみつつ物語としても綺麗に折りたたまれている。 セーブ機能はありますが、1章1章がそこまで長くないので気軽にプレイできた事。 章を選択できるので手軽に特定の部分を振り返るという事もできますし、ゲームの作りとしても遊びやすく思いました。 続編もあるという事なのでそちらもまた後日プレイさせていただきたいと思います。 良い作品をありがとうございました。
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皇探偵と黒薔薇の呪い先の気になるシナリオ&楽しい謎解きがたくさんの素敵な作品です! @ネタバレ開始 イラストがすごく綺麗です! 皆さん美人で見惚れてしまいました。 薔薇で統一されているUIもおしゃれで素敵です~! 謎解きもやりごたえがあって楽しかったです! 私には難しかったのですが、失敗し続けると皇さんが段階的にヒントをくれるので、ヒントを貰っているうちに解けることもあり、とても良い難易度だと思いました。 ヒントを貰っても分からない時もあったのですが、作者様の公式HPにとても丁寧な攻略情報が載っており、助かりました! また、公式HPに全エンディングのヒントや小ネタも載っていて嬉しかったです! だんだん不穏な空気になっていくドキドキのシナリオでした。 謎解きで出てきたアイテム等から、もしかして……と思うことがどんどん増えていき、先の気になるお話ですごく楽しかったです! トゥルーエンド?その1で幸せを感じてしまいました。 扇さんがすごくセクシーで素敵です……。 トゥルーエンドは、すごく爽やかで明るい結末で嬉しかったです! @ネタバレ終了 すごく楽しい時間を過ごせました! 素敵な作品をありがとうございました!
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因果律 Inside The Memory完全なるクローズドサークルな状況で巻き起こるサスペンス&ミステリー展開が楽しめました。ストーリーは序盤から緊迫の展開が続きますし、過去の因縁も大きく絡んできます。 フルボイス&立ち絵が動きまくり、探索パートあり、謎解きあり、推理あり、決断シーンありととてもゴージャスな作りでした。エンドは全6つで、非常に振れ幅が大きいと感じました。分岐条件は丁寧な解説サイトがあるので、へっぽこ探偵でも安心です。ありがたい。 私は前作プレイ済ですが、本作1つで「前作の続きから」と「ストーリーの冒頭から」とどちらでも遊べるので、本作から遊んで全く問題ないです!
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0時のアラビアンナイト1周10分程度でサクッと楽しめる恋愛ミステリー。 マーダーミステリーというジャンルを初めて聞きましたので、まずはググってきました! なるほど、TRPGのミステリー版みたいな感じなのですね。それは面白そう!ということでプレイ開始です! 最初にフェーズの説明なんかが入り、「なるほど!これがマダミス風!」となりました。 それぞれのキャラクターが情報を分けて所有しているような感じで、普通のミステリー小説とはまた違った味わいを楽しめます。 まずは新しいジャンルへの扉を開かせていただいたことに感謝! @ネタバレ開始 全てのシナリオに辿り着き、後日談までプレイしました。 1周目はサリィ&セイヤENDでしたので、限られた情報しか得られなかったのですが、 様々なキャラクター・エンディングを見ることでだんだんと全貌が明らかになっていくのが面白かったです。 これは実際に人がキャラを演じていたら、すごく面白いんでしょうね!マダミス好きな人の気持ちが分かった気がします。 そして乙女ゲー要素ですが、それぞれのキャラクターの運命の相手に意外性があって、これもまた面白かったです。 まさかずっと追い続けていた泥棒さんと……になるとは! メインパートナー以外でも色んな男性と仲良くなれるので、推しカップルが作れるのも良いですね♪ 個人的には1周目で到達したサリィ&セイヤコンビが思い入れがあります! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
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【日常ミステリー】灰世界からの脱出すごくおもしろかったです! @ネタバレ開始 一番最初のエンドで死んでしまったのでびっくりしましたw @ネタバレ終了
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MonstrousPark怪しい雰囲気の遊園地に謎ばかり増えていく展開が面白かったです。 出てくるキャラクターたちもキャラが立っていてそれぞれの思いが表現されていて楽しめました。
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僕が死んだ夏感想が遅くなりましたが、配信にてプレイさせていただきました。 すでにある意味オチはついているタイトルに惹かれたのもありプレイしてみましたが、結論から言うとタイトルの状況に至るまでの過程。 そして、そこが終わりで残りは軽いエピローグのようでなくむしろそこからが本番とも言える奥深さ。 訳があり死んだ魚のような目をしていたり、子供にしてはネガティブが先行した考えや発言をしていたほたる君が転校をきっかけに少しずつ立ち直っていく物語。 それを微笑ましく見守っているからこそわかりきっていた事なのに、タイトルにある死んだというのはネガティブ思考だった僕は死んで新たな自分に生まれ変わったという意味だよね…? とあらすじの時点でそんな訳がないのはわかるのに、願わずにはいられない…読み進めたいのにその為に指を動かすのが恐ろしい。 自然と、登場人物への感情移入ができる。 「こんな毎日が、ずっと続けばいいのに」 まさしく、そんな気持ちになるお話だと思います。 @ネタバレ開始 (再度プレイしつつ、初見の際に思った事や改めての事等を書き連ねる為乱文となりますがご了承ください) 配信で結果的に周回した際気づいた、冒頭のほたる君の殴られた痕を示す頬。 後に、ほたる君が母親のヒステリーや暴力に悩まされており妹を守って擦り減っていった事を想うと彼の思う家族の定義というのもそう思うのは頷けます。 これは一般論として、他人と他人が一緒になり血の繋がりのある子供が鎹となり、だんだん家族と‟成って”いくとかもあるのですが…ほたる君の場合は悲しい悟り方をしてしまったのだなと。 そして、最後に彼が母から聞いた言葉も今思うとこの対象は彼ではなく……とぞっとしております。 田舎は噂の広まりやすさが異常というか、子供の方が思った事を口にしやすいのはあれど転校初日から針の筵。 そんな中、ほたる君を庇ってくれたひかる君。 初見でこの時点では「主人公が彼ら(仲間)の誰かに殺される」という事をまだ強く警戒していた為、ひかる君の行動も実は裏があるのではないか? 一見人の良い顔をする子が実は…とかもありえる展開だしなぁと内心疑っていたのですが、すぐに全力で土下座をしたくなる位の良い子でした。 ほたる君としては事情があるから提案したとはいえ、突然苗字で呼んで欲しいと言われそこは採用しつつ親しみを込めるように「ほたる」という呼び方を提案してくれたひかる君。 転校初日だけでなく、ほたる君と友達になろうと接してくれる。 初見の時は、てっきりほたる君の父親がひかるという名前?と意味と取り違えたあのやり取り。 そして会話が止まり、不穏要素漂う赤い文字で出るほたる君の心の声。 …考えてみれば、それが当然だったほたる君にはこれが本来変な事であるなんてわかる訳がなかった。 それを教えてくれる人もいなかったのだから。 そして、後に混乱の原因ともなりましたが ひかる君の元々の父親(すでに亡くなっている)の名前は「ゆーさく」である事は判明しても、今の父親の名前は出ていなかった事。 そのまま現在の家族構成の話へ自然と行ってしまったのでそこに何の違和感も持つ隙はありませんでした。 血の繋がりがない妹を可愛いと言うひかる君に対し、妹という存在を嫌悪しているほたる君。 冒頭で、僕たちという表現を使っていた事からほたる君は一人っ子ではなく妹か弟がいるのではないかと思っていましたが…。 ヒステリックな母親と子供が二人。 もし、ほたる君の思う妹という存在の表現が実際にあった事だとしたら矢面に立たなければならなかった彼にとってはそう感じるのも無理はないとしか言いようがなく…。 ほたる君とひかる君の帰宅パートに挟まるすずねちゃん視点。 個人的にはひかる君の性格なら普通に友達も沢山できそうなので男の友達にも困って無さそうなのに…と不思議ではありました。 ただ、可愛い女性陣とも仲良しな関係で嫉妬なりやっかみで嫌われているのかな?とも首を傾げつつ。 そして、後の「主人公が彼らに以下略」を思うとすずねちゃんの台詞はどうとも取れるのが少し怖いかもしれない、というのが正直な感想でした。 そんな不安を良い意味でぶち壊す、すずねのスパルタ勉強塾という単語。 馴染のメンバーなら高火力でもほたる君を巻き込めばスパルタ加減が弱くなるというまさに策士の発想…! ひかる君とあかりちゃんが似た者同士というのにも同意しつつ、思った以上にスパルタだった勉強塾の内容に思わず笑ってしまいました。 (個人的には英語が苦手なので、算数問題集1冊も大概ですが読み方が完璧になるまで正座が一番きつそうだなぁと…) 光源のような名前のコンビの首根っこを掴んで歩き出すすずねちゃんというのも、きっとこの子達にとっては日常なんだろうなとほっこりする図でした。 その後、四人で並んで帰っているイラストも味があって好きです。 そして、心理的にあちら側にはいけないと心の壁があるほたる君に歩みを合わせてくれるみんな。 これを自然に行えるなんて、みんな…本当に良い子ばかりだなぁと。 本当に殺人事件は起きるのだろうか?とこの辺りで当初の警戒心は薄れていました。 どうしても私の目線上、子供の立場よりは親や子供を守る年齢層の方になる事もありますが まだ小学生位の子供であるほたる君がどうしてこんなにも傷を負って悩まなければならないのか。 生まれた理由はどうあれ、生まれた命の価値に違いはなく子供は等しく守られるべき対象なのに。 家庭が普通でない事だって、それはほたる君に罪がある訳ではないのに。 ほたる君にだって、普通の子供のように幸せになる権利があるのに。 だからこそ、今こうやって彼に優しく接してくれる友人というのがどれ程救いになる事か。 頼む、殺人事件起きないでくれ…(無駄と承知でも祈る) 夏休み前の学校が終わり、寄り道をしつつ秘密基地に遊びに行く約束をする場面は何とも子供らしいやり取りだなぁと。 すずねちゃんに寄り道の事がバレたら一緒に怒られそうだけど、そこに仲間もいるなら案外悪くないものなのかな、ときっと子供が本来友達と過ごすであろう日常がそこにある。 ただそれだけで、たったそれだけかもしれないやり取りがどうしようもなく愛おしいです。 そして、ひかる君の帽子を追いかけた結果怪我をしてしまったほたる君。 頭から出血して倒れるなんて大怪我というか、頭をぶつけるのは本当シャレにならない位恐ろしい状況なので早く救急車呼んでぇぇぇぇ…!! というか、自分が出血している事に気づいたほたる君の発言があまりに冷静過ぎるというかひかる君の服を汚すといけないって心配してる場合じゃない!! (これも考えてみれば当然の反応だというのは理解すれど、やはり何度見てもヒヤヒヤしてしまいます) 思わず落ち着きなくうろうろするひかる君。 泣きながら絆創膏を貼ってくれるあかりちゃん。 予想通りというか、やはり受けていただろう家庭内暴力と比較すれば大した事はないと落ち着いていたにすぎなかったほたる君の心境。 普通「打ちどころが悪ければ死ぬ」という言葉は使っても「打ちどころが良ければ運悪く勝手に傷は治ってしまう」なんて言いません。 これを経験則から学び表現として使っているほたる君の過去を想えば、それだけで胸が苦しくなります。 どんなに暴力を振るわれても、彼は奇跡的に命だけは助かり病院にも連れていかれず結果的に傷は自然治癒してしまったんだと…。 『ただの僕が、ただ転んだだけ』 今までの境遇から自分の価値を低く見ているのはわかっている、だけど…。 そう思いながらも、同時に無意識に涙を流している事に気づいたほたる君。 確かにひかる君にとって帽子は宝物と言っていたけど、彼は決して友達を軽んじる性格ではないだろうしほたる君が自分の為に怪我をすれば当然悲しむでしょう。 他の2人だって、こんな大怪我をした友達を見れば心配するのは当然の反応であり。 これは特別な事じゃなくて、本当は当たり前の事なのに今までのほたる君にはその当たり前すら与えられなかったんだ。 友達に何かがあれば心配するのは、自然な事なのに。 涙を流せるようになった事も合わせ、ようやく彼にもその当たり前な事がどこかで馴染んできた証拠なんだろうなと。 『転んで泣いていいのは、駆け寄ってくれる大人がいる子供だけだよ』 だから目線が悟ってるというか、子供のそれじゃない!! 君だって子供!怪我をしたら泣いても不思議はないし、しかも今回結構大怪我だよね?と頭を抱えずにはいられない。 まだまだ守られるべき立場なんだから…と思うも、ほたる君の境遇を思うとこういった考えになっても無理はないので余計に頭を抱えるしかなく。 怪我が実際大したことはなかったのは結果論だからな? 頭の怪我って実は結構怖いんだからな?と念押しをしたくなりつつ(※実際声に出しつつ)ひとまず夏休みパートに入って少し胸を撫でおろし。 公園で逆上がりをする件で、ほたる君もすっかりとけこんだのを会話から感じるようになりました。 これ、煽っているのではなく真面目に理由を考えてるんだろうなぁと微笑みながら。 そして、恐らく物語序盤との違いがあるとすれば口の開き方程度であり。 なのに、ほたる君の目にハイライトがないシーンでもこの辺りから自然と表情の見え方が変わってきたように感じました。 まるで同じ絵画を見た複数の人が、人によって同じ物にも関わらず違う表情に見えたと言うように。 転校初日に見せた表情と同じはずなのに。 今では失礼な事を考えたのを指摘されてつい、心底めんどくさそうな顔を見せていると感じている。 (本当に気のせいでないか、ブラウザ版とDL版同時起動で比較もしましたが本当に同じ表情なのに不思議だなぁとなりました) この辺り、ほたる君の表情をどう感じるか?が登場人物とプレイヤー両方の視点で変わっている事。 そしてそう感じるようになったのはすずねちゃんの言う通り、彼らが仲良くなってきた証であり表情を繕う必要がなくなった証拠。 それだけほたる君が、やっと年齢相応の子供らしさがある行動を取っても大丈夫と無意識にでも思えるようになったのだと思うととても大きな進展です。 すずねちゃんの言う『居場所を見つけたイルカみたいな顔』というのも、客観から見てほたる君が落ち着ける場所をやっと見つけたという裏付けに思えこの日々がいつまでも続いて欲しいと思うばかりです。 (でも、殺人事件起きるんですよね?頼むから起きないで。いや、起きるな) そして、初見の際は「あらかわいい」程度で深く考えなかったはるちゃんとの接触。 ほたる君から見たはるちゃんの印象は彼の中にある妹という存在のイメージも込で感じた物だと思っていましたが、これも後々になると……。 血が繋がってないにしてもひかる君に対し、兄の事をちゃん付するんだ?という疑問はありましたが、ほたる君にはお兄ちゃんと言っていた事はこの時点ではそこまで気になりませんでした。 よくある、年上の男性をお兄ちゃん呼びするのは普通の事ですし。 場面は変わり、秘密基地に行く日。 ひかる君がすずねちゃんから出された秘密基地禁止令をクリアする為の条件部分を回想する際に、ほたる君の表情がやれやれと言いたげというか…ここでも思わず見ていてクスッとしてしまう様子に感じるように思えました。 勉強が嫌いなはずなのに、ほたる君と秘密基地に行く為に頑張って1つ終わらせたけどそれが8月4日までかかったのもリアル感があるというか…頑張る動機含めとてもひかる君らしいなぁと。 7月中には間に合わなかったけど、今日秘密基地に行ったら勉強を頑張るから!というのも微笑ましく。 そして、期限には間に合ってなくてもひかる君なりに頑張った結果も踏まえ許可を出してくれただろうすずねちゃん側の事を想ってもこの子達における日常を感じられるのが本当に好きです。 田舎にある秘密基地というと、簡素な木材やビニールシートを組み合わせて作ったとりあえず雨をしのげる程度の小屋?程度の物。 もしくは自然が豊かなので大木の中に人が入れる空洞があるタイプかな?とほたる君と一緒にどんな場所なのかワクワクしつつ。 しかし、工事の音でほたる君が苦しそうにする様子とその心当たりに確かに…と思ってしまい。 顔色の悪いほたる君を気遣うはるちゃんは他の子も言う通り年の割にしっかりしてるし、優しい子なんだなと。 ほたる君からはるちゃんへの対応はどうしても心理的な前提もあるし、そうでなくても調子が悪い時は言葉を選ぶのもしんどいからしょうがないよね…と見ていました。 そして、ひかる君もほたる君を気遣ってくれる辺りやはり優しい友人だなぁとほっこりし。 可愛い妹であるはるちゃんが疲れてないか声をかけるのも兄としても優しい子なんだと思えました。 今日はおんぶを拒否しているというのは、まだ知り合って日が浅いほたる君がいる手前照れているのかな?と疑問はあれど一旦仮定は置き。 ひかる君が意外と運動ができない描写…あったよねぇと思い返しつつ、それでも妹の為なら山道でもおんぶをしていたというのも彼らしいというか…それは大人でも大変だろうになぁと感心しました。 その後に「うるせーーーー!!」と、もはやいつもの漫才のようなやり取りが入るのも気心の知れた友人のやり取りという点で本当に好きです。 ようやく到着した秘密基地ですが、まさかの廃校!? 手作り感があるにしてもほたる君の予想していたツリーハウスやテントはないだろうと思っていましたが、これは完全に予想外でした。 そしてまさかの秘密基地第一発見者がはるちゃん!? という事は、結構山奥と思えるけどここまでみんなで遊びにきた事があったのか…と驚かされ。 普通の廃墟でも充分ホラースポットですし、それが廃校であれば余計に怖い物に感じても不思議はない。 あかりちゃんの最初は怖かったというのも普通の感性だよなぁと思うし、内心ほたる君が平気と答えつつも「怖いよ」と思うのも当然だよなと。 ただ、ここも後々になると…一番怖いのは廃校でなくはるちゃんだよな、とだけ。 いざ秘密基地で始まった遊びであるかくれんぼ。 学校を使った大規模なかくれんぼなんてみんな一度はやってみたい奴だよね!と個人的には興奮でした。 普通の教室から特殊教室まで、一般的な隠れ場所や学校特有のレアな隠れ場所まで選り取り見取りですし一度位やりたかったよなぁ~!!と。 (場所が廃校なので、危険を考えれば遊び場として問題があるのは大人の目線で見ると心配なのですが) 鬼を決める際も今回が初めてであるほたる君にも配慮され、老朽化由来から怪我をしない為にすずねちゃんから付け足された足元に気を付け走らないというルール。 場所が場所なので心配はありますが、その中でもちゃんと安全性を考えている辺りはすずねちゃんらしいですね。 目配せの意味を察し、ひかる君ととっておきの場所に隠れるほたる君。 ここの一枚絵が、本当にひかる君が楽しそうな顔をしている事やある種の秘密を共有している(一緒に行動する事で、二人しか知らない隠れ場所にいる状況)行動。 後に出る差分も含め、特に印象的で好きな場面です。 ベランダの下を見ると、そこには不気味な印象を与えるように存在する蛞蝓沼。 沼が近くにあるという点でだけでも充分危険なのに、たまに死体があがってくるという噂まである不穏さを煽るには充分な場所。 ひかる君の言う通り、実際は沼に近寄らせない為の噂と考える方が自然ですし大人は当然として子供の背丈では体全部が中に沈んでも不思議はないでしょう。 ただ、偶然としても沼の埋め立てや学校を壊そうと工事をする度に事故が多発して今も残っている…となると霊的な何かもありそうという点で不気味さはありますね。 そんなホラー要素を挟みつつも、鬼に見つかり「ここは2階!ベランダだからセーフ!」と言い訳をするひかる君とそれに反論するあかりちゃんのやり取りで一気に日常感へ引き戻されました。 と、思いきや…黒い何かが横切った? 校舎に入る前にほたる君が感じた何かの気配と合わせ、ホラー展開が続くの?とドキドキ。 個人的には、ここであかりちゃんの語る肝試しの時の話が「鬼畜か!?」と突っ込みどころもありました。 廃校舎というだけでもホラー要素があるのに、怖いのが苦手な子に脅かし役まで配置済みの肝試しはあかん…。 (結果的に、人為的だったのでお化けはいないから大丈夫と思える要素になったのはオーライとして) 「守る人がいれば大丈夫かな」 お化けより怖いものを知っているという部分に察しがつく事や、兄として妹を守る為に耐えてきたほたる君だからこそ出た発言でしょう。 やはり子供らしい日常に慣れてきても根深い物が発言や思考から見え隠れするのを見ると、彼が受けてきた仕打ちは本当に酷い物だったのだと爪痕をうかがわせます。 ---------* 個人的に、全てを知った後から見ると実際はもっと伏線としても爪痕という言葉では済まない規模の物が存在している事には物語の構成として上手いと言わざるを得ないのですが…正直、ほたる君の気持ちを思うと心が曇りました。 でも、序盤のマイナスしかない状態から徐々に明るくなっていき子供らしさが表に出てくる。 それでも、消せない爪痕をふとしたタイミングで、要所で見せるという手法はほたる君という人物を表現する上でとても効果的な塩梅と思います。 月が人の目から見て満ち欠けをするように、目に見える状況は変わっても月そのものは同一の物でしかない。 物語の核である『僕』がどんな人物であり、どのような過程の末に『死んだ夏』の日へ到達するのか。 それまでに、どこまで感情移入できるのか?これが物語の面白さを決めると言っても過言ではないでしょうから。 ここを重視すると自然に、ほたる君を取り巻く環境や関係者も掘り下げられるという点で友達である3人も本当に魅力的な人物と思えました。 「こんな毎日が、ずっと続けばいいのに」 この言葉を本当にそうであって欲しい、初見の時もレビューの為再プレイをしている時も何度でも思ってしまう。 『僕が死んだ夏』というゲームのストーリーには、そう思わせる力がある。 ここは重要な事だと思うので、本編の感想とは脱線しますが書かせてください。 ---------* そして判明する黒い何かの正体。 確かに黒猫なら姿は黒いな!?野良猫自体も珍しい事でないのも踏まえ、わかってみれば案外そんなオチかと安堵。 野良や捨て猫を拾う際の話として、すずねちゃんの発言は正当な物だし私も意見としては全面的に同意します。 ただ、同時にその発言から今まで辛い事ばかりの境遇から幸せを与えられたほたる君の心に刺さるというのも…そういう思考をしてしまう事も理解できるのが辛い所です。 「出会った以上は絶対見捨てねえぜ!」 「絶対に幸せになろうな!」 それでも、この発言を心から言えるひかる君なら大丈夫だろう。 今までの行動からとっくにわかりきってはいても、彼という人物を表現するには充分すぎる場面で。 心に残る光景に思えたのはほたる君だけじゃないと、プレイヤーの視点でも共感できました。 この辺で私の中におけるひかる君への好感度が上限値を超えた記憶があります。 結果的に、猫はちゃんとひかる君の家で飼えるようになって解決。 名づけのセンスでどうして自分の名前+2号ってつけようと思った!?と突っ込みをしつつ、結局それに反対し怒ったはるちゃんも猫にはると命名したのもナンバリングがないだけで兄妹だな!?という似た者同士だなぁと笑う場面か ……と、この時(初見)は思っていました。 大切にしたいものに自分の名前をつけるというのは、どこかで聞いた事がある概念なので珍しくてもない事とは言えない程度に感じながら。 それを聞いたほたる君がふらついたのもツッコミ的な表現でガクッ!となったとか、当人が言う通り純粋に猛暑の影響程度と流しながら。 実際は、思わず悲鳴をあげたくなる真相があると気づいた今は思わず顔がこわばってしまう場面だったのだなと思います。 そして、再び行われるかくれんぼ。 いつもの場所に隠れながら行われる会話でようやくかつて思った事を、ひかる君みたいな兄が欲しかったという一度飲み込んだ言葉を伝えられた事。 やっとこれを伝えられるまでになれたんだと、思わず吹き出し笑うほたる君の表情も含めとても心に温かさが染み渡りました。 そして、ほたる君自身もこれまでの事を『今の日々のために起きた悪い夢だったんだって思えるくらい』 そう表現しながら、微笑みながらも涙を浮かべる様に強く頷かずにはいられませんでした。 そうだよ!ほたる君にだって幸せな日々を過ごす権利はあるんだ!! と、もはや何回述べたのかわからない事をようやくほたる君自身が理解して受け入れてくれたんだと…。 だから、その後に続いた言葉もてっきり本質的にネガティブ思考な自分の事を…という意味で受け取りました。 どこかでこの後に起きるであろう展開を予感させるには充分な心理描写であったのに、それを見ないフリをしたかったと初見の時にはきっと思っていたんだろうと思いながら。 この後に起きる展開、このゲームのタイトルは…。 最後のかくれんぼ、内緒話を持ち掛けるメモと待っても現れない待ち合わせの相手。 予想ができてしまう、やめてくれと思ってしまうし、やっと手に入れたほたる君の幸せな日々を終わらせたくないと内心読み進めるにも指が重い。 「どん」 僕が、主人公であるほたる君が死ぬ事はわかっていたはずなのに。 その事を事前に知らなかったひかる君同様に、できる事なら泣き叫びたくなってしまう。 …いや、これで万一ひかる君が実は犯人なら私は数ヶ月単位で寝込むよ?と真相究明パートへ。 確定情報としてあらすじ時点で、彼らの誰かに殺されるというのはわかっているので考えたくはなくともこの中に犯人がいる…というのがなかなか胃の痛い。 直感的に、犯人として考えられるのは序盤の印象からいけばすずねちゃんと予想。 回想の、ハイライトのないあの顔でほたる君が言う『僕がひかる君を最初に見つけられなかったことある?』 これが、時間にすれば短くも彼らの付き合いの深さを想像させるには充分すぎる言葉でした。 完全にひかる君の隠れ場所を熟知している事を補強するすずねちゃんの発言も含め。 当初は、まともに学校に通えていなかったほたる君が勉強追いつけるかな?と不安な気持ちもあったのですが立場が逆転している様子だった事。 ひかる君に勉強をさせる口実として中学は義務教育なのに、一緒に中学に進級できないと嘘をついていてばれないようさらっと話題を変える様子。 もう様々な意味で「いいんだよ、これでいいんだよ!!」とそこにあった日常がただひたすらに愛おしい。 しかし、もうほたる君はこの世にいないしこの後にされる難しい場所に隠れて欲しいという会話が最後のやり取りだったと思うと…この後に何が起きたかを含めどうしてそんなお願いをしたのか。 意図も含め考えてしまうと、何とも言い難い気持ちになります。 そして一見ギャグか?と思えるひかる君のかくれんぼへの本気度全開な隠れ場所。 かくれんぼは相手を脅かすゲームじゃないから!という発言。 これ単体だと笑いどころなのに、後にかなり重要な情報になるという繋がり方は推理を楽しむという点で良かったと思います。 ひかる君目線でも、仲間の中に犯人がいるかもしれない可能性が示唆され。 すずねちゃんの何があっても自分は味方という発言も、何とも意味深であり。 意外だったのは、確かに田舎等生徒の少ない学校では学年が違ってもクラスが同じ場合はあると知っていた。 けれど、あかりちゃんはまだわかるとしてすずねちゃんも年下なの?という事実。 ひかる君にとって、妹ができる前から自分より年下である友人2人は守るべき対象であり自分はお兄ちゃんだからそれが当然と思っていた。 とすれば、その守るべき対象の中に犯人がいるかもしれないというのは…ひかる君にとってあまりに残酷な事なのだろうと。 同時に、お兄ちゃんだから年下を守るのは当然の事とするひかる君の事は誰が守ってくれるのか? お兄ちゃんという表現こそ使っていても、ひかる君だってまだまだ子供なのだから守られるべき対象であるのに違いはなく。 子供同士で助け合う事はいいとしても、本来は大人が守らなければならない。 ここは推測ですが、すずねちゃんとひかる君は同じく片親だった事。 すずねちゃんのしっかりした性格から察するに、身近な大人である親に頼るにも万全とは言い難かったのではないかなと。 環境として自分がしっかりしなければいけない、そんな状況にあったからそういう子になっていった。 もしそうなら、素直に捉えればしっかりした子だねと褒められるのかもしれないけど…やはり子供がもっと甘えられる環境はあって欲しいなと思うのはエゴなのかと複雑な気持ちも少々。 自宅に戻りはるちゃんからも情報収集をしつつ、はるちゃんの発言そのものは幼い子供らしさは感じる。 けど、お化けがほたるお兄ちゃんをゆーどうして沼に…という部分も後の情報と併せると全く笑えない意味合いになってしまう。 お化けの出る沼に近づかないよう警告をするはるちゃん、これも素直に受け取れば子供らしい発想と心配が合わさっただけに見えますが……。 「ひかるお兄ちゃん、はるを守ってね」 改めて見ると、この場面で初めてはるちゃんはひかる君に対し「ひかるお兄ちゃん」という呼び方をしたんですね。 でもまたすぐにちゃん付に戻っているのも注視ポイント? ひかる君がほたる君の死に納得がいってないように、あかりちゃんも同じく納得はしておらず悩んでいた事。 ほたる君は本当に彼らの友達として受け入れられ大切に思われていた。 その事を改めて再確認する事で…だからこそ犯人は許せないし、かといってこの中に犯人がいるとも思いたくない。 突き飛ばされた際にほたる君は、その相手に恨まれていると感じていた点を含め本当に何があったのか…。 そしてずっとさも当然のように思っていた前提がいきなり間違っていたと判明する場面。 ほたる君が祖父母の家に住んでいるというのは言われていたけど、てっきり母方の方だと思い込んでいたのに何故か出て行った父方の方だった!? どこかで言われていたのに読み落としたのかと配信時はパニックになりましたが、ここまでどちら側の祖父母なのか明言はされてなかったと再確認。 ここからほたる君の過去に対する情報が一気に増える事も合わせて当時はかなり混乱しましたが…これが先入観か、と今なら落ち着いて読めます。 この辺りから ・何故ほたる君が名前で呼ばれるのを嫌だったか ・ひかる君の父親の名前もひかるだと思っていたのか ・判明しているひかる君の父親の名前は、すでに死んでいる方のみである ・妹がいる描写のあったほたる君が何故今は一人っ子なのか という疑問点も解決し、確かに今まで出てきた情報に嘘はない。 嘘はないけど…大事な部分が綺麗に隠されていたって事か!? 違和感を持てたとしても、初見では全て正解する事ができないだろう巧妙さ。 ほたる君は父親は自分達を捨てたと母親から説明をされていたけど、それだって正しい情報ですらなかったという衝撃。 ゲーム開始時点でほたる君の頬にある痕を見るに、暴力を受けていたのは確定情報だしそれ以降判明している情報だけでも母親の性格に問題があるとは思ってました。 けど、この事実は……。 そしてある意味怖いのは、まだ4歳でありながらすでに母親と同じ目をしていると言われた妹の方。 財布を手渡せるかはともかく、父親を逃がす為に助ける為に行動を起こした…までならよく勇気を出したねと言いたかった。 だけど、その後の発言がとてもそんな幼い子供の発想とは全く思えない。 「あの女を近づかさないようにするから」 近づかせないようにする事を条件に出した…? 今でなく、いざという時は引き取って欲しい?もうすでに、兄は限界といえる状態なのに…!? ここから逃げて助けを呼ぶ事で自分や兄を助けて欲しい。 もしくは、動けるようにしたのだから今から自分や兄と一緒に逃げようと提案する。 4歳の子供が頑張って知恵を絞り行動を起こせるとしてもこれが恐らく年齢としては限度でしょう。 その上で、警察を呼ぶ事や助けを呼ぶ事は許さないとまで付け加えている。 逆じゃないか?何が目的なんだ? 幼い子供の行動力を超えた行為として父親を助けた事以上に、明らかに年不相応に知恵が回る事。 一体何を目的としていざという時という表現を使ったのかが全く理解できない事。 その理解しがたい娘が、はるちゃんだったという事。 これらが繋がった時、もはや声にならない悲鳴が出ました。 ほたる君の‟はる”に対する初印象は本来の彼女がどんな人物か知っていたから? 「ひかる君の妹のはるちゃんだね」 この台詞以降、ほたる君がはるちゃんの名前を呼ぶ事はなく。 ずっと、はるちゃんに対してはひかる君の妹と表現し頑なに名前を出さなかった事。 これが、(今は)ひかる君の妹の(今の名前は)はるちゃんという意味だった事。 …あれ?でも戸籍上の名前は母親と同じでまみだよね?と頭がぐるぐるしますが、別にこれも冷静に考えれば本名を言う必要もないよなと。 少なくとも、辰久(父の方)にとってもその名前はトラウマでしょうし再婚前にひかる君の母親へ事情を説明すれば違う名前を名乗らせてもばれないよう手配もできそうですし。 まみちゃん…いや、はるちゃんも別の名を受け入れているならいいのか?もしくはすでに改名したのか。 はる(仮)ちゃん名前がどちらにしろ、父親の言った娘もあの女と同じという点は猫に自分と同じ名前をつけたという点から「あの女の血ぃぃぃぃぃ!!」と絶叫する程度には理解出来てしまいました。 というか、こんな知恵が回るエピソードがあるという時点でも恐怖しかない。 そして帰宅の場面でとうとうすずねちゃんが犯人なのかに迫る場面が。 証拠品として出されたすずねちゃんの字で書かれたと思われるメモ。 やはりそうだったのか!?と思うも、どこか違和感もあり…。 ひかる君の指摘する通りに筆跡は似ていても、何故か全てひらがなで書かれていた事。 すずねちゃんは中学1年の勉強もわかると言っていたので確かに彼女が書いたにしては不自然と思える。 それにひかる君の隠れていた位置から自動的に二階にいた二人は容疑者から外れる事。 後は作中では指摘されていませんでしたが、当日雨が降っていたのに汚れたりしわになる形跡もなく綺麗な状態なのはありえないのではないか? (最後は、雨が降る前に異変に気付いたメンバーでほたる君を探した際に見つけた可能性はありますが…状態が良すぎるという点は作為的には思いました) もうこの時点で、犯人が自動的に絞れたなと…頭痛がして。 だけど、今までこの子達の間で築かれた絆が本当に強い物だったからこそちゃんと違和感に気づき、互いの性格を知っているからこそ相手を責める事なく仲間割れをせずに済んだ事。 こんな友達がいるって素敵な事なんだろうなぁ…ここに、ほたる君もいたらもっと良かったのに。 女の子同士の美しい友情と今後の方針にそっちは任せた!と思いつつ、今度は行方不明事件についての情報か…でもそれってほたる君の死んだ理由と直接繋がるんだろうか?と思いながら翌日へ。 判明した情報から、以前ほたる君達3人は裏山の付近で目撃されていた事。 はるちゃんが秘密基地の第一発見者だった点から、以前にもきた事があったから場所を知っていたと考えるのは正しそう。 けど、何でわざわざ廃校になんて行ったのか自分では想像できずひかる君の推理と図書館のおじさんの会話からだんだん何があったのかわかってしまい……。 「大丈夫だよ、もうすぐ会えるからね」 あの女の血だーーーーーーー!!!と、もう配信当時は取り乱していたと思います。 証言におけるほたる君の様子から、完全に計画したのは妹しかありえない…。 さらに翌日、すずねちゃんとあかりちゃんはほたる君は自殺であり図書館での情報から母親を殺した事実に耐え切れなくなったと推理を話した。 けど、プレイヤーからはほたる君が突き飛ばされたのは確定していて…さらに父親の証言からはるちゃんがそういった小細工をする知恵が回るのは間違いないと言いきれてしまい…。 もうこれは、あえてすずねちゃん達が真犯人がわかった上で自殺という結論にして妹が親友を殺したという致命傷を与えないようにしているのか!? それとも本気でそう思っているのか!?どっちなんだ言ってくれ…!! (前者の場合、多分そうなるよう昨日すずねちゃんが誘導しただろうまで想像ができて) @ネタバレ終了 そして、ここまでは配信でも読んだ部分までの感想と再プレイをしての感想となりますが ここから先は確認できなかった部分についての感想となります。 @ネタバレ開始 思わず皿を落としたひかる君、不穏さしかないBGM…もう、この時点で読み進める為の指が震えてしかたありません。 やっぱりメモの状態についての予想が当たっていた!! そしてはるちゃんの表情が変わった瞬間、やはりあの女の血だ…この娘は……!! そして、そして、そして…父親を役立たず呼ばわりと…とうとう本性を出しやがったと…。 胎内における記憶、自分を守ってくれたほたる君が自分にとって王子様でありいつまでも一緒にいたい相手だった事。 もし、ほたる君が誰かに殺されたという事が不明のままなら…万が一自殺としてありえただろう動機である『転生して兄弟になるチャンスに賭けた』想定。 あの会話を、ベランダで初めて聞いた際に浮かんだ事が…実際の物語ではどうしようもなく身勝手な動機として実行されてしまった事。 豹変してからのはるちゃん…いや、まみはいっそここまでくれば清々しいまでの悪女でしたね。 ただ、これが妹であるまみだけの歪みというよりは血というべきなのか…むしろ、呪いの領域と言った方が近いというのが率直な感想でしょうか。 二人の母親は自身が愛されたいが為に我が子に愛する人と自分の名前をつけた。 結果として、その一方的に歪んだ愛と関係性は子供であるたつひさとまみでも起きてしまった。 これはもはや、代がかわってもただ繰り返されるだけの呪いじゃないかと。 全てを知っても、今は自分の妹のはるなのだから今後は自分が見張らないといけない。 関係も変わり、誰にも真相を言えないひかる君はこれからどうなってしまうのか。 おまけはきっと後日談だろうと思いましたが、あれ?成長したほたる君にみんな中学生って事は…これはもしや来世? それとも、別の世界線とか…こうだったらよかったのにというifストーリーで終わらせてくれるのか? …何て甘ったるい物はなかった。 もうひかる君はほたる君とは夢でしか会えない事実。 時期としても恐らく夏休みが終わり、僕が死んだ夏…蛍の命が短いようにその夏と物語は終わりを迎えたのだと。 これから先の出来事が観測できないのなら、せめてもの抵抗として生まれてくる赤ん坊は女の子でありますように、ほたる君のようやく手に入れた幸せな日常を終わらせた彼女の願いが叶わない事を祈って。 これ以上、呪いが繰り返されない事を願うばかりです…。 果たして秘密を抱えたひかる君の精神はいつまで持ち堪えられるのだろうか。 ひかる君はみんなを守るというけれど、だったら誰がひかる君の笑顔を守ってくれるのか? 本当にどうしようもない形で、すずねちゃんの心配していた事が起きてしまったんだなというのが最終的な感想となりました。 @ネタバレ終了 恐らく普通に人が連想し過ごしているだろう当たり前の日常は、実は全然当たり前なんかではない。 それがある事は、実は本当はどうしようもなく幸せであるという事。 (その事を理解した上で生きている人が、果たして実際にどれ程いるのかはわからないとも添えつつ) あるべきだろう日常はとても愛おしいと思える物で、しかし何かのきっかけであっけなく失われてしまう物でもある。 そんな、ひと夏の出来事でした。 @ネタバレ開始 そして、途中からほたる君の表情が同じ立ち絵なのに違う表情に見えたように 全てが終わるとタイトル画面だって同じイラストなのに目的を果たした後の表情という意味に解釈は変化をして。 @ネタバレ終了 個人的には色々と考えさせられましたが、間違いなく良い作品であり。 ありがとうございました。
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カイゾクロジックすごくテンポが良くて楽しい推理ゲームです! @ネタバレ開始 タイトル画面とBGMが合いすぎていて、まるでテーマパークに来たかのような気持ちになり、本編開始前からすごくワクワクしました! キャラクターのネーミングセンスもとても好きです! 開始してすぐに、これはベーノンさんやっちゃいましたね……と、完全にベーノンさんが犯人だと疑っていたら、全然違っていて申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。笑 ベーノンさん、ごめんなさい……。 この場をお借りしてお詫び申し上げます。 手に入れた情報をいつでも確認できたり、すごく分かりやすい船の断面図があったりと、遊ぶ側のことを考えてとても丁寧に作られている作品だと感じました。 クレジットの画面も作品の世界観に合っていてすごくおしゃれで好きです! ベーノンさんもゴーダッツさんも、アバクさんにその発言矛盾してるよと言われても、一度では諦めないところが好きです。笑 諦めない姿勢、大切ですね。 すごく楽しくて、一気にプレイしてしまいました! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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えっ!俺以外みんな犯人!? ~半人館の殺人~豪勢な館らしき背景と共に幕が上がる……。 孤島で事件が起き、セオリー通りに連絡手段が断たれ、登場人物が紹介され……ん? @ネタバレ開始 主人公はユルいタイプの探偵らしい……。何となく親しみが。 ちょっとふざけたらやられてしまった。よしもう一度。 間違っても直前に戻してくれる親切設計なので、これは積極的にバッドを狙う方が良いのかも。 段々人数カウントの画面が赤く染まって行く……。 怖っ!演技怖ッ!! そして右下の芸が細かい! 真相のさらに真相が明かされて行く奥深さが魅力。 ある意味ぶっ飛んだ設定が見事に生かされていました。 これは続く……と言うか、既に続いているやつでしょうか……。 @ネタバレ終了 最後まで緊張感があるミステリーを楽しませて頂きました。
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COVERUPヒント機能に助けられながら、様々なゾワッとするお話を楽しめました。短編集なのでスキマ時間に楽しめます。 案内役の鹿男さんの不気味さとスタイリッシュさが、ゲームの雰囲気をよく引き立てていてセンスいいなぁと思いました。 @ネタバレ開始 「彼女」の忘れ物は最初「便を流し忘れた」だと思ってしまいました。(汚い) @ネタバレ終了 素敵なゲームをありがとうございました!
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COVERUP色んな方の評判を見て、気になって遊ばせていただきました! 短くて面白い意味怖が沢山あります!! @ネタバレ開始 元々某ちゃんねるのまとめサイトを見漁っていた時期があり、いくつか元ネタ?を知っていたので「これ…○○ゼミで見たやつだ…!」のテンションで楽しく推理させてもらいました! 逆に知らなかった話は、一番最初の姉の誕生日と、家族で車に乗って高速を走る話でしたが…車の方の話はオチが複数考えられる上にどれも後味が悪い結末しか想像出来ないので、自分的にこの話が一番怖かったです…。 サービスエリアでうっかり家族を乗せ忘れたってオチである事を願います!! @ネタバレ終了 素敵なゲームをありがとうございました!