あびのレビューコレクション
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内沼観月の純愛〔時間感傷旅行の少女たち No.1〕あらすじを見て純愛内観物語とは? と思っていたのですが、なるほど……。 プレイヤーに対しても心理療法ということで為になるようなお話でしたね。 予想外だったラストに最初は驚きましたが、プレイ後にはタイトルがじわじわと胸に染み入りました。純愛。
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アナタイロ列車どこか鮮烈な、或いはノスタルジックな橙色の世界の意味が分かった瞬間のこう……、多くは語られず語れずとも素敵な作品でした。 豊富な立ち絵と美しい文章、それから最高に好きな曲である亜麻色の髪の乙女の音楽の組み合わせで、プレイ中すごく心地よかったです。 全て選択するのは彼ですが天国での再会を望んだ彼女の望みは、きっとそういうことなんだろうなあ。
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白紙の贖罪白黒の画面が寂寥と共に彼等の罪なき罪を感じさせるようでした、とプレイ後に。 悪魔や地獄が明確に実在する世界であれば、きっと罪の肩代わりにも確かな意味があったのだろうなあと思うと余計やるせなくなるような、それらが無意味に閉じないことこそ彼等の選択や人生が無意味ではなかったという一握りの救済であるような。 どちらのエンドも読み手としてはハッピーとは言い難く感じましたが、それだけが彼等の前に残された最大の「ハッピーエンド」だったのかなあと思うと、いや、やっぱりやるせないですね……。
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用心棒は突然に本編未読ですが楽しくプレイさせていただきました! 選択肢によってルートやエンディングが変化しますが、どのルートでも本質は変わらないバカロマンス(って何語?)でとても面白かったです。デートするんだよデート! 眼鏡を掛けてるのにアホに見える立ち絵がとても好きです。というか全体的に立ち絵のポーズとか表情が好きですね……。
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時ヲ刻ムハ怪奇ナリ画面デザインや画像の表示法やUIがとても好き! です! タイトルコールから雰囲気あってドキドキしました。 ひとつひとつのお話は短く手軽に読めるので、ふとした隙間時間にもプレイできて良かったです。 それぞれ別の時間で語られる優しかったり怖かったり不思議だったりな怪談話。それぞれに良さがあり面白かったです。
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最終電車ホラーかなと思ってましたがホラーではなく不可思議な体験の話で……、でも、もしかしたら少しホラーかも? 独特な雰囲気ある画面構成に、読みやすくも胸に刺さるような文章が素敵でした。 タイトル画面の演出がシンプルながら迫力あって良いですね……!
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読み聞かせの館優しい語り口調とアナログのイラストが作品の雰囲気によくマッチしてました。 好きな読み手を選べますが、もちろん全ての話を二人両方に読み聞かせてもらいましたとも……! 優しいけれど、ただ優しいだけではない物語。一枚絵の使い方も効果的で良かったです。
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猫と中学生ほのぼの、わくわく、そして煌めくような二人と一匹の小さな冒険でした。 途中、えっどうして気付かれないんだ!? と訝しんで登録タグにホラーがないか確認したりなどしてました。笑 表情豊かな立ち絵に加えて、作者さんの「少年」に対するパッションを感じるイラストも沢山あって楽しかったです。
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イミュ・アカナムの迷宮ラスボスはミミック(断言)。いや倒せましたけどー! そろそろ倒せるやろと思って挑んでは返り討ちに遭った回数よ……。 とにかく最初はイベントを起こす度に死んでたので、もう女神像しか信じられない(女神像が信じられるとは言ってない)などと言いながら探索してました。 ある程度システムを把握できるようになると死ぬ回数も減り、レベルや装備が整ってきた中盤では離席してる間に層ボスを突破していた、なんてこともあったりしたのですが、四階層終盤は……放置してたら見事に死にましたね……! まだ後半は未アップデートのようですが魔物やアイテムについてのフレーバー情報がたくさん聞けるのも楽しかったです。プツールさんには本当お世話になりました。 探索イベントや装備にも様々に種類があって、それぞれ他の結果がないか何度も迷宮に潜って確認してみたり、お気に入りの武器を求めて悩んだり。 迷宮や街に集まる様々な過去や目的を抱えた人達の存在や物語もすごく良い要素になっていて好きです。どこか切なかったり言葉にならない行く末もあり途中から覚悟もしてたけれど、それでも見掛ければ話し掛けることを止められませんでした。 進むにつれ本当に主人公ちゃんを迷宮の先に進ませても良いのだろうか? などとも途中で思ったりはしたのですが、しかし私にはバッジという目的があるから……! ……というのはメタですが、あやふやだった主人公ちゃんの決意が進んで行く中で定まっていったのも良かったですね。 悔しかったのは装備品の所持限度が少ないことで、特にイベントで貰う装備品が所持限度の関係で貰えなかった時が悲しかったです……(こちらも最終的には迷宮の中で入手可能だからかもですが)。どうしても人から貰った物は売れずに所持品がキツキツになっていく一方だったので、特別なイベント時だけでも現在所持中のアイテムを捨てて新しく入手するかというような選択肢が出てくれたら安心して探索できたかも、と思いました。 ですがシステムなど非常によく作られていて、ずっと作業する際の裏で遊ばせておりました。そしてこっちがメインになってしまうこともしばしば。いやあ総プレイ時間だと何十時間だろう……。とても面白かったです!
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ある音楽室の独白テンションの高い文芸部の一人語りと、それに対する心中ツッコミで進んで行く、テンポのいいお話でした。 お話も想いも一方的だけど、それでも相手を理解しようとしたり考えたりする優しさある物語でいいなあ。 美しいピアノ演奏も良かったです!