SHIAのレビューコレクション
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# 妄想乙女ゲー攻略対象化計画 ウソとぼくとデートごっこアオハル×スキャンダルノベルという一風変わった青春の気配がする本作、ウソデートからの意外な結末まで楽しませていただきました。 大元の企画体である妄想乙女ゲーのメンバーの方も丁寧な紹介付きで、とても分かりやすかったです。 @ネタバレ開始 まさかの毒親すぎる父親ァーー!!!という展開で、夏緒くんがあまりにも不憫でした…。 ウソデート中もちょいちょい無理している感が出ていて見ていて辛かった夏緒ですが、吐露されたお家事情に「それはないよ、パパァーー!!」と強欲パパをスチール製大型イーゼル(約5kg)で殴りたい衝動に駆られました…息子と妻で巨万の富って…きっと金遣いも荒いんだろうな…息子と妻が心すり切らして苦しんでいるというのに…やっぱりいまからでもイーゼルで(やめなさい) 夏緒くんが最後は「自分」を取り戻して、さらに主人公さんともとても親密な関係になって幸せそうでよかったです。リングが出てきたときは「おおっと、結婚を前提にとかいうやつですか、展開が早い!積極的な夏緒くんも素敵!」と一人早とちりしました。早とちりでした。ゴンドラ内で地上から離れているので逃げる場所も隠れる場所もないので、そのまま茹蛸状態になりました。夏緒くん、あのシーンでのリングは勘違いしちゃうよ…え、他のユーザー様も勘違いしたよねっ?ねっ?と思っております。 お母様も軟禁状態とのことでしたが、これからはきちんとした治療を受けられそうなので、家族的(父親は知らぬ)にも一応再生の兆しもあるのかな?と思い、良かったと思いました。 夏緒くんには、子どもの頃に子どもとして十分に甘えられなかった分、主人公ちゃんや回復後のお母さまと穏やかな時間を過ごしてほしいなと思います。 作者様が絶対に入れるぞと意気込まれたチャイナ風の服、すごく格好良かったです。大変眼福でした…! スチルもどれも素敵で、特にゴンドラ関係のスチルは大変ドキドキいたしました…夏緒くん、美しい…尊い…! @ネタバレ終了 夏緒くんと過ごす素敵な一時、とても青春でした。 素敵な作品をありがとうございました! -
ギプスとてもやさしく美しい曲がパッと耳に入ってくる本作、しっとりとした雰囲気の中にある二人のやり取りから見えるキラキラとした小さな瞬間がとても心地良かったです。青春だーと度々口から出ました。 @ネタバレ開始 中村くんが橋本さんの折れた心にしたギプス、最後まで楽しませていただきました。 知識や経験が豊富な大人ならばいくらでもそれっぽいアドバイスや別の方法での慰め方もあると思いますが、高校生の彼にできることは決して多くはないところがとても等身大に感じられて好きです。 自分がかつて通ってきた苦しみや悲しさをもとに、自分なりにできることをする。 こうして書くだけなら簡単ですが、実際にそのように行動するのはとても難しいことなので、中村くんがとても心やさしい少年なのが伝わってきました。 真面目すぎず、けれど軽すぎず、そして相手をどうこうしようと思わず「ちょっと手と心を差し出して添える」。 「ソウデスカー」のような思わずクスッと笑ってしまう、情景が思い浮かぶセリフがそうした「ちょっと添える」をよりあたたかなものにしていてとても印象的でした。 キャラクター紹介まで拝見し、橋本さんは最終的に元の道に戻ることしたそうですが、それも中村くんのギプスあってのことと思い、とても爽やかな終わりをさらに爽やかなものにしていて、胸がとても爽快です。 素晴らしい物語でした。 @ネタバレ終了 人が人に寄り添うことの意味とあたたかさを感じる素晴らしい短編です。 素敵な作品をありがとうございました! -
死援しました!クラファンで支援したらとても怖いことになった…のですが、画面がこんな風に動いたりするようにも作れるんだー!と作者様のティラノ力に脱帽しながら最後まで楽しく遊ばせていただきました! 楽しかったけれど、とても怖かったです! @ネタバレ開始 ずっと思っていたんです…アップロード云々以前に開いているアプリ画面の左上にヤバい女性の顔が残ったままでいいのかと。 トゥルーエンドのときも「まだ左上に!いますが!左上に!」とずっと画面の前で私だけオロオロしていて、画面の中の人たちは無事に終わった風でしたしエンドクレジットまで流れ出しましたが「左上ぇええぇええ!!!」とずっと思っていました。 そして、最後の…!で「あー、やっぱりまだ残ってたからー!?」と結びついての納得のトゥルーエンドでした。 ちょっとずつ右端の皆さんのメンバーアイコンが女性の目になっていったりして、うわー楽しいけれどすごく怖いー! これ私のアイコンとかもそのうち侵食されるのかなー?と色々触ったりするのが面白かったです。 パスワードは初めに複数回出てきていた言葉を英語にしたところ間違い判定、それならとやたらメタい単語を使っていたのが気になっていたので、それを英語にしたら綺麗に通りました。検索しなくてもなんとかなりましたが、先に攻略メールを見ていたのでちょっぴりズルしちゃいました。ありがとうございます、おかげさまで他のエンドなどもいけました。 @ネタバレ終了 ホラーらしいホラー作品で、最初はほんわりと始まりどんどん加速していく異常事態にハラハラしきりでした。 素敵な作品をありがとうございました!
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除毒のタベルナ毒のある食べ物をどう調理するかでわくわくする本作、ステラさんのツッコミとリアクションがとてもコミカルで、最後まで楽しく除毒お料理を提供できました。 色違いの部分だけしっかり押さえておけばノーセーブでもサクサクエンドにいける仕様も、とても遊びやすかったです。 @ネタバレ開始 ステラさんの的確なツッコミを楽しみつつ、次はどんな毒が出てくるんだろうとジャンさん寄りの気持ちでわくわくしながら読み進めました(プレイヤーまでジャンさん寄りだとステラさんがただただ大変すぎる…すみませぬ…)。 魔王様が最後は自分で自分の首を絞めてしまったことに気づいて、毒の世界はやめだやめだー!と元の世界に戻してくれて本当に良かったです。 タベルナは大繁盛みたいで、最後の一枚絵もとても素敵でした! 人間も魔王様たちも、美味しいものを食べて幸せになるのは一緒ですね♡ 本作をプレイして、色々な毒が世の中にはあるんだなぁと思いつつ、一番初めにそれを食べようと思った人と、除毒の方法を見つけた人は本当にすごいなと思いました。 いま私たちが食べているものや毒があるものでも安全に食べられているのは先人の知恵あってこそ、様々なレパートリーのお料理も先人の知恵あってこその豊富さなので、人類の「食」に対する知識や探求心には改めて感心する思いでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! -
ティラノフェス10オープニングTGF10開催おめでとうございます!&ありがとうございます! 今年は4年ぶりに制作者としても参加できました。とてもうれしいです。 マイペースに楽しませていただきますので、よろしくおねがいします。 -
イリスグレイア以前から気になっていたツナさんの作品、今回も大変美麗なイラストともに楽しませていただきました。 クリア後のタイトルの変化が、とても秀逸でした。 @ネタバレ開始 主人公が置かれている状況は「たぶんこういうことかな」とタイトルの容姿(身体的特徴)・口調・見た目に関する人々の反応でかなり早い段階で推察できたので、青年との会話と関係を大変楽しめました。 本人自身が自分の身に起きたことを受け入れられていないような印象でしたが、エンディングを迎える頃には自分の現状と折り合いをつけつつ前へ進もうとしていてどちらのエンディングも気持ちよい終わりでした。 お父様もお兄様も受け入れようとしても受け入れきれていないのか、それとも現実を受け入れたくないのか…言動からはどちらなのかまでは分かりませんでしたが、これまで一緒に暮らしてきていたはずなので、時が経てばご家族にも心境の変化があるのかなと思いました。また三人であたたかい雰囲気の中で食事がとれるといいね…。 青年は、最初から最後まで親友を気遣う好青年で、終始一貫して見た目ではなく主人公の中身を見ていたのが他の方々と違って好印象でした。青年からするとある日を境に大切な人の外見が変わったと思われるわけですが、本質は何も変わっていないと理解して自分なりに彼(もしくは彼女)の助けになろうとしていたところが好きです。窓から入ってくるのも手馴れていて、二人の距離がいかに親密であるかが分かりドキドキでした。 (エンディングの一つで別天地に行った際は「変わるまでの主人公さん」を誰も知らないので、メイドさんたちもすんなりと受け入れられて距離が近かったのかも?とも思いました) 青年と主人公さんが二人の関係性や立場が変わっても、心の距離だけは離れたりすることなく並んで歩いていけるように願います。 クリア後に主人公さんが微笑んでいたのが、とても秀逸でした…エモい…! @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! -
真夏の妖精立春してもまだまだ冬の寒さの中、暑さが大変そうなライデンさんたちの物語、楽しませていただきました。 ファンタジーが大好きなので、深い世界観込みでとても楽しかったです! @ネタバレ開始 テンポの良い掛け合いがとても楽しかったです。 ライデンさんとイツクさんとスイさん(や妖精さんやドクターさん)の会話、最初から最後まで楽しく読みました。 特にライデンさんがドクターの真似をしたときの「端から端まで絨毯爆撃を仕掛けたら~」のところは、ライデンさんのドクターさんに対する理解度の高さが伺えて思わず笑いました。ドクターさんがフル装備で妖精界に乗り込んでくる映像が頭に浮かびます。 その後も、フライングトマトやフライングシャークなど、斬新で面白いものが出てくるたびに、三人が目にしているものを想像しては楽しませていただきました。 妖精界から無事に帰れてよかったと思ったのも束の間、アマナさんは見た目はとても美しくて大人しそうなのに、とてもじゃないけれど敵わないということで三人がこの窮地をどう乗り切るのかドキドキしながら読みました。 アマナさんを「山で勝てない獣」に喩えたときは「それは口にして大丈夫ですか!?」と一瞬で思いました(笑) そして、すっかり忘れていましたが現実はとても暑いのでした…!(元の世界に帰ったら帰ったで暑さの無限ループは確かにきつい…!) 砂漠の暑さにやられてかけている三人をドクターが回収してくれてよかったです。 本作はポップな感じの立ち絵と軽快な会話が大変魅力的ですが、合間合間に手に入る紙片に書かれている世界の断片(TIPS)もとても魅力的でした! 神話期のお話と世界樹の聖戦は特に興味深く拝読させていただきました。新しい紙片が出てくるたびに確認するのが楽しみでした。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました! -
八ツ神のかみかくし一気にノンストップでプレイしてしまうくらい超絶面白かったです!! 神様と人間の織り成す物語、番外編や画廊など込みで隅から隅まで堪能させていただきました。 未プレイの方、私の感想を先に読んではいけません。楽しみが半減します。 前情報一切なしで、どうかこの世界と物語へお進みください。 プレイ後に再度お会いしましょう。 ―――そう言いたくなるくらい、本当に前情報なしのほうが面白いです! @ネタバレ開始 感想冒頭でも書きましたが、大事なのでもう一度。作者様に向けて叫びます。 めっっっっっっっっちゃくちゃ面白かったです!!!!!! (言葉が砕けすぎていて申し訳ありません…! ここだけご容赦いただけますと幸いです) 神様たちには神様たちなりの悩みや生きづらさがあり、人間には人間なりの悩みや生きづらさがある…というのが、絶妙に絡み合っている本作、日常的に神様との触れ合いや諸問題が交流を通じてよい方向へ解決していく様子がとても心地よかったです。主人公の冬さんがとても良い子で、相手の良いところを常に見ようとするところが好きです。音楽も静かめながらやさしさや楽しさに溢れたものが多く、選曲も素晴らしかったです。鈴の鳴るようなアイキャッチ部分の効果音なども、静かで美しい調和のとれた画面に合っていて、ゲームそのものが冬の空気のように透き通った雰囲気を持ち格調高く感じられました。 軽快で巧みな筆力で綴られた物語でも特にお気に入りだったのは、恵太さんのガチガチ反抗期が冬さんと夏美さんによって解きほぐされたところです。特に夏美さんがよーしよしよししていたところは「いいぞもっとわしゃわしゃにしてさしあげて」と画面の前でニヨニヨしました。 初めて自分をただありのまま認めて褒めてくれる存在が衝撃的過ぎて「それから」で書かれていました通り、この劇的感動体験をお風呂やお布団で思い出しては頬を緩めて喜んでいてもおかしくないなと思いました(そして引きずって思い出しているという言葉にやはりニヨニヨになりました)。 番外編でアヤトリさんたちがお話しているのも大好きでした。みんな個性的でこんな傍仕えの方がいてくださったらなと思います。 エンドはどれも味があって素敵でしたが、やはり依存男子の黒鷹さんの衝動疾走器エンドが一番心に残りました。 ほとんどの神は「器となる人間を選び攫う」という点においては「そういうものだ」として特段意識していないと思いますが、黒鷹さんにとっては、相手が冬さんだったこともあり事情が違ったのだろうと思いました。 謝罪しながらも器にしないではいられない、器にしたら歪な関係になると分かっていても、〃自分が愛した(好いた)〃者とは異なる存在になってしまうと分かっていても、涙せずにはいられないほどに心揺さぶられながらも、それでもなお、あるいはだからこそ「やめられない」というところに、一定以上の情を持ってしまった神様の最も重い宿業の一つを見た気がしました。 世界観の緻密な設定が素晴らしく生きているところで、このエンディングはこれまで黒鷹さんのように深い情を抱いた代々の神々が辿ってきたあらゆる業の轍を黒鷹さんも踏んだのだろうと思えるところが、情緒にグッときました。 この人間とその子孫なら守りたいと思いながら、この人間を自分の子にしたい・傍に置きたいという欲望にこうした情深い代々の神々が皆が皆抗えたとは思えない…という彼らの親神やその親の神たちが辿ってきた道の余白まで感じる素晴らしいエンドでした。 執着するがゆえに相手が欲しくてたまらない…というのは人間でもあることですが、これがこと神々となると「ああ、器にしたい」とさらに一歩領域を超えてしまうところが人間とは異なる価値観や存在であることを強めていて好きです。 この黒鷹さんとは違うベクトルで美布さんが物語の途中で「人間になって、あなたの横に」と冬くんとの存在しないけれど、存在していればと切に願った未来は、とても心が痛みました。「自分は神として生まれ、神としての道を受け入れるしかないのだ」と悟ってからも、彼女のこの諦めた願いがずっと心に残りました。 それだけに、奇跡が起きて未来が見えずに不味いお菓子を食べてしまったときの話は、未来予知の力を持つ彼女にとって〃神に起きたありえざる奇跡〃とも言える瞬間で、とても好きなエピソードです。本当に些細な、彼女にしか意味をなさない、彼女しか知らない小さな小さな奇跡だとは思いますが、それを彼女がずっと忘れることなく大切に胸に抱き続けるのだろうと思うと、神様にもどうか幸せになってほしいと感じました。 なお、エンド2の後の漫画を拝読して「夏美さ、夏美さっ…げほっげほっ!」と呼吸困難になりかけたことをご報告しておきます(合掌) 恵太さんが誰を選んだにせよ、それこそバイトで親しくなったりしたお客さんなど誰を選んだにせよ、目の前に夏美さんがいて「お帰りはすぐそこよ」という状況で彼の心がぐちゃぐちゃになったのは、もうお察ししまくりでした。喉から手が出るほど欲しいに決まってるよね、あなたのことを見てくれた人だもの…と思うと、神々よ、本当に業が深すぎる…切ない…。 物語内で一番飛びぬけて「神様らしい神様」と思う方が、寿菜さんでした。 寿菜さん、好きです(※サイコパス癖ではないです…!) 人間の価値観や、人間の行うありとあらゆる無駄が分からない、そもそも根本的に理解ができないので真似ているだけ…というところに、それがイイ!と感じます。 人間味あふれる神様たちももちろん好きなのですが、表面は取り繕いつつも人質を取るなど手段を選ばず神と人間の絶対的な違いを超然とした態度で貫き通す神様も神様らしくて好きです。親なんていて当たり前だが、人間の家族観は一切分からんというような物の考え方が能力の影響でもそうでなくとも、そうした神が存在するということそのものが神様の存在が人間とは遠くかけ離れた存在なのだと示すようで、私は大好きです。 それだけに、黒鷹さんへの彼女なりの執着、あるいは好意の結末が彼女にとって良いかどうか…というのは、複雑な気持ちになりました。 すべてを見ても明かされない謎の部分もあり、その部分がどうなったのか、どうなっているのかを考察余地もあり、また作者様の今後のご活動が楽しみでなりません。 どの神様も何もかもが完璧ではないからこそ、人である私は神様たちのなかに感じられる私と同じ人間のような性質が表れるところが好きです。もちろん、人間のような性質が薄い神様も、その神様なりの生き様や生き方を私は人間の性質と照らし合わせて好きです。 総じて好き。最高でした。 @ネタバレ終了 本作は、物語の細部まで設定が素晴らしく丁寧に作られており、世界と物語にのめり込みたい人にぜひぜひプレイしてほしいです。ノベコレさんでは長編の部類に入りますが、本作は「短編ではなく長編だからこそ沁みるほど深みがあり最強に面白い物語」を備えており、長編はちょっと…と尻込みしている方にもぜひぜひぜひ届いてほしいです。 素敵な作品をありがとうございました! 作者様の今後のご活躍を楽しみにしております! -
無音の夏 Silent Summer彼女にフラれて傷心旅行…ということで田舎も田舎な山へとやって来た主人公さんがどんな恐ろしい目に遭うのか…山に入る前から半ば後ずさりしつつ、主人公さんを見守らせていただきました。 途中に登場するトラックのおじい様まで「なに? あなた、人間? 生きてる人?」と警戒せずにはいられないくらいのビビりです! @ネタバレ開始 トンネルでチラッ、チラッとチラ出し顔面サービスをされたあたりで「オギャア!!」なんて何かが生まれてしまっていたくらい脅かしホラーに耐性がない私、輪廻の門シリーズの物の怪さんたちに鍛えられた心臓どこ行ったレベルで驚きました。怖い。主人公さんが気付かずにプレイヤーだけ気づくのがまた怖い。私にしか見えていないんじやないかと錯覚してしまう。怖い。怖い(怖さのあまり連呼し始めます) 背景に足長手長妖怪さんの一部が写り込んでいるあたりから「あーあー!あれあれー! 主人公! あれー!」と画面の前で主人公に警告を発するも、主人公さんは疲労や困惑でそれどころではないので「もうこれこの後絶対に怖いやつ!」と怯えまくりながら読み進めることとなりました。 そして、突如として登場したシーンでは「なんか出たー! 木!? 首無しの木!?」と、存分にビビり散らかし、その後の仮面装着でも相当ビビり、なにこれなにこれと主人公と一緒になって全力で逃げ、トンネルループで「これバッドエンドしかないやつや…ワイが選択肢を間違えたんや…許してや、主人公のダンナ…」と早々に大阪弁もどきで諦めきったプレイヤー、主人公より先にバッドエンドを受け入れていました…とても怖かったです…初回は川に浮かびました…本当にごめんね、主人公…。 選択肢に戻っていざ鐘を鳴らしておいた後は、主人公が生存エンドに繋がってよかったです。 釜めし、とてもおいしそうでした!(*´ω`*) あの妖怪たちが主人公さん以外にもああして時折現れるのかなどは最後まで明かされず謎ですが…もし山に行ったら絶対に遭遇したくないなと思いました。川のない山に行かねば…。トンネル部分中心に何かがじわじわ主人公ににじり寄ってきているような空気や演出、もー本当に怖かったです…! 本作は背景もすべて自作で作っておられるものと思いますが、どの背景も素敵でした。駅構内などは細部まで丁寧に描き込まれていて、比較的短いシーンでしたがゆっくりと背景を眺めました。 @ネタバレ終了 山に行くときは川のない山に行きたいと思う、怖くて面白い物語でした。 素敵な作品をありがとうございました! -
嘘の手紙以前から仲良しフォロワーさんたちが「嘘の手紙はいいぞ…」と呟いておられるのを目にして、気になっていました。 静かな、それでいて手紙に込められた思いの強さが胸にひしひしと伝わり響く物語でした。 @ネタバレ開始 ヒントモード、ありがとうございましたぁあーーーーー!!!!(深々とお辞儀) たぶんヒントモードがなかったら綺麗にクリアできなかったと思うので、大いに助けられました。 おかげさまで一番初めのエンドから真実まで同じエンドに辿り着いたりすることなく、一本道で行けました。 「どれか一つが嘘なんだ」の手紙は、個人的には「死にます」の部分だろうなとは思っていましたが、予測はしていてもいざ物語を進めて真実へ近づいて「生きたい」が重なるところを見ると「生きたい」が書けなかった気持ちまで推し量って、画面の前で目がウルウルと…! さっきまで2とか1みたいな嘘色点数でエンド判定予測していたはずなのに、急に…! 急に君の〃真実(ほんとう)〃の言葉になっちゃったんだよ…! 刺さる…刺さりみが深すぎる…!(なんて?) この辺りは「や、や゛ま゛な゛か゛ぁ゛あ゛……!!」みたいな声が出ました。すみません、化け物です。 最後の屋上へ上がるところは「山中ァーー!!(涙/呼び捨てですみません)」と思わず泣き叫びながら全力疾走で二段飛ばしくらいで階段を駆け上がる心境でした。屋上のドアを蹴破るかドアノブ壊す勢いで開けている気持ちでした。 真実のところで手術は無事に終わった雰囲気だったので……二人の時間がまたゆっくりと重なりだすことを願って。 山中くんの口に出しては言えない、けれど気づいてほしいと切に願う気持ちを、便箋を一枚一枚めくり読むように紐解く物語は、真実からあふれ出してくる切なさが胸に沁みて沁みて…本当にすごく良い物語でした。 世界で唯一、原田くんにしか〃読めない〃手紙、ですね。 @ネタバレ終了 とても素敵な作品、胸に沁みる素敵な物語をありがとうございました!
