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浦田一香のレビューコレクション

  • REACT
    REACT
    全てのルートとREACT編(いわゆるおまけシナリオ)を読み終えました。 妖怪退治のお話を主軸にした、バトル伝奇ものです。 ヒロイン達は全員可愛らしく、共通ルートでも それぞれ描写が多いので、自然な流れで個別ルートへ入っていけます。 また、敵達にも描写量の差はあれど、バックボーンがあるので 魅力的なキャラクター達でした。 一番好きなキャラクターは葵紅です。 シナリオ自体も面白かったです。 システム面では、好感度が上がるとお知らせしてくれるので 攻略しやすいです。 また、二週目は共通ルートを飛ばすことも可能です。 ただ、ティラノのバージョンが古いこともあってか バックログがなくコンフィグもないため スキップ中に未読で止まれませんし、 文章の表示速度も変えられませんし、読み返しも出来ません。 戦闘はこのページのゲームの画像説明にあるとおり 暗記してクリックしていく感じです。 二週目以降戦闘をスキップすることも可能です。 グラフィックに関して。 スチルは豊富で、ここぞという場面で出てくるので 良かったです。 また、キャラクターのデザイン(特に服)が良かったと思います。 総じてクオリティの高い作品だと思いました。

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  • 椿堂ノ火
    椿堂ノ火
    親の心子知らずという言葉があります。 そして毒親、親ガチャという言葉が流行っていますね。 親子というのは子供にとって、 産まれて初めてできる人間関係です。 子供は親を選べません。 ですが、親は子供を作るか作らないかという選択が出来ます。 @ネタバレ開始 身も心も男性だと思って育てていた子供が トランスジェンダーで、性的指向も男性に向いている。 そうわかったとき、父親はどんな気持ちだったのでしょうか。 時代の違いもあり、簡単には受け入れられなかったでしょう。 ですが、「帰ってこい」と連絡しずっと待っていた。 最期まで子供を愛していた。 この父親は自分で選んで生み出した命に対して、 真摯に責任を持っていたのだと思いました。 毒親、親ガチャという言葉が流行るこの時代。 直接会わなくても、スマホなどで意思の疎通ができるからこそ 直接会って対話し、後悔のない親子関係を築くことが大切だと思いました。 @ネタバレ終了 文章が綺麗で、BGMの使い方も良かったです。 素敵な作品でした。

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  • 凪ノ恋
    凪ノ恋
    とても感情が揺さぶられました。 最初はスイリン編から読みました。 (特にこだわりのない人の多くは、左側に位置してる  という理由でスイリン編から読むと思います) 和風な世界観の作品は好きなので、これは面白そうだ と期待しつつ、読み進めました。 スイリン編もサハナ編も冒頭で ヒロインと仲睦まじい様子が少し描写されます。 そのことから、「これから仲良くなっていくんだろうなあ」 と期待できました。 @ネタバレ開始 最初に「感情が揺さぶられました」と書きましたが、 久しぶりにノベルゲームで泣きそうになりました。 気高く美しいサハナ、優しく暖かいスイリン。 同じ人を好きになったばかりに、一人しか寄り添えない ということになってしまいました。 人を好きになる、愛する気持ちは、こんなにも素晴らしい。 そう思わせてくれると同時に、だからこそ 最愛の人との別れはこんなにも悲しい。 そんな思いも湧いてきました。 主人公であるマサヒデ カイ そしてサハナ スイリン 登場人物たちの心の機微は巧みに、そして深く描かれていました。 キャラクターではなく、生きている人間として描かれていました。 エンディングは二つあるわけですが、 スイリン編の方が印象に残りました。 ラストのサハナが倒れているスチルで、彼岸花の髪飾りが 外れているのを見て、形容しがたい感情が湧いてきました。 ここまでするんだ、と思いました。 あの後、サハナは髪飾りをどうしたのだろう? と思いました。 @ネタバレ終了 声優の皆様の演技、グラフィック、シナリオなど 本当に全てが高いクオリティでした。 制作お疲れ様でした。 Nutrientsさんの今後にも期待しています!

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  • 暗がりビオトープ
    暗がりビオトープ
    ゲームセンターを舞台にした、ユーキの成長物語でした。 まず、グラフィックのセンスが高いと思いました。 立ち絵はシルエットなのですが、色分けとかはされてませんが 個性が際立ってるので、誰が誰だかわからない、ということは ありませんでした。 また、背景はピンクとか青とか独特な色使いなのですが、 作品に合っているように感じました。 次にTIPS機能。 ゲーセンついて詳しく解説してあり、かなり調べてある というのが伝わってきました。 知らないことが多々あり、勉強になりました。 そして、シナリオですが @ネタバレ開始 ユーキが女の子、というのは全然分りませんでした。 担任の先生も、言葉や言い方はアレですけど、 心配してるのかな、という気がしました。 ユーキの一人称や言葉遣いが、男っぽいのは 親が喜ぶのを見たいから、というのが なんとも言えない気持ちになりました。 ユーキが親に期待しないと決めているのに 親を求める子供らしさも持っているのが ゲーセンの人たちには伝わっていたのかな、と思いました。 キャラクターは、皆個性的でした。 時代が90年代なのですが、90年代には こういう人たちが生きていたんだろうなあ、と思えました。 特に印象的だったのは、サクラバさんです。 ユーキを諭しながら、自分自身も諭している。 年の離れた二人ですが、影響を与え合い お互いの道を歩んでいく関係が好きです。 ユーキに対して、直接的な答えを与えるのではなく 自分で気付かせるというやり方は、 親でも教師でもない人間の、子供への関わり方として 良いものだったのではないかと思います。 @ネタバレ終了 とても面白かったです!

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  • はこにわのみこ
    はこにわのみこ
    可愛らしい動きやイラストなど、とても和む作品でした。 また、画面全体から作品の世界観を作り上げていて すごいと思いました。 @ネタバレ開始 和むと書いたことと矛盾しますが、 おまけ要素で詳しく判明する アニーを取り巻く思想や環境などは、少し怖いものがありました。 ですが、この二人ならきっと幸せな未来を 描けると思いました。 @ネタバレ終了 総じて、とてもクオリティの高い作品でした。

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  • エソラノコト
    エソラノコト
    タイトル画面からゲームが始まって すぐに作者さんのセンスの高さが伝わってきました。 UIなどを含むゲーム画面全体の作り、そして青を基調とした 色合いなど、このお話にとても合っているように感じました。 @ネタバレ開始 シナリオは幽霊になった女の子と再会する、というお話です。 二人のやりとりは、とても落ち着いているように感じました。 幽霊との会話という、特殊なものでありながら 生きている人間同士の、現実の会話のように思えました。 また、最後に流れる曲は、歌詞のついた歌ではありませんが 歌のインストバージョンっぽいので、 二人の物語が歌詞として浮か上がってくるようでした。 @ネタバレ終了

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  • 暗がりに咲く花
    暗がりに咲く花
    この作品は恋愛を呪いと評しています。 確かに、恋愛はのめりこみすぎると 他のことがおろそかになったり、 盲目的になったりします。 しかし、主人公は終盤で思考や考え方が 良い方向に向かっていたように私は思います。 @ネタバレ開始 結ばれたのかどうかは描かれません。 どのような結果であれ、恋い焦がれた日々は 良い思い出になったのではないでしょうか。 @ネタバレ終了 文章とイラスト、共に綺麗でした。

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  • ラムネ瓶入り夏休み
    ラムネ瓶入り夏休み
    一夏の素敵な思い出でした。 まず、グラフィックが他では見られないような アナログ風(?)で、美麗でした。 作品の雰囲気に合っていると思います。 背景も良かったです。 次にキャラクターについて書きます。 まず、じいちゃんは私の目にはとても格好良く、そして温かい 人物として映りました。 容姿が渋くてまるで文豪のようだと思いました。 そして、主人公を優しく包み込んでくれるような 数々の言動に、年長者ならではの良さを感じました。 @ネタバレ開始 次にヒロインの京香。 最初こそツンツンしてますが、次第に仲良くなっていく様子が 微笑ましかったですね。 来年も会えるかどうかはわかりません。 不明確な約束を作品タイトルと絡め、泡に例えていたのは 上手だと思いました。 再会できるといいですね。 ここぞという場面でスチルが来たのが良かったです。 @ネタバレ終了 全体を通して、ノスタルジーな雰囲気に溢れています。 夏の田舎を思い出したい方や、田舎に憧れがある方は ぜひプレイしてみてください。

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  • 君を殺す日
    君を殺す日
    自分の罪に苦しむ少女と、優しい悪魔のお話です。 芽乃も悪魔も選べなかった生まれで苦しみ、 生き方でも苦しんでいます。 そんな二人だからこそ共感し、選択肢「旅行」では このエンディングを迎えたのだと思いました。 非常に完成の高い短編作品だと思います。 良かったです!

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  • この愛は誰のもの?
    この愛は誰のもの?
    バレンタインデーに差出人不明のチョコをもらった主人公が 誰からのチョコなのかを考えるお話です。 最初こそ軽めのノリで始まりますが、 終わってみればちょっとミステリーを含む、甘酸っぱい青春物語でした。 登場人物にはみんな幸せになって欲しいですね。 30分程度で読めますが、満足感は大きく 読後感も爽やかでした。 キャラクターのイラストはなく、シルエットですが 色分けされていたのでわかりやすかったです。

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