ティラノゲームフェス2021参加作品
8505 のレビュー-
密室から財布を取り出す方法密室。 日本探偵小説の偉人である江戸川乱歩は、密室となりえないとされていた日本家屋にも、密室という状況を作り得ることの証明となる「D坂の殺人事件」を発表しました。 私的見解ですが、この作品はライトな使い方で「D坂の殺人事件」のトリックに近いものを組み込んでいると思います。 推理小説の要素があるからこそ、ただそのように感じただけかもしれません。 それでも作品独自の爽やかさも伴って、とても良い時間を過ごせました。 ありがとうございました。 -
おねがい! 悪魔ちゃん★★★悪魔ちゃんに対して、物凄く魅入られてしまう作品だと思います。 彼女の言葉の内容や口調、それに合わせて表情差分が適切かつ魅力的に作られています。表情の変化が大好きです。 もちろん、作品の内容も素晴らしいものでした。 ありがとうございました。 -
リリスちゃんのいたずラボいたずらをいたしました。 おんなのこをあやつって、いたずらをいたしました。 なんのつみもないひとびとをあいてに、おんなのこをあやつって、いたずらをいたしました。 素直に言います、楽しかったです。ありがとうございました。 -
4月、図書室を出る。短い、でも主人公と彼女の心の動きが濃厚で、もっとプレイ時間が長く続いていたら、いつの間にかこのゲームの世界に飲まれて、自分自身もこのゲームの中の有象無象の一部になっていたかもしれない。そんなことも感じました。 感情の描き方が際立っていた作品でした、ありがとうございました。 -
大人な僕の一週間どうなるのか、この先どうなるのか、…どうなってしまうのか。 これはゲームで、私は登場人物の誰でもない現実に存在する人間で、でも何とかしてあげたい気持ちが強く、心が締め付けられます。 続きが見たい、そう説に思わせてくれる作品でした。 -
和泉くんと三姉妹。~すうぃーと・すうぃーとばれんたいん♡~思春期の男の子と女の子の心どっきどきの祭典、バレンタインデーを楽しめました。 ほんとうにこの三姉妹の、心をもてあそぶ(勝手に動揺している彼が悪いのか)ところは心くすぐられます。 このシリーズがさらに続いていくよう願っております。 ありがとうございました。 -
ソウルレスメイトテンポの強弱が早い場面もありながら、独特なグラフィックと演出で、ストレスフリーで作品を楽しめました。 続きが出るとのことですので、期待しております。 癒される作品を、ありがとうございました。 -
ひなちゃんのおつかい!ほんわかな感じのゲームだとばかり思っていたのですが…。 5つのエンディングに関して「おつかい」が影響しているのであれば、それはもしかして「買い物」ではなく「神託」の意味合いがあったのか、とまで考えてしまいました。 不思議な世界でした。面白かったです、ありがとうございました。 -
私を見てビジュアルが特徴を全部掌握しているかのように最初は思われたのですが、テキストでも読み込ませてくれる作品でした。 作品全体の不穏さの正体がわかった時、少し身震いしました。 この絶妙な感覚を、ありがとうございました。 -
アラフォー男最後の青春タイトルからは想像もつかないほどの壮大な世界観がすごかったです。 青春なんて言っている場合じゃないほどに、緊迫した空気を感じます。 グラフィックが大人びていて、美しいのも素晴らしい。 世界の在り方に一石を投じた作品、ありがとうございました。 -
幕末恋愛問答クオリティがフリーのゲームとは思えないほどの高さでした! 学術文献ではないので、引用文献の詳細を学術論文並みに公表する必要はないとは思いますが、歴史の解説をキャラクターCG入りで行うなどしたビジュアルファンブックがあったらと思うと、喉から手が出るほどの衝動にかられます。 素敵な作品を、ありがとうございました。 -
meidoやはり女装メイドくんに癒されてしまった、癒されてしまったああ~。 しかし、ただ癒されるだけではなく、「えっ?」という瞬間的要素があるところが芸の細かさがあってよかったです。 素晴らしいひと時を、ありがとうございました。 -
MP1日常に現れる非日常。BL要素は薄いですが、その分、シナリオやキャラクター要素を楽しめました。 あるメニューの中で綴られた質問に対してお答えいたしたいとは思うのですが、何しろオープンな場所に晒すことが耐え難く、涙目で我慢いたします。 軽快かつ意味深い作品を、ありがとうございました。 -
がんばれ!ヤマトくん鮮明な画質のストップモーション映像! とてつもない手間と時間が必要だったと思います。 子供に見てもらいたい作品でもあり、大人が見て満足できるクオリティでもあり、素晴らしかったです! 素敵な作品を、ありがとうございました。 -
アルティメット桃太郎アルティメット! 破壊神でも破壊行為を行うことに理由は何等かあるものですが…。 衝動に身を任せた存在達の行く末の凄さ。 目を見張るものがありました、ありがとうございました。 -
うさことちゃん結末で「ああ、そうだったのか」と深く思うところがありました。 うさぎ一匹、それでも「おともだち」の存在は大きいですよね。 自分が小学生の頃のことを少しだけ思い出しました。 味わい深い作品を、ありがとうございました。 -
こたつでごろごろ。アンデルセンの「雪の女王」には、季節のパワーバランスを考えさせられる要素があります。 ただ古代日本の思想には、自然の樹木の中で力が「増ゆ(ふゆ)」からこそ「張る(はる)」季節が訪れる、というものがあったといわれています。 季節に思いを巡らせて読みますと、また深い味わいがありました。 素晴らしい作品をありがとうございました。 -
送別会倫理観が欠如している状態ですが、その状態になるには、理解力なり読解力なりが欠如していることが前提となると思います。 芥川龍之介の「河童」みたいに、生まれてこないことを胎児の時に選択すべきだったかも。 でも、この作品に出てくる何某の同類は、現実世界に掃いて捨てる数程に存在している気はします。 意味の深い作品をありがとうございました。 -
ポケしょたといっしょ!懐かしい気分になった反面、もう一つの顔を見てしまった時点で、深い思惟に誘われた気持ちになりました。 御菓子でできたような世界にこそ、地獄の落とし穴のような要素が相応しい。 とても面白い作品でした。ありがとうございました。 -
黒妖精の招待状古来より妖精とは、人の助けもし、人に危害を与えもし、あるいはただ存在を匂わせる存在で、それが地域では神様のように崇拝され、あるいは悪魔の様に恐れられたものでした。 森羅万象に名前を付けることによって、人類は「物語」という素晴らしいものを得られたのです。 そんなことを思わずにはいられない、この素晴らしい作品に、そして作者様に、感謝いたします。面白かったです、ありがとうございました!

笹笠箕範