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SHIAのレビューコレクション

  • 足の下が透視できる少年加賀地くんと誘拐犯のおじさんの話
    足の下が透視できる少年加賀地くんと誘拐犯のおじさんの話
    タイトル通り足の下が透視できる加賀地くんとワケありおじさんのほっこり物語でした! 加賀地くんを誘拐した過去があるおじさんがどうしても憎めないキャラ(フィクションだからですが…)で、ぽろぽろと泣く顔に愛嬌がありました。 おじさんが無知ゆえにすぐに悪意に騙されてしまいそうになっているところも、それを放っておけない加賀地くんもとても楽しかったです。 @ネタバレ開始 宇宙人に攫われそうになっている加賀地くんのために家の屋根に上り決死の救出劇を繰り広げたおじさんが本物のヒーローでした。 加賀地くんにお膳立てのようなことをされずとも、今まで人生に何もいいことがなくても、加賀地くんからもらったものだけは大切にしてあたためてきたんだなぁ…とちょっとホロリとしました。 友だちなんだと言ったときのおじさんとの会話の端に「社会のクズ」と言い切ったときの加賀地くんの姿がチラつきましたが、たぶん幻聴でした!!(あのときの容赦ない切り返しには思わず笑いました) @ネタバレ終了 立ち上がっては躓き、転んではまた立ち上がる…そんなおじさんが加賀地くんとの出会いで変わっていく様子が素敵でした。 度々「あれ? ふりだしに戻ってね?」となるときもありましたが、最後の最後はしかるべくして生まれた「ヒーロー」の瞬間で、スカッとしました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • ルドルフのおくりもの
    ルドルフのおくりもの
    きょひけんはない ←どなたか、私に火炎放射器を貸してください。 ※プレイすれば分かります。 @ネタバレ開始 「仕事ごと燃えちまえぇええーーー!! 画面に迫ってくるなーー!!」と上司と仕事を丸ごと消し炭にしたくなる展開に、主人公よ全力で逃げろ!!と画面の前で逃げろコールを送っていました。 どちらのエンドも最後は上司が消えて、無事に主人公が会社に戻れてよかったです。 個人的にはルドルフさんにスポットライトがしっかり当てられているエンド2が好きです。 お父様やお母様など、主人公が自分ではもう助けを求める声さえ出ないほど弱っているときに支えてくれる人がいてよかったと思いました。 ルドルフさんももちろんですが、もし誰の助けもなかったら…主人公はいずれトラックの前や電車の前に飛び出していてもおかしくない状況だったなと感じました。 読んでいくうちに(特に冒頭と上司のパワハラ部分)、主人公の置かれた状況に現実でパワハラ自殺した女性の事件のことが浮かびました。 それくらい胸に迫ってくるお話でした。 おまけの『パセねこ』さんの由来で顔がたまに暗くなるのが逆にかわいかったです。 もちろん、喜んでいる時の顔も可愛いです。 @ネタバレ終了 とてもかわいらしいタイトル画面からは想像ができないくらい重たい話ですが、最後はほっこりとした気持ちにもなれるので、多くのかたにプレイしてほしいです。 ありがとうございました!

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  • さいごのクスリ
    さいごのクスリ
    自分がこの立場になってみないとどんな選択をするか、本気で分からない。 そう感じた作品でした。 @ネタバレ開始 難病に苦しみどんどん病が進行して弱っていく姿に対して、どんな気持ちを抱くのか。 自分がその立場になってみないとどんな答えも出せないなと思い、さいごのクスリがどうなるのか考えさせられました。 楽になるために服薬させるのか、楽になってもらうために服薬させるのか。 苦しみ抜いてでも生きたいのか、生きていてほしいのか。 そういったことを色々と考えさせられる作品で、分岐によっては安楽死が合法化に向けて動いたりと将来の日本にありえない話ではないなと感じました。 もし痛みも苦しみもなく安らかに死ねるのであれば、自分の自主的な意思で死にたい人もいるだろうなということも考えました。 @ネタバレ終了 わんわかしたタイトルからは想像がつかないくらい重たいテーマを取り扱っていた本作、命に対して色々と考える機会となりました。 ありがとうございました!

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  • 待ち人
    待ち人
    私たちは幾度となく「あの時、ああしていれば」を人生のうちで繰り返していますが、伝えたい言葉は相手が伝えられる距離にいるうちに伝えないといけない……そんなことを思いました。 @ネタバレ開始 言いたくても迷って言えなかったは通じないのが現実で、主人公が幻想でもなんでも無事に言いたかったことを伝えられてよかったです。 主人公には「意思をしっかり持て、及び腰になるな!」というタイプの選択肢ばかり叩きつけておりました。 @ネタバレ終了 主人公が待っていた「待ち人」が誰なのか、なぜ待っているのかをこれからプレイする方々にも是非最後まで見届けてほしいです。 ありがとうございました!

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  • 最も簡単な声優のなり方
    最も簡単な声優のなり方
    声優になりたいあなたに送る最も簡単な声優のなり方を教えてしまうこのゲーム、声優になるには逆転の発想だー!を地で行っていました。 @ネタバレ開始 まさかの一人三役で、ボイスチェンジャーまで駆使しての三役お疲れ様でした。 「声優になりたいのなら自分でゲームを作ればいいじゃない」の発想、身も蓋もないですが「その通りですね!」と思わず納得しました。 役を自ら生み出すバイタリティ、すごいです。 @ネタバレ終了 これからプレイされる方はもちろん音ありでプレイされることをオススメします! ありがとうございました!

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  • 魔法少女育成進化録☆
    魔法少女育成進化録☆
    魔法少女の育成進化の記録だなんて、どんなかわいい女の子になるのかしらららららららら(画面を見て驚愕) そ、そんな、嘘だと言ってくれーーー!!!という事態になりました。 @ネタバレ開始 真面目に育てていたのに…クリーチャーになりました(気絶) 3段階目くらいに緑色の体の赤い目の明らかにクリーチャーの赤子になったときから嫌な予感はしていたのですが、そのまま成長しました…君たちのような姿のクリーチャーに魔法少女が挑むんだね、分かります(涙) 2周目以降は金色の卵、桃色の卵…と、無事に魔法少女になるはずの羽付きの卵が回ってきて育てられました。 きちんと魔法少女になって皆を守ってくれるみたいで良かったです。 とてもかわいい育成ゲームかと思いきや、実はとてもとてもシリアスな、人類滅亡の危機に瀕しているクラスの問題の最中での育成進化録であることがシナリオから伝わってきました。 @ネタバレ終了 とてもかわいい魔法少女育成ゲームだとゆるんゆるんの気分で始めたら意外と奥が深く、背景や世界観などがとても気になりました。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 呪いの人形を購入しました。
    呪いの人形を購入しました。
    どこからどう見ても何か曰く付きな気配がする人形を購入したら…4つある選択肢の中で秒速で選びました。 そう、人形供養!! @ネタバレ開始 秒で終わりました(せっかくのホラー要素もある作品なのにごめんなさい) 売却ばかりするエンドは「これ転売みたいなものよね…」となり、エンド名も軽蔑で納得でした。 傷つけるのは絶対に呪い殺されるルートに進んでしまう…どちらかと言うと綺麗にしたいと思いましたが、覚悟を決めて選択したらやはり怖いことになりました…傷つけるって…主人公ーー!! しかもボサボサになるだけでなく飛び散る血…! 怖かったです。 一番好きなのは綺麗にして家族になるルートです。 末永く大切にして、お人形さんと仲良く暮らせたらなぁと思いました。 @ネタバレ終了 ホラー要素も本当にほんの少しありますが、基本的に怖い感じではないので色々な人に人形をお迎えしてほしいです。 いきなり人形供養に進むの、私だけじゃないですよね? ね? ありがとうございました!

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  • 或る霊能力者の一日
    或る霊能力者の一日
    面白かったです。個人的に大好きなタイプのホラーでした。 悪霊の画像が突如ババーン!!と表れ「やだー!」と私が画面の前で震えあがるタイプではなく、起承転結をしっかりと丁寧に綴ることで恐怖がしっかりと収まっており、受け取り手の方へ溢れてくる面白さがありました。 @ネタバレ開始 ホラー的な怖さがより際立っていたのは喰われた男のほうでした。 こちらの方が終わり方含めて「ああ、この村はずっと変わらない…また繰り返されるやつだ…ホラーの美点を集めたような良いお話!」と楽しめました。 主人公がべらぼうに強いとかそういうことはなく、悪霊は自分では最後まで対処できないから一度封じて~というところも好感が持てました。 主人公の落ち着いた様子や物腰柔らかなところなども、物語の怖い部分に集中できて良かったです。 機会があれば悪霊ではなく、成仏するお話も見てみたいなと思いました。 @ネタバレ終了 畳の上をキシキシと軋ませながらずるっ…ずるっ…と恐ろしい何かがこちらへ迫ってくるような、そんな「間」を肌で感じるタイプの素敵なホラーでした。 七日間も制作をするよ!とのこと、完成を心から楽しみにしています。 素敵な作品をありがとうございました!

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  • 君にあるべきもの
    君にあるべきもの
    家でもなく学校でもない自分の居場所をサード・プレイスと言ったりするらしいですね。 本作はそんなサード・プレイスになりそうな場所を訪れることで、自分の力で立ち上がり現実に立ち向かっていく少女の姿を描いた読後感の良い物語でした。 @ネタバレ開始 マオさんの抜群の安定感と包容力が素晴らしかったです。 怪我をした小鳥が傷をいやすための止まり木のような、雨風からも守ってくれる場所。 マオさんのいる店とマオさんはそんなあたたかなところだなと感じました。 @ネタバレ終了 辛い現実が立ちはだかっても、受け入れ、自分でその壁を乗り越えていく主人公が最後に綴った一文には、彼女本来のユーモラスなところや明るさが感じられました。 じんわり&ほっこりとする素敵なお話をありがとうございました!

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  • 笑顔を見せて
    笑顔を見せて
    想いを寄せる女性、正確にはどうか笑顔でいてほしい女性に対する気持ちが分かりやすく丁寧な文章で綴られており、読み終わった後は少しほっこりとしました。 @ネタバレ開始 君のために今咲くよと一生懸命、自分の生命のすべてを懸ける桜の木の美しさに思わず笑顔になる彼女が見られて、嬉しかったです。 クライマックスへと至る過程で彼女は一言も話さないのに、彼女の心身ともに日々疲弊していく苦しい境遇がこちらに手に取るように伝わってきました。 @ネタバレ終了 文章を書き慣れておられる方かなーと思う読みやすい文章も印象的でした。 ありがとうございました!

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