九州壇氏のレビューコレクション
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螺旋卵形線チェルアルコ僕は8時間ほどで全エンドを見ることが出来ました。ストーリーはもちろん、「これを1人の人間が作った」という事実にも感動してしまうような、素晴らしい作品でした。特に、徐々に真実が明らかになっていく構成は圧巻で、時間を忘れてプレイさせて頂きました。 @ネタバレ開始 僕が本作品で1番素晴らしいと思ったのは、シナリオの構成です。エンドを回収するごとに少しずつ真実が明らかになっていく構造になっており、どんどん先を読み進めたいという気持ちにさせられました。プレイ中は「あのシーンってそういうことだったのか!」と気付く快感を何度味わったか分かりません。 個人的には、カラナールエンドで明らかになる事実に1番驚きました。まったく予想外だったのですが、最初からもう一度読み返すとちゃんと伏線があったことにもびっくりしました。「記憶はあるけれど、いまいち感情が伴っていない」こともそうですし、「鞄の中身が女の子っぽくない」というやり取りすら伏線だったとは……! 本作品は、再読がこうして楽しめたところも大きな特徴だと思います。「あー、今この人はこんなこと考えているんだ。だからこんな言い方をするのか」と気が付くことが多々ありました。 各シナリオの内容も素晴らしく、読み終えると主要キャラクター全員に愛着がわくものになっていたと思います。なお、フェルシニーへの印象は大きく変化するので、自分でも大分戸惑いました(笑) それでも終わってみると、「フェルにもやっぱり救われてほしい」と思いましたね……。 また、モナカが主人公であることも、本作品の大きな魅力だと思います。過酷な運命の中にあっても。分からないことがあっても。その中で正しいと思うことを選び、一生懸命に進んでいく。そんな彼女が主人公だからこそ、この物語を冒険するのがこんなにも楽しかったのだと思います。 なお、いくつかの謎は抽象的な説明に留められており、様々な考察も可能なものになっていたように感じます。読者同士であれこれ考察するのも楽しいんじゃないかな、なんて思いました。なお、自分が気になったのは……。 ・ロクスルートで最後に出てきた子は誰だったのか?(ひょっとして他作品で説明されるのかも?) ・モナカ、フェルの妹、スリヴァ、青の巫女の関係性は、結局どういうものだったのか?(フェルの妹の魂がスリヴァに宿り、その後青の巫女になったということ?) ・クリスには何が起こっていたのか?(そばにいたクリスに知らないことが結構あったのはなぜか。一部の記憶は分け与えられなかった? ひょっとして、知らないふりをしている時もあった?) ・クリスは最後どうなったのか?(存在の成り立ちを過去に遡って否定するということは、やっぱり……?) 等々……。物語の世界にかなりひきこまれていたこともあって、しばらくこうした謎のことばかり考えていました(笑) ただ、自分の理解力が足りず読み取れなかったところもあると感じるので、また時間をおいて読んでみたいと思います。 ここからは、エンドごとの感想を少し書かせて頂こうと思います。 フェルシニーエンド 初回でこのエンドにたどり着きました。フェルシニーに対する印象は、プレイ中に大きく変化しました。正直、僕は彼のことをなかなか好きになれずにいました。が、別のエンドでフェルシニーの過去を見てしまうと、彼にも共感せずにはいられませんでした。彼の多面性をきちんと描いているところは、本作品の素晴らしい点の1つだと思います。 僕は特にED3が好きです。 ルーシャエンド 最初に「彼のエンドをぜひ見たい!」と思ったのですが、結局2番目に見ることになりました。初回プレイ時のルーシャは残念ながら……だったので、初めてルーシャエンドを見られた時は感動しました。ルーシャがモナカに向けていう愛の言葉、普段なら「ちょっと真っすぐすぎるぜ……!」なんて感じそうなんですけど。ルーシャが言うと格好良いんですよね。 ED4はおさまりの良いエンドだと思いますが、僕は特にED5が好きです。 カラナールエンド 図らずとも4番目にプレイしたのですが……。4番目に読むことが出来て本当に良かったです。本作品の大きな謎の1つに触れるルートであり、特に読むのが面白かったです。ロクスルートで示された「あの人物の不在」の答えが提示された時は、本当に驚きました。 それにしても、カラナールは一途すぎて泣けますね……! モナカのことをどんな思いで見守っていたかと思うと、今でもちょっとくるものがあります。彼は特に幸せになってほしい1人です。 ロクスルート 3番目にクリアしました。個人的にロクスが1番好きなキャラであることもあって、大変面白かったです。ロクスがそばにいる時の安心感は異常ですね(笑) 能力的に頼りになるのはもちろんですが、その人間性に惚れました。「俺の運命」という呼び方、ロクスほどに似合う男はいないだろうと思います(笑) ビジュアルについては、魔法使いのロクスも、魔法使いでなくなったロクス(と呼ぶのは間違いかもしれませんが)もどちらも格好良いです。 なお、このルートで明らかになるフェルニシーの過去も印象に残りました。 クリスルート このルートにたどり着く頃には自分のテンションもかなり上がっていたのですが、こちらの期待にこたえてくれるエンドだったと感じます。「繰り返してきたからこそ、こうしてクリスと対峙できたのだ」という点が、めちゃくちゃアツいです……! また、これまでつかみどころのなかったクリスが感情を爆発させる様子は、かなり迫力がありました。 END12でクリスはどうなってしまったのか。またモナカ達と出会えることはあるのか……。本ルートは気になることも多すぎて、クリアしたその日はよく眠れませんでした(笑) 加えて、本ルート中のロクスの台詞が素晴らしかったです。 「全ての命は、幸せになるために生まれて来るのだ」 「そしてどうか信じて欲しい。 ……それでも世界は、愛に満ちて美しいのだと」 この2つは、この作品をここまで読んできた我々に向けられているようにも感じられて、少しウルっときてしまいました。 ストーリーのことばかり述べてしまいましたが、美術面、演出面ももちろん素晴らしかったと思います。特に、色鮮やかで神秘的な雰囲気もあるイラストはどれも強く印象に残りました。 @ネタバレ終了 総じて、作りこまれた世界観とシナリオの構造が圧巻の素晴らしい作品だと思いました。この作品に出会えて本当に良かったです。ありがとうございました!
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泣けない兎 短編集「泣けない兎」、「泣けない兎2」に引き続いてプレイさせて頂きました。僕は1時間20分ほどで5つのエピソードを読むことが出来ました。本作品を読んでいたからこそ楽しめたところもありますが、「泣けない兎」シリーズの導入編として読むのも全然問題ないと思いました。 @ネタバレ開始 「泣けない兎」、「泣けない兎2」をプレイ済みだった僕は、本作品の概要を読んで「結構重たいお話なんだろうな」と想像していました。事実、壮絶な過去が描かれるところもあったのですが……。本作品はそれだけにとどまらず、「その傷とどう向き合うのか」についても描かれており、短編作品としての完成度が高かったと感じます。 この作品では、神様や精霊たちが沢山のものを失ったことが描かれます。それは身体の一部だったり、大切な仲間だったりするわけですが……。加えて、「それまで信じていたものがなくなった喪失感」を作品のいたるところで感じました。彼らの失ったものは大きく、今後も心の傷がなくなることはないだろうと思います。それでも、その傷と共に生きていこうとする彼らの強さを感じました。 個人的には、「空言家族」が1番好きです。この作品で、セージ兄貴のことが一気に好きになりました。物語としての完成度が高く、シオンとの「兄弟」の伏線が最後にいきてくるところでは感動しました。また、ほど良くコミカルなところも良かったです。特に、イリスの前で兄貴がニッと笑うシーン。めちゃくちゃ笑いました。 コミカルなシーンと言えば、「ハナミズキ」でイリスが花を投げつけるシーンも良かったです。その設定上、イリスの内面に触れる機会はこれまで少なかったのですが、本作品のおかげでイリスに対しても親近感がわきました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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みちのく怪奇譚 3話僕は30分ほどで読むことが出来ました。気軽にプレイできる伝奇もので、小難しい設定は全然ありませんでした。あまり伝奇ものに馴染みのない方でも問題なく楽しめる作品だと思います。 @ネタバレ開始 とても楽しく読める物語でした。 本作品には、なんだかほっとしてくる雰囲気があったと感じます。キャラクターは良い奴ばかりで、読むのがしんどくなるところはほとんどなかったです。また、主人公たちの学生らしい言動を見ていると、自分が大学生だった頃のことを思い出しました。「子供の遊び」を、あえて本気でやりたくなったりしますよねぇ……(笑) 伝奇ものとしての読み応えもありました。当初僕は「蛇」が悪さをするものとばかり思っていたので、「彼」にはとにかく謝りたいですね(笑) 過去の友情が今なお生きているのは、格好良すぎると思います……! 個人的には、この手のお話を「30分でお手軽に読める作品」にまとめ上げているのが素晴らしいと思いました。伝奇ものって、どうしても語るべきものが多くなってしまうし、制作側としては沢山語りたくなっちゃうジャンルだと思います。また、専門用語をどこまで使うのか、なんて細かいところの案配もなかなか難しいと感じます。その点、本作品は「キャラクターが親しみやすい」、「必要以上に難しいことを語りすぎない」といった特徴のおかげか、ストレスなく読むことが出来ました。キャラクター紹介を作中に入れたことも含め、細かいところまで読み手への配慮が行き届いた作品だと思いました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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さよならチョコミント僕は5分ほどで読了できました。文章が大変美しい作品で、読んでいるだけで青草の匂いやチョコミントの味が感じられるようでした。ノスタルジックなBGMも魅力的で、物語の雰囲気によく合っていたと思います(「露草」という曲なのですね。素晴らしい……!)。 ストーリーについては様々な考察ができるものになっています。僕も自分なりに色々と想像してみました。 @ネタバレ開始 途中で発生するイベントへの反応が主人公とチコで大きく異なるところをみると、現在2人が置かれている境遇も全然違うのでは、と思いました(チコの方がより厳しい世界に身を置いているように感じます)。また、チコに触れる時の2人の様子を見ていると、「昔のチコには、『装甲の接ぎ目やリベットのわずかな凸凹』なんかなかったのでは?」という気もしました。 「過去の2人はもっと距離が近くて、よく遊ぶ仲だったんじゃないか」 「最期が迫る中、『また昔みたいに遊んでみたい』とどちらかが提案したのではないか」 なんてことを想像しました。 最後のチコの様子を見ても、この2人はもう2度と生きて会えないのだろうという気がします。だとすると、とても切ないお話ですね……。 @ネタバレ終了 ノスタルジックな雰囲気を味わえる素敵な作品でした。ありがとうございました。
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私の執事ジェラルド僕は30分ほどで3つのエンドを見ることが出来ました。どのエンドにもそれぞれの良さがある、味わい深い作品でした。 @ネタバレ開始 僕が本作品で特に良かったと思うのは、「1番良いエンドはどれか」を作品側がはっきり提示していない点です。どのエンドも「得たものがあれば、捨てたものもある」ことが示され、少し切ない思いになるのは同様でした。単純ではない問題に対してあえて「正解」を決めず、読者ひとりひとりに委ねる。そのスタイルが素晴らしかったと思います。 かくいう僕の1番好きなエンドは、END2です。もちろん、彼らが置いてきたものを思うと心苦しいのですが……。それでも、想いあう2人には結ばれてほしいという思いが強かったです。 とはいえ、ここらへんは読者の好みで全然変わってくるだろうと思います。ぶっちゃけ、どのエンドもとても良かったです……! キャラクターも魅力的でした。特にジェラルドは「漢」ですね……! 前半は、「なんて口が悪いやつだ!」なんて思っていたんですけど(笑) ナタリア次第で、潔く身を引く男になれるし、大規模な策略を実行することもできる。そこに、彼のナタリアへの想いの強さを見たように思います。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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泣けない兎2「泣けない兎」の続編。僕は1時間半ほどで全てのエンドを見ることが出来ました。前作「泣けない兎」もキャラクターの個性が光る素敵な作品でしたが、今回は更にテーマを深めた内容になっていると感じました。エンドによっては壮絶な展開になりますが、それだけにTrue Endで救われる思いがしました。 @ネタバレ開始 本作品は「白夜に何があったのか。今、何を考えているのか」に迫っていく物語です。僕は前作「泣けない兎」クリア直後に本作品をプレイし始めたのですが、いきなり迎えたバッドエンドに心をえぐられました。「笛、あんなに頑張ったのに……!」と思うのと同時に、「白夜はどんな思いでいるんだろう? 過去に何があったんだろう?」と気になって仕方がなかったです。 本作品の素晴らしい点として、バッドエンドが「単なる間違い」になっていないことも挙げられると思います。特定のエンドでしか見えないものが多々あるので、全てのエンドを回収したいという気持ちになります。その中では白夜の壮絶な過去も語られるため、読むのがつらくなることもありました(笑) が、本作品にはそれを上回る魅力もあるため、結局休憩することなく一気に読ませて頂きました。 物語の内容ですが……。白夜の過去を知って何度も心を乱されました。白夜の様子を見ていると、傷つけられていたのは体ばかりではなかったことがひしひしと伝わってきます。プレイ中は彼の言動に「どうして!?」と思ってしまうこともありましたが、全てのエンドを読み終わった後は「あのような考え方をしなければ、笛と出会うまで心を保って生き残ることもできなかったのだろう」と思いました。True endに至るための選択肢(笛の言動)は少し難しくもありましたが、本当の意味で白夜の思いに寄り添ったものだったと感じ、納得感がありました。見ないようにするしかなかった思いと今後どう向き合っていくのか……。今後の展開がとても気になります。 キャラクターは今回もみな魅力的でした(ただし両親は除く)。笛と白夜に対しては「とにかく幸せになってほしい……!」という思いでいっぱいです。神様や精霊たちは前作ほど出番が多くありませんでしたが、みな少ない登場の中でも「らしさ」を見せてくれて良かったです。そして、シーラ様は今回も素晴らしかったです……! 叶うことならシーラ様にお仕えした以下略 @ネタバレ終了 総じて、作者様の熱量を至るところで感じる素敵な作品でした。今後のお話もとても楽しみです。ありがとうございました!
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泣けない兎僕は2時間ほどで読了することが出来ました。沢山のキャラクターが出てくるのですが、その1人1人が深く印象に残る、素敵な物語でした。 @ネタバレ開始 本作品の大きな魅力のひとつに、生き生きとしたキャラクター達の存在があげられると思います。神様や精霊はどんどん出てきますが、みな個性的で強く印象に残りました。その中でも特に、シーラ様は美しくて素敵でした……! 自分がドМなのもあって、例の選択肢では迷わずまずあちらを選びました(笑) 最終的には願いをかなえてくれるところも含めて、とても魅力的だったと思います。 主人公である笛も良いキャラクターでした。精霊たちが笛に協力的だったのには、様々な要因が絡んでいると思います。長年の準備期間があったからこそ、彼らを説得できた。笛は運が良かった。それはそうだと思います。しかし一方で、笛のまっすぐな思いがなければ精霊たちもきっと協力してくれなかっただろうとも思います。笛の願いが叶うTrue Endでは、心が温かいもので満たされました。「泣けない兎2」ではどのような物語が読めるのかとても楽しみです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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三秒前の恋人僕は5分ほどで読了できました。物語はもちろん、「ティラノでこんなことができるのか!?」という感動もあって、大変印象深い作品となりました。演出に自分自身も関わることが出来るのも、また素晴らしいと思いました。 @ネタバレ開始 ストーリーについては、読み手によって様々な解釈ができると思います(それが本作品の魅力の1つだと思います)。 個人的には、最後も完全に記憶を取り戻したわけではないのかな、と思いました。男性のあの時と変わらない穏やかな微笑みが、僕には悲しいものにも見えました。 しかし一方で、全く同じ金魚や指輪を選んだことは、単なる偶然にしては出来過ぎている気もします。あの時の記憶は、男性の心のどこかにちゃんと眠っている。そう信じたいなと思いました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
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メモリ - 学校の怪談 -僕は1時間ほどで読むことが出来ました。軽妙な文章のおかげでするすると読むことができましたが、一方で、その内容は濃かったと感じます。様々な思惑が交差するお話で、かなり読みごたえがありました。もっと味わいたいと思った僕は、本編を2度読ませて頂きました。「この行動にはそんな意味があったのか……!」と気が付くところも多々あって、2度目も楽しく読むことが出来ました。 @ネタバレ開始 本作品はミステリーとして大変良くできていたと思います。提示される謎はなかなか興味深いものでした。「どうやって?」という方法も気になりましたが、それ以上に「何のために?」という目的が気になって、自分なりに色々と考えずにはいられませんでした。結局、僕は真実にほとんど近づけませんでした(笑) 途中まで色々と疑ってしまっていたミナミさんには謝罪しなければなりません(ヒントはきちんとあったので、鋭い方ならちゃんと推察できるだろうと思います)。 黒幕の正体を知った時は本当に驚きました。終盤の山田さんのあの行動も全く予想外で、あのあたりは何度か鳥肌がたちました。後日談のオチもバッチリ決まっていて、大変面白かったです。 しかし、先生の洞察力、判断力は本当に素晴らしいですね……! 冒頭のミチヲ先生とのやり取りから只者でないと思っていましたが、いやはやすごい。先生の推理力には最初から最後まで感嘆するばかりでした。自分は2度目のプレイもしたのですが、これがまた楽しかったです。例えば、百合子を誘導するようなある人物の台詞。初回プレイでは全然気に留めなかったんですが、なるほどそういうことだったんですね……! 再読することで、改めて先生の鋭さを感じました。 洗練された文章も本作品の大きな魅力のひとつだと思います。語彙の豊富さや読みやすさ、テンポの良さは大変勉強になりました。また、それに加えて素晴らしいと思ったのは、文章を読むだけで百合子がどんな人物なのかちゃんと伝わってくる点です。ユーモアもまじえた彼女の語りは、読んでいてとても好感が持てました。彼女と先生が今後どんな物語を紡いでいくのか、とても楽しみです。 @ネタバレ終了 総じて、最初から最後まで楽しく読める素敵な作品でした。ありがとうございました!
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Crescendo Moon僕は20分ほどで最後まで読了できました。とても良い雰囲気の作品で、プレイ後は心が温かくなりました。 @ネタバレ開始 本作品はその舞台設定が素晴らしかったと思います。夜の海というひっそりとした場所が舞台であることが個人的に良いなと思いましたし、そこに現れた女の子との等身大の交流も良かったです。お互い、普段の様子は知らない点も好きなポイントです。「2人とも、昼間はまた少し違う顔で過ごしているのかもなあ」なんて思いました。 2人で過ごした時間はわずかですが、その思い出はそれぞれの胸にずっと残り続けるんじゃないかな、とも思いました。 女の子の立ち絵も柔らかな雰囲気で本作品に良く合っていたと思います。表情が豊かな点も良かったです。 @ネタバレ終了 とても素敵な作品をありがとうございました。