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九州壇氏のレビューコレクション

  • リコレクトエデン
    リコレクトエデン
    僕は10時間程度で最後まで読了できました。イラストや音楽、システム。いずれも高いレベルに仕上がっている作品ですが、僕は特にシナリオが素晴らしいと感じました。 @ネタバレ開始 序盤から物語にぐいぐいとひきこまれていく作品でした。僕は追想編→追憶編……という順番で読んだのですが、この順番で読めて良かったなと思います。というのも、もしも追憶編から読んでしまっていたら、追想編でも一ノ瀬のことばかりを考えてしまい、「六花の物語」として没頭して読むのが難しくなっていた気がします(笑) そのくらい、僕は一ノ瀬に感情移入してしまっていました。 追憶編の「究極の選択」は本作品の中で特に好きな章です。六花、一ノ瀬の葛藤は胸が苦しくなるほどに理解できましたし、その後のすさまじい展開も納得感がありました。この時点で、僕は物語を読む手を止められなくなってしまっていました。 読めば読むほどに物語へと引き込まれていった本作品ですが、もっとも素晴らしいと感じたのは最後の「楽園編」でした。小野と一ノ瀬。リリスと矢羽部。小野と広海。舞原と辰巳。そして、六花と一ノ瀬。主要キャラクターらのそれぞれの物語が1つの終わりへと収束していくという流れは、大変見事でした。次々と名シーンが飛び出してきて、読者である自分の興奮もどんどん高まっていく。そうして迎えたラストは、「これ以上のものは、どんな読者であっても思いつけないのではないだろうか」というほどに壮大な大団円でした。個人的には、失われたと思われていた六花の記憶が戻ったことが嬉しくて、「一ノ瀬、良かったなあ……!」とジーンときてしまいました。また、クライマックスでの一ノ瀬の告白の言葉は、いかにも彼らしくて、僕は好きです。 なお、自分も創作をする身として感じたことを少しだけ書かせて頂きますと……。六花目線の物語と一ノ瀬目線の物語、その両方を生き生きと描いているところに、作者さんの高い技術を感じました。特に、序盤の六花と一ノ瀬は「光と影」と例えてもよさそうなくらいに性格が異なります。これだけ違う彼らの内面を描き、物語として成立させるその過程には、様々な苦労もあったのではないかな、なんて思いました。 キャラクターについて。特に好きなのはやはり一ノ瀬と六花です。しかし、読み終えた今となっては、どの人物にも思い入れがあります。特に、4課のメンバーはみんな魅力的で、もっとやりとりを見ていたいという思いです。また、辰巳は明確な悪役として描かれていますが、それだけに、彼の人間らしい一面が見えるシーンは強く印象に残りました。娘の姿が初めて明らかになったところでは、思わず「ああ……」とため息が出てしまいました。なお、少し話が脱線してしまいますが、辰巳が真剣な様子で「セッ〇スしないと出られない部屋」を作り出すという展開は、不謹慎と理解しつつもちょっと笑ってしまいました。 イラスト面については、その豪華さに感動を覚えるほどでした。キャラクターの立ち絵の表情はくるくると変わりますし、登場頻度があまり多くない人物にも立ち絵が準備されていました。どのキャラクターにも愛着がわいたのは、イラストの力も少なからずあったと思います。 また、音楽については、特にオリジナル曲がどれも素晴らしかったです。クリア後は「MUSIC」モードを起動して繰り返し聞かせて頂きました。僕は「GIFT -piano ver-」が1番好きです。 システムは機能的で、ゲームプレイにおいて全然ストレスを感じませんでした。個人的にはChapter Listがある点が素晴らしいと感じました。僕は好きなシーンを読み返したくなるタイプなので、大変ありがたかったです。 総じて、長さ以上に大きな感動を与えてくれる素晴らしい作品でした。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • 異世界転生した研修医明けの僕はうさナースと夢を診る。 ver.1.0
    異世界転生した研修医明けの僕はうさナースと夢を診る。 ver.1.0
    僕は20分ほどで最後までプレイすることができました。 @ネタバレ開始 ファンタジーのほんわかした雰囲気と、本格的な診察パートの組み合わせが斬新なゲームでした。 オープニングムービーも含めて、ビジュアル面でも素敵でした。 これから物語がどう展開されていくのかも気になりました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • もし、このトマトが永遠なら……
    もし、このトマトが永遠なら……
    僕は1時間30分ほどで読了できました。 @ネタバレ開始 特に終盤の展開が素晴らしい作品でした。 お話の大半が「物語の世界」であったという展開には驚かされたのですが、それ以上に、そこから登場人物たちが葛藤しながら進んでいく流れがとても良かったと感じました。 個人的には、理央の心理変化の描写が1番良かったです。理央の葛藤は真に迫るものであると感じましたし、その末に、彼が恵理紗を勇気づけようとする姿はとても格好良かったです。 また、その後の恵理紗が言った 「それでも、この物語の主人公は、この世界のあなたに恋をしていました!」 という言葉もとても印象的で、このシーンではジーンときてしまいました。 ラストの、物語の理央の思いが現実世界の理央にも届き、そのおかげで2人が再会を果たしたという展開も大変粋だったと思います。 ユニークな設定が目立つ本作品ですが、とても丁寧に構成された物語だとも感じました。主要のキャラクターには皆見せ場がありましたし。ちりばめられた伏線が回収されていく流れも見事でした。 難しい設定だったと思うのですが、それにもかかわらず登場人物にここまで強く感情移入できたのは、作者様の力量によるところだと思いました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • ティラノフェス10オープニング
    ティラノフェス10オープニング
    開催おめでとうございます! 運営の方々、今回もありがとうございます。 今回も様々なゲームに出会えることを楽しみにしております。よろしくお願いします。

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  • 競馬カノジョ
    競馬カノジョ
    僕は10分ほどで読了できました。 @ネタバレ開始 良い意味でとてもふざけた作品で、何度も笑わせて頂きました。あまり競馬に馴染みのない僕は、彼女の競馬への愛をはかり損ね、何度もバッドエンドになってしまいました。この彼女と2年付き合っている主人公に尊敬の念を抱かずにはいられません。 トゥルーエンドでも彼女は賭け事に勝ったわけではありませんが、まあ2人とも楽しそうなのでヨシ!ですね(笑) 競馬の世界を少しだけ覗くことができたのも楽しかったです。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • 太陽と月が寄り添って
    太陽と月が寄り添って
    僕は30分ほどで読むことができました。 @ネタバレ開始 特に心を動かされたのは、後半の展開でした。戦場カメラマンとして仕事をすると決意している月に対して、太陽はどうするのか。彼が葛藤する姿には、強い共感を覚えました。そして、「愛しているからこそ彼女の思いを尊重したい」と決断する彼は本当に優しい人物だとも思いました。 個人的には、自分の子供を置いてでも危険な仕事に向かう月の姿が印象的でした。「彼女自身も子供の頃に寂しい思いをしたはずなのに」と考えると、彼女のその行動に反対する人がいてもおかしくないだろうなとも思います。それでも彼女は仕事に向かった。その並々ならぬ決意はどこからくるのだろう。そんなふうに考えずにはいられませんでした。もともとは父の姿を見て自分の道を決めた月でしたが、実際に世界を回り様々な経験をすることで、その決意はさらに強固になっていったのかもしれないな、なんてことも想像いたしました。 なかなかつらい展開もある物語ですが、読んでいると優しい気持ちになれました。本作品では、太陽と月とはじめとしたキャラクター達が「どうすることが相手のためになるんだろう?」と悩みながら(時に不器用な方法で)行動しています。それがあるからこそ、我々読者も優しい気持ちになれたのだろうと思いました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • また、会いに来るね
    また、会いに来るね
    僕は3分ほどで読むことができました。 @ネタバレ開始 思春期というのは疾風怒濤の心に振り回される時期であると思っているのですが、本作品の主人公もあらゆるものに怒りを感じずにはいられなかったのではないかなと思います。この時の、知識ベースで物事を考えている様子の描写にリアリティがあり、その点に本作品の個性を感じました。 思春期を生き延びることは大変だけど、その先には幸せを感じる瞬間が訪れるかもしれない。そんな願いが込められた作品だと思いました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • サブレキャットヘヴン
    サブレキャットヘヴン
    僕は1時間半ほどで読了することができました。 @ネタバレ開始 前作「アリスニャットシング!」の前日譚にあたるお話です。僕は「アリスニャットシング!」の登場人物たちが好きで、「彼らの背景をもっと知りたいな」と思っていましたので、そうした意味でも大変楽しむことができました。特に、前作では回想でしか出てこなかったキッコの姿を見ることができたのは嬉しかったです。彼女がジゴクに対して「ここにとどまっても良いと思っていた」と語るシーンが特に良かったです。当たり前ではありますが、彼女も本当は大丈夫でない中で大丈夫なように振舞っているんだよな、と。そうした苦悩も含め、改めて僕は彼女が好きだなと思いました。 本作品は「アリスニャットシング!」に比べるとファンタジー色が強めで、特に後半は楽しさも感じながら読むことができました。猫好きの人は特にびびっとくるんじゃないかなと思います。 また、これは本当に個人的な感想になってしまうのですが……。作品をプレイする中で見えてくる死生観が深く印象に残りました。生き物は必ず死ぬ。そして、我々人間はそのことでどうしようもなく心を乱されてしまう。しかし、それでもいいのだと。そのことも全部含めて、我々はありのままを受け入れて生きていくしかないのだと。そんな風に言ってもらえた気がしました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • 真田あおいの25年
    真田あおいの25年
    僕は1時間ほどで読了できました。 @ネタバレ開始 困難を抱えつつ、それでも自分らしく生きようとする主人公たちの姿に魅せられる物語でした。彼らに降りかかった困難は大きなものでしたが、激しく葛藤する様子を劇的に描くことをメインとせず、あくまで登場人物らの等身大の交流を大切に描いている点が本作品の大きな個性であると感じました。個人的にもっとも好きだったのは「とある夏休みの一日。」です。それぞれ様々な思いを抱えていたと思うのですが、それをあまり見せないようにして一日を楽しく過ごそうとする。そんな彼らの姿は、彼らの生き様を象徴しているもののように思いました。 また、個人的に印象に残ったのは、「私はダイアモンドになりたい」にて、山田功太という全くの新キャラが登場することでした。なぜこの章にのみ彼は出てきたのか。その理由をしばらくあれこれと考えてみました。 この章の役割は、あおいの新しい一面を描写することにあったのかなと思います。あおいには、3人でいる時にはあえて言葉にしない、あえてみせない感情があった。それをみせるために、功太という第三者が必要だったのかもしれないと考えました。 この章で特に重要だったと思うのは、「あおいはこうようをどう思っているか」が判明するシーンです。こうようと付き合いたいという気持ちがある、だけど、深い関係になるなんて無責任だからできない。そうした矛盾を抱えつつも彼女は全力で生きていたことが分かる良いシーンだったと思います。 @ネタバレ終了 ありがとうございました。

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  • 異界よりの朱
    異界よりの朱
    僕は3時間ほどで読むことができました。 @ネタバレ開始 もっとも素晴らしいと感じたところは、ストーリー終盤の展開でした。特に、「終章 異界よりの朱」で明らかになる真実には驚きましたし、「いったいどんな結末を迎えるのだろう」という思いで一気に最後まで読んでしまいました。特に面白く読めたのが「終章 異界よりの朱」だったのですが、それまでの展開があったからこそだとも思います。本作品は序盤から世界の深刻な危機が描かれ、「この世界はもうすぐ滅びるのだ」という雰囲気を物語のいたるところで感じられました。1つ目のエンドの迎え、全てのエンドを回収しようと考えていた時には、この作品の醍醐味をほとんど味わえた気でいました。しかしまさかそこからこんな展開がくるとは……。ゲームシステムもうまく利用した構成が見事で、僕はその点にもっとも感動しました。 最後の戦いが終わった後、多くは語らずに物語の幕がおろされたところも大変良かったと思います。余韻が強く残り、ゲームを終了した後もストーリーの語られていないところを想像せずにはいられませんでした。 また、戦闘シーンの描写も見事だったと思います。朱鬼たちの強さ、恐ろしさがひしひしと伝わってきて、読んでいるこちらもハラハラするほどでした。 最後まで読むとどのキャラクターにも愛着がわいたのですが、一番好きなのはやはりノラです。彼が救った世界がどうか末永く続きますように、と願わずにはいられません。 @ネタバレ終了 素晴らしい作品をありがとうございました。

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