ティラノゲームフェス2020参加作品
10054 のレビュー-
クローネとはぐるまのしま黒のベースに載せられた、小さな線描の数々がずっと、いつ見ても気になってました。 プレイしてみると、飾らない、小気味よいことばが心地よくて、流れるメロディと小物たちが可愛くて。 どこを歩いても「シーン」とか「背景」とかじゃなくて、キャラクターたちも含めて1枚の絵になっている感じがあるのに、キャラクターが喋ってるのも違和感がなく。 その語りでも文字数は少ないのに、気持ちもストーリーも語り尽くされている。 もう、どう言葉を並べたら表せられるのか分かりませんが……素敵のいっぱい詰まったゲームでした。 ずっと時計塔を上っていたいような、時計屋で時計を眺めていたいような、そんな気持ちになりました。でも、物語を最後まで読めて、彼らの話を聞けて、良かったとも思います。 ありがとうございました。
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残り1分! 魔王城!魔王を倒した直後、城が崩壊してしまうというRPGあるあるな危機的状況で、 勇者一行はどういう選択をするか…!?というゲームです。 会話のテンポがよく、内容もクスッと笑うものがあったりで面白く、 大量の選択肢を色々と試してみたくなります。 リトライしやすい親切設計になっているのもGoodで、実際に全部試しちゃいました。 1つやってみたら、全部やってみたくなる魅力がありますね。 遊んでいくと登場人物の過去とかが明らかになったりして、 キャラクターとしても魅力を感じました。 このキャラ達の、道中の話とかも見てみたい…! @ネタバレ開始 選択肢の中では、聖剣が好きでした。 某RPGのしゃべる剣は頼もしいキャラクターだったのに、 こちらのは主人との絆もまるで感じられず、淡泊すぎてねえ…。 あと、ちゃんと爆発回避するパターンもあったのが良かったです。 何やっても爆死するのかな?と、思っていたところで意表を突かれました。 ギャグテイストなゲームとはいえ、生還してハッピーに終わるのもうれしいものですね。 生還後の「あとがき」のメニュー追加とかも、ワクワクさせてくれます。 @ネタバレ終了 テンポ良くてダレることなく、ワクワクさせてくれる要素も多くて、 コンパクトにまとまった良作だと思いました!
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大理乙女の素敵な日常のぞき見して暴走する乙女ちゃん。ヤバすぎる! いや待て、それを見て笑ってる私もヤバいのか? 破壊力のある作品、ありがとうございました(≧▽≦)
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ティアマトの星影完走まで約15時間〜16時間。12月中旬からプレイ開始して、ついにラストまで読み切ることができました。今日までノベコレのゲームを300作品ほどプレイしてきましたが、10時間を超えたのはこれが初めてです。シナリオだけでも膨大なボリュームになりますが、音楽・一部の背景・スチル・エンディング曲なども制作者様たちの手で丁寧に作られており、フリーゲームの枠を超えてしまうような、とんでもない熱量を持った作品でした。いやあ、本当にすごかったです。 物語は孤独を抱えている主人公・慧斗が、天体観測中に記憶喪失のヒロイン・眞都と出会ったことから始まります。全3部の構成になっており、個人的な感覚になりますが第1部が全体の50%ほど、第2部・第3部がそれぞれ25%ほどの分量になっています。 第1部は記憶喪失となっている眞都の謎を絡めつつ、登場人物たちの緩やかな日常が描かれています。個人的には例の食事シーンが一番好きです。慧斗が人間火力発電所と化した部分は笑ってしまいました(笑)。ただ、他の方も言及されていますが、自分も第1部の日常パートは「ちょっと長いかな」と感じてしまいました(長大な作品なので、やむを得ない部分ではありますが⋯⋯)。リアルタイムで読んでいる時はいろいろ不安になりましたが、それを一気に吹き飛ばしたのが第2部でした。ここからはネタバレとさせていただきますが、個人的には第2部があったからこそ、大きく心に残る作品に化けたと思っています。 @ネタバレ開始 第2部は今までとガラッと様相が変わり、宇宙を舞台にした内容になります。視点もヨナタンという一人の宇宙戦闘員に切り替わり、戦闘機に搭乗していた彼がとある惑星に不時着してしまい、そこでティアという不思議な少女に出会ってから第2部が始まります。 個人的には第2部がとにかく素晴らしくて、ずっと戦っているだけの人生を過ごしてきたヨナタンが、ティアとの交流を重ねていくうちにどんどん人間としての温かみを取り戻していく部分にとても感動しました。第2部は全編を通して綺麗で幻想的な背景が採用されており、美しい音楽と相まって、とても印象に残るパートとなりました。 そして第3部。ここからは眞都を主な視点としてクライマックスへと進んでいきます。第2部にとても心を動かされてしまった身なので、叙名さんと眞都が再会する場面が特にジーンときました。叙名さんが大判焼きを食べているだけで、「ぬおおっ・・・!」とした気持ちになりました。先に言ってしまいますが、『ティアマトの星影』で好きなキャラクターは叙名さんです。圧倒的に叙名さんです(笑)。 @ネタバレ終了 と、主にシナリオとキャラクターについて触れてきましたが、音楽も非常にクオリティの高い内容になっています。個人的にエンディング曲の『星の海』(完走後すぐにダウンロードしました)と、インストの『星影』が好きです。特に『星影』は、聞いているだけで優しい星空が頭に思い浮かんでくるような名インスト曲です(感想を書いている時は、ずっとこの曲を流し続けていました)。 と、長々と語ってしまいましたが、制作者様たちの凄まじい熱量を感じる壮大な作品でした。本当にお疲れ様でした。そして、素敵な作品をありがとうございました!
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箱の中のユメ売れない画家の主人公がある日、「絶対に開けてはいけない」と書かれた夢を叶える箱を拾ったことから始まる物語です。15分程度で読み終えることができました。 主人公の激しい葛藤に、胸がザクザクと刺されるような感覚になりながら最後まで読み切りました。創作分野で夢を持った人ならば、共感を抱く部分はたくさんあるだろうと思いました。いろいろ考えさせられるような素敵な作品でした。ありがとうございました!
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椿の主主人公の家に家事代行で派遣されてきた少女。先に道を踏み外したのがどちらかは明らかなのに。選択肢1つで視界ががらりと変わるのがおもしろいです。賢いヤンデレ強い。 真っ白な状態からここまで教育できる主人公にも闇を感じてしまいますね…
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メイドさんと繋がりたいデュフデュフしながら可愛い、いちごちゃんと 会話をしていき、無事全エンド制覇いたしました。 @ネタバレ開始 しょっぱかなから、金づるエンドに行ったときは 流石に冷静さを取り戻し、「お金使い過ぎだわ・・・」と 反省いたしました。これがリアルのメイドカフェじゃ なくてよかった・・・・。 @ネタバレ終了 面白い作品を有難うございました!!
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白き部屋にて君と飛ぶ明日いなくなる「彼女」の話。彼女と話していると楽しくてすっかりそのことを忘れてしまいます。 2周目に入ると展開の変化に驚きます。どのルートも彼女と誰かの優しくてちょっと寂しいお話で、5枚目のサムネイルの台詞が特に好きです。 何度巡っても彼女の迎える結末だけが変わらない。不思議な雰囲気の作品でした。
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そして僕らは世界を壊す「愛」を描いたとても素晴らしい作品でした! 感情の機微を描く物語やSF要素が好きな方にとてもおススメです! 文章もスチルも美しく、ひとつエンドを迎える毎に悶えました! セーブができないシステムも物語構成と完全にマッチしていて雰囲気が抜群! 落ち着いたピアノの調べに乗せて切々と語られる主人公の心情に感情移入し通しです。 彼の眼に映る世界の姿はそのまま、ある種一人よがりな心持ちを情緒豊かに伝えてくれます。 @ネタバレ開始 梓くんと隆之介くんの共依存関係が歪でハラハラするなあと思っていたら、 まさに作中でそのことに触れておられて、くぅ~と呻きました。 倫理の先生とてもいいことをおっしゃる。 梓くんがそれを認めたくない気持ちもとてもよくわかるし、 答えを求めて葛藤する彼の姿はとても美しかったです。 隆之介くんは、ある意味では自分が求められている姿に気づいていて、 だからこそのこれ以上成長したくないという発言なんでしょうね。 愛する人の愛情を失わないために、あるいは永遠に独占するために取る行動があまりにも痛切。 もうこれだけでも大満足でしたが、キササギさんが登場した時点でSFだったか!と気づきました。 1周目は選択肢がない点、何度でも繰り返す点が綺麗に落とし込まれていて感動しました。 もう先が気になりすぎてページを進める手が止まりませんでした。 「ふり」という描写が多かったことが後半で言及されていて、 本心すら覆い隠してしまう彼の生き方は共感できるなあと。 自分でも気づかないふとした行動にこそ本心が現れているのかも。 邑井さん、一途で健気で、でもちょっといたずらで大好きです。 フェルマーの最終定理のくだり最高かよと思いました。 それくらいのわがまま、許されますよね。 @ネタバレ終了 今、エンディング後の世界を想像しながら、言葉にできない余韻に包まれています。 とても素敵な作品をありがとうございました!
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SleepGetちょ、朝食!?違うか・・・ え、カーテンは、もうやったし・・・ スパルタコアラに指導頂いたおかげで 快眠出来そうです。有難うございました!
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ヤンデレバレンタイン 欠損少年編すごく綺麗な少年だなー、と読み進めている最中 タイトル画面に一度戻って確認。 手もあるし、足もあるのに、欠損・・・?ん? となっていたのですが、最後までしっかり読むと なるほど!!と、なりました。 面白かったです!
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さらば劇薬イラストが綺麗で本当に演劇しているような気分。 演出のヒントシステムも優しくて、とても分かりやすかったです。 間に挟まれているカットインもお洒落で、 素敵でした! @ネタバレ開始 え・・・これは現実なんだよね!?と思い、 ナイフを振るう手を止めると、あれ・・・ヤッチマッタ!? と思い、ナイフを振るってみると・・・あれ?演劇だったの!? エンドによって展開が変わるのも、面白かったです。 @ネタバレ終了 オディールさんならではの演出でした。 とても面白かったです!
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ちょびっとLOVEリサちゃんも可愛いけど、 私は断然、ちひろちゃん派!でした。 @ネタバレ開始 公園での告白だなんて、素敵! 主人公とちひろちゃんの告白をにやにやしながら 見守っていました。 @ネタバレ終了 丁度いい長さでとてもプレイしやすかったです! 素敵な作品を有難うございました!!
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お前のスパチャで世界を救えVtuberやスパチャのことを全然知らなくても十分に楽しめる作品でした! むしろ!そんな感じなんだ!と大変勉強になりました! 特に古き良きオタク文化っぽさや、オタクにとっての充実とは?といったところには満点の共感を持ってプレイできめちゃくちゃ面白かったです!間違いなしのクオリティも流石でした…! @ネタバレ開始 かたラーメンと友達になりたい!
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××世界演出やデザインがとても素敵でした。 特にロゴがガッシャーンってなるところがすごくツボです。 エンディング曲も魅力的です。歌詞にも重要な意味が隠されているような気がします。 一度プレイしてみて真相が謎だったのでもう一度プレイ。 隠し要素がないかと色々クリックしてみましたが収穫はありませんでした泣 しかし、自分なりに考察してみました。以下盛大にネタバレ注意! @ネタバレ開始 委員会に出た男の子が長期の休みになったということを宗は知らなかった。 咲那はその日宗が休みでいなかったと発言あり。 やばい病気で休みになったあいつ、しばらく休んでいたあいつ。 →委員会に出た男の子、あいつ=奥浜宗? 奥浜宗の心が生み出した存在の咲那とサナ。 サナより咲那の方が先に作り出されたと発言あり。 咲那は魔女ではないと発言あり。 咲那とサナは魔女ではなく、委員会の後に目撃された謎の生徒が魔女? 魔女によって精神が××世界へ→帰りたい気持ちから咲那が作り出される→咲那と過ごすのが楽しい→この世界にいたい、咲那と過ごしたいという気持ちからサナが作り出される 歌詞で同じ日を繰り返しているとあったし、実際に何度も目が覚めると学校にいて……というのを繰り返していた。 ××世界で同じ日を繰り返す間も、現実世界では時間が進んでいるため、奥浜宗は学校を休んでいる。 会話ができる状況ではないため、周囲から見るとやばい病気にかかっているように見える。 ××世界で奥浜宗は飛び降りる→宗の精神が死ぬ しばらく休んでいたあいつは死んでしまった、目を開けると何もなかった、××世界のロゴが崩壊することから→奥浜宗は死んでしまった? @ネタバレ終了 結局のところ、真相はわかりませんが考察するのがとても楽しかったです。 二度、三度とプレイして考察してほしい作品です。
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エルシェの少年あちこちの部屋の中を探索できたり、テーブルを調べたり、しかも物語の分岐もありすごく面白かったです! しかも、どの操作にも迷うことなく進められ完成度の高さも素晴らしかったです。 プレイヤーに行動させるゲームだと、操作のわかりやすさはすごく大事だし、実際の制作も難しそうなのにサラッと実現されておりすごいなぁと思いました! 全体に童話っぽさがありつつ、サイコホラー味も楽しめて最高でした!
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Mermaid princess ~人魚姫と2人の王子様~フォローさせて頂いてる方の感想を拝見して、気になっていた作品。 遊ばせて頂きました! @ネタバレ開始 少し読み始めると、私の知ってる人魚姫ではないことが分かりました。 前向きでかわいいアデルちゃん! 喋り方が面白くて、お供するです!のところは爆笑しました。 侍従さんが新婚なのもいい。 侍従さんとアデルちゃんのやり取りが大好きです。 兄弟が和解するシーンは感動でした。 王妃様に訴えるアデルちゃん、かっこ良かったな… 王子様の二人は一緒にいた方がいいって考え方も好きです( *´艸`) ウィルバート王子とエヴァン王子はどちらも魅力的でした。 ウィルバート王子の『ふられたらどうしようかと思ってた』のときの台詞と笑顔は素敵過ぎる…これぞ王子様でした。 エヴァン王子とアデルちゃんのやりとりはとても可愛くて、微笑ましかったです。ウニもタコもかわいいあだ名だよ… エヴァン王子への告白シーンが可愛くて好きです! 困った顔もかわいいよ、アデルちゃん… 立ち絵もスチルも綺麗で、エンディングは歌までついていて凄かったです! 世界観を大切にする言葉選びやエピソードは、より物語の世界に浸れて素敵だなと思いました( *´艸`) @ネタバレ終了 そこまで長編ではないのに、これだけ詰め込んで、分かりやすくて、面白くて…お話に説得力があって、感動しました。 面白かったです、素敵な作品をありがとうございます!
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名もない吐息まず目を引くのは本を読んでいるようなUIです。イラストも挿絵風の構図で表示されるので、電車の中で本を読んでいるプレイ感覚が味わえます。 スマフォで遊ぶならどうか縦持ちで。 イラストの見せ方やテキストのタイミングが計算されており、小説では無くノベルゲームという媒体を選んで表現されたよさに溢れた作品です。 テーマも自分にとって近い、というプレイヤーが多いものだったのではないでしょうか。 現代社会って息がしにくいよね……と少し落ち込むものの、それをひたすら美しく表現している、どこか近くて遠い世界のお話でした。
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ラヴ・シルエットシンドローム視えない愛しい人。 頼れるのは己の直感のみ。 Don’t think, feel...ブルース・リーかマスター・ヨーダの声が聞こえてきそう… しかし何度やっても卍解卍解ッ! オイラは死神代行か!! 最適解を選んでるはずなのに… と、紆余曲折を経てようやくハッピーエンドにたどり着きました。 その爽快感は格別!! やったー! 恋野さん、かわいい! …でもそれだけじゃないのが、いい(笑) 面白かったです!
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倒錯する愛とその行方タイトル画面からガチガチのホラーかと思ったら、違いました(笑) ギャグ成分大盛りで、ものすごい作品でした。素晴らしい作品をありがとうございました!