葛城あやとのレビューコレクション
-
狼とティータイムプレイしごたえのある物語でした。 エンドをひとつ見届けるたびに、新事実が出てきて、そこでは解明されない謎もあって、読み進める手が止まりませんでした。 登場人物それぞれに抱えた想いがあり、ただ大切な人を守りたくて。手段として苦しい道を歩まざるをえなかったと思うと、切なかったです。 @ネタバレ開始 個人的に印象に残ったのは、「妹にとって本当の一番は自分ではない」と 考えながらも、鈴ちゃんと共にあろうとする鶴くん。 そして復讐相手と、母や妹との間にたしかな絆があったと知ってしまい、 衝撃を受けた雀さんですね……。二人ともやりきれない。 雨くんエンド、雪くんエンドでもそうですが、鈴ちゃんが一緒にいることで 彼らの危うい部分をそっと包み込んでくれるのではと思いました。 過去は変えられないけれど、つらい経験をしたぶん、明るい未来でありますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
-
博士はすべてを終わらせることにしたプレイを終えて、心が震える物語でした。 作品タイトル、あまりにも長い年月を生きて精神が疲弊していく博士、そばにいながら慰めることができない自分を不甲斐なく思うアンドロイド。 そんな中、予想外の事態が起きて――。 @ネタバレ開始 アナザーエンドにもわずかな救いがあった、と感じましたが やはりトゥルーエンドが最高です。 話の途中まで行き詰まっていた二人が救われたのもよかったですし、 暗い印象のタイトルが完全にひっくり返るところが爽快でした。 何より、生きることに不器用な博士が自分の想いをハッキリ自覚できたのが、 ロメイさんの気持ちを考えても幸せな結末でした。 関係が変わってもやり取りが相変わらずなところに、クスッと笑ってしまいます。 再会した二人も、どうか幸せでありますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
-
十避行心が浄化されていくような作品でした。 たった十日間ですが、一日一日が濃密で、二人のやさしさにあふれていて、眺めるこちらも癒やされました。 それぞれユニークな面もあり、ささいなやり取りにクスッと笑ってしまいました。 @ネタバレ開始 二人一緒なら、違う結末もあったのでは……と思いましたが、 彼らの選択は彼らのものであって、そこに悔いがないのであれば、 ハッピーエンドだと信じることができます。 ただ、最期の瞬間は涙してしまいました。 目撃者の男性とユウくんの心の隅で、二人は生きていくのでしょうか。 ラストで再会して、今度はちゃんと観覧車に乗ることができてよかったです。 それからの二人に、たくさんの幸せがありますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
-
命短し口説けよ黒幕「追いつめられて、デスゲームに参加せざるをえなくなり」となると、普通は主人公を応援したくなるものですが、シロタくんは自業自得すぎて笑ってしまいました。 しかもルールを無視するだけでなく、黒幕を口説こうとするとは……。 その強メンタルは見習いたいです。 @ネタバレ開始 そんなわけで、途中からは完全に 「クロっち負けるな、がんばれ!」と思いながらのプレイでした。 ハッピーエンド→デッドエンドの順番で見たのですが、 「世界の平和のためにはどっちがハッピー?」と悩んでしまいました(笑)。 クロっちには幸せになってほしいです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
-
パラレルワールド・ラブストーリーズバリエーション豊かな結末に驚き、ひとつ見届けるたびに考え込んだり、感情が揺さぶられたりしました。 師匠がどこまでも師匠で、振り回される主人公に同情しましたが、自分が彼だったらまったく同じ道をたどっていると思います。 ずるいです、師匠……! @ネタバレ開始 クローンの話や、透明になる話、タイムスリップする話、ほとんど別の人生を歩んでいるのに、師匠の掌の上で転がされることからは逃れられませんね……(主人公は本望でしょうが)。 推し活の話では、師匠の言葉がかっこよすぎて惚れました。 『五分前仮説』『胡蝶の夢』も彼女が語ると、あながち例え話ではないのかも? 師匠の言葉にここまで耳を傾けてくれるのは、主人公ぐらいでしょうか。 不思議な絆で結ばれた二人には、これからもそんな関係でいてほしいです。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
-
天使のエゴ夢を司る天使レヴェリーちゃんは、無為な日々を過ごしていた。 あるとき個性的な三人の天使と出会うことで、ヒントを見つけ、どんどん行動に移していく。 ほのぼのなお話かと思いきや、急展開が来たときには驚愕しました。 また通常の立ち絵がかわいらしく、デフォルメになったときはさらに愛らしさ爆発でした。 @ネタバレ開始 途中からチラホラ不穏な空気は漂っていたものの、本性を現したリリィちゃんの言葉には、プレイしていて青ざめました。 ただパーチェくんの「自分がいなくても」と言い切った姿はかっこよかったです。 シエロさんの想いが聞けたことが、せめてもの救いでした。 ブランさんの輪を抱いて、泣きながら下界に落ちていったレヴェリーちゃんですが、その先で立ち直れることを祈るばかりです。 もちろんこのことによって、ブランさんも自由になりますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
-
雪の黙、雨の響、ふたりぼっちの僕ら。純文学のような世界に浸れる作品でした。 殺伐としたシーンもあるのですが、テオくんがコハルちゃんをからかってるところや、コハルちゃんのあまりにも可愛い反応に和みました。 ディストピアの中での『ありきたりな日常』が尊かったです。 @ネタバレ開始 二人の過去はつらいものでしたし、どちらにも『元々のテオ』が関わっていたというところは衝撃的でしたが。 そんな環境から離れ、これからを生きていく選択をしたことにホッとしました。 二人とも目を離すと羽ばたいてしまいそうな儚さを感じたので、じつのところ、たくましい部分もあってよかったです。 彼ららしく歩んでくれますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました。
-
記憶を消す旅記憶を消したくなる理由に「なるほど」と納得しつつ、消すことが当人にとって一番いいのか、それとも……と考えさせられました。 各々のエンドに、選択ひとつ取ってもここまでさまざまな未来が待っているのか、と驚きです。 @ネタバレ開始 いま苦しい一本道を歩いているように感じても、明日どうなるか決めつけるのはもったいないな、と思いました。 ジークを始め、ままならない『今』だった登場人物たちが、エンドで最高の笑顔を見せてくれたのが、プレイヤーとしても幸せでした! ルートによっては切なかったりやるせなかったりしたので、明るい未来をつかんでくれてよかったです。 出てくるみんな魅力的で、ジークが意外とかわいかったり、エイルは芯が通ってかっこよかったり、大好きになりました。 これからの彼らが、楽しい日々を過ごしますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
-
鏡子の面接「少しドM向け」とあったので、ビクビクしながらプレイしたのですが、面白かったです! 予想外の展開に、何度も度肝を抜かれました。 面接自体は軽い気持ちで受けにいったので、反省します(笑)。 @ネタバレ開始 てか、鏡子さんかっこよすぎ! 惚れました!! 唐突に言い寄られて若干、戸惑ってるところはかわいかったです。 プレイする前は「鏡子さん曲者っぽいな~」と思っていたんですが、 主人公も相当に曲者で笑ってしまいました。 そしてラストの『採用した理由』のセリフも凛々しく、 プレイヤーはハートを撃ち抜かれてトドメを刺されました……。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
-
涙を止める方法短いエピソードの中に大切なことが詰まっていて、何度プレイしても深く癒されます。 落ち込んでいる彼女の気持ち、とても共感しました。 一緒に小さな気付きをひとつひとつ見つけて、心がポカポカしてきました。 @ネタバレ開始 なので彼女が笑顔を取り戻したときは、ほんとうに嬉しかったです! 彼女の言葉に友人が救われたように、立ち直っていく姿にこちらも救われました。 これから、もっともっと幸せになってくれますように。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!