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7917 のレビュー
  • 雨音と自動人形 結(むすび)
    雨音と自動人形 結(むすび)
    雨の後の空を見上げると、なぜかとても愛おしくやさしい気持ちになる。それと同じくらい、雨の音が世界をやさしく包み込んでいる時も、世界が愛おしくなる―――そんな気持ちになる物語でした。 アップデート前にクリアしておりましたが、追加要素盛りだくさんのアップデートということでまた初めからプレイさせていただきました。 追加要素たちはとても素晴らしくて胸が震え、久しぶりにプレイしたのもあってまた泣きました。 @ネタバレ開始 一番初めにプレイした時、雪村さん視点開始と同時に出現した画面左上のカウンターに「なんだろうこれ? アヤさんはまだ出てきてないから主人公に関連する数字だよね? 主人公の残り寿命か、封じ屋の道具の手持ちの残数かなにかかな?」と思いつつ、日に日に勝手に減っていくので「やっぱり主人公の寿命なんだ…雪村さんは人間だから、きっと疫病に侵されているんだ…」と思っていたら、違いました…(苦笑) この後の「そういうことだったかー!」というスカッとした気持ちは、複数回プレイした今でもよい思い出です。 ゴミぱん様のイラストの美しさにも惚れ惚れしますが、美麗なイラストを牽引する話の構成力とテンポ・文章そのものの表現力・細部までこだわられた演出が素晴らしく、最初から最後まで一気に読ませる魅力に溢れていて本当に素晴らしかったです。 一日の終わりなど区切りごとにセーブして「今日はここまでにしようかな」というタイミングはたくさんありましたが、本作に限ってはメニューはコンフィグしか使いませんでした。 彩さんと博士の二人の閉じられた世界で心と心が共鳴し合っていく様子がとても心地よかったです。 雨が一滴一滴と降り注いで凪いだ水面に波紋を作るように、博士の封殺されて壊れかけていた心に彩さんが波紋を作り出していく様はさながら命の慈雨のようでもありました。 彩さんが一人バス停で待つこととなり、いつか来ると信じて何年も何年も待ち続ける姿を思い浮かべて、タイトルのスチルを思い出して泣いてしまいました。 昼間だけではなく真っ暗な夜の闇の中でも、雨脚が強い日も弱い日も……「いつか博士は来てくださる」と信じて待ち続けるそれが愛でなくてなんというのかと、彼女の待ち人への想いを想像して泣きました。 きっと彩さんは一日だって一瞬だって「博士は来ないかもしれない」なんて思わなかっただろうなと、一人で色々と想像して涙が止まらない状態になりました。 そんな想いもあって、博士との再会と伝えたくても伝えられなかった言葉が交わされたときはせっかくの美麗スチルが涙で見えない、言葉も涙で見えないというとんでもない状態でプレイとなりました(涙腺が弱すぎる) その後も封じ屋のお仕事を託す時もずっと泣きっぱなしで、プレイ終了後はチキンからデメキンへと進化する有り様でした。 もう本当に感動しきり、情緒がついていかず脳みそが大きな感情に揺さぶられてエラーしっぱなし、涙出っぱなしのとても素晴らしい時間を過ごさせていただきました。 大変細やかなところですがすべてクリアした後で再度アプリを起動するとタイトル画面が選べる仕様、とても素敵でした。 美麗なムービーはOPもEDもたぶん10回ずつくらい見返したと思います。 最後に、このゲームを創り出し世に送り出してくださったdatchi様に心から「ありがとうございます」という気持ちを込めて。 本作に出会い、とても胸に響く素敵な時間を過ごせて、本当に幸せです。 @ネタバレ終了 とても素敵な作品をありがとうございました!
  • 彼女は彼女の糸を切る
    彼女は彼女の糸を切る
    周りの目なんて気にしないで、誰かと自分を比較したりもしないで、自分の心の赴くままに生きていきたいと改めて思う物語でした。 @ネタバレ開始 小説にかなり近い文章でしたので、情景描写が細部まで緻密に描かれており、音楽と相まってするすると最後まで一気に読破できました。 他者からの「こういう感じだよね」「こうであったほうがいいよ」と判断される「らしさ」に合わせて生きることへの息苦しさと、それを打破して自分の本当の姿を偽ることなくそのまま生きることへの憧れ、そしてそう生きられたときの穏やかさと心の心境などのすべてが最後の収束まで丁寧に編み込むように書かれていて、素敵でした。 リアリティ溢れる細やかな描写に等身大の生きている人間らしさを感じ、物語と私との距離がグッと縮まりました。 作中の葵くんが音楽の感想に説教を返されたように、私も日本の学校にいた頃は「他の子のように書きなさい」とか「やり直しなさい」と言われていたので、自分の過去がありありと思い起こされて本作にはとても感情移入しながら読ませていただきました。 他の人に合わせなくてはならない空間から抜け出して互いの個を尊重する二人の物語は格別に心に沁みました。 @ネタバレ終了 「小説を読んでいたら、最後は映画館にいた」という稀有な気持ちになる融合型の見せ方も面白かったです。 タイトルの「糸を切る」という意味をプレイ前はどういう意味かな?と思いましたが、大変すばらしい回収の仕方でした。 素敵なゲームをありがとうございました!
  • 腐った果実 ‐Rotten Fruit-
    腐った果実 ‐Rotten Fruit-
    エンディングまで辿り着くと今まで見ていた世界のすべてがひっくり返る、大変面白い物語でした。切ない物語が大好物な人には是非にプレイしてほしい作品です。 読んでいる最中に「ん?」と感じたすべての違和感の答えが必ずもらえる上、「そういうことだったのか」と思わずにはいられない仕組みが秀逸でした。 あの言い回し、あの行動など、抱いた違和感や疑問がすべて氷解した時、見えている世界がガラリと変わりました。 @ネタバレ開始 物語としては救いのない切ない終わりでしたが、彼女が望んだとおりになったのも事実で、すべてが上手くいくだけがハッピーエンドではないと感じさせてくれる納得のエンドでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • 忘れ傘の矜持
    忘れ傘の矜持
    タイトル画面に滴る雨の水滴と心に流れてくるような音楽からして心惹かれたゲームでした。 そして、タイトルの通り「忘れ傘の矜持」の物語でした。 一途で健気なペチュさんにウルウルきて、その後のニュンさんの壮大な展開の物語にはハラハラしながら、2つの物語を最後まで楽しませていただきました。 始めてみたらかわいい幼女?に見上げられることになるとは思いませんでした。 お嬢様じゃなくてごめんね。 @ネタバレ開始 ニュンさんのルートになると人類滅亡がー!と壮大な話になっていきますが、個人的にはペチュさんのお嬢様を一途に思い続ける話が大好きです。 モノが使用者を大好きになるのは、やはりモノを使っている人間がモノに愛着を持って大切に使っているからだと思うので、自分は自分のモノたちが悲しまないくらい大切に扱ってあげていられるかなぁ……と改めて考えました。 元々、付喪神のように日本では昔からモノには魂が宿ると言われてきましたが、日本人の一つ一つ人の手で作られたものは貴重なものだよという小さなところまで大切にする心が表れたものなのかな……などとも思いつつ、ペチュさんのようなかわいい女の子の姿を自分のモノもとるかもしれないので、ますます大切に使おうと思いました。 ペチュさんとお嬢様のお互いを完全に理解し、信頼し合っている関係がとてもとても良かったです! ニュンさんルートでは大活躍のモノを奉る巫女さんが個人的に好きでした。 もちろん、ニュンさんもとても可愛らしくて、喋り方が独特で年齢不詳な感じがたまりませんでした。 @ネタバレ終了 忘れ傘の矜持、まさしくタイトル通りの傘たちの矜持を感じられる素敵な物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
  • 仙年六花 ー引き継がれし想いー 第三章
    仙年六花 ー引き継がれし想いー 第三章
    幾度巡れども決して結ばれず、幾度巡れども想いは絶えず、幾度巡れども必ず君と出逢う…絶対に結ばれない運命にありながらも輪廻の中で想い続ける切ない恋の物語でした。 @ネタバレ開始 過去にも身分の差に始まり、親子・敵対関係・性別が一緒など様々な事情で結ばれてこなかった光太さんと六花さんが今回は兄妹ということで、初めから既に詰んでいる感が否めない関係ですが、小さな六花さんの可愛い姿が見られたので光太さんには申し訳ないけれど眼福でした。 六花さんが「六花は妹だもん!」と口にしたりすると光太さんが「…妹…」と思わず呟いてしまうところが切なかったです。 光太さんだけが記憶を継いでいるそうなので、自分だけが悩み続けるのも辛いだろうな…と思いました。 それにしても村の皆さん、薄情すぎます…大衆は愚かという言葉はこういう時のためにあるのかなと思う変わり身の早さでした…。 終わり方は「運命は残酷だ」という言葉で表したい終わり方でしたが、最後の自分一人が残って六花さんを逃がす時の光太さんの顔は「漢の顔」でした…! カッコ良かったです! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
  • 僕が見届けた世界の終わり
    僕が見届けた世界の終わり
    自殺をしに洋館へ忍び込んだ中学生と、裏庭で出会った儚げで不思議なお姉さんとの、数日間の濃縮な日々。勘のいい方なら物語の行方は薄々察しがつくのであろう @ネタバレ開始 それでも終盤の二人の会話に、特に叶わぬことと知りながらも『またね!』と繰り返すシーンは「ぐっ」と来てしまう。 @ネタバレ終了 選ばれたBGMも場面に合っており、ノベルゲームの大きなアドバンテージだと実感。決して諸手を上げてのハッピーエンドではないが、だからこそエンディングの主人公が清々しく感じられた。BGMに言及したが、クリアしてトップ画面に戻った時に流れる曲が、今さっきまでの事を回想させて、プレーヤーをシミジミとさせる。この選曲は上手いと思った。
  • 椿堂ノ火
    椿堂ノ火
    読み始めて『ん?どういう意味?』など、謎な部分もありつつも読み続けていって、色んな事がわかってきて、後半では込み上げる涙をグッと抑えて、読み続けていましたが、限界が訪れて涙腺が崩壊してしまいました(T_T) @ネタバレ開始 お父さんは、ずっと許してたんですね。 許していたというよりも、自慢の娘になっていたんですね(T_T) もう少し早く、父と会っていれば何かが違っていたのかな? 彼氏(彼女)と楽しいお酒を飲めていたのでしょうか? 私のなかで、せめてもの救いは、生きているうちに会えたという事でした。 子を想う親の気持ちが、とても伝わってきました。 @ネタバレ終了 素敵なお話をありがとうございました。
  • タイトル未定
    タイトル未定
    大変かわいらしい人魚さんと不思議なタイトルとが合わせて気になっていた作品です。 プレイ開始して3分後には、海の見える田舎町にどっぷりと浸かっておりました…! 語彙力皆無な言い方になってしまいますが「とにかく文章力がすごい」作品で、とても緻密で自然な情景描写と心理描写のダブルタッグで綴られる物語にグイグイと引き込まれました。 @ネタバレ開始 依織さんが人魚さんに救出されるシーンではつい数十分前に知り合ったばかりなのに、もう「いるよぉ」が聞けなくなるのが寂しくなりました。 人魚さんのこの「いるよぉ」が本作で一番好きなセリフで、人魚さんの笑顔を見ると癒されました。 依織さんが抱えていた不穏な気配のする事情も、その事情が打ち明けられたときには彼の感じていた焦燥感や今の自分に対する後ろ向きな気持ちを理解できたのと同時に、正しいことをした人が必ずしも報われるわけではない現実にもどかしい気持ちにもなりました。 事件に関しては結果的だけを見ると理不尽さを痛感する幕引きとなってしまいましたが、見てみぬふりをしない依織さんの人間性が好きです。 おこめさんの書かれる文章が持つ「人の心を引きつける力」は本当にすごいと思いました。 過去作である『ニール・ニコラスのひとりごと』などでも芸術品のように美しく格調高い文章には惚れ惚れしましたが、今作も描写力と文章力が桁違いで、最上質の紙に触れたときの心地良さに似たものを感じました。 @ネタバレ終了 おまけまですべて読み終わった時の読了感の心地良さもさることながら、タイトル未定というタイトルの回収の仕方が秀逸でした。 素敵な作品をありがとうございました!
  • Re:Bus
    Re:Bus
    大変面白かったです。 見知らぬ街での出会いと大切なものを思い出す旅、…とても素敵でした。 難易度は少し高めでしたが、ヒントを活用してクリアできました! UIもとてもお洒落でした。色合いは落ち着いた感じですが、とてもスタイリッシュです。 @ネタバレ開始 全てのシナリオを見るのに結構時間は掛かりましたが、ミコとヨルの過去が分かっていくストーリーは見ていてとても引き込まれました。 エンディングのヨルがほんの少しだけ前向きに挑戦しようとするところも大変好感を持ちました。劇的な変化ではないけど、前向きな努力するヨルにほっこりしました。 @ネタバレ終了 面白いゲームをありがとうございました。
  • 逢魔時の家路(リメイク版)
    逢魔時の家路(リメイク版)
    幼なじみの二人が家に帰るだけの物語です。 確かにそうなのですが...。 こんなに短いストーリーでも、たくさんの愛を表現することが出来るんですね(T_T) @ネタバレ開始 この後、由依奈ちゃんは、どんな気持ちだったんだろう? きっと、那由多君が一緒の世界にいることを知って、2人で成仏できたのかな? 両親の気持ちを考えると切なすぎるけど、那由多君にとっては、由依奈ちゃんが全てだったんですね。 2人の気持ちが幸せになれたらいいですね。 @ネタバレ終了 しんみりだけど、温かい。 素敵な作品をありがとうございました。
  • メドゥーサと目を合わせると死ぬゲーム。
    メドゥーサと目を合わせると死ぬゲーム。
    不穏な空気の漂うタイトル画面のイラスト。そしてストレートなタイトル名。 怖い系? と見せかけて即死ギャグの可能性も……などと考えながらスタートしました。 そして目に飛び込んだのは、散らかっているどころではないお部屋。なのに穏やかな口調トークが始まり、頭の中は「?」でいっぱい。 他の方にも味わって欲しいのであとは伏せますが、素晴らしい作品でした! ぜひその目で確かめてほしい。目を合わせたら死ぬゲームだけど! @ネタバレ開始 どのエンドも良かったですが、ハッピーが特にきました。 何度見ても泣いちゃう( ;∀;) ファンアートは不穏な感じですが、青空の下で手を繋いで散歩。そんな幸せを願って描かせていただきました。 素晴らしい作品をありがとうございました!
  • 椿堂ノ火
    椿堂ノ火
    入りから、没入感がとても高く、一気に物語の虜になりました。 音楽、花火が上がる音、訛りのある父との会話、全てが溶け合って世界観を作り上げていました。 自慢の息子、という父の言葉にーー。 文体は自然と頭に入る、丁寧に書かれてなおかつ読みやすい書き方で小説を読んでいるように感じるのですが、画面や音楽と合わせるとドラマや映画を観ている気分になる、すごく立体的な作品でした。 過去と今、その移り変わりの描写に強く胸を打たれると共に、散らばったいくつもの言葉がどんどん繋がり形を作る、シナリオの作り方に魅了されました。 @ネタバレ開始 物語のあちこちに、親子の姿が描かれているのがとても印象的で、主人公がどんな気持ちで彼らを見ているのか…と思わず考えてしまいました。 病院に、11年も会わずにいた父を訪ねる理由、なんとなく想像がつくだけに、主人公と一緒で、病室に入るまで緊張していました。 余命幾許か、という想像をしていましたが、認知症を患ってしまっている様子。長く会わなかった父に対する描写に、その光景がありありと浮かんでくるようです。 父になんとも言い難い感情を持ちつつも、相手はすでに自分のことを覚えていない。その目は自分を映さない。やるせない気持ちでいっぱいになります。 花火の音とともに蘇る、父との祭りの記憶。 ひとつひとつの小さなやりとりに、二人のささやかな幸せがあり、今との対比で感情が掻き乱されました。 いつかははぐれて父に探してもらったのが、今度ははぐれた父を探す。 そして、一度は死んでほしい、消えてほしいと願った父の非常時に、それでも必死に走る。 本当は許したくて、けどそれができなくて、嫌いになりたくてなりきれなくて、どうにもならないけど、このままでいいと思えない。そんな気持ちが痛烈に伝わってきました。 息子と呼ばれることが辛かった、この人たちなら、大好きな父ならわかってくれるだろうと思ったのに裏切られた。主人公の悲しい過去も見ると、どちらが悪いとは言えないです。 けど、きっとあの女の子のお面は…。 お父さんは、主人公を深く愛して、もういいんだと、自分らしくあっていいと思ったから、それをほしがったのだと思うと辛くてたまりません。 お父さんは、もうとっくに認めていたんですね。 自慢の娘、ゆとりをもって生きてほしい、周りがこの子を許すように。その意味を知る頃、もう愛してくれたその人はいない。 それでも、そうだとしても、最後に二人が向き合えたこと、伝えたかったことが届いたこと、それだけは本当に救いだと思えました。 これからの主人公はきっと、自分のことも、自分が父を大好きだったことも、その名前もすべて認めて生きていける。そうであってほしいです。 @ネタバレ終了
  • Re:Bus
    Re:Bus
    画面デザインがすごく美しくてついプレイしてしまいました。内容も惹き込まれる展開ですごくよかったです。あのダイアログが出るところでものすごく考えさせられました。 あの湖のシーンがとても好きです。
  • 瓶の中の声
    瓶の中の声
    耳が聞こえない主人公の設定に合わせて、無音で進む物語。 @ネタバレ開始 一馬くん、本当にイケボだったんですねw ずっと暗い感じの晴喜君が、物語中に少しづつ表情に変化が出て、END4でみんなと楽しく過ごしている様子で良かったです。 @ネタバレ終了 静寂の中だからこそ、より人との関りが濃く印象付く作品でした。 最後、そしてこの後も心暖かく過ごしていくのだろうなと優しくなれる内容でした。
  • 椿堂ノ火
    椿堂ノ火
    雰囲気が素敵でずっと気になっていた作品です。 私は30分ほどで読了いたしました。 まるで映画を一本観終わったような充足感がありました。 一人称でつづられたお話で文章の美しさ、 構成力や表現力の高さを感じました。 グラフィックも物語を過不足なくひきたてていて とてもよかったです。 @ネタバレ開始 幼い頃、大好きだった父親との、縁日での思い出。 11年振りの帰省。 まるで別人のように変わり果ててしまった父親。 悲しさと愛しさと後ろめたさ。 そして父親に対するやるせなさ。 読んでいて大変身につまされました。 疎遠になった理由が語られて、腑に落ちるものがありました。 父と子、どちらの気持ちもわかるかもしれません。 誰も悪くないのに……。 和解のためには距離や時間が必要だったのかもしれないと思いました。 そして終盤では涙がとまらなくなりました。 仮面の真実、そして娘に捧げる名前。 いまも余韻が強く残っています。 @ネタバレ終了 主人公のこれまでの人生を追体験するかのような、 濃密なひとときを過ごすことができました。 ありがとうございました。
  • 暗がりビオトープ
    暗がりビオトープ
    プレイ致しました。 昭和の香りが次の年号へ移行されて間もない時代背景。 主人公ユーキと、それを取り巻く環境と登場人物が印象的で『時代だなぁ…』と同世代為か、とても印象的な作品でした。 当時の娯楽が乏しく、両親に連れられた記憶が蘇ります。 人間ドラマや、昭和・平成の頭にお生まれの方に是非読んで頂きたい。 オススメの作品です。
  • 雨の袂
    雨の袂
    プレイ致しました。 しっとりとした青春の物語です。 登場人物が実在して人生を刻んでいるようなリアリティと、切ない感情描写が味わえます。 学生の頃、こんな関係の人がいたら素敵だったろうなぁと思いながら彼らの物語を見届けました。 切ない系青春時代を思い出すのが好きな方に思い出すのが好きな方は是非一読ください。
  • カンナ 可惜夜の星廻り
    カンナ 可惜夜の星廻り
    美しく壮大な宇宙のグラフィックに惹かれてプレイしました。 カンナさんがとある事情から星巡りをしていくこととなり、その過程で自分の心の軸とも向き合いながら成長していくヒューマンドラマでした。 @ネタバレ開始 目の前の一人を助けたい、一人一人の命を大切にしたいと思いながらも現実は見捨てなければならない辛く苦しい時もあり、その辛さを胸にカンナさんが前へと進み続ける姿が、とても胸に響きました。 膨大な知識があったり、特別な能力があるわけではないけれど、それでも自分が歩んできた人生で見てきたもの・触れてきたもの・培ってきたものの中から、譲れないと胸に誓うものがある……そんなカンナさんの意志を貫こうとひた走る姿、あの瞬間の煌めきは星の輝きよりも美しいと感じました。 自分が選んだ行動には必ず結果が待っているのは当たり前のことですが、時として人は自分の行動の結果を「誰かのせい」にしたくなる…けれど、人生とは上手くいかないこともすべて含めて自分が選びだした道なのだと本作を終えたときにしみじみと思いました。 そして、自分自身で選んだからこそどんなに辛くても苦しくても、歯を食いしばってでも進まなければ前へは進めないということも。 アルシャクさんが好きだったので、最後はハティプールさんと言葉を交わすことができてよかったです。 初めは怪しい人だなーとちょっと警戒していたのですが、途中から登場が楽しみでした。 クリア後にすべてのCGが埋まったCG集を見るとまた壮観で、カンナさんとハティさんたちの星巡りを思い出しながら1枚ずつまた眺めさせていただきました。 @ネタバレ終了 星々の大海のグラフィックがとても美しく、深淵にも近いものを秘めた深青のスチルの数々に溜息がもれました。 素敵な作品をありがとうございました!
  • 非実在都市伝説の作法 Imaginary Fakelore
    非実在都市伝説の作法 Imaginary Fakelore
    終始落ち着いた雰囲気で、でもそれはかなり独特で噛み応えがある作品です。 良い意味で生々しいというか、もしかしたら自分達の世界で本当にこんな話があったり…と思えたりもします。 寝る前や落ち着きたい時に、ゆったりとプレイするのが合うかも知れません。 素敵なゲームでした、ありがとうございました!
  • 大掃除
    大掃除
    とっても素敵なゲームを遊ばせていただき、ありがとうございました。 エンドに至るまでの場面も共感する内容が多く、とても感動させていただきました! 全クリエイターに送りたい作品です!! 今後も楽しみにさせていただきます!