コメント一覧
63515 のレビュー-
足の下が透視できる少年加賀地くんと誘拐犯のおじさんの話超能力少年の加賀地くんと誘拐犯イリーガルおじさんのお話です。 プレイ前は「社会派コミカル掌編」って何だろう?と思っていたのですが、ジャンルはそれ以外ありえないくらいピッタリな印象を受けました。 加賀地くんは親切なリアリストなので、根っからの悪じゃないけど「犯罪行為」に疎い?誘拐犯のおじさんに優しく世の中を教えてくれます。無知おじさん(純粋な犯罪者)×おせっかい少年(超能力あり)のコンビのドラマは見ていてとても面白かったです。面白かったし社会派。 掌編作品ですが時間軸としては長めなので、二人の関係を長期間楽しめる一作となっています。終盤のおじさんの大活躍も楽しめました!
-
箱入り娘たち3つの掌編作品が遊べる1作です。特筆すべきは卓越した表現技法でした。 こんな演出の方法を思いつくのも実装するのもどちらもただただ凄いです。 ノベルゲームにはまだまだ可能性があると思わせてくれる素晴らしい作品でした! 一体何がどうなって作られているのか見当も付かず、ただただ圧倒されました。
-
firefly(ファイアフライ)同じ方言でも誰が話すかによって印象は大きく変わると思います。最初は、方言を話す人なんだなぁという単純な認識でいましたが(作者さんが作るお話の魅力は知っているので期待はしつつ)、主人公に話しかける樹先輩の人柄の良さからどんどん長崎弁から滲み出る温かみや心地よさを感じて、気付けばその魅力に浸かっていました。 @ネタバレ開始 樹先輩と主人公が結ばれるやりとりから、主人公が"言葉"を話す描写がほぼない理由が分かる仕掛けに心を打たれました。素敵な作品をありがとうございます! @ネタバレ終了
-
占い師レイ様の助言アニメーションで扉が開く所から一気に世界観に引き込まれる感じが魅力的です。 占いは1日1回、あとはちょっとした雑談を交わすという気軽さでプレイしやすく、親密度が上がったらどんなやりとりがあるのかと気になってついつい通ってしまいそうです。 レイ様について…美しい顔立ちから細身でしなやかな体つきなのかと思いきや腹筋バキバキだったり、神秘的な雰囲気だけど気さくだったりと良いギャップが沢山ありました。穏やかで優しい口調の方なので、話しかけやすかったです!
-
永遠(とわ)の幸せを、キミに委ねて。開始から既にラスボス手前!の緊張感…いざ決戦へ赴くと…あれ? これってどうなっているの?となりつつ、ポチポチ進めていると、そういうことでしたかー!となりました。 @ネタバレ開始 まさかのループ! 神様の計らいで破壊の神を倒すまでループしてもらっていたとは。 相手の攻撃などに対処する術を学んで倒されないようにしつつ、幾度も続くループを経てようやく倒せたときはホッとしました。 破壊の神との戦いはもちろん、破壊の神に辿り着くまでにも多くの困難を超えてきたであろうソティルさんとトワさんがこれからは末永く幸せになれるといいなと思いました。 二人のためにループしてくれた神様には二人を見守っていただきたく…! @ネタバレ終了 二人のこれから先の未来にたくさんの笑顔が溢れていますように…と思いつつ。 ありがとうございました!
-
トイレの中の名探偵待ちに待ったかもしれない大事件、ついに名探偵の出番来たる!と思いきや、なんとお腹を壊しておりまして…な探偵さん、前代未聞のトイレの中での名推理が始まる! 真実はいつも一つ!(ビシィッ!) @ネタバレ開始 すべてがトイレの背景で進むので、どんなに深刻な事情も「今この瞬間もお腹がぎゅるぎゅるしてるのよね…」と主人公のお腹具合も心配せずにはいられませんでした(汗) 最後に刑事さんが「今度は直接会いたい」と言葉をかけてくれたときも「トイレに始まりトイレに終わった」と、トイレの印象が強く強く残りました…次に事件が起きたら、その時はトイレからではなく現場に行けることを願っています! 最後に一言―――競馬に3万円つぎ込まずに先に蓄膿症治そうよ!! @ネタバレ終了 トイレの中でも冴えわたるリモート推理が面白い作品でした。 ありがとうございました!
-
灰と再生の導きの星詩的なしっとりとしたやわらかな文章とかわいらしい絵柄で綴られる、小さな灯火に触れるようなとてもやさしいお話でした。 @ネタバレ開始 燃やし尽くして灰になってしまったフェニさんと、そんな彼女に命の火とも呼べるものを取り戻してもらおうと訪れたセイさんのやさしい会話が胸にそっと入ってきました。 どんどん暗くなっていく画面とセイさんが現れた時からの白い画面との対比がとても印象的でした。 @ネタバレ終了 紹介文に書いてある通りとてもコンパクトなお話でしたが、2人の関係性や信頼が伝わってきました。 私の心もほっこりとあたたかくなりました。 ありがとうございました!
-
わたしのゆがんだものがたり始まりからして漂う不穏な空気…行きつく先がどこなのか全く予想できない展開ながらも、ある意味では順当であり、そして正しい終点に辿り着いたのかなともいえるホラーな物語でした。 ずっと画面が動いて見える演出が面白かったです。 @ネタバレ開始 遠慮なく相談してくださ―――プスッ!!の瞬間「あわわわわわ」なんて声が出ました。 その後の第三章のキラキラしたつぶらな瞳には「おわわわわわ」となりました。 今の現代社会ならではの事情もふんだんに盛り込まれていて、闇の深さの底が見えない……となりつつ、クラシック調の音楽も相まって劇場的にも見える面白い物語でした。 途中いきなり顔面が潰れて全体的に画面が真っ赤になったり…とホラー的な要素もしっかり楽しめました。 @ネタバレ終了 鬱々とした雰囲気が全編から感じられるばかりか、終わりまでずっと地続きでノンストップで続く主人公の感情・感じ方・考え方には読ませる力があってとても面白かったです。 素敵な作品をありがとうございました!
-
メンタルケア強い承認欲求を持っている人は大変すぎる(震え声) 毎日毎日「私は大丈夫、私は信頼されている、私は愛されている、私は、私、私、私―――」と自分に対してもう暗示に近いものをかけないといけない人生は辛そうですね…と、最後のあの顔を見て思いました。 @ネタバレ開始 一番初め、遺影なのかと思いました(こら) 遺影に向かってすごく褒めるゲームなのかと思ったら、あれはたぶん自分の記念写真的なものを飾っているだけだったのですよね、失礼しましたー! @ネタバレ終了 毎日同じことを言い続ける主人公が「とにかく病院行ったほうがいいよ!」と言いたいくらい疲れて見えました。 自己肯定感や承認欲求という言葉はまだ歴史が浅いですが、それに悩まされている方々がこの主人公のようにはならないといいな…と思います。 ありがとうございました!
-
りんご色のチェーン毎日を頑張っている人や自分の気持ちを思い切って相手に伝えた人に読んでほしい、明日へのエールをもらえる物語でした。 人に気持ちを伝えること、自分の口から出る言葉が相手にどう受け止められるか、相手がどんな反応をするか、予測ができないからこそ怖いものでもあり、ときに嬉しいものでもある。 それが人と関わっていく醍醐味でもありますよね。 ストレートに伝わってくる言葉たちに元気をもらいました。 ありがとうございました!
-
ニア‐Near‐創作者のかたは人によってはもしかしたら「ああああ!」と叫びながらダメージを受けるかもしれない、ある意味で自分との闘いの物語でした。 私は自分が「創作してるだけで楽しいからー!」と心から思う脳天気でよかった…と思いました。 @ネタバレ開始 主人公の苦悩がすごすぎて、まさかのニアさんを生み出してしまったんですね…最後まで「いや、本当にこんな素敵な男の子が世界で唯一ファンになってくれたというパターンもあるのでは?」と読み進めていましたが…………なかったですね!! 1000人どころか1人もいなかった脳内妄想パターンで、ラストの悲惨さもひとしおでした…! 主人公がどれだけ頑張っても売れないことを、ニアさんによって「俺の作品の良さが分からない世間がバカなんだ」と自分の心の均衡を保とうとしていたのは同じ境遇の創作者なら誰でも思うこと…なのかもしれませんね。 @ネタバレ終了 一握りの人しか生きていけない世界の苦悩、煩悶、焦燥などがひしひしと感じられる物語、最後まで楽しませていただきました。 じわじわときいてくるボディブローみたいな空気が際立っていました。 ありがとうございました!
-
聖女の村聖女とその兄、そして村人たちだけの閉鎖的な村へやって来た主人公と相棒のジュストさん…村の風習も「あーありますね! こういうのありますね!(と言いながらゆっくり後退るプレイヤー)」と思うものでしたが、展開諸々が想定外の方向へ進み、リッタさんのスチルにすべてを浄化されました。 @ネタバレ開始 エリアさんのヤンデレドM具合もすごかったですが、なかなかに大人な展開の多い物語で、モテる主人公が(本能的なもので仕方ないとはいえ)色々な方面でとても強いことに思わずニッコリでした。 ジュストさんの手の平返しに涙したのも束の間、同胞になったからよろしくね!な最後とジュストさんの怯えたスチルに「これからジュストさんもあの薬が必要になるのか…」なんて変なことを思いつつ終幕、再び洞窟に戻りエリアさんの手を取りヤンデレエンド、最後に大本命のリッタさんエンドになりました。 リッタさんの輝かしい笑顔のエンドは、本当に癒されました。 エリアさんとジュストさんには申し訳ないですがハッピーエンドが対好きなので、主人公も一番幸せそうなこのエンドが一番しっくりきました。 オマケの男リッタさんも、これはこれでアリ! 主人公さんが色々な意味で大変そうですが、それは愛の大きさということで! @ネタバレ終了 始めた当初はどうなることかと思い、主人公さんの行く末をハラハラと見守っていましたが、私が一番Happyだと感じたリッタさんエンドが大好きです! 素敵な物語をありがとうございました!
-
You Make a Space Catねこさんを宇宙へ飛ばすために腱鞘炎になるゲームです(キリッ)……ゆ、指がぁあ…!! 昨年も連打ゲームでは「指がぁ…!」となった記憶がありますが、今回もねこさんをなかなかいい感じに飛ばしてあげられず、何度も何度もクリックし続けました。 これはいったいどこまで用意されているんだろうと上限&ねこちゃんを上手く飛ばせた猛者だと何mになるのかが気になるゲームでした。 ありがとうございました!
-
カニクエストカニを倒したり、カニからお金を奪ったりしつつ、カニに支配された島から家に帰る! カニだらけの島からのTHE★サバイバル、楽しませていただきました。 @ネタバレ開始 難易度がちょうどよく、一気に強くなったり、相手が一気に強くて負けたりと面白いゲームでした。 よし、倒せたぜ!と思って調子に乗って次のカニを討伐しに行くと、大体初見で一撃で葬られる僕…負けるものかー!とお金を集めてお薬を大量に投与し、武器を変えていざ再戦! お金寄越せー!!と守銭奴よろしく、倒しまくっていました。 王様のカニには本当にお世話になりました…気がついたら十万単位でお薬をガブ飲みするように…。 最後のラスボスさんも手強かったのですが、「王様から奪ったお金で最早ドーピング漬けとなった我が肉体、受けてみよ!」でした(笑) レベル上げならぬ主人公のパワーアップがサクサクできるのもすごく良かったです! @ネタバレ終了 ゆる~い絵が素晴らしくマッチしていたのと、シンプルでサクサクと進む物語や演出など、すべてがまとまっていて遊びやすい、とても面白い作品でした! ありがとうございました!
-
おじさんと遊ぼう「おじさんと遊ぼう」―――いえ、結構です(0.00001秒)と言いたくなるようなおじさんからのDMの嵐に耐えきり、ついにエンドをすべて回収…その先に待つ真実に色々な意味で驚いてしまいました…! @ネタバレ開始 もはや文化? 文化なの? カナカナ鳴きや語尾ネ・ゾ・ヨ祭、双子三つ子で迫ってくる顔文字天国…いったいどれだけのセンスならばこれが打てるのかと思うような、脳になにかをキメたとしか思えないハッピーぶりなおじさんDMの数々に笑いました(乾いた感じで)。 実は文明の利器を駆使して性転換して諸々加工しているの(はぁと)な真のエンド、楽しかったです。 実際、リアルにこれはあるあるだと思うので、おじさんがおじさんたちの相手をしているという、おじさんのためのおじさんによるおじさんのDM…地獄の濃度が濃すぎでは!? @ネタバレ終了 これからプレイされる方にはおじさん構文にまみれたDMに耐えきり、すべてのエンドを回収してほしいとても面白い作品でした! ありがとうございました!
-
In the Bushどこにでもいる高校生4人の楽しい下校…のはず、が。目の前で起きる惨劇、滲み浮かび上がる各々の本音。 ヤンデレ好きさんは是非プレイを! @ネタバレ開始 まさかの全方位ヤンデレ系でした…主人公ちゃんに逃げ場なし。 藍くんの小さなフォントでの悪意あるセリフが「出てる! 漏れてるよ、ほら猫被って!」と思わず画面に向かって猫の手配をしそうになりました。 君は品行方正な優等生(を装う腹黒)! 澄くんがとにかくひたすらに可哀想でした。 主人公ちゃんの記憶に一生残るためなら、死んでも構わないと思い至ってしまうほど心が圧し潰されていたと思うと…。 望んだとおり主人公ちゃんは一生記憶に残り続けるであろう心に傷を負ったようですが、それでよかったのかと…この後がどうなったのか、気になります。 @ネタバレ終了 人間近しいからこその心の動きなのか、あるいはもっと別の要因があるのか…そんなことを考えながら最後までプレイさせていただきました。 ありがとうございました!
-
私の人形を探さないで一番初めに名前の入力をしたのですが、すっぽり抜け落ちていて、自分の名前が出てきた時に「アッ、ハイ!!」なんて思わず返事をしてしまいそうになりました。 そういうことでしたか…! @ネタバレ開始 通常ならハッピーエンドとバッドエンドが逆な気配ですが、こちらでは人形になって永遠にかわいがられ続けるエンドがハッピーエンドなのですね。 確かに、辛いこともなく、苦労することもなく、ただただ愛され続けるのもありかもしれません…お屋敷の探索で次から次にホラーな展開になったのは怖かったです。 中身がデロデロになっているのと蛆が湧いているのが特に怖かったです…! 最初に名前を入力したあと、名前を入れたことさえすっかり忘れていて、突如呼ばれてビックリしました。 そういえば入力していました…そしてこっち来るのかー!!と驚いて、いつの間にかどこかに黙座していないか、思わずデスク周りを確認しました(笑) どうか別の方の元へお願いします…!! ハッピーエンド好きとしては、バッドエンドも捨てがたい良さがありました。 大好きなお父様に報いられたのはこちらだったのかな…と思いつつ。 @ネタバレ終了 洋風人形がとても印象的な(本当に色々な意味で印象的な)、ちょっぴり怖いお話でした。 ありがとうございました!
-
Death Mail ~デスメール ~一週間で呪い死ぬ系の元祖は某井戸からお越しの●子さんのビデオテープだと思いますが、時代はメール。 そのメールを誰かに転送しないと…さあ、誰に転送する? ちょっとずつちょっとずつ核心に迫っていくのが面白い物語でした。 @ネタバレ開始 最後の最後まで気の抜けない展開でしたが、死に続けながら、あるいは誰かに犠牲になってもらい続けながら「完」まで辿り着けました。 メールアドレスを入力し、展開がどんどん変わっていくのが面白かったです。 一つルートが終わるごとに新たなルートへの鍵が提示される仕組みが面白く、ノンストップでメールを転送し続けました。 最後、主人公は…な展開でしたが、謎が解けたのでOK…かな?(安らかに眠ってくれ…主人公…。) @ネタバレ終了 デスメールが来たら誰に転送するか…自分でアドレス指定をするのがリアルでした。 ありがとうございました!
-
闇の通り路門番のお姉様と仲良くなるゲームかなと思っていたら、中盤からガラリと雲行きが変わりハラハラしながら最後まで見届けました。 @ネタバレ開始 門の前で門番をしているカロラさんも素敵でしたが、闇の中でキラキラと光を纏って輝くカロラさんも素敵です。 ご友人を残して一人助かってしまったカロラさんの過去には切なくなりました。 闇のほつれなど闇に関する研究が進み、いずれ闇にのみ込まれてしまう人がいなくなるといいなと思いつつ、帰還した2人が活き活きと自分の人生を歩んでいる姿にほっこりしました。 特にエピローグのカロラさんはカッコいいです…! @ネタバレ終了 闇の通り道というタイトルはそういう意味だったのですね、と納得の物語でした。 カロラさんと2人で困難を乗り越えていく終盤は胸熱です…! ありがとうございました!
-
L Lいつでもどこでも繋がれる手段を持つ現代ですが、そこにあえてのお手紙でのやり取りをする恋人たちの、あの日の恋心に思いを馳せる物語でした。 読み終わった後、ちょっとだけ青春の痛みと、あの青春しか持ちえぬ輝きを思い出しました。 タイトルの意味はプレイし始めてすぐに分かりました。 @ネタバレ開始 お手紙のやり取りが個人的には好きで今も親友とはちょこちょこお手紙を交わす私としては、お手紙でのやり取りは心にじーんとくるものがありました。 手書きの文字だけが持つあのあたたかさ、紙の上に乗るインク…ちょっとした文字のゆらぎやとめ・はね・はらいなんかにも味があって、手紙って読むだけでどきどきしますね。 そんな思い入れもあるお手紙を中心とした2人のやり取り、見ていて微笑ましく、そして刻を経るに従い恋が終わりに近づいてゆく足音も聞こえてくるようでした。 ほんのちょっとした仕草や態度から2人の距離が少しずつ離れていく様子が秀逸でした。 最後は大人になって「あの時は楽しかったね、悲しいこともあったけど」といったような「思い出」として語れる恋で結びとなったのが余韻があって素敵です。 @ネタバレ終了 青春の甘さと痛みを内包する素敵な作品でした。 ありがとうございました!