ティラノゲームフェス2021参加作品
8621 のレビュー-
ジゴクノガッコウ日本の地獄ってどんな罪にでも対応できるくらい数が多いんですよね…なんてことをぼんやり考えながらプレイし始めたら、主人公である愛華さんの生きる世界も地獄でした。 背景から見た文明や普段の生活の様子から「ここ本当に地獄かな?」と思いながらプレイしていたのですが、確かに地獄でした。 @ネタバレ開始 毎日虐められて、母親からは虐待を受けて10年…確かに現実は地獄でしかない。 天国と地獄の地獄を舞台にしているわけではなく、主人公が生きる環境こそが地獄ということでの地獄だったのですね。納得です。 救いのあるエンドと救いのないエンドの落差が激しく、これからプレイされる方には是非とも救われるエンドまで辿り着いてほしいなと思いました。 初回プレイでは愛美さんのお部屋に永久就職してしまったので、そのエンドだけは回避するぞと始めた2周目では雪さんエンド…と少しずつプレイして、なんとかトゥルーに辿り着けました。 愛美さんがどうなるのかなと思っていたので、トゥルーでは愛美さんもようやく地獄から抜け出せてよかったです。 愛華さんの現実はとても厳しいものですが(特に家の鬼…)、皆に支えられて少しずつ自分の人生を歩いていけたらと思いました。 @ネタバレ終了 地獄の中でもがき続ける愛華さんが少しずつ変わっていくところ、地獄から脱出しようと自分を奮い立たせているところが胸に響く物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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アイウエオブラザーコンプレックス(全年齢フリー版)アイウエオ村にカキクケコタウン(笑) 主人公の住んでいる世界にある都市名などが面白く、こういう遊び心は大好きです。 最初の出会いからして思わず顔文字連発のイキイキしたセリフたち、地の文がツッコミもこなす摩訶不思議、ついでに男だと確認して喜ぶホモと確認されて喜ぶホモという天晴な空間。まさに地獄の共演(笑) 全体通してBL度はかなり高めでしたが、シナリオがちょいちょい冷静にギャグの角度から攻めてきて、笑いました。 @ネタバレ開始 ケツ振りのプロとか文字の圧がすごすぎて、笑ってはいけないしフレイアさんは自分の中のベストを尽くしているだけなのに、これだけで笑わざるをえない…(すみません) バッドエンドルートだとフレイアさんが最後は嘔吐してしまうような大変な事態になってしまいましたが、ハッピーエンドだとお互い緩やかな交流を経ての男嫁さんにする・なれるエンドで良かったです! ハッピーエンド好きとしては、やっぱり一途で健気な子はハッピーエンドで終わってほしいので、これからの二人がますます幸せになりますように!と願いつつ。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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Struggles/Unities ~cutty sark~父親とメイドの三人で暮らしてきたアイリーンは夢の中で死神と名乗る存在に「あなたは死ぬ」と告げられて全力で抵抗。「魔法を信じなさい」と告げられるのだが……翌日、身の毛もよだつ怪奇現象に見舞われて―――から始まる、実は今までの人生すべてが「そうであれ」と仕組まれたものだったと序盤から衝撃、謎が謎を呼ぶ展開でした。 ユメさんが精神年齢が肉体年齢に伴っていないアイリーンさんをしっかり面倒を見るところが、とてもやさしいなぁとほっこりしました。 (やさしい顔だけではないですが…!) @ネタバレ開始 当初は敵として登場した花円さんが、味方になって一閃するところは胸がスカッとしました! 実は待っていました、その瞬間!(笑) ドレスに大剣とかもうこれは好きになるしかない要素が詰め込まれていて、絶対に仲間になってほしいと思っていたので、仲間になったときはガッツポーズでした。 ラトゥさんやナーティーさんたちともこれから賑やかに暮らす中で、この物語の中で少しずつ成長してきたアイリーンさんがもっともっと大人になっていくのかなと感じました。 最後の最後でLuIIさんというニューフェイスが登場し、皆の日常がまた一層賑やかになりそうで、楽しそうです。 @ネタバレ終了 戦争などを含めて国々の設定が大変細かくされており、世界観がどっしりしていて読みごたえがありました。 読み終わった後はほっこりと心があたたかくなるお話でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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YOUR MESSIA.月のある夜に出会った少女は「この町には(猟奇的な方面で大変明るい)殺人鬼がいるの」と口にする。 その不思議な出会いから、主人公の運命は少しずつ変わり…まるでパンドラの箱を開けるようなお話でした。 息を吸うように呪いを吐く人がいると思うのですが、今回はもう息する度に呪いが感じられるキャラが出てきてテンションが上がりました。 初登場時から「にゃんかすごい呪毒オーラをまとったキャラ出てきた!」となりました。 @ネタバレ開始 四葉さんのケントさんへの呪圧がすごすぎて、正にパンドラの箱を開けた気持ちでした。 四葉さんも父親の虐待の犠牲者であり、自分を粉々になるまで壊された人なのですが、彼女が虐待の連鎖を起こしてケントさん、明さん、また二人のご両親…と、すべてを自分のいる地獄に巻き込んだところが悲しくもあり、やりきれないところでした。 ケントさんも四葉さんも救いという魔法の言葉に見える呪縛に囚われていて、逆に救われないのが本作の醍醐味だなーと堪能させていただきました。 救ってあげなきゃ、救ってあげたい―――でも、自分の足元さえ覚束ない人が誰かを救えるのか? そもそも、誰かに誰かを救うだなんて、「救ってあげる」だなんて、そんな大それたことができるのか?と「救う」について色々考えました。 巣食われるについては「うん、本当に巣食われてる…もう残り滓もないくらい……」と神妙な気持ちになりました(合掌) 本編各章のタイトルの頭文字をとるとMESSIAになっていたのが面白かったです。 クリア後の隠しリンクから行けるそれぞれのショートストーリーも堪能させていただきました。 明くん、一撃で人間の頭をカチ割るのってね、相当難しいんだよと思っていたら……納得でした(笑) @ネタバレ終了 「救われる」という言葉に隠されたもう一つのメッセージに戦慄しつつ、壊れた世界の破片を最後の最後まで光にかざして見るような面白い作品でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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雨音と自動人形 結(むすび)盲目のアンドロイド「アヤ」と、人の記憶を一時的に消すことができる封じ屋「雪村」が、雨の降りしきる廃線となったバスの待合所で出会うところから物語が始まります。 もうあらすじからして強いです。惹きつけてくるキーワードのオンパレード。 と、始める前からすでに「この作品強いな」と感じていたのですが、ゲームを始めると物語への引きが想像以上に強くて一気に読み終わりました。 その引きに貢献しているオープニングムービーのクオリティは圧巻。以前に別のところでオープニングムービーだけは拝見していたのですが、それでも軽く衝撃を受けるほどでした。 そのほか、様々な場面で動画演出を効果的に使っており、視覚的にも訴えてくる作品の強さが素晴らしかったです。 奇麗なビジュアル、声優さんの演技など作品全体のクオリティも非常に高く、それらが全て噛み合って素晴らしい世界観を表現していました。 @ネタバレ開始 強い強いと言っていますが、一番強かったのはアヤのビンタでした。笑 あのシーン、本当に色々な意味で強かったです。おおっ!そうくるのか!といい意味で驚きました。 アヤが初めてタバコを口にしたシーンで、それを不思議に思わない雪村に違和感を覚えたのですが、このあたりのフックが程よく後半に効いてきました。初めてタバコを吸ったシーン、めっちゃ好きです。 日を追うごとに減っていく左上の特に説明のない数字から始まり、エンディングではアヤ表記が彩表記に変わっているなど、常に読み手を惹きつける作品でした。 そしてエンディングムービー。最高すぎました。ラスサビの入りで鳥肌が立ちました。 ここまで全体を通して纏め上げることは本当に大変だったと思います。素晴らしい作品をありがとうございました。 @ネタバレ終了
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がんばれ!ヤマトくん僕は10分ほどで読了できました。教育番組に登場しても何ら遜色ないようなクオリティで、素晴らしかったです! @ネタバレ開始 可愛らしい見た目の本作品ですが、クオリティは大変高かったです。どんな風にこの作品が作られたのかもとても気になります……! ストーリーも短いながら起伏に富んだ内容で、プレイ後の満足感は高かったです。 好きなキャラクターはネイルちゃんです。大きなリボンが特徴の彼女ですが、ひょっとしたら彼女の下にあった文庫本「魔女の宅急便」を読んで影響を受けたのかな、なんてことも想像しました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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椿堂ノ火途中何度もマウスから手を放して一時中断しつつプレイしました。私自身の経験してきた記憶がテキストと折り重なって、控えめに言って号泣してしまったためです……。 柘榴雨さんの、読ませるために洗練された文章がスッと内に入り込んできて非常にスムーズに世界観に入り込んでしまいました。 @ネタバレ開始 主人公が性自認を公表したときお面の意味に気づき頭を抱えました……。親と子、子と親。老いや病気がもたらす己や周囲への影響は多くの人が避けては通れないものですが、いつか自分が当事者の立場になった時、最期に悔いを残さない生き方・選択をどれほどの人ができるのでしょうか。 生きることは死ぬことだと誰かが言っていましたが、枕の下に子への思いを忍ばせていた父はどう死ぬことができたのか。子はこれからどう生きるのか。柘榴雨さんの作品は他作品もそうですが、クリア後に思考の隙間がたくさん残されているのが個人的にとても好きです。 @ネタバレ終了 BGMと背景の効果的な使い方、細やかでくどくない心情描写、秀逸な言葉選びもすごく好きです。 すてきな作品をありがとうございます。
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イヴが終わるまで綺麗で素敵な作品をありがとうございました。 @ネタバレ開始 シンギュラリティ的なお話はあたたかな気持ちと切ない気持ちで情緒がめちゃくちゃになります…… @ネタバレ終了
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【無料キャラガチャ】ダイエンガチャ今後来る推しガチャに備えガチャ禁しているところに大変ありがたい作品ですた…… ガチャ欲がだいぶ満たされました きっとまたお世話になると思います
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GrayWorld退屈な世界に温かい日が差し込んで、晴れ晴れとした気持ちになりました。 ちょっとした謎解きも含めて作品全体がよく考えられた作りになっていて、クリア後には思わず感嘆の声が出ました。とても印象に残っている作品です。 @ネタバレ開始 普段持ち歩いている?ものが少しずつ色を持っていて、合わさることでドアを開ける鍵になるのが素敵です。 色はともかく文字の方は…?と思いつつタイトル画面の変化を見て、各アイテムで強調されていた文字を見直したらあああー!!となりました笑。 やや経ってから色もあれを表していてちゃんと意味があったことに気づき、またゲーム説明文の制作期間を見て衝撃…!の多段ヒットでした。 @ネタバレ終了
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ロベリアの/嘘読み終えたとき、静かに涙していました。 @ネタバレ開始 決して相いれない二人が出会い、縁を深め、終わりを迎える。魔女の業と魔女狩りの妄執にも似た想い、人が人として生きるとき避けては通れない感情のせめぎあい。誰でも当たり前に思うこと。その結末。 とても儚く力強い、愛の物語だと感じました。 (魔女が彼に触れたとき赤くなっていた描写、一瞬ですが癒されました…) @ネタバレ終了 すてきな作品をありがとうございます。
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夕暮れ推理俱楽部短編の推理系ノベルが2話遊べる作品です。事件の概要が語られた後は、その物語の中に入り込んで推理を楽しめます。日常にある悪意を描いたシナリオは、微妙に後味悪くて良いですねぇ……。 犯人当て、2話ともばっちり正解できました! バッドエンドも見た方が楽しめるとのことなのでまた周回してみたいと思います。 面白い作品をありがとうございました。
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電気をください!プレイさせて頂きました! しさくきさんの為に頑張るデンキちゃん可愛かったです♪ 意地悪に、わかってはいても、色々しさくさんに辛い思いをさせてしまいました(>_<) ごめんなさい(/ω\) しかし、無事にENDも見ることができたので、許して下さい(;'∀') 楽しい時間をありがとうございました。
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みまわりやさしい色合いに包まれたかわいい4人の生徒。それぞれの秘密や悩みごとが切実で、事情を聞きながら終始ドギマギしてしまいました。落ちついて対応しようと努める先生えらい先生すごい。 転堂くん、いろいろな想いがある中で大切な人には無理強いしないようにしているのが健気です。何らの形で報われてほしい… 先生とのやりとりを通じて心配すぎる4人に良い変化が訪れますように…!
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シロノキロクーアイカと夏の7日間ー不老不死...。 たくさんの人が望んでいる事を題材にしたこちらの作品。 それが良い事なのか悪い事なのかは、誰にもわからないですね。 @ネタバレ開始 不老不死が当たり前になってしまうと、生きてる喜びや生きてる事への感謝が薄らいでいってしまう。 確かに共感します。 そこを、アイカちゃんのたくさんのENDで実感できました! 個人的に、アイカちゃんがおばあちゃんになって、子供たちに昔話をするENDが私は好きです♪ @ネタバレ終了 アイカちゃんやノワ君がとても可愛らしかったです! そして、自分に与えられた命を大切にしようかと、思わせてくれた作品でした。 素敵な作品をありがとうございました。
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魔女と斥候魔女さんの戸惑う様子が…悔しがる斥候さんが…めちゃくちゃ可愛かったです。 素直に可愛さが限界突破したので斥候END推しです。もうただただ第三王子が羨ましい…! 2人とも間違いなく強キャラなのに、王子の前では押され気味だったり甘やかされていたり。 嬉しそうにしているのを見るとこちらもニコニコしてしまいます…!
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陰の盗人またまた難儀な癖を抱えた女の子が…!内気なんだけど妙なところで謎の行動力を発揮する女子高生強い。 エンド③は勢いつけ過ぎてて笑っちゃいました。やりすぎ…!手先が器用で時々思い切りがよすぎるハライシさん、とても可愛かったです。 プレイヤー視点では教室前でおろおろしている彼女を背後から見守っている感じで、思わず盗視のお手伝いをかってでたくなります笑 最後はちょっと仲良くなれたみたいでよかったです…!
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春生の花バーテンダーさんの対応が神ってると思いつつ、スズランを読み終えました! 最後はそう。そうなのか…と…
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エソラノコトものすごく綺麗な画面でじわじわ見てしまった。美しい時間を過ごしたような気がしました。
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ORDERあらゆる国家の行く末が考えられてますね。 実際の国を想起させるので思わずニヤリとしてしまいました。 どのエンドも正解というわけではないと考えています。どれも正しくてどれも間違っている。 当初の方針である【ギャングを殲滅する】という目的からブレブレになるとそれはまあ間違いでENDですらないんですが。そこもまた上手だなと思います。 大統領くんの想像する犬猫がかなり怪しくて面白かったです。