浦田一香のレビューコレクション
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美少女たちの同人活動日記@ネタバレ開始 ラストの文章を読んで これは、あくまでゲーム制作する ゲーム内の世界の話です。 ということだと思いました。 ラストでtrue endと表示されます。 ゲーム作りは世界を作ること、と解釈しました。 @ネタバレ終了 難点として一文が長い箇所が いくつかあったので、句点で区切った方が いいと思いました。 また、句点でクリック待ちにした方が いいと思います。
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BLOOD SUGAR視点変更を繰り返しながら、 それぞれの視点で、凄惨な事件を追っていく というストーリーです。 事件が起こってから、一気に引き込まれました。 全ての謎を上手く理解できたかどうかは わかりませんが、考えながら何度も読むと 味が出るお話だと思います。 信じ合っていた友達同士の 関係が壊れていく様は、なんとももの悲しいですね。
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指先で世界を見る学校内の噂やいじめにまつわるお話です。 @ネタバレ開始 あとがきで詳しく解説されるので、 お話がわからない、ということはないでしょう。 この作品はネット社会のメタファーです。 エンディング(転校)後も、Aは根も葉もない噂に 悩まされ続け、逃げ場がないという 救いのないエンディングです。 登場人物をアルファベットにしたのも、 おそらくネットの匿名性とかけたのでしょう。 また、Aの視点がなかったのも 当事者の意見や考えは無視される、 ということだと思います。 最後の演出はもはやホラーだと思いましたね。 転校しても、AとBは良い友達でいて欲しいですね。 実際の社会でも、好きなことや得意なことを しているだけなのに叩かれる、ということはよくあります。 それは単なる嫉妬だけでは片付けられず、複雑です。 しかも、見ず知らずの人から叩かれます。 こういう社会で生きて行くには AとBのように、本当に信頼できる人と 深い関係を築くのがいいのかな、と思いました。 @ネタバレ終了 この作品について難点を挙げるとしたら、 わかりやすすぎる、ということだと思います。 あとがきも含め、説明しすぎな感じがしました。 もうちょっと、わかりにくくしてもいい気がしました。 とはいえ、あんまり難しくすると 投げっぱなしだと思われてしまうので、 さじ加減が難しいですね。 ロゴや本文のフォント(おそらくデフォルトではない)など 細かい点もこだわりが感じられました。 お話を楽しむというより、考えさせられるタイプの ノベルゲームです。 勉強になりました。
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ショート・ショート・ショート10017人の作者が集まって 1500字程度の短編を 100本作るという企画から 誕生したノベルゲームです。 まず初めに、制作お疲れ様でした。 二年掛けて制作されたということで、 とても大変だったと思います。 理想は全部読んでもらう、ということだと思いますが 好きな作者だけ、とか あらすじやタイトルで気になったものだけ とかでもいいと思います。 (私はあとがきなども含め、全て読みましたが) 物語の楽しみ方は人それぞれです。 気軽に読んでみてください。 特に気に入った話は とある患者の診療録 アールグレイ 錯覚の懸け橋 あやかしのきみ 鬼はここにいます 私信 君だけの物語 もう逃げない 聖キャラ学園 時を止める力 いるだけでいいんだよ この11本です。 100本読めば、いろんな感情が刺激されると思います。 あなたのお気に入りの一本がきっと見つかるはずです!
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美少女の初恋女の子が意中の男の子に告白する、という内容です。 高校生くらいかな? 五分以内で読み終ります。 @ネタバレ開始 やっぱり、思ったのは 振るときのメールの文言に違和感を覚えました。 「もっと胸が大きい人が好き」 「匂いが違う」 相手のことが大切だけど、恋人として 付き合えないから振る、という感じではないですね。 「貴方」は主人公のことをあんまり 好きじゃなかったのかな、と思いました。 そして、振ってから「貴方」は転校してしまうわけですが 多分転校は急に決まった、決めたのだと思います。 もし前々から決まっていたのなら、 「転校するから付き合えない」と 転校を振る理由として使うかな……多分。 もう一つ気になったのは、ホラーのタグ。 作者的にはホラー作品、ホラー要素がある ということだと思います。 どこがホラーかいろいろ考えてみたのですが、 暗いBGMと、恋愛が人を大きく変えてしまう恐怖だと思いました。 「もっと胸が大きい人が好き」 という振られ方で 露出の多い服を着るようになるという変化をしますが、 それは違うんじゃ……と思いました。 しかし、恋は盲目なので、ときに突飛な行動を取ってしまいます。 @ネタバレ終了 主人公は意志が強いので、新しい恋を見つけるなり きっと前進できるでしょう。 この経験を糧にしてほしいですね。
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マサユメテンシ記憶喪失のアイドルと、恋愛するお話です。 ちょっと短く感じましたが、王道の恋愛モノでした。 タイトルや「天使」「アイドル」といったワードが 本編にリンクしていて、上手だなと思いましたね。 お話の中で起こる、イベント(夏祭りや自転車)も 楽しく描かれています。 UIも見やすく、バックログでボイス再生ができるのは すごいと思いました。 スクリプターの方の技術が高いと思いましたね。 背景もカメラで良く動きますし。 また、声が付いたことで、より魅力的な作品に なったように思います。 以下、気になった点 @ネタバレ開始 正体がバレないように地位原家で(隠れて)過ごすわけですが 普段とアイドルの姿が大きく違う という描写があります。 町中や夏祭りに普通に 行くので、地位原家を選んだ理由が 「樹里が事務所の事務である」という理由以外に 何かあるはずだ……と思っていましたが 何もなくて、肩すかしをくらいました。 あと、地の文をもうちょっと増やしてもいいと思います。 説明的なセリフがありました。 選択肢のところで、セーブなどのメニューコマンドが 消えてしまうので、消さない方がよかったと思います。 @ネタバレ終了 この作品に関しては タイトルの上手さを推したいと思います。 また、話の途中で起こるイベントも 上手く作用していたように思います。
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未完の後悔後悔に向き合って前に進む、というお話です。 誰にでも、後悔していることってあると思います。 その向き合い方を教えてくれる作品です。 嫌なことや、嫌な自分と向き合ったとき 自暴自棄になってしまったり 周りに当たってしまうことも 時にはあると思います。 ですが、周りの人が全て敵になることなんてないですし きっと、自分が塞ぎ込まずに周りを見渡せば 優しい人や後押ししてくれる人がいます。 宥君には写真部の仲間や竹中君など とても頼りになる人がいます。 だから、きっとこれか後悔することがあっても きちんと向き合えます。 もちろん、宥君以外の登場人物も、なんならこの作品をプレイした人も。 作品全体を通して感じたのは 「優しさ」ですね。 優しい人が多く登場します。 そして、時にその優しさが空回りしてしまうことも あるけれど、諦めない。 諦めないことも含めて、優しさなのかな と思いました。 後悔してる人、何かから逃げた人。 そんな人に刺さる物語だと思います。 あとがきも含めこの作品が好きです。
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Please call me…?高校生同士の会話劇がメインの内容です。 その会話が面白く、さらにとても上手だと思いました。 英語のジョークがあるのですが、 私のような英語が苦手な人のために、和訳解説も 付いているので安心です。 さらに、冒頭のジョークが最後の展開に生きてくる。 短い話ですが、よく考えられていると思いました。 物語が終った後の展開も気になりますね。 田中と櫛田がどのような関係になっていくのか 妄想が膨らみます。 田中が夜空を見上げて感想を言うシーンがあるのですが、 それが田中の言うとおり嘘の感想なのか 実は本当の感想なのか、思春期の 不安定な心を表しているように思いました。 受験目前にあのようなことになっても 前向きに考え、ジョークを交える田中は 本当に良いキャラしてますね。 良い作品でした。
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初恋は年齢天秤の中でとてもよくできた、すごいシナリオだと思いました。 そして、シナリオの構成力だけでなく シナリオから伝わるメッセージも素晴らしいと思います。 肉体だけ成長しても、心や中身が伴わなければ意味がない。 そのようなメッセージを受け取りました。 また、一人一人のキャラクターが とても丁寧に描かれており 自分の中の嫌な部分にもしっかり向き合って 成長していく様子は読んでいて とても良かったです。 二人の天秤は対等になりました。 そんな二人の幸せを願っています。
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超朝が弱い僕を起こしてくださいまず、アイディアがとても良かったと思います。 思いついてもなかなかできることではありません。 賞賛を贈りたいと思います。 登場するキャラクターは全員、優真のことが好きで 羨ましくなりますね。 UIなども凝っていて、見やすく使いやすかったです。