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07(朱華なな)のレビューコレクション

  • white bloom
    white bloom
    黒を基調とした画面に浮かぶ白を誂えた表題と、そこはかとなく漂うシックな雰囲気が気になりプレイさせて頂きました。 タイトルから内容の想像が全くつかなかったので、どんなお話なんだろうと思いながらワクワクプレイしていたのですが、開始直後のチョコレートのお話で「あっ……」となり、タイトルの意味やこれから彼(ら)に訪れるであろう結末をなんとなく理解するに至りました。 この時点でもう既に「作者の人天才では?」と思っておりましたが、結果マジの大天才でしたね!!!!!!(プレイ後ワイの供述) @ネタバレ開始 追想を繰り返しながら少しずつ減っていくボタンのチョコレートが劇中で主人公が食べていた、想い人に渡せなかった仲直りの品とリンクしていることに気が付いた時は、あまりにも膨大な切なさとエモい演出で私の情緒と顔面が見事にぐちゃぐちゃになりました。まるで溶けてしまったチョコレートのように……(別に上手くはない) 主人公が己が本心にやっと気が付き、それをプレイヤーに明かしたのがチョコのボタンが包み紙=ゴミになった後の祭りというのがまた、どこまでも救いがない……ウウッ、めちゃくちゃ好きです。 その生い立ちの影響か色褪せた主人公の世界で唯一色を持つ青空が遠い日の「青春」やあらゆる意味での「青さ」を象徴しているように見えて、追想を行っているあの時点の主人公にはもう手の届かない「窓の外」にある存在なのがとても物悲しく、胸が締め付けられました。 誰も悪くはないからこそ……やり場のない思いが消化(昇華?)されないまま閉じ込められたルームシェアの部屋がひどく息苦しく感じました。 “だから”とは言いませんが、他に心の拠り所もなかったであろう主人公に「そんな結末を選ばないでほしい」とは、私には思えませんでしたね。 主人公の「その後」は明確に描かれていないので妄想の域を出ないのですが、今度は彼が蒸し暑い箱の中で「白を咲かせる」のかなあと思ったら、それはそれで二人何もかもがお揃いの顛末のようで救いのないお話の中にある、一片の幸福だとも思えてしまいました。 まあ、もういない「彼」の方の気持ちは結局最後まで「友達」以上のことは分からずじまいだったんですけどね!(畜生?) めっちゃ細かい話なのですが、最後の最後、タイトル画面には戻らずプレイヤー自身にあのままゲームウィンドウを消させるのが最高に非道過ぎて思わず咽び泣きました。 でもそれがこのお話の不可逆性を物語っている要素の一つでもある気がして、二つの意味でニクイ演出なんですよね……!!おのれ作者……ッ!!!!(※めちゃくちゃ褒めてます) @ネタバレ終了 偶然か否か、ちょうどチョコレートが猛威を振るう(?)バレンタイン前の時期にプレイしてしまったので、次に催事場でチョコレートを見た時になんとも言えない気持ちになってしまいそうだなあと思いました。 チョコレートも本音も、溶けてなくなってしまわないうちに口にしたいものです。 短い時間でありえないほどしっかりと心に爪痕を残す、素敵な作品をありがとうございました!

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  • 首吊りプリンチペ
    首吊りプリンチペ
    Twitterで偶然お見かけして気になり、プレイさせて頂きました!!!! とっても面白くて、夢中で進めてしまいました……!!! 推理雑魚なので謎解き要素大丈夫かな~と思いつつのプレイだったのですが、概要欄に書いてある通りどれを選んでも真相には必ず辿り着ける仕様になっていたのが親切設計でとてもありがたかったです。 @ネタバレ開始 ちなみに当方観察眼皆無の正直者だった為、一周目は元気よく「全然わからん!」と答えました!! こんな奴が相手でも一つ一つ細かく答え合わせしてくれるアルベルトさんありがとう!!!!;; お陰様で、2周目で無事にトゥルーエンドのスチルを拝見することが出来ました!!キャ~~!!!! なんだか色々と段階をすっ飛ばしてる気がして笑っちゃったけど、二人が幸せならOKです!!! 末永くお幸せに~~!!でもスカートのクリーニング代はちゃんと払うんやで、アルベルトさん!!! 全ての真相を分かった上で2周目、3周目と周回プレイするのがすごく楽しかったです。 今思うと、どちらが勝負に勝とうが負けようがおのずと関係は進展するであろう「勝った方の言うことを聞く」という条件設定が絶妙で上手いなあと思いました。 幼馴染期間が長かったせいなのか、二人して生来のツンデレ気質であるせいなのか……関係性のドツボにハマりかけていたところに、今回の事件の真相を察して思うところがあったアルベルトさんの方から積極的に動き始めようとしていたのが分かってとても微笑ましかったです。 今となってはロバートさんと使用人さんの間に在った情の正体は知る由もありませんが、どうかそれが少しでも「愛」に近いものであればいいのにと願わずにはいられません。 あそこで勇気を出して確かめ合うことを選べなかったからこそ、彼女は生まれながらの大作家であり、死してなお人々を魅了し続ける生き様を描いた「物語そのもの」だったのかなあとも思いますが……。 タイトル画面の御本や、スタート後一番最初に引用されるロバート氏の文章が女性的な視点や感性から書かれているような印象があったので、彼女の正体については早々に察するものがありました。 クリア後、彼女の遺作の題名でもある本作品のタイトルから既に伏線が張られていたことに気が付いた時は、お見事過ぎて思わず舌を巻きました!!おじさんこういうタイトル回収だいすきやねんな。 知的で小気味よい文章で綴られるストーリーや演出等も勿論素敵でしたが、温かみがありレトロな色使いのイラストがもう本当に、好きで好きでたまらなくてですね……!!!!(一番最初にこの作品が気になったきっかけがサンプル画面のイラストだったので、ほぼ一目惚れです) カーラさんは可愛く、アルベルトさんは麗しく、指名手配書の彼までもが圧倒的イケメンで(?)……大変眼福の極みでございました……!!! 今回「乙女向けのノベルゲーム」を作って下さったことに感謝してもしきれませんね!!本当にありがとうございます!!!!!!!!! @ネタバレ終了 とても味わい深く薫り高い、そんな燻製ウィスキーのような作品をありがとうございました。 短い時間にたくさん素敵な要素が詰め込まれていて、とてもとても好きでした。 今後の作品も!!!!!楽しみにしております!!!!!!!!!!!!!!!!!

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  • 月光の約束―異世界の旅路外伝2―
    月光の約束―異世界の旅路外伝2―
    ご無沙汰しております!!! 大変遅ればせながら、FAを描かせて頂きましたのでご査収くださいませ。 なっっっかなか上手く描けなくて引くほど時間が掛かってしまいましたが、本作へのありったけのリスペクトは込めました!!!!申し訳ないでござる!!!;; 月灯りのごとく友情が輝く素敵な作品をありがとうございました。 今後の龍さんのご活躍も引き続き応援しております!!

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  • 春田環の虚構演戯
    春田環の虚構演戯
    夜分遅くに失礼致します!!!!! 僭越ながら春田くんのFAを描いたのでお納めに参りました!!!!(感想は省略) とっても素敵な作品でした!またどこかで春田くんと会えるのを楽しみにしておりま~~す♡

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  • Anguis Somnium (アングイス ソムニウム)
    Anguis Somnium (アングイス ソムニウム)
    制作中から楽しみにしていた作品をプレイさせて頂きました~!!!! @ネタバレ開始 いやもう、今回もめっちゃよかったです……!!!!!!!!!! どういうお話が展開していくのか、サムネからはあまり予想がついていなかったのですが、いざプレイしてみてなるほど……今回も複雑なトライアングルかァ……!!!と理解した瞬間脳内でガッツポーズをしてしまいました。ウワ~~~夢ってそういう……!意味深なリンゴのモチーフの正体も理解してすっきり!!!! 今作の皆さんめちゃめちゃ魅力的なお三方でとても楽し……いや辛……?んん……た、楽しかったです!!!!(血反吐を飲み込みながら) 前作の「蓮の名を~」と比べて一番違うなと思った部分は、実質の主導権や選択の権利が、主人公である天使の女の子にあるという点かなと思いました。 「自分が幸せであればいい」「自分はこうしたい」という部分が大きな原動力になっていて、それがこの物語を動かしている印象を受けたので……。 作中では生まれつき翼がないことで彼女は本来在るべき場所だった天界には帰れなくなってしまった哀れな「羽無し天使」という見方をされていましたが、その代わりに自分一人の為に作られた「楽園」、宛がわれた「相手」を手に入れることが出来た彼女は見ようによっては世界そのものから愛されていた誰よりも特別な存在だったんじゃないかなあと思いました。多分、イバラ様よりもずっと……。 天から見捨てられたんじゃなくて、どこにも行かないよう羽を落とされた上で別の箱に綺麗に飾られ保管された、「お気に入りの逸品」に見えました。だから全ての我儘が許される。 ちょっとポエム過ぎて自分でも何を言ってるのか分からなくなって来ましたが……ニュアンスだけでも伝わってるといいな!! イバラさんも元を辿れば彼女の為に世界から堕とされてしまったようなものですし、実はレムさんとあまり変わらない立場の存在なのかもな~と思ったらなんとも言えない、苦甘~い気分になりました。ヒエ~~~~最高すぎる。 穢れの無い天使が知恵を得たことで、純粋なだけではない「人間の女」になっていく様がとても背徳的な妖艶さを醸し出していて、ぞくぞくしてしまいました。美しく強かなおなごは、健康によい……。 「ね。アン?触って?」の部分のイバラ様と、そこから始まる一連のシーンが本当にあまりにも……良すぎました……!!!!!!!! そしてここが良ければ良いほどに、レムさんへの哀れ度も急上昇していくというね!!!!! そもそもの話、「蛇」というモチーフや、彼女が自分の肌を裂き傷付けるものである「イバラ」という名前を彼に付けた時点で既に二人の運命は決まっていたのかもしれないなあと、クリア後に本編を読み返しながら思ったりもしました。 用いられたモチーフや暗喩が悉く神秘的かつそれ以上にセクシーでななちゃん大喜び!!!ありがとうございます!!! ラストの「楽園へようこそ、レム」という台詞が歓迎と言う名の完全勝利宣言で怖くて震えました。 一見晴れやかな字面のこの台詞に、ここまでのぐっちゃぐちゃの感情を込められるの天才過ぎませんか……ウッ……。 しかも自分達の子供にレムさんを番わせるなんて……!!!!!!!!!考え得る限り最高の地獄過ぎる(褒め言葉) 彼はいっそのこと、眠ったままにされていた方が幸せだったのかもしれない……。 1ミリも報われないのがめ~~~ちゃくちゃ切ないけど、やっぱりレムさん好きだあ……!!!;; 「陶器の婚約指輪」というセンスがめ~~~ちゃくちゃ好きです。実物見てみたかった。 あのまま泥人形の夢が続く世界線もどこかにあると信じたいな~~~!!!!!!(あの世界線の彼も結局「彼女」の幸せのためのパーツでしかないのが、約束された地獄感はありますが……) そういえば夢の中での人間レムさん(?)は「他の人から見えた時に嫌がられるかも」という理由で額の傷を隠そうとしていましたが、多分他人がどうこうでなく、自分が自分で視界にちらつく現実を直視する(=思い出す)のが嫌だっただけなんでしょうね……。 上手いこと目を逸らし続けていれば歪でも甘い夢は続いていたかもしれないのに、知らんぷりが出来るほど器用でクオリティが高い「人間」のふりは、彼にはまだ難しかったのかもしれないなあ。 あれはあれで「人間臭さ」の表れとも言い換えられる行動だとは思うんですけど、私個人としてはそう思っちゃいました。 @ネタバレ終了 乙玉さんのお耽美なイラストと文章が大人っぽいシーンの内容にとても合っていて素敵でした!!!!!! 相変わらず無駄のないシステム・ストーリー構成と世界観を彩る音楽の選曲もお見事です。 まさか例の企画で作った彼がこんな風に化けるだなんて……!!!!わがまま言ってみるもんだなァ!!!!!!!!(反省の色無し) 気が向いたらまたぜひこういうお話やってくださいね!!!!!!!!!!!!!!!! とても素敵な作品をありがとうございました♡

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  • 終末、執事と星に歌う
    終末、執事と星に歌う
    以前から気になっていた作品をプレイさせて頂きました!!!! SFをテーマにした作品をプレイした経験がほとんどないのですが、適切なタイミングで設定やエピソードを開示して下さるので、SF初心者でも非常に世界観に入り込みやすかったです!! @ネタバレ開始 SFとピアノという究極のデジタルとアナログの組み合わせがお互いを引き立て合っていたのが、主演お二人の関係性そのものでとてもよかったです。 雄大な宇宙を背景に二人で連弾をするシーンは、どうやったらこんなに切なくて美しい情景を思いつくんだろう……とうっとりしてしまいました。お気に入りのシーンです! 二人の言動や容姿についても、どれもこれも全部積み重ねた過去のやり取りから影響され形成されていったものだったことを少しずつ理解出来て行くプレイ体験が非常に楽しかったです。 戻れない過去や宇宙船での束の間の時間が美しければ美しいほど、じわじわと迫り来る現実がよりつらいものになっていく演出とストーリー構成が本っ当に天才的でした。 物語が深淵に進んでいくにつれて、つい先程まで楽しく話していたはずの回想(話題の選択肢)が一つずつ真実で塗り潰されていく演出が、夢から叩き起こされ非情な現実と強制的に向き合わされているようでとても苦しかったです。 でもそれが……メチャクチャイイから困る……!!!!!!!!;;;; エンド3で宇宙に投げ出されたリートさんと共に入るエンドロールに茫然自失としつつも、「宇宙船での彼女とのひとときを独り占めして持って行く」という、人間のような独占欲を手に入れ愛する人を守り抜いたアンドロイドの顛末が物語としてあまりにも完成度が高く美し過ぎて、正直プレイヤーとしてはどこかこの結末に納得してしまう気持ちもありました。 諦観漂うそんなタイミングで「ちょっと待った~!!!!」とでも言いたげに乱入して来るマリ姉様のトゥルーエンドにもう……思わず拍手喝采でございました!!!!!!!!!!!!!!! 冒頭からちょこちょこ匂わされていた「この世界がループしている?説」をこんな形で回収して下さるとは思っておらず……!! 「大人になったマリちゃんは素敵な女性になる」という賭けの話もここで回収してくれたのがもう最高にアツ過ぎて泣いてしまいました。天才なのか? あの頃とは全く同じではないかもしれないけれど、二人が二人のまま、もう一度今生で出会うことが出来て本当によかったです……! この先はどうか幸せになってくれ~~~!!!!!!!!!!!(大声) 若干話が逸れるのですが、到着した惑星に居たもう一人の「リートさん」も、記憶はコピーだとしても彼のデータを受け継いで(上書きして?)いる以上現状「リートさん」であることには違いないのに、誰の視点から見ても「偽物」のような立場になってしまっていることがちょっぴり切なかったです。 本物が目覚めたトゥルーエンドの後の彼のことが、個人的にはとても気がかりですね……。 あわよくば彼も一緒に可愛がってあげて……欲しいな!!そういうのはだめか!?だめなのか!?!?!?(強欲) @ネタバレ終了 どの部分を取り上げても、これほどまでに緻密で美しい作品を作ることを可能にした作者様の技術力にただただ感服する思いです。 つらい場面も多々ありましたが、まごうことなきハートフルSF乙女ゲームをありがとうございました!!!!!!!!!!

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  • 北限のアルバ~冬の章~
    北限のアルバ~冬の章~
    前から気になっていた作品をついにプレイさせて頂きました~!!! シリーズ初プレイの新参者ですが、全く問題なくプレイすることが出来ました! 始めた瞬間から思わず極寒の空気感を感じられてしまうような美しく臨場感のある情景描写、温かみのあるイラストやUI、おいしそうなお料理、優しい音楽……全てがぴったりと噛み合っていて私めの貧相な語彙では「何もかもが素晴らしかったです!」という言葉しか出て来ませんでした。何もかもが素晴らしかったです!!!!!!!!!!!!!!!!! @ネタバレ開始 度々お見かけしており顔だけは知っていた他の季節の面々とはどこか違う、不思議な雰囲気を纏う透也くんや彼によく似合う一面の銀世界、アイヌ民族のお話を交えた神秘的なストーリーを拝読しながら、今作は他のシリーズ作と比べると明らかに異質なストーリー展開なんだろうなあというのは初見でもなんとな~く察するものがありました。 「冬」の物語ということもあり、あらゆる意味で「北海道」という舞台の本領発揮回?だったのかもしれないですね。 プレイ自体には影響はないとはいえ、順当に他シリーズを履修してからの方が違いを比較出来たり感動出来たりするポイントも増えていたんだろうなあと思うと、ものすごくもったいないことをしているような気もしました。 ちなみに今作から北アルシリーズをプレイし始めた理由は、今年のフェス作云々は一切関係なく透也くんが一番タイプで気になったからです!!!!!!!!!!(不純) 実質攻略は出来なかったようなもんなので後々激しく咽び泣きましたが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 主人公の真さんは今時珍しい実直な女性で、一生懸命誰かの役に立とうとお仕事をしている様子に非常に好感が持てました。どれだけつらい思いをしても一途に料理が大好きなところがとてもかわいいです。 現実逃避で北海道へやって来たことの罪悪感を働くことで掻き消そうとしているところがワーカーホリックじみていて初めは心配になりましたが、似た者同士である透也くんと出会ったことで二人が抱えていたものが少しずつ解れていき、やがて終盤にはよく笑ってくれるようになってとても安心しました……。 スパダリ美少年の透也くんも勿論素敵なんですが、おばあちゃんのお日様のような聖母っぷりにもはちゃめちゃに癒されて、途中で何度も泣きそうになりました!!!!!!!! お外の寒さを始めとした自然の情景描写がとてもお上手なので、おうちの中に居る人やその空間が持つ温かみがより引き立って、じんわりと胸に沁みるんですよね……本当に文章がうますぎる。 一周目のエンドがあまりにも切な過ぎて現実を受け入れられず、二周目以降解禁のエンドに望みを賭けていた(?)のですが、こちらのエンドは「もしかしたら将来的に結ばれる、こともあるかもしれないね……?」という今生の透也くん(とプレイしているCP厨達)への救済エンド?でなんとか一命をとりとめることが出来ました。 ペンションがある美瑛町に居る限りは例の縛りの有効範囲内なので、一人の人間として生きることや真さんを含めた「姉弟」としての感情に折り合いをつけるのが難しく、それはそれで透也くんにとってはつらい生活になってしまいそうなのが気がかりですが……(エンディングのその後で弟っぽい甘え方が板についていたのが可愛い反面、複雑でもありました) 私の個人的な意見としては、透也くんの役目はかつて置いて来てしまった家族への贖罪という後ろ向きなものではなく、その縁をきっかけに出会うべき人と出会い、お互いに掛けられたままの呪いを解き前を向くことだったと思うので、それが達成された今どうしても私は、彼が「羽澄透也」として今後を生きることを諦めて欲しくない気持ちがあります……!真さんへの恋心についても同じく!!!!! でも正直、ダイヤモンドダストの時のスチルで「あ、彼は自分とは違う次元に居る生き物なんだ」とはっきり感じて腑に落ちてしまった部分もあってですね……。 そして何より、美瑛の町で数々の学びを得た真さんは決意を新たに東京へと戻り、残された透也くんは真っ白な雪の中で人知れず初恋を終わらせるという対比が冬を司る一つの物語としてあ~~~まりにも美し過ぎて、悔しいけれど結局これが彼らのトゥルーエンドなんだろうな~~と、最終的には納得させられてしまいました。 透也くんには報われて欲しいけど、自分が好きだししっくりくるのはこちらのエンディングなんですよ。身勝手ですね。 作者様が舞台である北海道の地を心底愛していて、本作がその想いをたっぷりと込めて料理した結果の「自慢の逸品」であることが作中の端々から感じ取れて、なんだか壮大な惚気話を聞かされてしまった気分になりました。 北海道という土地の厳しさも不便さも全てひっくるめて愛しているんですね……。 故郷をそこまで深く愛することが出来るのは、純粋にとても羨ましく思います。 俗世から切り離された雪の世界で過ごす穏やかなひとときに、とてつもなく癒されたプレイ体験でございました。 実は北海道には一度も行ったことが無い人間なのですが、こんなものを見せられてしまっては今すぐにでも現地へと旅行に行ってみたくてたまらなくなりました!!!!!!!!!(作中の時期が今とピッタリ同じだったからというのもあるかもしれません) 飛行機が苦手(原因)なのを克服出来ればいずれ……必ずや……!!!他の章のプレイもまた機会があれば!!!! (※自分でも引くレベルのクソ長文になってしまったので、返信はお気遣いなく) @ネタバレ終了 寒い冬にほっこりと心が温かくなる、そしてとってもお腹がすく!!! そんな素敵な作品をありがとうございました!!!

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  • 人狼ハラスメント
    人狼ハラスメント
    最初から最後までず~~~っと笑いっぱなしでした!!!!!!!!!!!! 人狼ゲームはふんわり概要しか知らないエアプ勢なので推理とか大丈夫かな~~と不安に思いつつプレイさせて頂きましたが、そんな心配は全く必要なかったですね!!!(褒め言葉) @ネタバレ開始 次々と襲い来るボケの洪水と個性の暴力で幾度となく腹筋が死にかけました。 ツッコミをプレイヤーにブン投げるんじゃない!!!!!人志さんの裏切り者~!!!!!(最初は彼がツッコミ枠だと思ってました) 雨宿さんの作品をプレイする度に毎回思いますが、何食ってたらこんなキャラやストーリー展開を考えられるんですかね?? セリフや文章が唯一無二の面白さで本っっ当に大好きです。一生ゲーム作ってて欲しい。 各エンディングで沢山笑わせて頂きつつ辿り着いた人志さんが勇者として再び覚醒するシーンがあまりにも好みの激熱展開過ぎて、何故突然RPGが始まったのかということについてしばらく考えが及ばず、何度も何度も挑戦しやっとの思いで人狼を倒したあたりでふと我に返りました。「人狼ゲームってなんだっけ?」と。 でもよく考えてみれば、彼らにとっては本来はこっちが「本編」だったんですよね。 しかも「人狼(を倒すRPG)ゲーム」なので詐欺の可能性は微レ存でありつつも明確な嘘は(登場人物含め誰も)ついていないのが最高にやかましかったです。 殺られる前に殺るエンド等、ほぼ初期装備(?)の状態でも時折抜群の強さを発揮する人志さんて、実はちょくちょく勇者が漏れ出してたんですねえ。殺される時はわりと気軽に殺されてましたが。 隅々まで緻密で上手過ぎる構成……天晴!!!!!!!!! エンディングムービーとおまけ画面で全ての答え合わせが出来てとてもスッキリしました! コンフィグやバックログ等細かいところまでも作り込まれていて、あれこれ探し回るのがとても楽しかったです。 この感想を書く為にゲームを見返してみたら最初に「タイトルは詐欺です!」と書かれていたことに気付き、謎の潔さに追い笑いしました。天才なの?笑いの(倒置法) 毎回クリア後までたっぷり楽しめて最高です。本当にありがとうございました!! 一応別人とのことですが、おまわりさんに再びお会い出来て夢女子ワイは大歓喜でした♡(昨年の感想文参照) @ネタバレ終了 寒いどころか身体が温かくなるほど沢山笑える、素敵な作品をありがとうございました!!

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  • 【完全版】JKの悪夢を分析するゲーム
    【完全版】JKの悪夢を分析するゲーム
    Twitterで偶然お見かけして気になりプレイさせて頂きました!!!!!! エンディング数の多さに自力でフルコンプ出来るんだろうか……と不安になっていたのですが、分岐の仕方が分かりやすいのに特殊で面白くて、夢中でプレイし無事にコンプリートすることが出来ました!親切な設計でありがたかったです……! @ネタバレ開始 夢の内容がとても「睡眠時に見る夢」としてリアルだなあ~~どうやって考えているんだろう!!!と不思議に思っていたのですが、まさかの作者様の実体験で驚くと同時に納得しました。悪夢のレパートリーが豊富過ぎるだろ(褒め言葉) 個人的に好きなキャラは一目惚れした春木くんちゃん(?)だったのですが、某エンドで「一方的に寄せられる好意がキツイ」という旨をお聞きして「oh……」と大変申し訳なくなりました。それでも好きだ!!! 天音ちゃんの圧倒的に目を引く美少女ギャルっぷりと見た目に反して、トラブルメーカーに片足を突っ込んでいる好奇心旺盛ガールなところも好きです!! 萌芽ちゃんも初対面から気になっていたのですが、某エンドでの告白で先生と一緒に一瞬フリーズしました。どうりで……どうりで背が高くて育ちのいい王子様っぽい雰囲気があると……!!!!好きです!!!!!!!!!(大声) 百合江さんのキャラ背景とエンディングの特殊さを見て、単独でホラー系のゲームを作れそうな人だよな……!などと思いました。よろしくお願いします!!!!(何が?) 現在もJKちゃん達のことをあれこれ思い出しながらつらつらと文章を書いておりますが、何度考えてもやっぱり全員好きだな~~!!という結論になってしまいますね……!!(先生方も含めて) キャラデザや性格の引き出しが豊富で一人登場する度に毎回眼福&感動していました。 登場人物同士にも意外な関係性があったりして、5日間とは言わずもっと長く彼女達のやり取りを見ていたかった……! だってどの組み合わせも皆てぇてぇんだもの……困るね……。 保健室の先生が時々ドキッとすることを言って来るのが序盤から気になっていたのですが、彼女に「設定された真相」を聞いて、ああ……やっぱり、と切なくなりました。 キャラクターからプレイヤーへのメタ的な演出って、プレイ後に結構な傷やダメージが残ることが多い印象があるのですが(キャラから責められたり、救えなかったりする無力感等で)、本作のそれは少し垣間見えたかと思えばさっと引いていき苦い空気感を後に長引かせない演出が多く、プレイヤーとキャラクターの物理的な距離感をそのまま表しているような、そんな絶妙な塩梅でとてもよかったです。 勿論どうしようもない切なさを感じる場面も多々ありましたが、あなたがそういうなら、私もただ「プレイ出来て良かった」と思うだけだなと思い、軽い足取りで保健室を後にすることが出来ました。 全てが終わった後にタイトル画面からJKやボタンが全て消える演出めちゃめちゃ好きです。 あと入力した名前を使うタイミングが毎回怖すぎてテンション上がりました。本当に、全てがよかった……! @ネタバレ終了 偶然本作を知りプレイすることが出来てよかったです。 隅々まで丁寧に作られた素敵な作品をありがとうございました!!

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  • 美弥緒の恩返し
    美弥緒の恩返し
    先日のオンラインイベントでβ版をプレイさせて頂いてとってもよかったので、完全版の方も引き続きプレイさせて頂きました!!!! @ネタバレ開始 ミステリアスな美弥緒さんの容姿とプレイ画面のスクショからひょっとしてヤンデレとかストーカー系のお話かな……?と思っていたら全くそんなことはありませんでしたね!!!!!!!(それはそれで映えそうなキャラクターだなあとは今でもちょっぴり思っておりますが) 作品タイトルと説明文の通り、世紀のスパダリ美弥緒さんが頭のてっぺんからから爪先まででろっでろに甘やかしてくれるスイートで優しいお話にめ~~~ちゃくちゃに癒されました!! お仕事に身も心も擦り切れてしまった主人公が、美弥緒さんの献身的な「恩返し」で徐々に自分や自分の周囲の人間を愛することを思い出していく過程があまりにも優しい触れ合いと時間で構成されていて、思わずほろり……。 かつての自分も、おばあちゃんや主人公にたくさんそうしてもらって来たんだろうな~。 つらくて幸せな過去を語った後に美弥緒さんが目を潤ませて言った「私の傍にいてくれませんか」が本当にもう……ズルすぎて……!胸がギューーンってなりました……。 思えば最初から最後まで彼の行動原理は「誰かへの恩返し」で、良心の塊と言いますか……とにかく癒しと優しさの権化でしたね。 誰だよこんなに素敵な殿方をヤンデレだと思ってた奴は(本当に申し訳ございません) 何事もなければ出会わないまま一生を終えていたかもしれない二人が、何の偶然かお互いの支えとなれる存在として結ばれることが出来てよかったなあとクリア後にしみじみと思いました。 どっちのエンディングを選んでも、二人にとって花丸ハッピーな結婚生活を送れている様子が垣間見られてほんと~~~に嬉しかったです!!!!!! そして結婚後の美弥緒さんがスパダリ加速して至上最強のハイスぺ旦那様になっていて笑いました。 どうぞ末永くお幸せに!!!!!!!!!!!!!!!! 追加要素のおしゃべりコーナーもとっても楽しかったです!!! 眼鏡と和服似合い過ぎじゃないか?!ありがとうございます!!!!!!! @ネタバレ終了 とても温かい気持ちになる素敵な作品をありがとうございました!

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