ドラマ
8539 のレビュー-
堕ちた恒星、朽ちた嶺岸TLでお見かけした感想で興味を持ちまして、拝読しに参りました。 文語的な言い回しを整えたり崩したり、選曲もユニークですね。物語だけではなく、文章を読む面白味を感じます。 どちらの選択肢の先も気になりまして、どちらとも読ませていただきました。 @ネタバレ開始 悲劇or喜劇のやりとりは、個人的には、チェーホフの『かもめ』を思い出しました。エンタメか文芸か。現代版、文壇のイメージかもしれません。 主人公の過去の追体験から、「エンタメ論者め」と罵倒されるシーン。心の機微が流れるようにまとまっていて、「さもありなん」と文面で把握できるところが凄いなあと読んでいて思いました。笑えるようでもあり、痛々しくもあり。 @ネタバレ終了 作中に登場する鈴鹿さんではありませんが、これは確かに、悲劇か喜劇か、どちらを選んで、どちらにより深く共感するのか、他の方の選択を見てみたいような気もします。 語彙の豊かな文章を楽しく読ませていただきました。ありがとうございます。
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終わりから「終わりから」というタイトルのとおりでした。その作りに驚かされるとても上手な作品でした。最後の最後のワンシーンをこういうふうに見せられるなんて、とても面白い作品でした。 @ネタバレ開始 リバーシブル仕様になっている物語に、脱帽でした。 終わりから読むか初めから読むかで、同じ文を用いたストーリーの印象が繊細なカラーで変わる仕様に「すごい!」となりました。 回想になるのか、進行形になるのか……両方の側から死までの道程を楽しめる味のある仕掛けが本当に面白いです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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人形のコエを聞いた日蛍光ピンク(かな?)だけの配色が素敵で、プレイしました。 人形を笑わせるだけのゲーム・・・だというけれど、 何か深い背景があるような、本編のサイドストーリーとして作られたのかと思うような、独特の雰囲気を放っていました。 手しか現れない”僕”とクマゴロウを抱く「僕」の関係は、本当はどうなのかな・・・などと、様々な推測をしたくなってしまう、短いけれどかなり深い作品でした。 素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございました。 本編?なのか、次作なのかわかりませんが、 ”僕”とクマゴロウと「僕」をめぐる物語が、もっと読みたくなりました。
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堕ちた恒星、朽ちた嶺岸高橋和巳のようなみっちりした文体・・・あるいは、谷崎潤一郎の探偵小説や推理小説のような。 昭和の文士たちが、令和にタイムスリップしてしまったら、或いは創作したかもしれない「小説遊戯」を読んでいる気持ちになりました。 しかも、BGMはベトナム戦争当時のアメリカのロックのようなリズムを刻んでいて、内容と相待って時空の間に落ち込んだような奇妙な感覚を味わいました。 他のノベルゲームとは全く違う創作物でした。 Mac(M1チップ搭載)のせいか、バッジがいただけませんでしたが、 不思議な感覚の、新鮮な、驚くべき感覚を味わわせて頂きました。 ありがとうございました。 次作を期待しています。
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断罪オペラ超短編なのでサクッと読み終わりました。 2人の視点、歪んだ考え、面白い設定だと思いました。
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ここスタ - KOKOKARA STARTLINE -アイドルグループからアイドルデビューした主人公のサクセスストーリー。 序盤からいきなり窮地に立たされますが、そこからの展開が熱かったです。 @ネタバレ開始 終盤のファンレターのシーンは内容も演出も凝っていて良かったです。 また、何と言っても配信中に想いが炸裂していきなり耐久歌唱をする流れが良かった。 確かに3日連続配信すれば話題にもなるだろうから逆転劇も納得の結果です。 ここの熱い展開が本作で最も印象を受けた部分でした。 @ネタバレ終了 まさにアイドルソングっぽいボーカル付きのED動画は必見です! クリア後も鑑賞モードからいつでも見られるのが嬉しいです。
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雨音と自動人形 結(むすび)イラストやオープニング、画面UIを含めた雰囲気など、非常に完成度が高い作品でした。 特にUI周りがストーリーに合わせて変わるのがいいですね。 主人公の職業が結構特殊だと思いますが、読み進めるうちに明らかになっていくところも面白かったです。 @ネタバレ開始 かわいいアヤちゃんが最後カッコイイ姿になるのがとても印象的でした。 タバコのあうメイドロボっていうのは、軽いカルチャーショックですねw @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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暗がりビオトープ素晴らしい作品でした。シンプルでスタイリッシュなグラフィックがよくゲームの雰囲気に合っていて、吹き出しで進行する自然な会話もとても読みやすかったです。 お話は決してご都合主義の展開にはならず、いい意味でとても人間臭いのが良かったです。主人公のユーキの心象が非常に丁寧に描かれていて、それがラックの人達との関りで変わっていく・・・その姿を追っていくとユーキが愛しくて、抱きしめたくなります。 @ネタバレ開始 子供の視点で見ると、大人の考えって理解できないんですよね・・・。 桜庭さんとミホさんの関係も、なんで桜庭さんが歌をやめてしまったのかも、ヒジリサワさんの一歩引いた優しさも・・・。 両親の壊れた関係や、いつもいらだっている父親との生活など、読んでいると胸が痛くなるシーンも結構あるのですが、ユーキにラックという居場所があって本当に良かったなと思いました。 そして、最後にいつも突き放すような態度だった桜庭さんがユーキの涙でまた歌を歌おうというくだりには感銘を受けました。 ラストの二人の再会ではお互い言葉にできない思いがいっぱいあるんだろうなと・・・。読んでいて胸がいっぱいになりました。 @ネタバレ終了 TIPSやあとがきも充実していて、とても読み応えのあるお話でした。 素晴らしい作品をありがとうございます!
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彼女は彼女の糸を切る本を読んでいる感じですが、文章とセリフがフルボイスなのも新鮮でした。 色合いもよく、スムーズでスッキリした感じがとてもよかったです。 とても素敵な作品をありがとうございました。
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花枕(第一章~第二章)去年の年末あたりに公開されたOPムービーを見てから、内容を楽しみにしておりました! 概要欄冒頭の文から、読む難易度が高い物語なのかな?と思いましたが、全然そんなことはなく、スムーズに読み進めることができました。 プロローグで出てきた裸婦画。そこに至るまでの二人のやりとりが、ものすごく気になる物語でした。 トイr……じゃなくてレイトくんと水菜さんのやりとりが、まさに「ここから始まる」といった感じで、想像をかきたてられる関係性です。 (サムネイルに出てるのでネタバレ無しで語りますが)あの花の絵のシーンも素敵でした。 もうね、ずっと気になってるんですよ。あの花の名前が……! 大事な花、忘れたくない花、忘れちゃダメな花。何だ、何だ、何だ……名前は!!(やめい 最初はクロッキーすら描かなかったレイトくんが見せた男気に、私はドキドキしてしまいました。 先日、最終章に着手されていると耳(目?)にしたので、わくわくしております。 そちらの制作もふぁいとです~ 素敵な作品をありがとうございました。
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逢魔時の家路(リメイク版)逢魔時、家路へ向かう幼馴染二人の短いお話。 BGMと美しい夕暮れの背景も合わさり、切なすぎて思わず唸りました。 @ネタバレ開始 由依奈ちゃん、お別れを言いにこの日だけ姿が見えたとかならまだ救いがありましたが……ずっと見えてるのかぁぁぁぁ(慟哭)助けられなかった、ずっと守りたかった女の子が幽霊になってずっと傍にいるって辛すぎる。 と思っていたら、これはもしかして主人公も……。残される側でいるのに耐えられなかったのかと胸が痛くなりました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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アイアムタイトル画面のイメージから、儚い・鬱系のSFかな…?と思っていたらどちらかというとアドベンチャーっぽい感じで楽しくサクサク読めました。 ロボ子ちゃんが探索したり、薬を作ったり、アイテムを集めたりするゲームです。ロボ子ちゃんかわいい。 途中で挟まるミニゲームにいろいろなバリエーションがあって面白かったです!とても簡単なので、探索苦手な方でも大丈夫だと思います。 制作お疲れ様でした!
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white*out絵描きの青年と、消えてしまった女の子。 人の心に寄り添うドラマチックなお話でした。冬の冷たさが伝わってくるような雰囲気が素敵です。 登場人物少なめで、章区切りが細かく入るのでとても読みやすかったです。そしてオープニング・エンディングムービーがすごい…! 制作お疲れ様でした!
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宝石と夜食戦うために宝石の力を手に入れた人たちが、「それから」を過ごしている小さな輝きの物語。 選択肢3つをクリアすると主人公の物語が自動で流れて、語られなかった主人公の過去が語られる演出がとても良かったです。 彼らに何があったのか、なぜそのような力が生まれたのかなどの背景事情の多くは本作では語られませんが、戦うことを目的として構成された宝石の力を持つメンバーたちの、本来多くの人が辿るであろう戦いのない人生を享受している姿にほっこりしました。 強くてクール、ルビーのように美しい朱音さんがサクッと乗せられてケーキを作る姿がたいへん可愛らしいです。 それぞれの宝石を背景にしたスチルがとてもきれいでした。 ありがとうございました!
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ひとつだけ願いが叶うなら。いじめられている主人公がどうするか選んでいくお話。最初に思い切った行動をとったら一瞬で終わってしまい驚きました。楽してハッピーにはなれないのですね… とてもシンプルなお話で読みやすかったです!
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逢魔時の家路(リメイク版)プレイ時間は短いのに、とても胸が苦しくなりました。 幼馴染みの二人が川辺でありふれた会話をする中で、ある事実が判明して、ここからどんなふうに終わるのだろうと気になって読み進めていました。 @ネタバレ開始 そうしたら、最後の2文の破壊力が強すぎて、読後しばらく動けませんでした。 そういう話だったのか、と改めて初めから読み直してみれば、那由多くんはずっと自分のことを言っていたのですね。全く気付きませんでした。 由依奈ちゃんを守れなかったことを悔いて、恐らくは自ら命を絶ったことも悔いて、これから家に着いた後どうなるのだろうかと、思いを巡らせてしまいました。 目覚めた場所が土手だったことは、きっと2人にとって大事な思い出の場所だったのでしょうね。 @ネタバレ終了 読み終えて、タイトルの意味も深く納得がいきました。 短いながらも綺麗なイラストで彩られていて、とても鮮やかな作品でした。
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玉虫色のIMPRESSIONプレイさせて頂きました! カラフルで印象的なタイトル画面からは想像出来ないギャグシーンの数々で、キャラの一つ一つの動きが面白くて笑えました。 @ネタバレ開始 あとがきを読んでビックリしました! まさか最初から分岐があったなんて...。 なんで玉虫色なんだろうと思ってたら、見方や立場によって解釈が変わるって意味があるんですね。タイトル画面も光線の具合で様々な色に変わるという意味合いで、カラフルな感じだったのかなと思いました。 クリック待ちのアイコンも玉虫色ですごくこだわりを感じました。 3つの物語はホントに同じ作者?と思うぐらい表現の幅が広くて、様々なテイストの作品が楽しめて面白かったです! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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みまわりおしゃれな絵や背景もさることながら、登場人物の秘められた一面を目の当たりにする背徳感が素晴らしいゲームでした! @ネタバレ開始 個人的には転堂くんが性癖に刺さりすぎて抜けなくなりました。どうにか幸せになってほしいという気持ちとかわいそかわいい目にあってほしいという気持ちの板挟みになってしまいます…三白眼眼鏡なのも最高です!! 素敵な作品をありがとうございました!
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すいれん水彩の淡いタッチで描かれた美しい背景に惚れ惚れとしました。立ち絵キャラクターの二人も可愛く、表情と共に動く様子も息づいているようで見ていて癒されました。 そして作品全体のゆったりとした、どこか懐かしく優しく穏やかな雰囲気が印象的でした。 @ネタバレ開始 昔の姿のままの彼女と再会した場面で少し驚きました。 なぜ彼女がその姿なのかという説明はされていませんが、彼女の「(ずっとここに居るけど)別に未練があるわけじゃない」、幼い頃に彼女自身の母親から「また熱が出るからお家に入りなさい」といったセリフから体調を崩して…というような想像をしました。 ただ、そうであったとしてもまた少年・レンくん(もしかして漢字だと蓮だったり…?)と会って、嬉しそうに話すエリちゃんが微笑ましかったです。 彼が持って行ってしまった池のスイレンを「自分のことは忘れてもいいから、持っていてほしい」と話す二人を見て切なさも感じつつも、心が温かくなりました。 @ネタバレ終了 素敵な作品と時間をありがとうございました!
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Ghost KillerS(ゴースト・キラーズ)とにかく絵がお上手です。立ち絵差分もスチルも豊富で美しかったです。お話は平和な感じでした。