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鈴乃屋のレビューコレクション

  • 変な意味怖
    変な意味怖
    雨宿さん印のエンターテインメント、堪能いたしました。相変らず、隅々まで手が込んでいるなあと。本編はもちろん、コンフィグまでしばらく眺めておりました。 @ネタバレ開始 深夜に遊ばせていただいたんですが、もう、可笑しくて。吹き出してしまいました。ユニークなキャラクターのおかげもありますし、演出というかタイミングですよね、出し方の妙で思わず笑ってしまう。 最初のねね子ちゃんのお買い物は、某番組を思い出していて、これは子どもの目線からみたら隠れているフリをした大人が怖いという話かな? と当たりをつけていたのですが、そうでもあるし、それだけじゃなかった。 お見事な意味怖の三段活用(?) おまわりさんにつれて行かれたときには、少ししょんぼりした気持ちになったのですが、設定を拝見して、無闇にあちら側に引き込んだわけではないと知ってホッとしました。 (おまわりさんが泣いちゃったときには、わー、泣かせちゃったどうしよーと思ったものですが笑) 蛇足ですので、読み流してほしい話をひとつ。雨宿さんの描く人妻がとても色っぽくて好きです。 キャラクターひとり一人が活き活きとしていますよね。俺氏は人形ちゃんと祝言をあげたようで、そのまま添い遂げていただきたい。うん。 おかしくて怖い、怖くて少し切ない。感情のジェットコースターに乗った気分です。システム的にもやり直しや戻ってほしい箇所にすっと誘導してもらえる親切さが、ありがたかったです。 すっかり雨宿さんワールドのファンです。おまけのイラストも今回もあって嬉しかったです。市松さんと旅館の女将とお揃いの着物がステキ。 @ネタバレ終了 すべて見終わったあとには、きっと「ねぇ、どうして?」が耳に残り続けている方が多そうですよね。おかしくて怖いゲーム体験をありがとうございました。とても楽しく遊ばせていただきました。

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  • COVERUP
    COVERUP
    全12話のうち、ひとつひとつは短いのですが、ピリッとゾワっとくるお話ばかり。紳士な風体の鹿頭氏もどことなく不穏です。 「何か気づきましたか?」「えっ?」を繰り返すこと12回。警戒して読んでいるつもりでも、なかなか発想が湧かないものですね。 @ネタバレ開始 『手紙』のお話だけヒントなしに解けましたが、その他はてんでダメでした笑 ヒントがありがたかったです。 オチの追加のお話を読んで、そういうことかーと腑に落ちるのが面白くて、話数は少なくはないはずなのに、もっと読みたい気がします。 特に、『鍵』のお話がヒントがあってもなかなかピンと来ず、鍵を拾った誰かが部屋に返しに来たのですよね。……わざわざ? あら、怖い。 @ネタバレ終了 何より、鹿頭氏の圧迫面接が怖かったです。キガツケナイノダモノ。 ピリリと怖い小話をありがとうございました。楽しく読ませていただきました。

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  • エフェメラは軌跡を描く
    エフェメラは軌跡を描く
    毎回、タイトルがお洒落だなぁ、と思ってます。 目に留まる印象の強さ、けれども、すぐにお話の展開を読むことができないミステリアスさ。何だろうと手に取ってみたくなる誘惑と期待感に駆られます。 @ネタバレ開始 寝る前に少しだけ読ませていただこうとして、つい最後まで一気に読了してしまいました。 まさかのミニゲームに少しだけ身構えましたが、ゆっくり入力させてくれる優しさに救われました。一度うっかりミスってしまい、しょんぼりするチガヤちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました笑 シェイドさんに深山さんの好みが詰まっている気がします。サラサラ長髪に……きっと筋肉質ですよね?  たくさんのスチルも目の保養でした。美しい! 小首をかしげているチガヤちゃんが可愛くて、ごはんを美味しそうに食べる笑顔も可愛くて、髪が長くなり成長した姿に少し気の強そうな美人さんになりそうな気配などを感じつつ。エンディングを見たあとは、きっと二人は幸せに生きていくんだろうなと予感と余韻を覚えました。 最初にレイスくんのエンドを見たのですが、バッドな感じだけで閉じるのではなく、こちらも結末の先を考えてしまう展開だと思いました。 途中の「あ、地球ネタが出ちゃった」という、最早だれも笑ってくれないだろうダジャレ的なネタをはさむレイスくんに、可笑しいやら寂しさを感じるやら。 SFがお好きなのでしょうか。 惹かれる設定、読ませるテキスト、程よい間とほんのりダーク色な幸せなお話でした。ミニゲームはスパイスとしてお話を彩るものでしたし、体感として短いようなあっという間の楽しいゲーム体験でした。 最後に。あくまでも私自身の想像になるのですが、エフェメラ=ヨスガとして、冷たい宇宙空間に描かれた縁の儚い軌跡と解きました。 読了後にタイトルを繰り返し読むと、少し切ないような気がしています。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございます。

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  • うさぎユニバース
    うさぎユニバース
    スライドパズルはクリアで綺麗ですし、キャラクターたちはみな美しく可愛い素敵なゲームでした。 パズルの最中も耳に心地よいBGMでどっぷり浸ることができました。 @ネタバレ開始 とはいえ、最難関のパズルは手こずりましたー!  しかし、これが解ければ何かしらのご褒美があると思うと、つい夢中になりますね。美麗なスチルも堪能させていただきました。ユニが好き。 可愛いお姫さまが王子さまと出会ってめでたしめでたし、で終わらずに、自分とも向き合うことで大人になる幸せをゆっくり嚙みしめるようで。これから先、誰と過ごすにしても、きっと自分の内側から輝く宇宙の中心になれるのだろうなと。ニハルちゃんがとても愛おしくて可愛い。 ひとりめの王子に出会ったあと、しつこく執事さんをクリックしてました笑 きっと何かあるだろう、パズルを出しなさい、みたいな。 パズルのBGMは、それぞれ王子のテーマだったりするのでしょうか。オープニングの楽曲も素敵です。 @ネタバレ終了 目にも耳にも脳にも楽しい時間をいただきました。ありがとうございます。

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  • 夜梟伝
    夜梟伝
    ホウホウと夜鳴く梟に導かれ、パズルにバトルにお伽話と盛りだくさん。 まだバッジコンプまで諦められないのですが、感想をお伝えしたく伺いました。 @ネタバレ開始 前作のバーから、丸きりすっかり雰囲気が変わりましたね。 バーでの作品も本当に大好きで面白かったので、今回もきっと面白いだろうと期待しながらプレイさせていただきました。 凝りに凝った作品で、眞さんの引き出しの多さを感じます。BGMも自作でしたもんね、たしか。 お話のほうは、歴史がしっかり子孫へと結ばれていく優しさと力強さを感じました。ご先祖さまが見守ってくれている……どころか、みんなで宴もできるという、あったかい外伝が読めてよかったです。 それにしても、お兄ちゃんも弟も不器用な……笑 商人氏は関係者の誰かとも考えていたのですが、しかし、犯人はヤ……(略 フクロウパズル、すごく凝っていてびっくりしました。バッジ取得のやりこみも楽しかったです。あとはバトル100面or50面なのですが、いつかクリアしたいなと。頭の体操になりました。 途中途中のアニメ演出もそうですが、ここにこれがあったら良くなるはずだ……をすべて詰めていった贅沢品(制作側はとても大変だったとは思いますが)だと感じます。遊ぶ側はひたすら楽しみました。ありがとうございます。 @ネタバレ終了 最後の勲章取得まで、まだまだ遊ばせていただくつもりです。素敵な作品に出会えましたことに感謝を。ありがとうございます。

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  • ASY(I)LUM
    ASY(I)LUM
    続きが……続きがあるではないですか。おかえりなさい、サイコダイバー。 おそらく、前作をプレイした方ならば、より続きの物語を読み進めることが楽しみだったのではないでしょうか。 @ネタバレ開始 楽しみすぎたせいか、ヒント込みではありますが、30分くらいで駆け抜けてしまいました。もったいない。 タイトルといい、最初スタートの地下といい、ホラー色が強いのかな?と思っていたら、4色の臓器が出てきて何とはなし馴染んだ気のする謎解きに安心しました。 ところどころ散りばめられているブリテンな小ネタに笑みを誘われつつ。ミステリアスかつ落ち着くBGMも素敵です。 今回はステージ制の謎解きみたいな仕掛けで、ひとつ進むごとに達成感もあり、先がとても楽しみでした。 特に印象に残ったのは、隠者の灯を掲げていくところ。 そのときには誰の精神世界かわかりませんので、儀式と段階を重んじる生真面目なところがあるのかもしれない、とメモ。そのあとの恋愛映画も、謎を解いてからの受け答えが具体的だったので、男性かもしれない? などなど。考えるのが楽しかったですね。 玉座のblue appleは、ブレスレット???となりましたが、こんな謎解きの提示の仕方があるんだとびっくり。前作で散々悩んだ、矢印が部屋を進むマークに埋もれている謎解きを思い出しました。 コンフィグに流れている『見ているだけ、観察をしていない』と言葉が、うっかりぐっさり刺さりましたとも。 そして、今回は赤薔薇美女の探偵嬢と、例の彼に会うことができて、それもまた嬉しかったです。 @ネタバレ終了 美しくも楽しい謎解きの数々をありがとうございます。とても充足感を感じます。

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  • IDOLA(イドラ)
    IDOLA(イドラ)
    公開されるのを楽しみにしておりました。 最後までドラマを“観終えた”ところで、概要欄の一行目を読むとまた感慨深いです。 @ネタバレ開始 柘榴雨さんのサスペンスドラマ、第一作目のブラッドリーから大好きです。 台本的、脚本的で、演出と併せ、ドラマとも、シネマチックとも。 真実を伝えられない人や、伝えたくない人らにより、繰られる糸が絡み合うことで、実際に表面的に見える事件とはまったく違うものが見えてきますね。 概要欄のあらすじ一行が本当に巧い。痺れます。 果たして、ソフィア嬢の傷が癒える日が来るのでしょうか。 @ネタバレ終了 楽しみにしていたぶん、あっという間に観終わってしまった気分です。 楽しい時間をありがとうございます。(これが『case file1』だったら良かったのに)

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  • 3MEN6P!
    3MEN6P!
    自分の作品を良くするための努力は、状況や環境、そのときの己の状態によって誰しもするだろうと思うのですが、そのために(たぶん、胎蔵界?)曼荼羅を描く製作者さんがいるという事実にまず驚きました。 ゲーム開始一分で笑わせてくる雨宿印の熱量はそのままに、一昨年、去年、そして今年と段々とパワーアップしていて、“奇才留まることなし”と膝を打ちたくなります。 最初から最後まで、ゲームの端から隅まで一画面すべて、見所、笑いどころがぎゅうぎゅうに詰まっていました。侵略図に見立てた『ゲームの進行度』は、途中も、終わってからも、何度も見返しました。 @ネタバレ開始 思いつく順に書きますので、まとまりがなかったらすみません。 文章量も多いかもしれません。適宜、つまんで読んでくださったら幸いです。 曼荼羅はtwitterでお見かけしたときも、「え? どうゆうこと?」と二度見しました。 ゲーム全体を通しても、どれだけ手をかけたものか、少し考えただけで眩暈がします。バックログ、セーブ諸々、手をかけないところがないくらいですよね。 プレイ中は「面子ちゃんかわいい」「奥様せくしー」「どうゆーこと?」などなど、笑いつつ遊んでいるのですが、振り返ってみると、少々ぼうっとするくらい圧倒的だったなと思い至ります。 コミカルさもそうですが、見(魅)せかたがうまい。それがシーンの面白さを作っている気がします。 そして、まさかの展開。仏敵調伏すべし! アニメーションもコマ割りにしたそれぞれを動かすという細やかさ。 各種ENDだけではなく、それからのルートがあるとは。 そこへたどり着くためのヒントもありがたくて、おかげさまで全部見ることができて嬉しかったです。 遊びつくしました! ありがとうございます。 それから余談ですが、いかなごの歌……実は懐かしくて。 歌詞というか、元になった超ショートショートを知っていたもので。 もう何年も前のことなので記憶がぼんやりしていますが、巡り廻ってまた出会える不思議。仏様でもお釈迦様でも知らぬこと、ですね。 なぜか日本人に多いというイグノーベル賞。 才能と技術を人を笑わせることに使うエンターテイナー性の片鱗を見た気がします。 @ネタバレ終了 圧倒的。 楽しい作品をありがとうございます。

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  • 猫ノ目のような世界で
    猫ノ目のような世界で
    夢のような世界と住人たち。羽ネコちゃんをはじめとして、世界の美しさや住人たちのデザインが好きです。BGMも幻想的で耳にやさしいですね。 喜怒哀楽すべて、生まれくる感情のうつくしさを謳ったお話だと感じました。 @ネタバレ開始 初回にも涙が我慢できなかったのですが、今回また改めてプレイして、やっぱり泣きました。 複雑なように思えて、ひとつずつ丁寧に紐解いていくと、感情は素直なものだと、そんなことを思い出させてくれます。 改めて、共感とは何だろうと考えさせられます。共感疲労……人の想いが見えやすくなった昨今、専門の方ほどではなくても、疲労感を感じやすい人はいるかもしれませんね。 クジラさんはどこに住んでいるのだろう。何もかも飲み込んでくれる存在がいるとしたら。淡雪のように消えて行くキラサカもそうですが、クジラさんのシーンが、もう、本当に、涙が止まりませんでした。 おまけのあとがきで、住人たちの持ち主である本人が幸せで過ごしていると知ることができて良かったです。 @ネタバレ終了 喜怒哀楽をふたつに分け、良いもの、悪いもののように思えることもあるけれど、それに拠ってしか癒されない心もあるのだと考えています。すべての想いに赦しと癒しがありますように。 素敵なお話をありがとうございます。

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  • Bar Flor
    Bar Flor
    実際にこんな素敵なバーがあったら行ってみたいですよね。 花と色と、落ち着いたお洒落な旋律が迎えてくれて、お客さんを見守りながらその人に合ったカクテルを出してくれる。最初はすっかりお客さん気分でいました。 @ネタバレ開始 バッジを取ったあとにまたアップデートがあったみたいでしたので、改めてDLして遊ばせていただきました。攻略情報もありがたく。 初回は、フォロワー様のバッジ情報を見て、お洒落な雰囲気に一目惚れしまして遊びに来ました。表紙のバーの扉がいいですよね。ノックしたくなる。開いたら何があるのだろうと好奇心をそそられます。 ひととおりクリアしてからの、『裏』と書かれた箇所を何気なく開いたときの衝撃が忘れられません。 マスターの話しぶりなどから、一癖ありそうだなとは感じながらも、新人を心配してくれているのだから……と呑気に構えていまして。 レシピブックには載っていない、お店がはじまる前のチュートリアル的なカクテルも何か意味がありそうだなと思っていました。(攻略ページを見させていただいて、うんうん、と頷きました) 如何なできごとがあったのかは想像するしかありませんし、マスターも新人バーテンダーくんも表には出さずに色と花にメッセージを添えるだけ。たとえ、『こうだろう』と追及したところで、そういう解釈もあるかもしれませんね、と言われたらそれまでのこと。平安貴族の腹芸模様を垣間見ているようです。 そうした水面下のドラマも含め、何から何まで好みの作品です。本当に本当に楽しかった。 @ネタバレ終了 ちょっとカクカクしていると思いますが……笑  FA、お納めいただけましたら幸いです。素敵な作品をありがとうございます!

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