あびのレビューコレクション
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致死量の**とにかくハイクオリティなドットアニメーションが素晴らしく、はじまりからおわりまで、ひたすらに魅了されてしまいます。 「僕を殺す瞳」をプレイした際にも感じましたが色彩の使い方が本当に上手くて……! 滅びた世界で目を惹き続ける青色。 テロップありでプレイした後にテロップなしで拝見させていただきました。これはこれで素晴らしいアニメーションを楽しめて良かったのですが、どちらかと言えば、なしで見た後にありでプレイした方がいっそう楽しめるかも。 テキストの表示演出も非常に凝られていて、クリックする度に、まずはアニメーションに目を向けるべきか、それともテロップに目を向けるべきかと、忙しなく視線を動かしてしまいました。すごい。 物語の結び方にも余韻があって、どんな言葉で語るべきか、この星に住んでいる読み手であるからこそ考えを巡らせたくなるような素敵な構造でした。
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MANGATAやったー! 滅びた世界で神様を待ち続けてる人造物だ! この時点で好き! 重そうな世界観ですが序盤は軽いテンポで展開されていくのでサクサクと読み進めることが出来ました。 人類の姿形を踏襲した上で無性的なキャラデザも好きです。 静寂を思わせるBGMも世界観に合っていて素敵でした。人類エンドのクレジットBGMも皮肉じみててイイですね……。 ただ特定の選択肢の組み合わせで7日目を迎えると、例のスチルの後に暗転したままゲームがフリーズしてしまう現象に遭っており、まだ人類エンドと自殺エンド以外のエンディングを確認できていません(基本的に人類エンドは問題なく見れますが自殺エンドも一度だけ見れた後はフリーズに遭っています)。 もしかしたら仕様かもしれないこと、また或いは当方の環境に依る不具合かもしれませんが、一応、WindowsDL版とAndroidブラウザ版+@の環境にて同様の現象を確認したので報告させていただきますね。
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はらぺこりんちゃん有名な某絵本を連想させるようなタイトルに、まるで子供に向けて語り掛けるようなナレーターの言葉。 けれどゲームを始めるとすぐに感じられる違和があって、どきどきしながらプレイさせていただきました。 周回とエンディングの構造が独特で面白かったです。ハッピーエンド……ほんとにハッピーエンドかな……? からの。 脚を映しているイラストがすごく好きです……。バッドエンドの視点を引いたような構図には何だかぞくりとしました。 どんなに……な親でも、それを他人に言われるのは嫌だしそんなふうに言われてしまったら認めたくなくなるよなあ、と思わず感じてしまった癇癪のシーンも、りんちゃんの子供感を感じられて良かったです。
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サリエンシータイトル画面の演出が素敵で、ゲームを開いて暫くはタイトル画面を見ていました。 丁寧で繊細な描写、そこから成る独特の物語の雰囲気がすごく素敵でした。 惹き付ける第一文。中学時代への強い拒絶。過去に何かあったのだろうことは早々から察せられますが、詳しい説明はないままに進んで行く。そのプレイヤーへの説明のなさが、かなたとの再会の後の心理描写にも繋がるようで。 Live2Dのイラストが使われる場所も対話感がって良かったです。 ざっくりとしか調べていないので「サリエンシー」という現象の意味については未だよく理解してはいないのですが、月のくだりなどから窺える世界観の断片がすごく好きだなあと思います。 どこか寂しくも美しい物語でした。
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イドラ -偶像の残滓-シンプルでクールなUIデザインに非常にワクワクしました。 キャラデザがすごく好きです。探索の舞台となる背景にも何だか偶像信仰的な雰囲気があって、すごくいいなあ、と。 周回していたら回数説明前の初手から光の場所に行けるようになるのは仕様でいいのかな? ちょっとびっくりしました。 アルブムくん過去に何があったんだろう~! あまり作中では各人に関して深く説明はされない……? ような感じですが、どうやら続編を予定されている雰囲気もあるので楽しみです。
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一触即デス!ZOMBIEGIRL今日はハロウィンじゃないよ!(今日がハロウィンじゃないとは言ってない) とにかくゾンビなしーちゃんが可愛いオブ可愛いでした。かわいい! まさかのお父さんに笑いましたが、デッドエンドの選択肢を回収すると君もあの父親の息子だよ……、という感じで笑ってしまいます。 しーちゃんと一緒エンドを最初に見て、これがハピエンかなと残しておいたエンドを最後に見て、そんな!? そん……しーちゃーん! ひょっとして一生くんにとっては一緒エンドが一番ハッピーなのでゎ? 可愛らしいイラストと軽快なテンポの物語で楽しませていただきました。
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10月32日のハロウィン可愛らしい立ち絵から一枚絵まで、たっぷりなグラフィックに、優しいようでいて毒のあるナレーションがアクセントになっている、メルヘンだけどリアリティな鬱のある作品でした。 無知であるかぎり罪は顕在化されない。 キュルビスの無邪気な様子が実に無知なる子供らしくて良かったです。 お菓子いっぱいで可愛いなあと思ってたら、そういう形で回収するか~! あのくだり切ないけど好きです。 執着の雁字搦め。免罪符に成り得ない愛。拗らせて一人で生きることが出来なかった大人達のどうしようもない末路が、なんとも、でした。もっと早く気付いて……。
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可惜夜奇譚こちらにまで色香が漂ってくるように錯覚するほど雨音ちゃんが官能的でした。うひゃあ。 無垢を感じるような笑顔の立ち絵がすごく好きです。狂気は一種の無垢。 お兄様のグラフィックも確かな血の繋がりを感じさせるキャラデザで素敵でした。 先にBADを見てからTRUEを拝見させていただきましたが、思わず唸ってしまうような過去あっての激情。大変に耽美なヤンデレ狂気でございました。
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マッチ売りの美少年先に原作エンドを見てから、もう片方の選択肢へ。 片やマッチの灯の温もりを、片や繋いだ手の温もりを、じんわりと感じるような切なくも温かい物語でした。 美少年と美少女なイラストも非常に可愛らしくて、それからスライドメニューUIも好きです。 おまけは本編の雰囲気とは少しだけ変わりますが、やっぱり~? と思うようなほのぼのにやにやで可愛かったです。
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Giggle。ひそひそ各話のタイトルがすごく良いなあと読み終えた時にしみじみ思いました。 個人的には「思い出に埋もれる」が特にお気に入りタイトルです。 お話とボイスの内容では「私は彼女の、彼女は私の背中を押した」における二人の喋り方の差と「ばいばい」がとても好きでした。 個人的には物語の起承転結における承や転の部分で察せるお話もあったので、どちらかと言うと意味わかというよりは惨劇は日常に潜んでいる、というような恐ろしさを感じました。 例のおまけではダミヘ的な音響演出が臨場感あって良かったです。これはヘッドホンまたはイヤホン推奨で間違いなしですね……。