富井サカナ/DIGITALLのレビューコレクション
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蘭月の流星とってもしんみりと感動しました。 派手な演出はなく、キャラクターもシルエット画像のみで基本的には文章とBGMでストーリーが進んでいくのですが、印象的なエピソードの描写や素直になれない主人公の心情描写などに感情移入させられました。終盤のとあるシーン、ネタバレになるので伏せますが主人公の心情の変化が行動からも感じられて非常に印象的でした。 エンディングの演出は非常に凝っていて、素晴らしい曲と相まってとても印象に残りました。プレイして良かったと思える一作でした。
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REIWAストリート物語~生贄の巻~すんごいポップでキッチュな作品でした。 テンポ良くお話が進みますし、キャラクターたちの掛け合いもとても面白かったです。個人的に気に入ったのは永遠美!何もかも自覚しながら生きているその感じが好き!ストーリー分岐やグラフィックの数々はとても凝っていますし、短時間で濃密に楽しませて頂きました!振れ幅の大きなエンディングはどれも良かったです。
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コル音イナはUTAえない。前作と続けてプレイしました!比べるとEDの数は減ったものの、その分ストーリー性はこちらの方が高いと感じました。 今回は女性ボーカロイドがお相手とのことで前作と対になる形ですね、ふむふむ、なんて思いながらプレイしました。本編クリア後に見られる真相はまさかと思う展開でのけぞってしまいました。前作同様にインパクトが抜群でした!
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UTAって! コル音イム!選択肢によってボーカロイドが歌う歌が変化し、結末も変わる面白い趣向の短編ゲームです。 これがヤンデレだ!と言わんばかりの様々な結末が楽しめました。演出力が素晴らしく、特にED7の動画は事前に注意喚起が行われて然るべき破壊力だったと思います。BGMも音源・曲ともに本作にピッタリで素晴らしかったです。好きです。
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霧生先輩と俺 ~ひとりかくれんぼからの脱出~脱出・探索系ホラーゲームの王道中の王道といえる作品でした。 数々のギミックの難易度が絶妙ですし、アニメーション演出が随所に盛り込まれているため恐怖が倍増しました。徐々に得体のしれない存在が迫ってくるのが怖すぎですし、その後の死亡ニュースであかんかったんかい!と絶望に叩き落されました。 前述したギミックの作り込みはしっかりしていて、助言などによる救済措置もあって丁寧に作られたゲームだと実感できました。ラストまでクリアすることで辿り着ける真相はもの悲しいものでしたが、ストーリーの着地もとても綺麗だと思いました。
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消えない痣の治し方顔面に残る痣をコンプレックスに感じている男子大学生の物語。大事件が起きるわけではないですが、丁寧な描写や演出のおかげで感情移入できるとともに、ストーリーの展開に心が温まりました。 @ネタバレ開始 回避行動は言語道断ですが、過度な配慮もやっぱり違うと思うことが多々あるので、本作のメッセージ性、展開などにはとても納得感がありました。 舞浜くんももちろんですが、とにかく柳川がイイヤツすぎる! @ネタバレ終了 ラストの方でじんわりと流れるBGMが心に沁みました。
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ほちゃっと!天使ちゃんとても面白かったです! 天使の世界を舞台にしたストーリーなのですが、なぜか天上界が全体的に庶民っぽいのがまずツボでした。メインとなる試験パートでは観察対象の少年がぶっとんでて大いに笑わせてもらいました。(プレイ後に他の方の感想のネタバレ欄を見て、思い出し笑いをしながら大いにうなづきました) どのキャラも登場した瞬間にプロフィールで一笑いさせてくれますし、ED演出を筆頭に派手な演出の数々に最後まで楽しませて頂きました!
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ステンドグラスは砕かれたファンタジックな世界観、可愛らしいキャラクターたち、冒頭から結末まで無駄なくテンポよく進み綺麗にまとまったストーリー、いずれも堪能させて頂きました。とても面白かったです。メインキャラは2人ともちょっと不器用だけど、心の奥の優しさがしっかりと伝わってきました。 クリア後のあとがきやサイドストーリーなども充実していて、本作への理解がより深めることができて大変満足でした。
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塩味の夢の中これがゆめかわってヤツか!とゆめかわ初心者でも実感できるゲームでした! タイトル通りの夢の中感が溢れつつ、塩味というよりむしろ糖分たっぷりなテイストのグラフィックがたくさん拝めるゲームです。幻想的なストーリーと柔らかい絵柄が相まって、現実ではなくいつまでもこの幻想的な夢の中にいたいという気持ちになってしまうことウケアイです。 エンディングは4つありますが、概要欄の攻略方法だけでなくゲーム内のヒントも親切なので苦労せず全てのエンディングを拝見させて頂きました。男から見ても汐見くんがとんでもなく尊いということがよく分かります。 個人的にはゲームのテイストにピッタリかつ工夫されたUIの素晴らしさに感激しました。
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Angel Callまず、冒頭の時点で「カミダノミ」を受ける天使のコールセンターという設定が秀逸だと感じました。興味を惹くだけでなく、電話1本1本で異なる短編ストーリーを展開しやすいもんなぁと。その予感通り、電話の主を中心としたストーリーに1つ1つオチを付けつつ、最後はきっちりと本編の伏線を回収するという優れた連作短編のような味わいがありました。 また、全ての電話で正しい選択肢を選べたようでGOOD ENDに到達しましたが、間違えればNORMAL?BAD?にも進めるようなので選択肢分岐があるマルチエンド作としても面白い趣向だと思いました。 プレイしていて『絶対に本職はモノ書きの方だろうな』と思って後からTwitterアカウントを確認したところ、大手出版社の短編新人賞を受賞されていました。でしよね!どう考えてもシナリオしっかりしてますもの!となりました。立ち絵、背景、BGM素材を活用すれば面白いゲームが作れるということが改めて再確認させて頂きました。