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鈴乃屋のレビューコレクション

  • 事件現場は『空っぽの部屋』
    事件現場は『空っぽの部屋』
    いつ尽きるとも知れない謎解きの泉に浸かりに来ました。 メモを片手に今度こそは探偵バッジをできるだけ見ないように、見ないように……と唱えながら。 @ネタバレ開始 自分なりに謎解きの答えを導き、それからヒントと解答を見て答え合わせ。それが合っていたときの嬉しさは格別です。 それはやっぱり、かなり歯ごたえのある難易度だからというのもあるのだろうなと感じます。 最初、真っ白で四角い部屋に投げ込まれ、ずっとぐるぐる回っていくうちにすごく不安になりました。そのせいかわかりませんが、何度も天井をクリックで突くという。我ながら謎行動……。たぶん、脱出したい気持ちがあふれたのでしょうね。 そういえば、懐中時計もどこで使うんだろう、今か今か、と繰り返し開閉しましたっけ。謎とお話とギミックと、複雑ながらも見事にかみ合った美しい作品だと感じます。 しかし、ギミックを解こうとしていたのがまさかの人物で、そこが一番驚いたかも。そうか、脱出を手伝ったんじゃない、裁きの場に出すための手伝いだったんだ、と。骨の部屋が本当に孤独で、ピリオドがつけられたとき、かなりほっとしました。 PCを買い替えたので、また最初からはじめたのですが、すんなり解ける……はずもなく。ただ二度目でしたので、探偵バッジのヒントや解答を見ながら遊ばせていただきました。 少し進捗があると、ヒントも変わる。これ……本当に細やかですごいですね。 それにどういった導きを探偵へ提示してくれるのか。少しずつ確認しながらシーンごとに見ていくプレイが楽しかったです。そのおかげで3日間くらい、少しずつ遊ぶという、かなり贅沢な体験をしたと思います。 そして、麗しの探偵嬢が登場。「おお……!」と言ったまま、ちょっと固まって見惚れてしまいました!笑 3Dの動きや、Sherlock嬢の言動を見ながら受けたイメージを私なりにイラストにしましたが、ほんとに衣装の意匠は許してください。難しいです。 @ネタバレ終了 仄暗さとうっすら湿り気のある雰囲気で、緊張しながら謎を解く。謎解きゲームとしても素晴らしいのですが、サスペンスなお話にもとても引き込まれました。 いっとき探偵にしてくれる魔法が解けるのが惜しいですが、ここに完了報告をお送りします。素晴らしい体験をありがとうございます!

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  • 夜梟伝
    夜梟伝
    先日、ノベコレさんの名作コレクションで『夜梟伝』をお見かけしまして、またプレイしてみたくなりDLしました。 PCを変えたので、また最初からでしたが、ゲーム画面を開いてBGMが流れたとき、懐かしさでいっぱいになりました。 もう二年前になりますか! なんという……。 @ネタバレ開始 オリジナルのBGMっていいですね。唯一無二かつゲームのプレイ体験に深く結びついているんだなぁ、と改めて思いました。鳥肌が止まりませんでした。 ただいま!ただいま! 夜梟伝! noteで眞さんが綴られていたあれこれを拝読しつつ、再び、お話を読みました。 パズルや戦闘ももちろん面白いのですが、やっぱり、お話が面白い。 一人ひとりの思惑があって、機を織るように物語が綴られていく。以前の『Bar Flor』も大好きなのですが、『夜梟伝』も全体を通して……表現が難しいけれど、“舞台感”がある気がしています。 愛余って描かせていただいたファンアートのため、登場人物の差分等を確認していたのですが、ほんとに差分が細かいですな! アニメーションなり、非常に細やかな作りのゲームだなと感心しています。 それで……バッジをひとつ取り逃したままでして。 48まで行ったあと、49まで行ったのですが、ちょっと心が折れたままになってます笑 いつかまた思い出したときにでも遊ばせていただきますね! @ネタバレ終了 一度、感想をお送りしたと思いますので、あとは繰り返しにならないようこの辺りで。 “ただのファン”イラストを受け取っていただけましたら幸いです。 改めまして、素晴らしいゲームをありがとうございます!

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  • おねがいやめて
    おねがいやめて
    フェスに入ってから遊ばせていただこうと思っていましたが、やめてって言われると止められないのは何故でしょう。 迫力満点のタイトルに血文字。ホラー? いやぁ、雨宿さんだし、何かあるぞ……と身構えながら。 @ネタバレ開始 一度、同意却下の罠(?)に引っかかり、最初に戻ってしまったときに、ここまでにしてフェスになってからまた遊ばせていただこうと思ったんですよね。 けっきょく気になりすぎて、放置されるまでボタンを押し続けました。 おそらく、思いついた発想を勢いでまとめた力業もあるんじゃないか、と思ってはいます。いますが、それができるのが本当にすごいんですよね。技量を感じます。やはり天才か。 ハッピーエンド多数にゲームオーバーひとつ。というのも、私的には新しいもののように感じました。 noteの記事も読ませていただきました。 アニメ頑張ったのに……くぅ……(涙) そういったかなしみの過程、製作者あるあるのような気がします。お疲れさまです。 最後に浦島さんと置き去りにされたのは、あくまでも私の感覚では、私プレイヤーと「あなたのせいでこうなった浦島さん」と一緒に放置された感覚でした。それまでに読んでいた文言から。 そして、少しのあいだ、横たわる浦島さんを、何かあるじゃろ? とクリックし続けていました。筋肉すごいよ、浦島さんと思いながら…笑 @ネタバレ終了 癖になる雨宿さん印のゲーム、今回もたくさん楽しませていただきました。ありがとうございます!

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  • 変な意味怖
    変な意味怖
    雨宿さん印のエンターテインメント、堪能いたしました。相変らず、隅々まで手が込んでいるなあと。本編はもちろん、コンフィグまでしばらく眺めておりました。 @ネタバレ開始 深夜に遊ばせていただいたんですが、もう、可笑しくて。吹き出してしまいました。ユニークなキャラクターのおかげもありますし、演出というかタイミングですよね、出し方の妙で思わず笑ってしまう。 最初のねね子ちゃんのお買い物は、某番組を思い出していて、これは子どもの目線からみたら隠れているフリをした大人が怖いという話かな? と当たりをつけていたのですが、そうでもあるし、それだけじゃなかった。 お見事な意味怖の三段活用(?) おまわりさんにつれて行かれたときには、少ししょんぼりした気持ちになったのですが、設定を拝見して、無闇にあちら側に引き込んだわけではないと知ってホッとしました。 (おまわりさんが泣いちゃったときには、わー、泣かせちゃったどうしよーと思ったものですが笑) 蛇足ですので、読み流してほしい話をひとつ。雨宿さんの描く人妻がとても色っぽくて好きです。 キャラクターひとり一人が活き活きとしていますよね。俺氏は人形ちゃんと祝言をあげたようで、そのまま添い遂げていただきたい。うん。 おかしくて怖い、怖くて少し切ない。感情のジェットコースターに乗った気分です。システム的にもやり直しや戻ってほしい箇所にすっと誘導してもらえる親切さが、ありがたかったです。 すっかり雨宿さんワールドのファンです。おまけのイラストも今回もあって嬉しかったです。市松さんと旅館の女将とお揃いの着物がステキ。 @ネタバレ終了 すべて見終わったあとには、きっと「ねぇ、どうして?」が耳に残り続けている方が多そうですよね。おかしくて怖いゲーム体験をありがとうございました。とても楽しく遊ばせていただきました。

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  • COVERUP
    COVERUP
    全12話のうち、ひとつひとつは短いのですが、ピリッとゾワっとくるお話ばかり。紳士な風体の鹿頭氏もどことなく不穏です。 「何か気づきましたか?」「えっ?」を繰り返すこと12回。警戒して読んでいるつもりでも、なかなか発想が湧かないものですね。 @ネタバレ開始 『手紙』のお話だけヒントなしに解けましたが、その他はてんでダメでした笑 ヒントがありがたかったです。 オチの追加のお話を読んで、そういうことかーと腑に落ちるのが面白くて、話数は少なくはないはずなのに、もっと読みたい気がします。 特に、『鍵』のお話がヒントがあってもなかなかピンと来ず、鍵を拾った誰かが部屋に返しに来たのですよね。……わざわざ? あら、怖い。 @ネタバレ終了 何より、鹿頭氏の圧迫面接が怖かったです。キガツケナイノダモノ。 ピリリと怖い小話をありがとうございました。楽しく読ませていただきました。

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  • エフェメラは軌跡を描く
    エフェメラは軌跡を描く
    毎回、タイトルがお洒落だなぁ、と思ってます。 目に留まる印象の強さ、けれども、すぐにお話の展開を読むことができないミステリアスさ。何だろうと手に取ってみたくなる誘惑と期待感に駆られます。 @ネタバレ開始 寝る前に少しだけ読ませていただこうとして、つい最後まで一気に読了してしまいました。 まさかのミニゲームに少しだけ身構えましたが、ゆっくり入力させてくれる優しさに救われました。一度うっかりミスってしまい、しょんぼりするチガヤちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました笑 シェイドさんに深山さんの好みが詰まっている気がします。サラサラ長髪に……きっと筋肉質ですよね?  たくさんのスチルも目の保養でした。美しい! 小首をかしげているチガヤちゃんが可愛くて、ごはんを美味しそうに食べる笑顔も可愛くて、髪が長くなり成長した姿に少し気の強そうな美人さんになりそうな気配などを感じつつ。エンディングを見たあとは、きっと二人は幸せに生きていくんだろうなと予感と余韻を覚えました。 最初にレイスくんのエンドを見たのですが、バッドな感じだけで閉じるのではなく、こちらも結末の先を考えてしまう展開だと思いました。 途中の「あ、地球ネタが出ちゃった」という、最早だれも笑ってくれないだろうダジャレ的なネタをはさむレイスくんに、可笑しいやら寂しさを感じるやら。 SFがお好きなのでしょうか。 惹かれる設定、読ませるテキスト、程よい間とほんのりダーク色な幸せなお話でした。ミニゲームはスパイスとしてお話を彩るものでしたし、体感として短いようなあっという間の楽しいゲーム体験でした。 最後に。あくまでも私自身の想像になるのですが、エフェメラ=ヨスガとして、冷たい宇宙空間に描かれた縁の儚い軌跡と解きました。 読了後にタイトルを繰り返し読むと、少し切ないような気がしています。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございます。

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  • うさぎユニバース
    うさぎユニバース
    スライドパズルはクリアで綺麗ですし、キャラクターたちはみな美しく可愛い素敵なゲームでした。 パズルの最中も耳に心地よいBGMでどっぷり浸ることができました。 @ネタバレ開始 とはいえ、最難関のパズルは手こずりましたー!  しかし、これが解ければ何かしらのご褒美があると思うと、つい夢中になりますね。美麗なスチルも堪能させていただきました。ユニが好き。 可愛いお姫さまが王子さまと出会ってめでたしめでたし、で終わらずに、自分とも向き合うことで大人になる幸せをゆっくり嚙みしめるようで。これから先、誰と過ごすにしても、きっと自分の内側から輝く宇宙の中心になれるのだろうなと。ニハルちゃんがとても愛おしくて可愛い。 ひとりめの王子に出会ったあと、しつこく執事さんをクリックしてました笑 きっと何かあるだろう、パズルを出しなさい、みたいな。 パズルのBGMは、それぞれ王子のテーマだったりするのでしょうか。オープニングの楽曲も素敵です。 @ネタバレ終了 目にも耳にも脳にも楽しい時間をいただきました。ありがとうございます。

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  • 夜梟伝
    夜梟伝
    ホウホウと夜鳴く梟に導かれ、パズルにバトルにお伽話と盛りだくさん。 まだバッジコンプまで諦められないのですが、感想をお伝えしたく伺いました。 @ネタバレ開始 前作のバーから、丸きりすっかり雰囲気が変わりましたね。 バーでの作品も本当に大好きで面白かったので、今回もきっと面白いだろうと期待しながらプレイさせていただきました。 凝りに凝った作品で、眞さんの引き出しの多さを感じます。BGMも自作でしたもんね、たしか。 お話のほうは、歴史がしっかり子孫へと結ばれていく優しさと力強さを感じました。ご先祖さまが見守ってくれている……どころか、みんなで宴もできるという、あったかい外伝が読めてよかったです。 それにしても、お兄ちゃんも弟も不器用な……笑 商人氏は関係者の誰かとも考えていたのですが、しかし、犯人はヤ……(略 フクロウパズル、すごく凝っていてびっくりしました。バッジ取得のやりこみも楽しかったです。あとはバトル100面or50面なのですが、いつかクリアしたいなと。頭の体操になりました。 途中途中のアニメ演出もそうですが、ここにこれがあったら良くなるはずだ……をすべて詰めていった贅沢品(制作側はとても大変だったとは思いますが)だと感じます。遊ぶ側はひたすら楽しみました。ありがとうございます。 @ネタバレ終了 最後の勲章取得まで、まだまだ遊ばせていただくつもりです。素敵な作品に出会えましたことに感謝を。ありがとうございます。

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  • ASY(I)LUM
    ASY(I)LUM
    続きが……続きがあるではないですか。おかえりなさい、サイコダイバー。 おそらく、前作をプレイした方ならば、より続きの物語を読み進めることが楽しみだったのではないでしょうか。 @ネタバレ開始 楽しみすぎたせいか、ヒント込みではありますが、30分くらいで駆け抜けてしまいました。もったいない。 タイトルといい、最初スタートの地下といい、ホラー色が強いのかな?と思っていたら、4色の臓器が出てきて何とはなし馴染んだ気のする謎解きに安心しました。 ところどころ散りばめられているブリテンな小ネタに笑みを誘われつつ。ミステリアスかつ落ち着くBGMも素敵です。 今回はステージ制の謎解きみたいな仕掛けで、ひとつ進むごとに達成感もあり、先がとても楽しみでした。 特に印象に残ったのは、隠者の灯を掲げていくところ。 そのときには誰の精神世界かわかりませんので、儀式と段階を重んじる生真面目なところがあるのかもしれない、とメモ。そのあとの恋愛映画も、謎を解いてからの受け答えが具体的だったので、男性かもしれない? などなど。考えるのが楽しかったですね。 玉座のblue appleは、ブレスレット???となりましたが、こんな謎解きの提示の仕方があるんだとびっくり。前作で散々悩んだ、矢印が部屋を進むマークに埋もれている謎解きを思い出しました。 コンフィグに流れている『見ているだけ、観察をしていない』と言葉が、うっかりぐっさり刺さりましたとも。 そして、今回は赤薔薇美女の探偵嬢と、例の彼に会うことができて、それもまた嬉しかったです。 @ネタバレ終了 美しくも楽しい謎解きの数々をありがとうございます。とても充足感を感じます。

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  • IDOLA(イドラ)
    IDOLA(イドラ)
    公開されるのを楽しみにしておりました。 最後までドラマを“観終えた”ところで、概要欄の一行目を読むとまた感慨深いです。 @ネタバレ開始 柘榴雨さんのサスペンスドラマ、第一作目のブラッドリーから大好きです。 台本的、脚本的で、演出と併せ、ドラマとも、シネマチックとも。 真実を伝えられない人や、伝えたくない人らにより、繰られる糸が絡み合うことで、実際に表面的に見える事件とはまったく違うものが見えてきますね。 概要欄のあらすじ一行が本当に巧い。痺れます。 果たして、ソフィア嬢の傷が癒える日が来るのでしょうか。 @ネタバレ終了 楽しみにしていたぶん、あっという間に観終わってしまった気分です。 楽しい時間をありがとうございます。(これが『case file1』だったら良かったのに)

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