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かおりのレビューコレクション

  • オルタナティブ・マスカレード ~花飛の章~
    オルタナティブ・マスカレード ~花飛の章~
    主人公の卯月桜さん(デフォルト名)と、その隣人であり桜さんの慕う「愁にぃ」こと山大地 愁さんとのお話でした。 目を開けたら現れたイケメンにわーい!と歓喜したものの、桜さんの置かれた状況はシリアスで…。そして段々と不穏になっていくお話に引き込まれていきました。 @ネタバレ開始 母親とは死別、父親も行方不明という悲しく不安な桜さんを、懸命に支えてくれる隣人の「愁にぃ」。イケメンだし優しいし料理もできるし言うことなし!こんな人がそばで支えてくれるなんて桜さん幸せ者~なんて序盤は思ったのですが、あまりに「愁にぃ」さんがハイスペックで素敵すぎるので、逆に何か底知れないものがあるのでは?と不安を感じ始めたら案の定…。哀しい予感が当たってしまいました。 が、そこからは予想以上の展開!愁さんがこれまで隠してきた愛情の重さや、最後に紡がれた桜さんの本音には想像を超えるものがあり、切なかったです。そんなに思い合っているのにどうしてこうなった…!TRUEエンドでは、更なる傷を負ってしまった桜さんの今後が心配でなません。父の支えがあるとしても、こののち生きていけるのだろうか…と。むしろBADエンド2のように、何も知らず恋心のままに突っ走るほうが幸せだったのかななんて思ったりもしました。 ただTRUEエンドの悲愴さが非常に印象深いのも事実で、この辺りは読者の好みによって分かれるかもしれないですね。私は結末からエンドロール、そしてタイトル画面が変わる様も含めて、壮大な切なさが押し寄せてくるTRUEエンドがとても好みでした。 また、私は花飛の章→槐夏の章の順で読んだのですが、槐夏の章は全く違う展開で、真相を知った上で読んでも全然問題なく楽しめる構成になっていて驚きました! ただ私はネタバレ全然OKなのでこの順番で読んでも問題なかったですが、もしかしたら槐夏の章→花飛の章の順で読んだら愁さんの変貌に更なる驚きを感じられたかも?なんて少し思ったりもしました。なので個人的なオススメ攻略順を以下に記載させていただきますが、もし不都合がありましたら削除しますので教えていただければと思います! @ネタバレ終了 仮面をつけているのは誰なのか、そしてその下に隠されている嘘とは何なのか…短編ながら重厚な愛の物語でとても読みごたえがありました!大好きなタイプのヤンデレが味わえ大満足です…!ありがとうございました! ※槐夏の章と花飛の章どちらを先に読むかについて、個人的には真相に遠い槐夏の章から読むのがいいのではないかと思いました。花飛の章で真相を知った後ふたたび槐夏の章を読むとまた物語が違って見えて面白いと感じたので、槐夏→花飛→槐夏とループすることもオススメしたい読み方です。

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  • 小松菜とじゃんけんするゲーム
    小松菜とじゃんけんするゲーム
    正真正銘「小松菜とじゃんけんをする」ゲームでした。そう見せかけて違う内容が始まるということは一切なく、本当に相手は葉物野菜で栄養満点なあの小松菜です。 まさか小松菜とじゃんけんをする日が訪れようとは…人生何があるかわかりませんね。 @ネタバレ開始 最初は小松菜が相手ってどうなのよ?なんて思っていましたが、ツナくんが可愛いじゃないか…!そもそもぐーちょきぱーを体で体現するというだけでも面白いのに、じゃんけんに勝つとドヤっとし、負けるとシナシナになる姿、どれも笑えました。 その中でも、あいこの時の反応がとにかく可愛い!ぱーで被ると「運命?」と照れるところや、ちょきで被ると「結婚する?」と迫ってくるところに、なんだなんだ可愛いじゃないかこの子!と思っていたら、ぐーであいこになると何故か高圧的。これはツンデレなの…?その温度差にも笑いました。 また、何勝したかによってもツナくんの反応が違うので、やり込む楽しみがありました。勝率による反応で一番好きだったのは一勝しかできなかった時で、ツナくんの体がちょっと膨らんで見えるところ。あの体の膨張は勝者の余裕からでしょうか?可愛かったです。 そんなこんなでなかなか5連勝できなかったのですが、セーブロードの力を借りてようやく到達。そしてご褒美の姿を拝むことができ大満足で終えられました。 @ネタバレ終了 とても画期的かつ斬新なアイデアのゲームでした。終わるころには小松菜が愛おしく感じられること間違いなしです。 楽しい作品をありがとうございました!

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  • 集合住宅
    集合住宅
    友人の部屋に遊びに来た主人公が、うっかり聞きそびれてしまった部屋番号を探し当てるお話です。 モノクロの背景にシルエットの主人公の手のみという、とても限られた素材だけで作られているのにもかかわらず独特の怖さがありました。 @ネタバレ開始 友人宅を探すための部屋番号がとにかく多いので総当たりプレイ。 目的の部屋を探し当てた後もせっかくならと全ての部屋に突撃してみましたが、勝手に開くオートロック、そして辿り着いた先には不穏な部屋や恐ろしい死神?との遭遇!思わず、ひええ!と縮み上がりました。一体このマンションでは何が起きているんだ…。管理人さんとかオーナーとか、異変に気付く人はいないのか…誰かーー!! モノクロの中に突如入る鮮血の赤、そして音による演出で更なる怖さを醸し出していました。たまに何事も起きない留守の部屋でホッとできる瞬間があることがまた、怖い部屋との対比としていい緩急になっていたと思います。 また、不穏な部屋で何が起きていたのかや死神の正体などについて、最後まで明示されていないことがより一層「得体のしれない恐怖」を煽っていたようにも思います。上手い見せ方だなと思いました。 @ネタバレ終了 部屋を見つけるというシンプルな内容ですが、提供する情報を敢えて少なくし、プレイヤーの想像を掻き立てる演出で魅せる作品でした。ぞわぞわくる恐怖を味わえ面白かったです。ありがとうございました!

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  • 時計のある部屋
    時計のある部屋
    非常にシンプルな謎解き脱出ゲームでした。敢えて極限まで要素をそぎ落として作られたのかもしれないなと思います。 そしてシンプルな中にも、可愛いドット絵とキャラクターによりほっこりできる部分があるのがいいなと思いました。 謎解きの難易度は易しめなので、得意な方はすぐに解けるかと思います。ただ @ネタバレ開始 間違う方はいないかもしれませんが、大文字小文字はしっかり識別されるのでご注意を!(最初間違って大文字入力した人) @ネタバレ終了 サクッと楽しめるので、スキマ時間に遊びのに最適だと思いました。またその遊びやすさから、お子さんの知育教材としても活用できるのではないかと思います。 きっと誰もがスッキリできるあろう謎解き作品でした。楽しかったです。ありがとうございました!

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  • 禁忌を犯した少女
    禁忌を犯した少女
    生と死のはざまで目覚めた「記憶をなくした男」と、その眼前に現れた「片目片翼片腕が欠損した少女」、ふたりの記憶探しのお話でした。 @ネタバレ開始 BADエンド 全てを懸けた必死の思いが届かなかった切ない結末でした。 normal end お父さんは無事に助かったけれど、美月さんの存在までがリセットされてしまうという衝撃展開でした。最後のセリフの表示のされ方が怖くもあり、おどろおどろしくもあり、その演出で改めて「禁忌を犯す罪深さ」を感じた気がします。 それでも、お父さんが助かったことを喜んで笑っているだろう美月さんが想像できる「じゃあね」というエンド名に涙しました。別れ際に美月さんが言っていた「戻ってくる」は実現するのでしょうか。まばたきを二回していなかったので嘘ではない…はず。いつかの未来に期待したいです。 true end 全てを捨てる決意をした時から感情を殺してしまったような美月さんが、お父さんの胸では感情のまま泣くことができた…もうそれだけで泣けました。本当は辛いに決まってる。でもそれ以上にかけがえのない存在なんだろうと思える、美月さんの決断。身勝手な思いだけれど、あまりに強く美しいからこそ、???さま(神さま?でしょうか)も美月さんの意思を尊重したのだろうなと思いました。 最後は開かれた結末で、新たに生まれた存在は美月さんの転生した姿なのか、それとも全てが起こる前にループしたと捉えるべきなのか、色々と考察の余地がありそうです。個人的には、???さまに気に入られた(頭を撫でるシーンが、仁さんの手とリンクしているのが泣けました…)美月さんが苦しみに耐えたご褒美として地獄ではなく天に還ることを許され、再び二人の元に転生できたのだろうと想像しました。きっと負の鎖は彼女が犠牲に差し出したものと共に断ち切られていると信じています。最後の天使の微笑みが素敵でした! また、全体を通して親子愛がとても感じられるお話でした。 美月さんの嘘をつく時のクセをお父さんがちゃんと知っていることが物語に大きく影響するところや、美月さんがお父さんを発見した時・お父さんが美月さんのことを思い出した時に(だけ?)目に生気が宿る演出、グッとくるものがありました。 言葉の端々、表情、様々な場面で感じられる強すぎるほどの愛情がもたらした選択は決して褒められるものではありませんが、愚かな選択をしてしまうほどの必死の思いだからこそ胸打たれたのだと思います。 @ネタバレ終了 読み終えて、作品概要蘭にある「あなたは大切な人が命の危機に陥った時、どうしますか?」という言葉がとても沁みました。 自分ならばどうするか、そしてそれを選んだ時に相手がどう思うだろうか…難しい選択だと思います。間違いだとわかっていても、誰に止められたとしても、自分で決めた答えでしか納得できない…それが人間の弱さであり強さでもあるのかなと思いました。 親目線、子供目線どちらで読むかでまた印象が変わるかもしれません。とても強く、深い愛に感動する作品でした。ありがとうございました!

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  • ノアの審判
    ノアの審判
    迷い込んだ不思議な洋館で起こった殺人事件を、11人の住人と話し合い解決していくお話です。 全四章構成のうち、現在読める第一章の解決編まで読ませていただきました。 フリーゲームであることが信じられないくらいのハイクオリティゲームでした。細部まで作り込まれたグラフィック、シナリオ、演出、アニメーションやムービー、システム面…など、どれをとっても一切の妥協が感じられない完成度。本当に丁寧に、時間をかけ作られてきただろうことがうかがえ、作品への強い思いに感動しました。 プレイし始めて真っ先に飛び込んできたのは、グラフィックの素晴らしさと、そのイラスト数の多さです。フルスクリーンのスチルはもとより、それ以外の少しの場面変化でもミニスチルとも言えるこれまたクオリティの高いイラストが挟まれたり、小さなアイテムや何の気なしに通り過ぎる場所(廊下など)までもが非常に凝っていてお洒落でした。キャラクターの立ち絵も、そもそもの美しさに加えて差分がとても多く、その細やかな表情の変化も感情を雄弁に伝えてくれる一つの要素となっていたと思います。 そんな素晴らしいグラフィックですが、個人的に一番ツボだったのは部屋の描写です。各個人の部屋だけでなく、キッチンや広間・書斎などの共用部分や物置に至るまでとにかく素敵!個人のお部屋は壁が一緒なのにも関わらず、調度品やその色、そして物の配置などに個々の個性があらわれ全く別の空間になっているのがすごかったです。こんな素敵な場所を探索できるなんてと小躍りしながらクリックしまくりました。好きだったのはノアちゃん(壁の額縁が永遠に続く入口のようになっているオブジェ?が最高)、ダニエルさん(色味が素敵)、ソフィアさん(キラキラ眩い色調と美しいアイテムで煌びやか)のお部屋と、キッチン、バルコニー。どれもがこんな場所に行ってみたい!と思うような素敵な空間でした。 また、ストーリーも非常に面白かったです。張り巡らされた伏線がどんどん回収されていき、犯人に繋がっていく部分は脱帽ものでした。 @ネタバレ開始 実は最初のうちは事件編に入ってもなかなか事件が起きないので「これは事件が起きない系だったりして?」などと思っていたのですが、まぎれもなく事件は起きてしまったし、むしろ序盤の「事件が起きない時間」がいかに大切だったかを後に思い知ることとなりました。あの時は幸せだった、と何度振り返ったことか…。そしてこの「事件が起きない時間」にキャラクター達とたくさん触れ合い交流したことや、キャラ同士の仲の良さを見ていたからこそ、解決編が重くのしかかってくるという構成が見事で唸りました。 解決編に至ったころにはキャラへの思い入れがMAX状態&もう全員ファミリー!と感じていたので、正直犯人探しをすることがとても苦しかったです。犯人当てフェーズに入ってからは読み進めるのに時間がかかってしまうほどで、ああもうどうか犯人なんていないオチにしてください!とひたすら祈りましたがそんな都合よくいくはずもなく…。一つの事件は解決となりましたが、心にぽっかりと穴が開いてしまったような切ない結末でした。 これからも毎回事件が起こることを考えると既に心痛で泣きそうなのですが、まだ解き明かされていない謎もたくさんあり気になることだらけなので…今後どう展開していくか楽しみにしています。どうか最後は救いがありますように。 キャラクターでは、シーリーンが好きでした。後半の怒涛の展開の最中でも、シーリーンの裏表のなさや屈託ない明るさに救われていた気がします。ただお酒はほどほどにね! そしてダニエルさんとノアちゃんとの主従関係もツボでした!ダニエルさんがマイマスターと言った時は「!!!!!!!」と言葉にならない喜びがほとばしりました。尊き関係性…好き!猜疑心に満ちた世界の中で、二人の関係がまやかしでないことを祈るばかりです。 @ネタバレ終了 序章から第一章だけでも圧巻のボリュームとクオリティで、一瞬たりとも見逃せない、見逃したくないと思う面白さでした。今後の展開からも目が離せません。楽しみにお待ちしています! 素晴らしい作品をありがとうございました!

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  • This one,(I mean).
    This one,(I mean).
    まっさらな画面に二色の「二つの四角」で構成される、シンプルながらも味わいのあるお話でした。 @ネタバレ開始 最初は距離のあった二つの四角が、読み進めていくと段々近づき、最後は隣に並ぶ演出が素敵でした。 ちょっとしたきっかけで今まで「ほどほど」の関係であった友人とも近しくなれる、と思える部分がとても良かったです。 ただ、すみれさんの途切れた言葉の先は何だったのかを、読み終えた後もぐるぐると考えてしまいました。 母の忘れ形見ともいえる色濃く受け継いだ黒髪と、それを具現化したかのような「墨麗」という名前をどう思っていたのだろう?その自然体の美しさを誇りに思うのか、それとも…。 最期まで自然な髪のまま亡くなった母と、その母の願いが込められたような黒髪にちなんだ名前はまるで彼女を縛る鎖のようだなと思ってしまいました。 墨麗の名でいる限りその呪縛から逃れられない…そんな不自由さを感じてしまい、その重さが負担になっているのではという気さえしました。 だから流行り廃りで髪色を自由気ままに変えたりできる他の子たちや、自分とは全く違う髪色を持つ杏さんを羨ましく思ったりしたのかな、なんて勝手に色々想像してみたり…。 もちろん、流行りに流されないことや、本当に大事なものを見失わないことの大切さも感じられるお話だったのですが、その中に少しばかり不穏さを感じてしまったのは、私の心が闇深いからかもしれません…汗。 @ネタバレ終了 掌編の中にも色々考えさせられる部分があり、その部分に関しては読んだ方それぞれで感じかたが違ってきそうだなと思います。 視覚的には平面だけれど、内容には立体的な奥行きが感じられる作品でした。ありがとうございました!

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  • 6月のマリッジブルー
    6月のマリッジブルー
    雨の日、目を覚ました先で出会った見ず知らずの男性と主人公の数奇な運命を描いたお話です。 目を奪うような美しいイラストと、それとは裏腹な、陰鬱な雨のように湿った世界観がとても心に残りました。 @ネタバレ開始 開始当初は、突然拉致した挙句軟禁し婚約者だと言ってきかない灰李くんがとても怖かったです…!言葉が通じない?!しかも閉じ込められてるし…!そしてその出で立ちは何?!とパニック(出で立ちの理由については後の設定資料で判明したのですが) 個人的にストーカーという「自分の目的」だけしか考えない存在が苦手なのもあって、灰李くんも苦手キャラか…と思いましたが実情は違いました。身勝手だと思われた灰李くんの行動が、純粋に雲雀さんの願いをかなえたいという強い思いからの凶行だったとわかった時、今作に対する印象がガラッと変わった気がします。 END3 人を愛する心というものを初めて見つけた灰李くんが、再びその希望を失ってしまう切ない結末でした。最後の瞬間にその思いが雲雀さんに伝わるけれど、もう手遅れという展開が悲しかったです。もっと早く気付いていれば…! END2 灰李くんと心が通わず、束縛から逃れる唯一の方法を選択してしまった悲しい結末でしたが、飛び立つ背中が神々しくとても美しかったです。 ただ、自由な風に身を任せた雲雀さんが…一瞬でも幸せを感じられたのか?そこに少しでも救いはあったのか?と考えあぐねてしまいました。辛い決断を見守るしかないのが苦しかったです。 END1 雲雀さんが6月が嫌いな理由が切なすぎます…。それほどまでに周りに苦しめられ、生きるのが辛かったのだろうと…彼女の歩んできた道のりの険しさを思い、涙しました。彼と出会い「救われてしまった」雲雀ちゃんが、喜ぶよりも戸惑い「彼の隣が幸せなのか、それすらもわからない」という感情を抱くことからも、いかに彼女が押さえつけられてきたかがうかがえて胸が痛かったです。 ですが「雲雀さんを幸せにするためになら何でもする」という灰李くんの狂気的ともとれる愛情が、雲雀さんに生きる意味を与えてくれて本当によかったです。自分で決めることすら困難な雲雀さんには、むしろ使命として生を与え「生かしてくれる」存在が必要だったのだろうと、読み終えて思いました。晴天の海で抱き合う姿と、タイトル画面の二人の笑顔が果てしなく美しかったです。 後日談 自分の願望と、彼女の幸せを願う気持ちとの間で揺れ動き、それでも一緒に生きてほしいと泣く灰李くんに泣きました…!最初の頃は自分の思いを押し付ける部分が大きかった灰李くんが、雲雀さんとの生活の中でどんどん人間味を帯びていく…その変化が尊かったです。対する雲雀さんの心の中にも受け身なだけでなく与えたいという思いや、先の展望にまで思いをはせる変化があり、雲雀さんも変われたのだと二人の成長していく姿に涙でした。 この幸せがいつまで続くのか…どこか儚い夢のようで不安も感じますが、たとえ待ち受けているものが破滅だとしても、二人が辿り着いた失楽園という仮初めの安息が少しでも長く続きますように。 @ネタバレ終了 誰からも理解されないだろう二人だけの世界が、どう考えても常識や倫理観から外れているのにも関わらず、ひたすらに美しく尊かったです。 唯一無二の愛情が胸に迫る作品でした。ありがとうございました!

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  • Sweet Valentine 〜犬井遼の場合〜
    Sweet Valentine 〜犬井遼の場合〜
    付き合ってから初めてのバレンタインを迎えるカップル「花森しおり」さんと「犬井遼」くんの甘く、かわいいラブストーリーでした。 @ネタバレ開始 犬井くんがとても、とっても可愛かったです!!チョコを楽しみにし過ぎてソワソワしている姿や、しおりさんがいつから自分を好きでいてくれたかを知った時など、終始ピュアな反応を見せてくれる犬井くんに物凄く癒されました。 からの!バックハグ来たー!!手を引かれた際に体勢を崩してしまって、あ…と思っている間に抱きしめられるとか最高です、激ツボです!また「ぎゅ」の時間が数秒ってとこがいいですよね…初々しい!純粋!!大きなワンコ!!!と数秒間で私も心を鷲掴みにされました。 そして5年後、二人の呼び名に萌えました…!何年も付き合っていれば当たり前とは思いますが、直前にまだ初心な二人を見ていたのでその変化にドギマギしてしまいました。いいなぁ、しおり・遼くん呼び。お互いのことをよくわかり合っている感じのやり取りもとても素敵でした。 何より最後のプロポーズ!手を取って指輪をはめるシーンが夢のように美しかったです…!スチルの変化で犬井くんの心情が感じられる、細やかな演出もとても沁みました。ポーカーフェイスだったけど、本当は犬井くんもドキドキしてくれてたんだとわかって嬉しかったです。 実は大人になって可愛いよりカッコイイが似合うようになった犬井くんにほんの少し寂しさを感じていたので、「緊張した」と言った時の表情に以前の面影が感じられてなんだかホッとしました。 これからも変わらずラブラブしてくれるといいなと思います。二人の未来に幸多からんことを! @ネタバレ終了 掌編ながら最初と最後では違う味わいの幸せを堪能できる贅沢な作品でした。 温かな絵柄と文章で紡がれる、仲睦まじい二人の姿に心満たされ大満足です。ありがとうございました!

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  • その恋、暫定につき、バレンタインシチュエーションボイスZ
    その恋、暫定につき、バレンタインシチュエーションボイスZ
    その恋、シリーズのヒロインたちからバレンタインチョコをもらえるという、ファンにとっては夢のように幸せなお話でした。 @ネタバレ開始 川端翼ちゃんルート 翼ちゃんの「にっひひー!!」を久々に聞けただけでもう大満足!(超絶カワイイ!)だったのですが、企救丘くんとのラブラブっぷりを見せつけてくれるような「旦那さん」発言や「あーん」のシーンなど、新婚カップルのデレに画面の前でニヤニヤしてしまいました…笑。それに作るのを手伝ってくれる企救丘くんがまた優しい!やっぱり素敵男子ですね。 個人的には翼ちゃんの顔がとにかく好みなのですが、中でも「型崩れしてるけど」の時の顔が可愛すぎで、こりゃー企救丘くんもメロメロだろうな(グフフ)と思ったのでした。 薬院和子ちゃんルート 和子ちゃん、相変わらず積極的!本当に永遠に思ってくれてるのが嬉しいな、なんて思ってたら!ハンカチ持って帰るって和子ちゃんどうしたーーー???!!!そんな性癖ありましたっけ…?と驚かされました(私が忘れてるだけだとしたらすみません!) それに柳川くんの英雄譚がご両親のみならず、親戚にまで伝わっているとは!食事会でも薬院家一同が揃って出迎えてくれるとのこと、手強そうです…がんばれ柳川くん! 金箔・120万のチョコの破壊力もすごかったです… 直方典子先生ルート 義理チョコからの展開がちょっと意外でした!もっとツンデレ系かなと思っていたので、男性とお付き合いするのが初めてだという初々しさにびっくりです。お酒が入った時だけクールビューティーなイメージが変わってしまうのだと思っていましたが、そもそも根が純粋なんだなと思いました。凝った手作りチョコからも家庭的なところがうかがえますし、そんな直方先生のギャップや予想外の可愛さにキュン死しそうでした!ふたりで”特別な”だなんていいなぁ、守恒顧問! @ネタバレ終了 翼ちゃんルートでは幸せ成分を、和子ちゃんルートでは甘酸っぱさを、直方先生ルートでは思いがけないキュンを堪能させていただきました! とても嬉しいバレンタインプレゼントでした。ありがとうございました!

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