かおりのレビューコレクション
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カナタの夏初月 ~石垣島編~石垣島をはじめとした沖縄を満喫する二人の、幸せな時間を見守らせていただきました。実に甘美な時間でした! こういった恋愛モノは普段あまり読まないほうなのですが、何の気なしに読始めたら止まらなかった…! テンポよく繰り広げられる二人のやり取りが面白く、グッと引き込まれました。それに甘々デートではあるんですが、二人が比較的サッパリとしているキャラクターだからか、甘ったるすぎないところも良いですね。その絶妙な距離感が心地よく、終始好感が持てるキャラだったからこそ最後まで楽しめた気がしています。 そして何といっても美しい風景写真の数々!テンションが上がりました。見知った風景もありましたが、テレビなどでは見たことのない景色も沢山あり、次はどんな写真が見られるだろう?とワクワク。家に居ながらにして、まだ見ぬ沖縄の地を疑似体験できてとても嬉しかったです。 美しい沖縄の景色と爽やかな恋愛模様を楽しめる素敵な体験となりました。ありがとうございました!
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樹海の怪死を追いかけて樹海へ辿り着いた主人公が、不思議な少年と出会い…というミステリアスなお話でした。 何といっても謎めいた少年が @ネタバレ開始 可愛らしい見た目とは裏腹に、時折ぞっとするような怖さをのぞかせるところがとても怖かったです!おともだちをバックに無邪気に微笑む姿には特に恐怖を感じました。 これは絶対に連れていかれる…!と思い込んでいたため、結末は意外な展開でビックリ。もしかしたらあの少年は、門番のように「来る覚悟ができている人」とそうでない人を選別しているのかな?なんて思ったりもしました。 最後の「またね」が気がかりではありますが、憑き物が落ちて世界に色を取り戻した主人公がもう死の誘惑に誘われないことを祈るばかりです。 @ネタバレ終了 味わいのある絵柄に魅かれてプレイさせていただきましたが、ストーリーにも怖さと不思議さが同居していてとても面白かったです。 また、スチルだけでなく立ち絵や背景、UIまでもが自作グラフィックで統一されているのが素敵ですね。演出も凝っていて凄かったです! 独特の雰囲気が素敵な作品でした。ありがとうございました!
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◻︎◻︎マ◻︎推理もの大好きなので意気揚々と挑み、あえなく撃沈しました! 三番目にマの入る言葉を探さねばならないのに、頭に浮かぶのはマから始まる言葉ばかり。ヒントを見ても全然ピンとこなくて、泣く泣く答えをみることに…自力で解けず残念です。 答えがわかればなるほど!なのですが、これはピンとこなければ一生解けない問題だろうなと思います。また現時点では一般的な言葉…とまで広まっていない気もするので、ご存知でないと更に迷宮入りしてしまいそうですね。 ただ、謎めいた構成に求心力があって引き込まれましたし、非常に面白い試みの作品だなとも思いました。 頭を悩ませる時間もとても有意義で楽しかったです。ありがとうございました!
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筋筋肉肉勢い溢れる青春ラブコメでした! その一方で筋肉の名称についてもたくさん学べる学習系ゲームでもありますね。上腕二頭筋や表情筋などごく一般的な筋肉くらいしか知らなかったので、その筋肉はそんな名前なんだ!の連続でした。 でもやっぱり真骨頂は @ネタバレ開始 二人の顔と逞しい肉体とのギャップ、そして筋肉での感情表現! 体から出ているのはオーラですか…!主人公、感情が筋肉に現れすぎ!いやむしろ筋肉で相手の思考を読めちゃうカスミさんが凄すぎるのか?どんだけ?! などツッコミどころ満載。面白すぎました。 でも、約束をきっかけに10年も鍛え続けてきたなんて、どれほどお互い相手を思いやっているのかがうかがえて、最高にエモいなと思います。 このまま鍛錬を続けた先に、ボディビル大会をアベック優勝で総なめにする二人の未来が見えるようでした。 @ネタバレ終了 笑えるだけでなく、ドラマも感じられる爽やかなラブストーリーでした。ありがとうございました!
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宇宙人の憂鬱マーダーミステリー未経験ですが、とても楽しく遊ぶことができました。 犯人当てや真相当ても難しすぎず、また外してしまってもヒントがもらえたりとプレイしやすさへの配慮も随所に感じられ、推理とストーリーとのバランスが上手くとれた作品だなと思いました。 @ネタバレ開始 また真相に辿り着くことでタイトル回収される構成も見事でした!そういうことか!と思う一方で、辿り着いた結末のやるせなさに切なくなってしまいましたが…。 @ネタバレ終了 マダミスは興味があるものの一人プレイができないというハードルの高さから断念していたので、このようなゲームを作っていただけて嬉しく思います。 素敵な機会をありがとうございました!
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つくもと空の屋台とても楽しいなぞなぞゲームでした。 私は頭が固くてなぞなぞが苦手なのですが、そんな私でも解ける難易度でスッキリでき、爽快なアハ体験となりました。 でも何より面白かったのは @ネタバレ開始 持ち主さんの話に出てくる神様のお姿です。 本物と違い過ぎる!! 記憶の中のモヒカンやお婆さんなどの姿…からの美形な本物登場。そのギャップが最高に面白くて毎回笑ってしまいました。 @ネタバレ終了 また、正解後のイラストもどれもとても可愛らしくほっこり癒されました。 問題数が6問しかなかったことだけが残念です。もっともっとプレイしたかった…。いつか続編があれば嬉しいな、と密かに期待しています。 楽しい時間をありがとうございました!
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FirstMagic ~はじまりの魔法~教え子のルミナさんに慕われ、究極の選択を迫られるお話でした。 短編ながらも選択肢による分岐で結末?も複数あり、画面にはルミナさんしか登場しないものの沢山の立ち絵差分で感情が豊かに表現されていました。更には演技力の高いボイス付き!という贅沢仕様。耳が幸せでした。 @ネタバレ開始 4つの魔法をかけた際はどれもヤンデレな感じでしたが、特に雷魔法の展開は病みが強かったですね。あんな先生になってしまってもいいのか…とちょっと切なく感じちゃいました。 個人的には氷魔法をかけた時が一番好きです。いつ壊れるか、そして壊してしまうかわからない「氷像」が、病と愛が同居したルミナさんの心を表しているように感じられていいなぁと思いました。 あと火系で退化した先生を可愛がるルミナさんも良かったです。 でもやっぱり最後の、本当の魔法に辿り着けた時の結末が一番素敵ですね。可愛さ溢れるデレにギャップ萌えしました!これから先生と仲良く歩んでいってほしいです。 @ネタバレ終了 短い時間で恋愛模様を楽しめる作品、ありがとうございました!
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すがれる4月とても素敵な物語でした。 亡くした彼女を忘れられない主人公に訪れる出会いと、それによってもたらされる心の変化が描かれているのですが、劇的な変化ではなく悩みながら一進一退する様が非常にリアル。切なげな表情で葛藤する主人公の姿に何度も胸を打たれました。 グラフィックや音楽などのセンスも良く、詩的な表現で心の機微を描いた繊細なシナリオとの融合も素晴らしかったです。抑えたトーンで描かれる絵がひたすらに美しい。 そして演出面もとても凝っていて、 @ネタバレ開始 それぞれのEND後のタイトル画面変化にはドキッとさせられました。特にEND1…! シナリオ面でも、TRUEエンドですら主人公の「彼女への思い」は変わらないという展開には驚きでした。ただ、痛みを抱えながらその日を待つという生き様は非常に主人公らしいというか、納得の選択だなと。 それに自分の思いを吐露できたことこそが、様々な出会いによって起きた確かな変化だと感じられる前向きな結末で良かったです。とても爽やかな気持ちで読み終えることができました。 が、何よりの驚きはタイトルの意味! 縋るの変形なのだろうか?などとお恥ずかしながら思っていたのですが、「すがれる」という言葉があるのですね。しかもダブルミーニングにもなっている?(おそらく)と気づいた時には膝を打ってしまいました。主人公が花屋であるという設定がここに活きてくるとは。 @ネタバレ終了 細部にまで仕掛けのある細やかな作りに感動しました。 またシナリオを読み進めるだけでなく、探索パートやお客様のために花を選ぶ謎解き推理に近い部分など、ゲーム性の高い部分もあり楽しかったです。 総じて完成度の高い作品でした。処女作でこのクオリティとは…本当に驚きです。次回作もあればぜひプレイさせていただきたいです。
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中生代好きの後輩と古生代好きの先輩とても楽しい恐竜クイズでした。 問題は3択で詳しくなくてもそれなりに正解できる難易度でしたし、出題順が毎回同じなので覚えれば全問正解までの道のりも困難でないのがありがたかったです。 @ネタバレ開始 が!後輩くんの中生代クイズから先輩の古生代クイズになった途端急激に難しくなった…!(笑)あまり目にしたことのない単語がいっぱいで、ほぼ当てずっぽうからのエンド6を繰り返してしまいました。 先輩クイズになってから画面下のメニューが消えQセーブなどもできなかった(エンド5が解放されるまでの間は)ので、頭をフル回転。必死に覚えて全問正解のエンド5に辿り着けた時は嬉しかったです。先輩の満面の笑みも見られて嬉しかったですが、あのヌイグルミは一体何の生物だったんでしょうか…気になる。 @ネタバレ終了 楽しく遊びながら恐竜の知識を学べるので、お子さんと一緒にプレイしてもいいのかも?なんて思ったりもします。 また個人的なことではありますが、問題を解いている内に幼い頃「恐竜展」へ行った記憶が蘇ってきて、当時を懐かしむことができ有意義な時間となりました。素敵な作品をありがとうございました。
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血霧丸度々ですみません。作者さまより「もうひとつエピソードがある」と教えていただき、再度攻略させていただきました故、新たに感想投稿させていただきます。 ※先日投稿した内容に誤りがありましたので、削除し、再投稿させていただいております。 @ネタバレ開始 分岐の選択肢は全部調べてみたのですが、まさかそこに秘密の入り口があったとは!教えていただかなければずっと気付けなかっただろうと思いますし、その変化に気付いてからもタイミングが大事だとわかるまで結構時間を要してしまいました…汗。 そしてこの隠しルートは主人公の父上が血霧丸を所有していた頃のエピソードだったのですが、実は非常に物語の核となる部分だったかなと思います。こちらでは、そもそも父上も人斬り鬼だったことが判明し、狂気に飲み込まれてしまった主人公の行く末を暗示するかのようでした。ただ父が「血霧丸を手放すまでの経緯」も描かれており、主人公ももしかしたら父上のように血霧丸と決別することができるのかも?と思える展開になっていたと感じます。今後制作されるという続編で、更に語られるであろう主人公の選び取る結末が楽しみです。 @ネタバレ終了 隠しエピソードを見たことによって、物語の面白味がより深まった気がしました。作者さまに教えていただき読むことができて良かったです!ありがとうございました!