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浦田一香のレビューコレクション

  • Candy Box
    Candy Box
    絵に惹かれてプレイしました。 ネックレス、ネイル、ピアスと ノベルゲームではあまり見ないヒロインに驚きつつ、 読み進めていきました。 ヒロイン(名前不明)はあけすけというか性や恋愛に関して とても手慣れている感じで、主人公である徹を振り回します。 その関係は恋人というより、友達に近い不思議な関係です。 とはいえ、恋人ではないのにセックスをします。 その関係性も魅力的でした。 歳を重ねた人からすれば、ふしだらな関係と言えるかもしれません。 ですが、この一種の危うい関係も 若い内にしかできないのかな、とも思いました。 終始明るい彼女ですが、過去に暗いものを抱えており 彼女自身も人間関係で悩み、苦しんでいたのかなと思いましたね。 だからこそ、徹を手助けしたり導いてくれたのかもしれません。 いずれにせよ、徹は彼女と出会うことで変りました。 もっと深く知り合っていれば、違う未来もあったのかも、 と思いました。 読み終わったあとに、いろいろ考えさせられました。 深い物語だと思います。 文章が上手だと思いましたね。 小説を読むような感じで読めました。 落ち着いた文章だと思います。 BGMはさわかやなものと、シリアスなピアノ曲がありました。 どちらも好きです。 最後に気になった点として、 漢字とそれ以外でフォントが違うみたいですね。 おそらく、明朝とゴシックが混ざっているので、 読みにくいと感じる方もいるかもしれません。 (win版をDLしてプレイしました) サムネイルではそうなっていないので、 私の環境のせいかもしれません。 いろいろ書きましたがおすすめです。 砂糖菓子のように甘く、そしてほろ苦い 人間模様を読みたい方はぜひプレイしてみてください。

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  • キズアトモヨウ
    キズアトモヨウ
    実際の双子や姉妹・兄弟も、こういうことを 考えたり、生きづらさを抱えているのかな と考えさせられました。 最後の「終章リノン」の仕掛けは驚きました。 さすがですね。 ノが赤いのも理由があったんですね。 (最後の演出を見る前は、ただのひぐらしオマージュ  だと思っていました) 蓮二が主人公ではありますが、 私は理音と凛のための物語であるように思いました。 姉妹の絆を一番書きたかったのだと思います。 お互いを思いやる姉妹っていいですね。 一つだけ難点を書くとするならば 理音と凛のキャラは立っていたのですが 蓮二が薄いというか、目立ってないように感じました。 ただ、私はこの物語は姉妹の物語だと思うので そこまで不満には思いません。 過去の回想が何回か出てきますが、 かくれんぼの入れ替わりのエピソードが好きですね。 切ない……。 いろいろ書きましたが、おすすめです。 ぜひ、理音と凛の関係性やタイトルの意味に 注目しながら読み進めてみてください。

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  • せめて、笑ってくれたなら。
    せめて、笑ってくれたなら。
    一人の少女の自殺を巡る、様々な登場人物のお話です。 この物語では多くの登場人物の想いが交錯します。 主要登場人物全員、優しく善人なんですよね。 ですが世界は時に残酷で、そういった人たちの 心を折るようなひどい仕打ちをしてきます。 それでも生きていく。 遺された人は向こう側に行ってしまった人の 想いを継いでいく。 今までそういった命のリレーが脈々と繋がってきました。 どうかこの物語に触れて、生きることについて真剣に考えて欲しいです。 そしてつらいときは、この物語を思い出して欲しいです。 この作品では、様々な専門知識が出てきます。 作者の方が時間を掛け、緻密に調べ上げたのが伝わってきました。 確かな知識に裏付けされた物語です。 BGMはピアノメインのものが多いです。 好きなBGMは 恋歌 ふわりと甘い休息 泡沫、幸福の残像~Ver.piano 2時間46分咲く白銀の華~ピアノソロヴァージョン~ 人狼のための子守唄 旅立ち 未来の話 流れ星に祈りの詩を~ピアノソロバージョン~ 想いが形づくるモノ Ocean Blue この10曲です。 作者の方がピアノにこだわりがあるのは、 BGMの選曲もそうですが、シナリオ全体 特に奏恵編を読んでいて伝わってきました。 登場人物の様々な設定が出てきたり 時系列が過去や現在に行ったり来たりするので ぜひメモを取りながらプレイしてください。 非常に良い作品ですが……。 さよなら世界、さよなら私。編で 1ページ分の文章がクリック待ちではなく ウェイトで表示されるので 自分のペースで読めません。 選択肢があるので、スキップで再読しても 所々ウェイトが挟まります。 この演出も短い間だけ使うならありだと思いますが さよなら世界、さよなら私。編だけで30分くらいあるので ストレスを感じました。 ノベルゲームはテレビや映画と違い、 自分のペースで進められるのが利点だと思います。 いろいろと書きましたが、私が今回のティラノフェスで プレイした作品の中で一番良かった作品です。 最優秀賞を取って欲しいです!

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  • 片思いの幼なじみとクリスマスデートすることになったんだが
    片思いの幼なじみとクリスマスデートすることになったんだが
    2~30分ほどで読み終わりました。 いい話でした。 大きく驚いたりするような展開はありませんが 心にじんわりと染み入るような話だと思います。 ネタバレになるので詳しく書けませんが 由香里が自分のことを嘆いておらず、 「俺」のことを心配していたのは 胸を打たれました。 強くて良い子なんだなあと思いましたね。 室内と外で服装が変わるのが細かくて良かったと思います。 絵も可愛いですし、BGMも良かったです。 不満点というか、改善したほうがいいなあ と思う点は テキストウィンドウの透明度が若干高いので 背景が黒っぽいと文字が 読みにくいところがいくつかありました。 (文字の縁取りもないので) あと、「俺」に名前をあげてもいいいんじゃないかと 思いましたね。 そして由香里にあだ名で呼ばせると 幼馴染み感がアップするように思います。 まあこのへんは好みの問題ですが。 それと終わり方があっさりだったので スタッフロールを流したり何か欲しかったですね。 いろいろ書きましたが、この作品好きです。 次回作などあれば期待しています。

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  • 嘘のように、赤い空の下で
    嘘のように、赤い空の下で
    真相がわかったとき、ユイがどうするか 少しハラハラしながら読み進めましたが 良い終わり方だったと思います。 場所は学校ではありませんが 二人が過ごした時間は 二人にとって本当の青春だったのだと思います。 伏線の回収は他の作品同様驚きました。 また、トリックだけでなく 一つ一つのセリフなどにも気を配って 丁寧に作られていることが伝わってきました。 BGMの選曲も好きです。

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  • ある日、男の娘に告白されたら
    ある日、男の娘に告白されたら
    男の娘は特別好きではないですが、 絵に惹かれてプレイしました。 全てのエンディングを見終えて、 男の娘というものについて考えさせられました。 ヒロインである雨宮いおんはいわゆるトランスジェンダーであり、 mtf(male to female)というくくりになると思いますが いおんの性別や性的指向に対する苦悩がよく描けていたと思います。 男の娘という、漫画的表現を使いつつも 「同性婚は日本では認められていない」という一文や 性別適合手術を行ったり、トランスジェンダーの方の 恋愛に関して現実的な問題として扱っているように感じました。 主人公である優も、展開によっては 「いくら好きでも自分の気持ちを押しつけるだけでは駄目」と 諭したりして、ただ惚れられたラッキーなモブではなく 人間としてしっかりとした考えを持っているように感じました。 私と同じように絵に惹かれてプレイする方や 男の娘というワードで惹かれてプレイする方が多いと思いますが 心は女性なのに体は男性として生まれた苦しみや、 普通に恋愛できない苦悩などに着目して読んでいって欲しいです。 シナリオ、グラフィック共に良かったです。 もし次回作・新作などがあれば、期待しています。

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  • 補講帰り 君の隣
    補講帰り 君の隣
    まず、このサムネイルに表示されたイラスト、 夕日を背景にアイスを食べる女の子に一目惚れしてプレイしました。 画力が高いですね。 それだけでなく、表情も細かく変わりますので良かったです。 次に文章ですが、描写がとても上手だと感じました。 思春期、青春の微妙な距離感や夏の様子が 細かく書かれていて、作品に没入できました。 物語としては短く大きな展開はないのですが 細かい描写のおかげで最後まで楽しんで読めました。 選択肢を間違えると半ば強引に病院送りにされるのは笑いました。

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  • 生きていく勇気~統合失調症になった僕~
    生きていく勇気~統合失調症になった僕~
    きつねのてぶくろ図書館さんFAと感想ありがとうございます。 卓也は確かに、周りの人に恵まれていますね。(元同級生以外) 人生は周りの人次第でいくらでも変わると思います。 少し間違ってた部分もあるみたいですね。 ご指摘ありがとうございます。 龍海人さん感想ありがとうございます。 働ける人、働けない人 障害の重さなど人それぞれだと思います。 主人公は社会に出るので、自分の経験を踏まえ これからいろいろな人の心に寄り添ってほしいですね。 冬紀さん感想ありがとうございます。 理乃は家庭でもいろいろ言われたのかもしれません。 私も自分が迷惑をかけて生きている自覚がありますが なんとか生きてます。 理乃に対する卓也の関わり方が違ったら、生きていけたかもしれませんね。 龍のなさん感想ありがとうございます。 本当に申し訳ありませんでした。 他の方への理解や配慮が足りませんでした。 押しつけがましい作品になったかもしれません。 龍のなさんの言葉を心に強く刻み込みたいと思います。 らんぴさん感想ありがとうございます。 卓也も人間なので、間違いを犯します。 卓也はこれから、沢山の人に出会うと思います。 強くて前に進める人だけでなく、立ち止まることが多い人にも 理解を示せるような大人になってほしいですね。 笹笠箕範さん感想ありがとうございます。 世の中にはいろいろな人がいますね。 精神を病む可能性は誰にでもあります。 そんな時に、周りの人の理解が大切だと思います。 アングラ人鳥歌劇展さん感想ありがとうございます。 エッセイはちょっと書き方や定義がわからないので ノベルゲーム・物語にしました。 この作品はいろいろな感想がありますね。 皆様に知ってもらうことは大切だと思います。 やまさきこうじさん感想ありがとうございます。 精神障害者というと、特別な感じがしますが 重さの差などあれど、社会で健常者と同じように生きています。 だからこそ、いろいろな人に実態を知ってもらった方が良いと思いました。 応援ありがとうございます。これからも頑張ります。

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  • 赤から青へ
    赤から青へ
    笹笠箕範さん感想ありがとうございます。 性の自認は難しいですね。 本人にしかわからない感覚なので 周りにわかってもらうのも大変です。 お風呂かこさん感想ありがとうございます。 自分がどう生きるべきか、自分がどうしたいかが 大切ですね。 決断の先に幸せな人生を歩んで欲しいです。 アングラ人鳥歌劇展さん感想ありがとうございます。 遠距離なので気持ちが離れたのかもしれませんね。 近距離だったらまた、違う別れ方あるいは関係の変化だったかもしれません。 BGMも褒めていただき、ありがとうございます。 ハコノネコさん感想ありがとうございます。 タイトルはそのものずばり、といった感じですね。 時代が変わって、多くの人が生きやすくなれば と思います。

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  • 先輩、私の背中を押してください
    先輩、私の背中を押してください
    きつねのてぶくろ図書館さん感想とFAありがとうございます。 この問題は第三者の介入によって変われたかもしれない問題です。 ただ、主人公にはそれができませんでした。 らんぴさん感想ありがとうございます。 自殺を救いとは考えたくないのですが、 後輩にとっては救いだったかもしれません。 川澄シンヤさん感想ありがとうございます。 確かに、「僕」を機械的に描きすぎたかもしれません。 最後に妹のことを思い出す、とかも良かったかもしれませんね。 笹笠箕範さん感想ありがとうございます。 そういう読み方も出来ますね……。 この後、「僕」や「後輩」の周りどうなったかは私も 描けないかもしれません。 紅音久遠/tai_さん感想ありがとうございます。 確かに解決は出来たかもしれませんね。 彼女も「僕」だけでなくいろいろな人に 全力で助けを求めるべきだったかもしれません。 神無月ミズハさん感想ありがとうございます。 「僕」や「君」に関してはいろいろな意見がありますね……。 「僕」のこれからの生き方は、私も考えていませんが きっと一人で生きていくでしょう。 ユウさん感想ありがとうございます。 「後輩」の生まれた理由は、現実でもありえる話ですね。 「僕」も生に関して疎いところがあります。 だからこそ、二人は楽しく過ごせたのでしょう。 大沼屋さん感想ありがとうございます。 「君」も死ぬ理由さえなければ、生きたいと思います。 ただ、逃れることは簡単にはできません。 「僕」も諦めた人間なのです。 九州壇氏さん感想ありがとうございます。 雑談シーンは気を配ったので、褒めていただきありがとうございます。 生きるのがつらいだけだと思ったのは やはり二人は経験が少なく若すぎたのが原因かもしれませんね……。

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