九州壇氏のレビューコレクション
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イディカ 幻想の理想卿かつて理想郷とも称されたイディカで生きる人々を描いた物語。僕は1時間ほどで読了できました。 いきなり緊張感のある所から始まる本作品。徐々に明らかになっていく真実が面白く、そのまま一気に読んでしまいました。 本作品の大きな魅力は、長編RPGを彷彿とさせるようなしっかりとした世界観だと感じました。特に印象的だったのは、イディカの歴史について語っていく描写。簡潔でありつつも想像力を刺激してくれて、大変素晴らしかったです。「かつてこの国はどんな風に栄えていたんだろう」、「どんな生活が営まれていたんだろう」と想像せずにはいられませんでした。 登場人物たちの描写も良かったです。厳しい局面の中で信念をもって生きる彼らは、みな生き生きとしていました。ゲームの終わりには「彼らのその先がもっと見たい」と思いましたし、個人的には、トワとアフェールの過去ももっと見てみたいと感じました。 演出面も大変凝っています。一筋縄ではいかないバトルシーンも楽しく、まさにRPGをプレイしているような気分になりました。現王には何度か負けてしまったのですが(笑) それだけに勝てた時は嬉しかったです。余談ですが、現王のグラフィック、格好良いですね……! 敵ながら感動してしまいました。 プレイ後は歴史小説を読み終わった時のような余韻が残り、思わず大きなため息が出ました。プレイ時間に比して満足感の大きな作品でした。素晴らしい物語をありがとうございました。
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Eveplus(イヴプラス)わたしとその家族が幸せに生きる様子を描いた物語。15分ほどでトゥルーエンド含めて読むことができました。 @ネタバレ開始 個人的には、心が締め付けられるような物語でした。トゥルーエンドは「こうなってしまうのでは……」と予想した通りに提示され、正直なところ、どんな気持ちでいればいいのか分からなくなりました。わたし含め、皆幸せそうにしているけれど、本当にこれで良かったのだろうか。「わたし」はこれからどうなってしまうのだろうか。深い余韻を残してくれる物語でした。ありがとうございました。
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Escape Box4分以内に脱出することを目標に謎を解いていくゲーム。1度爆発しましたが、2回目でちゃんとクリアできました(笑) 4分以内という時間が絶妙で、最後の部屋ではドキドキしながら操作をしておりました。個人的には、天秤の謎解きが1番苦戦しました。 制作者目線で言いますと、「どうやればこんなシステムが作れるんだ……!?」と感動しておりました。 余談ですが、「爆発するよ」と告げるアカネちゃんはサイコパスっぽくて大変よろしいと思いました。
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夕空の下、屋上へ夕方、屋上での交流を描いた物語。もう一度見たくて2回プレイしましたが、それでも5分もかからずに読了できました。 夕焼け空のように、時間は短くとも印象に残る作品でした。BGMやSEも物語にぴったりで、臨場感を高めていたと感じます。 @ネタバレ開始 彼は現在進行形でつらい思いをしているのでしょうね……。ひょっとすると、彼女の方も言いたいことがたくさんあるのかもしれないな、と感じました。
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げきをつくろう! ~お花見に行こう!~お花見の準備をするゲーム。20分ほどでGOOD ENDに到達できたと思います(多分)。 「どの料理だと楽しいお花見になるのかな?」と考えながら選択肢を選ぶのが楽しかったです。最後に出てきたイラストは素敵ですね! 皆楽しそうでほっこりしました。
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前作「学校が休校ならゲームを作ればいいじゃない!」に続き、プレイさせて頂きました。僕は30分ほどで見終えました。中級編という事で、前回より深い内容を説明しています。しかし、動画をたくさん用いられており、前回同様たいへん分かりやすかったです。個人的には、「タイトルに戻る」を選ぶと「ふりーむ」様で止まってしまう点が1番勉強になりました。ありがとうございました。
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.ティラノビルダーの使い方を覚えられてしまうゲーム。僕の場合、全部みて15分ほどかかりました。 僕はティラノビルダーに触ったことが全くないのですが、大変分かりやすかったです。ちょっとした操作も全て画像を出してご説明されていて、驚きました。これなら、学生さんたちも作れそうですね。途中でオネエ化する点も良かったです(笑)
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1MINUTE IRREVERSIBLE(ワンミニッツ・イリバーシブル)変わらない運命の中で選択肢を選ぶお話。2エンドともプレイして10分ほどでした。短いながらも深い印象を残してくれる作品でした。 @ネタバレ開始 どちらのエンドも運命は変わらない。それこそが本作品の最大の魅力なのだと思いました。様々な見方ができるのでしょうが、個人的には「happy end」には違いないと思いました。「死を免れないのは我々も同じだもんな……」等、色々なことを感じさせてもらいました。 @ネタバレ終了 あえて余計なものを書かない文章も、本作品の魅力を高めていたと感じました。重厚な雰囲気のBGMも大変良かったです。個人的には、イヤホンを使ってのプレイをお勧めいたします。
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ぼくの葬式にようこそ主人公の葬式から始まる物語。周回して3エンド全て見るのに40分ほどでした。 独特な世界観が癖になる素敵な作品でした。 まず素晴らしいと思ったのは、キャラクターたちのセリフ回しです。詩的なことば。ユーモラスなことば。意味深なことば……。個性豊かなキャラクターたちのセリフはどれも洗練されていて、まるで演劇を見ているような気分になれました。キャラクターはみな優しくて好きですが、特に好きなのは僕もシャカ姫です。終盤に出てくるあのイベントスチルには心打たれました……! また、物語の構造も見事だと思いました。本作品は何も分からないところから始まりますが、周回していくことで少しずつ真相が見えてきます。深いところへと進んでいく感覚は大変ここちよかったです。これは、ノベルゲームだからこそできる手法だと思います。制作者の端くれとして、大変勉強になりました。 総じて、作者様のセンスが光る素晴らしい作品だったと思います。ありがとうございました。
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和泉くんと三姉妹。~Summer memory~「和泉くんと三姉妹。」に続き、こちらもプレイさせて頂きました。フルコンプまで15分ほどでした。 3姉妹の魅力を味わえる展開で、こちらも大変楽しめました。雅くんの頼りがいのある一面がみられたのも良かったです。イベントスチルも豊富で、特にあまねさんのとある1枚がお気に入りです。ごちそうさまでした。