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タカスガタイキのレビューコレクション

  • マキの命の火
    マキの命の火
    プレイさせていただきました。 終末の世界、最後の人類かもしれないマキとロボが、命の火が尽きるまでを過ごしていく短編。人体欠損とあるものの、肝心な点は見せずにいてくれるので、トルソ的な欠損は好きだけどリョナは苦手という自分でも、読み進めることができました。 死がそこまで迫っているのに、二人(?)のやりとりは軽妙で、それがかえって自分たちのおかれている状況を、一定の距離から淡々と見つめているようで、でも到底割り切れるわけではなく、マキの叫びや嗚咽は、そのまま命の叫びと嗚咽でした。尽きていく命との向き合い方、想いのゆくえ、じんわりと染み入る作品でした。 @ネタバレ開始 テンポよく軽妙にお話が進むので、不謹慎かもしれませんが、「至極真当。因果応報。絶体絶命。焼肉定食。」のリズムには、ちょっとやられてしまいました。 雪の中で力尽きるマキのFA描かせていただいたのですが、ネタバレになっちゃうので、こちらのコメントでは添付を控えることにいたしました。もしご許可いただけるなら、フェスとは関係なく、後日貼りにこようと思います。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございます。

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  • アズブルは今も井戸の底
    アズブルは今も井戸の底
    プレイさせていただきました。 砂漠が舞台の話で、とても好みでした。一時期、千夜一夜物語に傾倒していて、バートン版のハードカバーを全部持っていたほどだったのですが、当時の夢中で読んでた頃の感覚を思い出しました。 @ネタバレ開始 千夜一夜物語は、たとえば、「男が旅人と出会う→旅人が自分の物語を話す→その旅人の物語に登場する人物が、また自分の物語を話す」みたいに、作中作がどんどん入れ子になっていくのが特徴なのですが、本作も「井戸の中に男がいる→男が自分の身の上を話す→それは主人公の見た夢だった」という入れ子になっているので、特にそこに類似点を感じたのかもしれません。 登場人物の名前もアラビア風で、まるで版画のような力強く描かれたイラスト、挿し込む光などの演出の力もあいまって、雰囲気満点です。 作中はアズブル側の主張ですが、シャプール側から見たら、また違った物語があるのかななどと、勝手に想像したりしていました。はるかな時をこえて、復讐を果たしたアズブル。今度は、また時を超えてシャプール側の復讐が始まるのか、あるいはアズブルは実は何度も何度も、その時代ごとのシュプールに復讐していて、彼の復讐はこの後もずっと続くのか。色々な物語の果てを、最後の赤い画面の向こうに見ました。 @ネタバレ終了 短いながら、アラビアの風を感じられた気がしました。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • スイーツデート
    スイーツデート
    プレイさせていただきました。 夜中に食べるアイスクリームというだけで、なんだか大人っぽい香りがします。お酒などを交えず、若々しさやかわいらしさもありつつ、大人のデートというかんじをこんな形で表現できるのかと感服しました。 @ネタバレ開始 ベストエンドが自分で選んだ場合じゃなく、彼氏に選んでもらった場合というのが、心憎い演出ですね。すっかりナイトコーデを着こなしているレモアちゃんがかわいいです。 @ネタバレ終了 短編でテンポよくプレイできました。ENDのヒントもあり、親切です。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • 3MEN6P!
    3MEN6P!
    プレイさせていただきました。 まさに三面六臂。縦横無尽のぶっとび具合で、どのルートも尋常ではなかったです。予想外の展開と、これでもかと!動く画面で、めちゃめちゃ面白かった。 @ネタバレ開始 異形萌えなので、ギャグとして以上に普通に三面六臂姿が刺さりました。阿修羅かわいいよ阿修羅。 トンデモに次ぐトンデモで、何度か声に出して笑ったり、ツッコミ入れたりしながらプレイしました。特に、「師」がまんまハリウッドザ〇師匠で笑いました笑。シュールで破天荒な展開なのに、アジアンテイストで統一されているため、妙にまとまっていて、なんか謎に納得してしまうんですよね。この世界ならば仕方ない、みたいな。 「結」ルートは、意外に面子ちゃんも嫌がっていなさそうで、お?と思ったり。そもそも、こういうゲームでお母さん主観で進むのって、すごい珍しい気がしますね。よく考えると、阿修羅になってもお母さんの言うことちゃん聞いてる面子ちゃんは普通にいい子。 タイトル画面が毎回変わって楽しかったです。侵攻モードがEDリストとは別で用意されていたり、とにかく入れられるポケットに全部お菓子詰めたみたいな、要素もりもりゲームでした。 @ネタバレ終了 ブラウザからプレイしたところ、「結」ルートの最後の動画で止まってしまいました。ブラウザコンソールで動画ファイルがNot Foundと出ていたので、ノベコレ側の問題かもしれません。DL版は、問題なく遊べました。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • 埋められたふたりの人形
    埋められたふたりの人形
    作者様が本作のビジュアルイメージを公開されていたので、FAを描いてみました。あらためて、フェス参加おめでとうございます。

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  • 灰と再生の導きの星
    灰と再生の導きの星
    プレイさせていただきました。 タイトル画面の子がかわいくて興味を持ちました。主人公のもとにこの子がやってきて、すったもんだ!みたいなラブコメよりの話を勝手に想像していたのですが、プレイしてみると、想像とは全然違いました。童話のような肌触りで、やさしくじんわりするお話でした。 @ネタバレ開始 主人公の名前がカイであることや、童話のようなお話に、アンデルセンの「雪の女王」を思い出したりました。 いのちをもやしつくした、という言い回しが出てきますが、まさかこれが比喩ではなく、まさしくその通りだったとは。きっと幾度となく死と再生を繰り返してきて、今の主人公があるのでしょうね。ある意味で、長い寿命を持て余し、絶望してしまうエルフ族の苦悩のようなものかなとも思いました。 色のない世界で出会うセイのなんてあたたかでやさしいこと。笑顔が愛らしいです。癒されました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございます。

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  • 日かげり日おろしひまつぶし
    日かげり日おろしひまつぶし
    プレイさせていただきました。 開始すぐに自作背景が出てきて、お!と思いました。「くら」シーンの背景の描き込みは感嘆に値します。 主人公とよしつぐ君の会話が大変微笑ましく、お互いに知らないし、相手を否定しないので、期せずしてすれ違いコントみたいになっていて、面白かったです。スズコちゃんというツッコミ役が入ることで、会話の幅は更に増えていきます。 @ネタバレ開始 お母さんが知らない大人と話し込んでしまい、なんだかむずむずした手持ち無沙汰になるのが、実にいいあるあるだな~と思いました。この時点で、主人公のボクに違和感なく感情移入することができました。 平然と出てくるえのき、あやしげな蔵のアイテム、浄化できる村人の存在、明らかに一歩向こう側に常ならぬ存在の影が見えるのに、子ども達のやりとりはあくまで無垢で、子ども時代の大切なひとときと、あやしげな世界が同居している不思議なゲームでした。 アイテムひとつひとつに、結構しっかりとした会話が用意されていて、これだけでシナリオ的にはたっぷりボリューム満点です。それらは読むか読まないかの選択権はプレイヤーにゆだねられ、それ次第で15分ゲームにも30分ゲームにもなりえる余地があるのが、すごいなと思いました。まさに一粒で二度おいしい状態です。 @ネタバレ終了 最初の探索シーンで、アイテム一覧が表示されず、進行不能になる場合がありました(ブラウザとDL両方で発生)。この場合、直前であらかじめセーブしておき、もう一回ゲームをやり直した上でロードし直すと、無事表示することができました。もし、同じく先に進めなくなってしまったかたは、この方法を試してみてください。 子ども達の心温まる交流と、日常のすぐそばにある不思議を同時に味わえる良作です。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • そらから来たのは宇宙人
    そらから来たのは宇宙人
    プレイさせていただきました。 宇宙から日本を侵略にやってきたシャルちゃんがとてもかわしいらしいです。天の声のテンションが高く、シャルちゃんも言えば話が早いタイプなので、テンポよくさくさくプレイできます。 TRUE ENDは見れたのですが、HAPPY ENDの条件がわからず…。なにか根本的な点を見落としているのかもしれません。ぐぬぬ。 @ネタバレ開始 BAD END扱いですが、個人的にはシャルちゃんに普通に宇宙が侵略され、アイスが流行る展開が好きです。 @ネタバレ終了 Windowsからのプレイですが、スキップはCtrlで、セーブ/ロードはマウスのホイールクリックでいけました。(タブレットの場合は、二本指で右にスワイプと…セーブ/ロードは何だっけ?とにかく、できなくはないと思います) 最初に名前入力があるので、入力し終わった後にセーブをし、そこを起点とするとよいかと思います。 素敵な作品をありがとうございます。

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  • 年中無休門番
    年中無休門番
    プレイさせていただきました。 15分との表記に気軽にポチったのですが、めちゃめちゃ奥深いゲームでした。街には色々な人々が訪れます。貴族っぽいひと。商人。エルフ。謎の双子。でも、実は彼の守る門は……。 ぜひぜひ一周しておわりではなく、何度もプレイして、濃厚なエピローグを味わってほしいです。 @ネタバレ開始 前述したように、気軽にプレイし始めたのですが、まさかこんな重厚な展開が扉の先に待っているとは。 結局自力でエピローグに辿り着けず、ちょっとヒントを見てしまったのですが、大満足です。もしかしてエピローグは、出現キャラによって変わったりするのでしょうか。だとしたら、全部コンプするとしたら、どれだけのストーリーがそこにあるのでしょう…。「制作者の限界値!」という掛け値なしに事実だなと感じました。 黙々と街を守ってきた門番のかっこよさ。そして、同僚もいい味出している。それぞれのキャラクター同士に、つながりがあるのもよいですね。なんとなく「ファンタジーRPGクイズ」の五竜亭や、富士見ドラゴンブックで昔出ていたMAGIUSシリーズのまぎうす亭を思い出したりしました。 余談ですが、エルフは徹頭徹尾あやしくて、何周もした中、常に突っぱねていました。エルフ君よ、すまん…。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございます。

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  • 厨二病と、姉。
    厨二病と、姉。
    プレイさせていただきました。 ショートとのこと、さくさくプレイできました。お姉ちゃんの言葉は、主人公に容赦ないようで、ふわっと温かく、人生について諭す年長者の余裕を感じました。実際は、きっと彼女自身がもっと険しい道を通ってきたのだと思うのですが、弟にはそれを感じさせず、あくまでやさしい姉として助言を与える。守られているなと感じます。 タイトルと実際に登場するお姉ちゃんのビジュアルが違うことにちょっと驚きました。こういう手法もあるのですね。 弟くんは、今後もところどころ小さなやらかしをしそうだし、それをお姉ちゃんは程よい距離感で見守っていくんでしょうね。 素敵な作品をありがとうございます。

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