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浦田一香のレビューコレクション

  • 死にたい俺と生きたいはずの君
    死にたい俺と生きたいはずの君
    難しい問題でしたね。 「俺」と「君」 どちらのエンディングでも生きづらさを抱えて 歩んでいかないといけないのが苦しいところです。 「俺」は「君」を助けたことで幸福を覚えているので 人と関わるのが嫌いですが、人の役に立つのが 本当は好きだったのではないかと思います。 特に最近はコミュニケーション能力が大事だと 強調されすぎて、会話が苦手な人が とても苦しくなっています。 そういった人でも活躍できたり、自信を持てるような 優しい社会になってほしいですね。 一方「君」は「俺」に助けられたことで 責任を感じています。 責任感の強い、真面目な子なのだと思います。 施設に引き取られたということは、親戚なども頼れないのでしょう。 誰か生きている「君」を肯定してくれる人が 現れることを祈ります。 幸福観などいろいろな事を考えさせられるゲームでした。

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  • 真昼の暗黒
    真昼の暗黒
    プレイし終わって、いえ、プレイ開始直後から これはすごいゲームに出会った。 そう思いました。 私にはとても刺さりましたね。 人は誰でも闇を抱えています。 その闇の大きさや形に違いはあれど 一言では形容できないような、 醜いものであります。 それと同時に私は人間らしさの証明であると考えます。 人間らしさとは弱さのことだと思います。 人は他の動物に比べ、知恵がなければ脆弱な生き物です。 知恵によって進化してきました。 ですが同時に知恵によって苦悩します。 高度に発達した社会に生きる上で 苦悩は尽きません。 登場人物達も幼少期のトラウマなどから 苦悩した末に、闇を大きくしていきました。 幼少期というのは弱さに守られる時期でもあります。 誰かに守られたい。 わかってもらいたい。 など、弱さを盾にわがままを繰り返す時期です。 そんな時期に大切なものが欠落していては、 社会に適した大人になることはできません。 そうして、生きづらさを抱えてしまうのです。 「苦悩こそが登場人物を魅力的にする」 とある小説の書き方の本に書いてありました。 まさにこの作品が体現してくれました。 清廉潔白な人などいません。 誰もが悩みや闇を抱え、生きづらさに苦しんでいます。 どこまでもねじ曲がり、墜ちていく。 そんな言葉に魅力を感じるのなら、 この作品を強くおすすめします。

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  • 俺の生死を決めるゲームがパリピ感パない件
    俺の生死を決めるゲームがパリピ感パない件
    いきなりポッキーゲームで インパクトがありましたね。 掴みは良いと思いました。 思考の混乱を選択肢の揺れで 表しているのも、上手だと思いました。 また、イラストのズームなども効果的に使っていました。 難易度もちょうどよく、 段々とわかっていくところが良かったです。 セーブとロードも使えますし、 正解にたどり着けないということはないでしょう。 気になった点としては 地の文でも、名前欄に名前が表示されているので 空欄で良いと思います。 あと、根暗満太郎という個性的な名前ですが そこまで、根暗には感じませんでした。 せっかく個性的な名前なので、 それを何かに生かしても良かったかなと思います。 そして、あくまで個人的な意見ですが 同性のキスをギャグ的に扱うのは 好きではありません。 こればっかりは、作者が悪いのではなく そういう扱いをする社会やメディアが悪いのです。 ポッキーのチョコが溶けたり クッキー部分がふやけたりと 細かいネタもあり その辺は面白いと思いました。

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  • 高崎くんと7つの魔法
    高崎くんと7つの魔法
    面白かったです! 今までに見たことのないシステムだったので 斬新でした。 実況の二人、そして宮城さんと高崎くん。 どちらも仲が良くて微笑ましく ストーリーも面白く温かいもので とても良かったです。 最後の7つの魔法の文章も 好きです。

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  • 駄目人間。
    駄目人間。
    考えさせられる内容でした。 評価やDL数が全てではないと わかっていても、どうしても悩んでしまいますね。 公開する以上は、沢山の人や 良い評価をもらいたいものです。 最後の「自分のゲームが好きだ」の選択肢。 とても希望を感じられて良かったです。 私も制作者として、自作を愛する気持ちを 忘れないようにしたいですね。

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  • 小坂さん。
    小坂さん。
    とても良かったです。 まず、絵が良かったですね。 小坂さんが可愛いだけでなく、儚さも出ていたように思います。 そして、ストーリー。 これもあれも、伏線。 本当に驚かされました。 プレイ時間はそれほど長くないですが、 その中にぎゅっと物語が濃縮されていて ラストまで一気に読みました。 小坂さんの家庭環境など、難しい問題ですよね。 最後はああすることでしか、救われないのかな とも思いました。 素晴らしい作品を 本当にありがとうございました。

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  • 素直な赤ずきんと嘘つきなオオカミ
    素直な赤ずきんと嘘つきなオオカミ
    絵が可愛くて良かったですね。 それから、地の文にもネタが仕込んであり面白く読めました。 そしてストーリーですが、とても良かったです。 童話を上手にアレンジしてあり、 丁寧に考えられたお話であることが伝わってきました。

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  • 解なき選択
    解なき選択
    ネタバレはなるべくなしで感想を書きます。 タイトル通りの、解なき選択をプレイヤーに委ねるゲームです。 陽介の最後の選択は、難しい問題ですね。 どちらの想いを尊重するか、ということだと思います。 どちらも、お互いのことを大切に思っていたから この5年間があったのだと思いました。 映画の内容や陽介の感想も、しっかり伏線になっています。 陽介が映画の感想で「枷になってしまう」「その後の恋愛が難しくなる」 というようなことを言ってしましたが、 私も同じようなことを思っています。 この世界には黒と白で割り切れないことがたくさんあります。 立場や見方で正解が変わってきます。 綺麗な物語のようには行かない難しさを伝えてくれる作品だと思いました。、

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  • 夜の河原
    夜の河原
    二人の男性あるいは男子が会話する話です。 五分のお話ですので、事件やイベントは起きません。 ただ、この会話を通して少しでも成長できれば、 夜の河原の会話も無駄話にはならないのでは ないかと思いました。 自分を信じろというメッセージが 一番重要だと感じました。 SNSなどで言葉が軽く扱われる時代だからこそ 大切に扱わないといけない。 そのように思いました。 もしかして、片方は今の僕で片方は未来の僕なのかな とも思いました。

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  • 妹のろい
    妹のろい
    少しだけネタバレを含みます。 普通の兄妹愛ものと思いきや、 妹のさゆにまかさの設定が。 それにしても、お互いを思いやる いい兄妹ですね。 相手のことを本当に思うなら 時には突き放したりすることも大切ですね。 この作品で一番好きなのは さゆとアキヒトの別れのシーンで アキヒトが「俺よりいい男を見つけろよ」というようなことを 言うシーンですね。 それに対するさゆの返しも好きですね。 お互いが依存のような関係から一段上に成長できた 瞬間だと思います。 折原はほとんど出てきませんし、両親は一切出てきません。 プレイヤーをさゆとアキヒト二人に集中させるためだと思います。 いい判断だったと思います。 気になった点を二つ書きます。 「数日後」「ある日」などゲーム内の時間が経過すると 黒背景に大きな白文字で表示されるのですが 字が現れて消えるまで5秒くらいかかるので せっかくテンポの良いシナリオなのに待たせるのは もったいないと思います。(何度もありますしね) 暗転2~3秒+地の文で「数日後」で良いと思います。 逆に、finを地の文で済ませてしまったのは 少し素っ気ない感じがしました。 二つ目は冒頭。 「俺の名前は水藤アキヒト  ごく普通の男子高校生だ」 から始まるのですが、 いきなり  俺は重度のシスコンだ!(大文字) から始めてもいい気がします。 主人公である、アキヒトの名前は何度も登場しますし ごく普通の高校生であることも、冒頭で紹介しなくても わかります。(重度のシスコンは普通ではないと思います) 気になった点も書きましたが、良いゲームでした。 兄妹愛ものとして、完成度が高いと思います。 絵も可愛いです。

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