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灯野ともるのレビューコレクション

  • 名もない吐息
    名もない吐息
    印象的なタイトルとキャッチコピーが気になり、プレイしました。 本を読んでるようなUIが斬新で、実際、そのような気持ちでプレイしました。鴨野さんが時々動くのが可愛らしくて素敵でした。 「矢張り」や、「暫く」等、普段ひらがなで書くような言葉を漢字にしているのが印象的で、独特の空気感を作っていました。しかし、読みにくさは無かったです。 @ネタバレ開始 特に海のシーンの演出が素晴らしくて、息を呑みました。 漫然とした生きづらさのようなものと、それでも生きていこうという意志のようなものを感じました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 未完の後悔
    未完の後悔
    自分の中に燻る後悔に決着をつける物語。 それぞれの登場人物の心理描写がすごく丁寧で、引き込まれました。 @ネタバレ開始 外から心配しながら眺めることしかできない深田さんや先生、助けたいのにいつも蚊帳の外にされて悔しがる亜美ちゃん、そっと助けてくれる先輩……。みんな優しくて魅力的なキャラクターでした。 平山くんと小坂さんの言い合いのシーンには、胸が締め付けられました。 主張しすぎないBGMと時々しか表示されないイラストのおかげで、文章を読むのにじっくりと集中できました。 @ネタバレ終了 こういう青春物語は好みなので、とても楽しかったです。ありがとうございました!

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  • 点鬼簿行路
    点鬼簿行路
    とにかく演出がすごかったです。声、ビジュアル、物語の全てがハイレベルで、それらが絶妙にマッチしていました。虚構と現実が入り交じるような不思議な世界観に夢中になりました。 @ネタバレ開始 上手く言えないのですが、小夏先輩がどんどん演技の世界にのめり込んでいき、向こう側に行ってしまったものの、渕上くんも小夏先輩を追いかけて一緒に演じていたところがとても刺さりました。特に、人としての倫理観にそむいても、何度も戻してしまっても、先輩の首を切り落とそうとするEnding-Bの描写には胸をつかれました。そこに「先輩を(演技の世界に)一人にしたくない」という渕上くんの強い想いを感じました。常人には理解できないような世界に行ってしまっても、それでもついてきてくれる人がいて、小夏先輩は幸せだっただろうかと思いを馳せていました。 ENDING-Aの結末も、好きでした。水葬ではなく、挙式っていうのがまた……いいですね。台本の続きを演じて、ちゃんと「終わらせる」綺麗な結末だなと思いました。 @ネタバレ終了 素敵な体験をさせていただきました。ありがとうございました!

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  • voice ~私たちの選択~
    voice ~私たちの選択~
    キャラクターの表情がよく動き、服装差分も多く、恋に夢にとストーリーも盛りだくさんな贅沢な乙女ゲームでした。 声優学校の描写は、経験したことのない世界だったので、興味深かったです。特に、合宿での2つの授業描写がストーリー展開にも上手く関係していて、読んでいて楽しかったです。 演出面では、時々、成瀬君やミオ先生と目が「合う」感覚がしたのにすごく「ドキッ」としました。目を閉じたり伏せたりしたときの二人のまつ毛が美しすぎて、まつ毛ばかり見てしまいました笑 @ネタバレ開始 夢に関する描写がすごくリアルで、惹きつけられました。周りの実力との差が見えて、自分に失望する場面、実力がとびぬけすぎた成瀬君が、周りの言葉に何となくきまずくなる場面等……。胸が締め付けられました。 メロスの選抜の話では、目の前のことに囚われて、大きな夢を諦めようとしている成瀬君と、年上ということもあり、先を考えて成瀬君を止めようとしている主人公の対比が良かったです。 恋愛面では、恋心を抑えているシチュエーションがツボなので、すごく楽しめました。成瀬君ルートのすれ違いも、ミオ先生ルートの「先生でいたい気持ち」と「近づきたい気持ち」の間で揺れているのが垣間見えるのも、もどかしくて切なくて非常に良かったです。 成瀬君の壁ドンには驚きました。私のPCも驚いたのか、ちょうどそのシーンで落ちてしまったので、しばらく惚けていました笑 でも、どちらかと言えばミオ先生推しです。ミオ先生がアドバイスを求められて、もう大丈夫でしょという趣旨のことを言っていたシーンが素敵でした。 ビジュアル面では、メガネありバージョンとメガネなしバージョンの両方あったのが美味しすぎます。 スチルがどれも色気があり、すごかったです。特に、誰もいない教室のスチル。先生の首筋と鎖骨から目がそらせませんでした笑 主人公がハイテンションで、ところどころ心理描写で笑えました。明るくて楽しい性格で、愛着が湧きました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 今宵、忘却列車にて。
    今宵、忘却列車にて。
    ビジュアルも、物語も、全てが優しく切ない世界観を形作っていて、没入感がすごかったです。 橘くんのビジュアルと静かな語り口がとても好きでした。いつまでもお喋りしていたくなりました。 @ネタバレ開始 どのエンディングでも、結局は離れ離れになるんですね。でも、それこそが、橘くんが主人公を大切に思っている証のような気がしました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 還る
    還る
    読み進めていくうちに、心がひやりとしました。一般的なホラーは苦手ですが、この手のホラーはむしろ好みでした。 @ネタバレ開始 何度も記憶をなくし、繰り返し絶望する展開が恐ろしかったです。男が誰かと心を通わせようとすれば何かが変わったのだろうか、男は永遠にこれを繰り返すのだろうか、これが地獄なのだろうかと想像が膨らみました。 @ネタバレ終了 短い中で、色々と考えさせられました。ありがとうございました!

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  • 吹き溜まりの彼女
    吹き溜まりの彼女
    すごい話でした……。テーマが重く、胸にずしりと来ました。 主人公も紗雪ちゃんも誰も悪くなかったのに、とんでもない悲劇に胸が痛くなりました。 短い間だけでも二人は幸せだっただろうかと想いを馳せました。 @ネタバレ開始 二人で暮らし始めてから主人公を「お兄ちゃん」 と呼び無邪気に慕う紗雪ちゃんが幸せそうだったからこそ、ラストは胸を打たれました……。 @ネタバレ終了 色々と考えさせられました。ありがとうございました!

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  • Sea glass(シーグラス)
    Sea glass(シーグラス)
    冒頭がおしゃれな洋画のようで、一気に世界観に入り込みました。 @ネタバレ開始 1周目は単純におしゃれで素敵なバカンス気分を楽しめましたが、2周目の彼女の心情、背景に胸が締め付けられました。特に、本当は違うものを食べたいけど、人から見られた自分を意識して我慢するところが印象的でした。 幸せに見えても、本当に幸せじゃないと意味がないのではないかと思う一方で、彼女の気持ちも分からなくもないです。色々と考えさせられました。 「幸せな自分」を演じられなかったら意味がないとする彼女のゼロか100かの思考は、とても危ういけれど、だからこそ惹かれるところがありました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!

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  • ラヴ・シルエットシンドローム
    ラヴ・シルエットシンドローム
    ものすごくテンポが良くて面白かったです!一気に最後まで読み進めました。 該当の選択肢を選ぶと音が鳴るので、攻略しやすい親切設計でした。 UIがピンクで統一されていて、とてもセンスが良かったです! @ネタバレ開始 アナザーエンドが一番好きでした。ユウくんの反応の方向性が予想外過ぎて爆笑しました。そして、それに対するアイちゃんの反応が可愛すぎます……! おまけのアナザーエンド後のストーリーも良かったです。素直に言うことを聞いて、「喋っていい」と言われるまで話さないユウくん可愛いです……!ユウくん、推せます笑  @ネタバレ終了 たくさん笑わせていただきました。ありがとうございました!

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  • 風待ち人 夢追い人(iPhone・iPad対応版)
    風待ち人 夢追い人(iPhone・iPad対応版)
    神山さん、金田さん、岬さんの三人がそれぞれの考え方で夢に向かっていく物語。目を背けたい現実の上手くいかない部分や人間の弱い部分もきちんと描かれていて、とても良かったです。 冒頭の春の描写から、一気に世界観に入り込みました。美しい文章が、胸にすっと入り込んできて、心地よかったです。 @ネタバレ開始 岬さんの歌のシーンでもムービーが流れるのが良かったです。表情などが細かく変わり、エフェクトも美しく、臨場感に溢れていて素敵でした。 居酒屋のカオスな会話には爆笑しました。金田さんが昇天している立ち絵などセンス抜群ですね! 素敵な文章がたくさんありましたが、中でも印象に残ったのは、「忘れていた、逆風っていうのは前に向かって進んでいる証拠」です。自分が落ち込んでいる時に思い出したい言葉です。 好きなキャラクターは金田さんです。最初はちょっと強引な性格だなと思っていましたが、読み進めていくうちに、本当にいい人だなあ……!と思いました。祖父との話では泣きそうになりました。 ラストでは、神山さんの弱さを持ちながらも前に向かっていく姿に、勇気をもらえました。最後の終わり方も、本当にセンスがいいなあ……!と感銘を受けました。タイトル画面の変化も素晴らしいです。神山さんと金田さんの友情、最高でした! 全て読み終わってから、ローディング画面を見ると「この二人だったのか!」と良い意味で胸が締め付けられました。笑顔が素敵ですね……! @ネタバレ終了 透明感のあるイラストと繊細な感覚の文章、どこか温かさを感じるストーリーがとても好みでした。時々起動して、この空気感を浴びたいと思える作品でした。 ありがとうございました!

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