ティラノゲームフェス2017参加作品
1336 のレビュー-
過去を歩む君へ終末系のお話しでした。 個人的に世界に一人だけみたいな世界観はかなり好きなのですが、物語序盤でそのような世界観を過去の生活感を示す新聞紙等の日常物品で表現しているのがいいなと感じました。あと、主人公一人の時の探索BGMが結構世界観に嵌っていてよかったと思います。 そんな世界の中で主人公は謎の女性と出会い行動を共にするのですが、中盤は鉱石や女性の謎を示唆するものが多くなっていき真相を予測する楽しさがあります。 終盤は、主人公の独白と決断がかっこいいなと感じました。個人的には作品の本当に最後の三行が世界設定を考えるととても印象的なフレーズで好きです。 全体的に構成がしっかりしていて、各部分でどんなことを書きたいかということのメリハリがはっきりしていると感じたので、要所要所予想を裏切られる展開と相まってサクサク読むことができました。 全体的に荒廃感漂う面白い作品でした。ありがとうございます。
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主人公の一日を無事に終わらせてあげて。妹や幼馴染やクラスメートや転校生に囲まれながら主人公に学校での一日を平和に過ごさせてあげるゲーム。 選択肢は二択で、あまり数も多くないので気軽にプレイできます。 ゲームオーバー画面を最初に見た時ここから覚醒するような展開が終盤にあったり……!?などと思ったり。笑 平和な選択肢の方は本当に平和ですが、その一方で酷い目に遭う選択肢の方は大したことない選択でありながらの結末なので主人公の今後の平穏が心配になってきますね。たまたま今日が運勢最悪の日だったのかとは思いますが。無事に生きろ。
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不器用な糸に願いを込めて幼馴染男女の高校生活最後の青春の一部始終の話。 不器用だったり素直になれなかったり、でも誰より隣に居続けたのだろう可愛らしい思春期の幼馴染同士の距離感が描かれた作品です。 メイン二人ではなく友達の子にSE的ボイスが偶に入っています。なぜそこ。 運動部の最後の試合。もっと上手く出来たんじゃないかと自分の未熟さが悔しくて申し訳なくて、けれど悲しすぎて泣けなくなったり無理をしたり見栄を張ってしまったり、けれどそんな目の前の「青春」に心から本気で打ち込める姿はとても良いものですよね。 あまりに当たり前のように近くにいる二人なので、これからも何か契機がある度にじわじわと想いを通じ合わせてのだろうなあ、とどこか穏やかな気持ちで最後は読ませていただきました。
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Housework Master1週間家事をして、家を綺麗にしたりするミニゲームでした。 3回目に迎えたエンディングでようやくSランク達成することができました。エンディングを迎えると要素ごとの評価が出るのですが、ただ家を綺麗にするだけでは駄目だったりとなかなか一筋縄ではいかない作品です。 なので行動の効率化を図ったりと攻略のしがいがある作品でした。 あとは、掃除をしたり料理をしたりするときに流れるキャラのムービーが可愛くて、何回見ても飽きない魅力がありました。ただ僕は気にならなかったのですが、飛ばせないので周回プレイする際にストレスとなってしまう方もいるかなとは思いました。 綺麗度や好感度の表・時計がいつでも見れたりという点もプレイヤーに優しく、街に色々なお店を設置したり壁紙が部屋単位で変えられたりするのには芸が細かいなと感じます。 Windows版(win10)で遊ばせていただいたのですが、先に指摘されているブラウザ版と同じく砂時計の表示が消える前に画面をクリックしてしまうと高い確率でフリーズしてしまう点はもったいないなと思いました。焦らず遊ぶとよいと思います。 あと、それとは別に土曜日に洗濯機がある部屋に行くと、フリーズするかリビングに行った判定になる(画面は正常に表示されず)となってしまうことが多かったのはバグかなと感じました。 気づいたら休日をほぼ一日中掃除で費やす掃除フリークに主人公がなっていて面白かったです。こんな掃除熱心な夫滅多にいないだろうな…。 バグは少し気になりましたがゲーム自体はやりごたえのある楽しいゲームでした。 ありがとうございます。
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博士の子 -eternal recurrence-アップデートがきて遊べるようになっていたようなのでプレイ。 いつか博士みたいな大人になる、けれど今は何も知らない「ぼく」の話。 柔らかな文体と淡い水彩で彩られた画面が優しくも切ない物語を演出しています。 未知の不安、未知の恐怖、未知の幸福。知らない物で溢れた世界は、それこそ多色の絵の具をぼかして描かれた水彩画のように境界が曖昧で、しかし次第に染み付いていく共通の概念を以て緩やかに形作られていきます。 まるで親子みたいだと言った、それでも本当の親子ではないことを知ってしまっているので嫌われることに恐怖してしまう「ぼく」の姿は、お互いの関係が分からない為に「絶対の関係」に縋ることが出来ない愛に臆病な子供そのもので、もっと真直に信じることが出来たらいいのになあ、などと思いながら。 タイトルの英文を読んでいなかったこともあり「彼」の始まりを見届けてから初めて物語のシステムに気付きました。 いつしかの彼は知りたいことを知ることが出来たのでしょうか。はたして鶏と卵はどちらが先で、いつまで世界は循環を繰り返すのでしょうか。 こちらのコメントを書きながら二周目を見届けて、おしまいとさせていただきます。
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繋ギ工芸館インパクトのある作品でした。 主人公たちの会話が変に淡々として、あるいは無機質という感じで進んでいく(それだけで少し不気味)のですが、そこにギャグテイストが入るとホラーが緩和されるというよりむしろ不気味さが強調されているに個人的には感じました。 BGMも不安感を煽るいい仕事をしているように感じます。 あと、個人的にはサムネに管理人を持ってくるのがうまいなと思いました。 サムネが発しているようなそこはかとない不気味さが全編にわたって拡がっている少し不思議な作品でした。 ありがとうございます。
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ねこ探偵 最初の事件王道な短編推理物をメタと毒舌でピリッと仕上げた作品。児童書にあるような絵柄はとても懐かしく味わい深いものがあり、ねこ探偵もそういう意味ではド直球なキャラなのだが、横に付き添う助手がかなりのクセ者で、二人の掛け合いが作品のメリハリを気持ちよく際立たせていました。面白かったです。
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マーメイド物語其々のエンディングで趣があるのですが、特にエンド3は感動しました!少し疲れた心を癒してくれる人魚の館なのですね。 各童話のアレンジが上手いな~と思いました。 あと、キャラ絵がかわいいですーーー!!
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神様の助手女子高生の神と男子大学生の敏郎が行方不明事件を解決する為に怪異に巻き込まれる話。 テキストとサウンド中心のホラー演出がとても上手いです。特に中盤のSE演出が怖かった。 それでも主人公の語り口調のおかげで怖さが軽減される箇所などもあり、ちょいちょいSEを誤魔化しながら読み進めていきました。 どうしようもなく怖くなった時には右下に癒されましょう。かわいいね。 (以下、若干ネタバレ込) 出所も分からない自信に満ちている無知な神様に、時に慎んでほしくて時に救われて、だけど自ら怪異に巻き込まれながら生きていけることは彼女の人生においては最大の救済なのかなとも読了後には思いました。 誰かを巻き込むことしか出来なかった少女がいつか誰かを救えるようになる物語。 おまけの主人公の話で笑ったのに最後の最後でアッとなる置き土産を残していきよって。
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キミのことめっちゃ触りたい!サムネイルとタイトルに一本釣りされました!が、内容は釣りではなく、期待通りのものでした。 サンプル画像にもありますが、ヒロインのぽえ子のお触りゲームですね。 さらさらっと読んでいれば10分くらいで1周できると思います。 何気に、高級感が合って拡張高いウィンドウデザイン&背景画のマッチ具合もかなり良いと思います。
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お父さんのPCクエストわたしは父親のPCから父親の自作ゲームを発見した経験はさっぱりなく、 たぶん未来永劫ないと思うのですが、それなのにこの話には妙なリアリティを感じます。 本当に自分の父親のPCからゲームを見つけたかのようです。 作中作のエンドロールは心に来るものがありますね。
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モンスタービタミンデザインがとても好きです! 小気味良い演出でテンポよくお話が進みます。 クレジットロールでこの作品がティラノビルダーで作られていることがわかり、 個人的には、そこに驚きと感心を覚えました。
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キミのことめっちゃ触りたい!様々な文字が!ぽえ子が!おっぱいが!アニメーションする! 技術もすごけりゃ絵も可愛い。文句なしのおっぱいゲーだ!
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神様の助手おぞましい怪異がとてもよく描写されていました。 あまりにおぞましいのでちょっとプレイ止めようかと思ったほどです⋯汗 結局そこまで心臓を脅かすシーンはなく、無事読み終えることができました。 後半の覚醒シーンはやや唐突に感じ、若干ぽかんとしながら読んでいましたが、 文章やBGM・SEを用いたシーンの盛り上げ方自体が巧みであるため、 ぽかんとしつつも非常にアツい気分で読むことができました。 ああいう演出はとても好きです。 RPGのラストシーンなんかでああいう演出が使われるともうたまらないですね。
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ごはんを探す猫、茜さん。可愛い猫の絵と脱出ゲームのようなゲーム性がとても良かったです。
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ケモノロード「マヨイビト」として獣人達の世界に迷い込んでしまった主人公と彼等の話。 その世界で「マヨイビト」はそこまで珍しい物ではないようで、時に好意的に、時に邪険的に接されたりもしますが、あまり本格的に厳しい展開にはならないようなので安心して遊ぶことが出来ました。 エンディングによって多少差異はありますが1ルート自体は短めなので、全てのエンディングを見て約一時間という所でしょうか。 それぞれ攻略キャラによってタイトルの意味が変わってくるのが上手いなあと思いました。 ハピエンとしては自分はロウさんのルートが好きです、が、それはそれとしてニオ君の一途なさまも好きでした。
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向日葵に添えるアイリス四季の花とアイリスの物語。なんてことのない時間がただ流れていく中で、色んな心がゆっくりと動いていく切ない物語でした。
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題名のない童話ふらっと立ち寄った場所でそっと雨の音を聞きながら耳をそば立てる、呪うように美しく、残酷なように艶やかな題名のない童話。 物語が終わってもまだ少し不思議な世界に迷い込んでいるかのような空気がとても素敵な作品でした。
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鬼の涙可愛らしい鬼と人間達の物語。御伽噺のような語り口で、さくっと読める掌編。 最初は選択肢を見て「あれー?」となったが、無事二つのEDを読了。いささか残酷描写はとってつけたような感もあり、なくてもよかったんじゃないかという気もしたが、やはりないはないでもうひとつのEDの価値が変わってきてしまうのかな、とも。 すっきりとした読了感が心地よい作品でした。
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鬼の涙日本むかしばなしとかにありそうなとても優しくて切ないお話でした。 あの選択肢はちょっと躊躇しますね・・・。 でも、最期は幸せでほっとしました~~~