SHIAのレビューコレクション
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カップラーメンは待ってくれない奇蹟的に初回でカップラーメンをススーッと食べられたため、まさに爆速で終わりましたが、他の結末もすべて見てみました。 いずれもカップラーメンを食べるのに立ちはだかる難関たちでした…! シュールな展開が多く、笑わせていただきました。 カップラーメンが待ってくれるのは3分だけ…絶対に遅刻してはいけないギリギリのスケジュールを守ることの大切さをカップラーメンに教えていただきました(きれいにまとめてみる)。 素敵な作品をありがとうございました!
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sigh何度ももぐもぐされましたが、無事におまけまで読了しました。 VR肝試し~Hey!なんて震え声で言いながらビビリプレイヤーの自分を励まし廃墟を探索していたら……大変なことになり「一番苦手なやつー!」やつーやつーやつー…(エコー)という状況でエンドを一生懸命探しました。 @ネタバレ開始 後ろからなにかー!の時点で「あー! 主人公さんごめん死んだ!」と即死エンドを踏んでしまったのだと思っていたら、そこからが本番、ビビリとしては一番苦手で怖い後ろから追いかけられる展開になって恐怖1億倍でした。 入口の矢印がなくなっていた瞬間の絶望感ときたら! そして、いざ生存したと思った後のあの展開ときたら! 大変怖くて面白かったです!(怖すぎて半分泣きつつ) おまけを読んでとても切なくなりつつ、名前をデフォルトにしておいてよかったと心底思いました(震え声) 二人ずっと一緒…ですね。もぐもぐ。 クリア後は特別な意味を持たせているのであろう花について調べたり、sighとは何のことだろうというのを考察したり…と、クリアした後まで作品に浸れる素敵な時間を過ごさせていただきました。 @ネタバレ終了 コンパクトにまとめられた作品ながら、物語としての面白さとホラー要素としての恐怖が見事に調和していました。 真冬でも炬燵におミカンと一緒にぜひプレイして、冬の凍てつく寒さとは別の寒さに「ひゃー!」となってほしいです。 素敵な作品をありがとうございました!
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INNOCENTかわいらしい絵本のようなイラストとどこか悲し気なピアノの音から始まる物語は、蓋を開けてみたら明るい日常から始まり…この位置で突如としてのこの演出!?と一気に不安を掻き立てられながら読み進めました。 @ネタバレ開始 突如として暗転・音楽停止が繰り返されるので、最後はきっとハッピーエンド大団円的なものではないのだろうと覚悟しながら読み進めました。 少しずつ成長する○○さんと、少しずつ退化ないし劣化していく△△さんの対比に、△△さんはペットかロボットか…と正体を考えながらのプレイでした。特に「将来は何になりたい?」の部分で既に△△さんには未来がないことを察し、複雑な気持ちになりました…。 一番最後、処分してしまうのか…と思うととても切なかったです。 ただ、これが現実であろうとも痛感しました。 物語全編を通して見せ方がとても巧みで、幸せそうにする○○さんが一番初めは色々と自分のことや将来のことを語ってくれたのに、成長するにつれて少しずつ自分の内面を△△に語らなくなったこと、最後はあれほど好いていた△△を処分品として扱うこと…これらすべてがそのまま多くの現実の人にも大なり小なり当てはまるのであろうと感じました。 ○○さんは、ご家庭で、特にご両親に何かあったのだろうか…とも思いました。 クローゼットからは服も少なくなり、ご両親が卒業写真から消えたり…断片的な情報ですが、厳しい現実に足掻きながら進むしかない、いつまでも変わらないがゆえに子どもの頃を想起させる△△と違い大人になった○○さんは生きていくためにがむしゃらに進まなければならないというような悲壮な感じを自転車で前へ前へ進む姿からは受けました。自分の中の子どもとの決別、と言えるかもしれません。 ○○さんの未来が幸せであればよいのですが…と、願わずにはいられません。 @ネタバレ終了 とても素敵な作品をありがとうございました!
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あなたに咲くあまり書いてしまうとネタバレになってしまいそうなので…多くは触れず「とても面白い物語でした」とお伝えしたいです。 最初は「おや、エンド3へ到達した…」と、不思議なお話だなと思っていました。 そこから他のエンドを見ていき「ああ、そういうことか」と思い至り、真相へ辿り着くと納得の物語でした。 「なぜそのように書かれていたか」がよく分かる、とても面白い仕掛けでした。 質問も、質問に至るまでのエンドをすべて見ていれば問題なく一回で分かるものでしたので、ぜひ多くの方に質問の先まで見てほしい物語です。 時折出てくる動きのあるシーンもかわいくて楽しかったです。 素敵な作品をありがとうございました!
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欠番9号ゲームとしての面白さと物語としての面白さが絶妙にマッチした作品は昨年のフェスでも楽しませていただきましたが、今年も創意工夫溢れる仕様と物語で最後までノンストップでした! @ネタバレ開始 名前を打ち込むごとに物語の核心へと進み、さらに道中悲惨なことになったりと…きっと会いたくないだろうなという名前を打ち込むときなどは、死を覚悟しながらの打ち込みとなりました(そしてやっぱりな展開) ゲームが強制終了したりする仕組みもエテルノさんと会話をしているというのが肌で感じられて、ゾクゾクしました。 多くの人の命を奪ってきたのであろう彼女の最後が、その心がどうか穏やかでありますように…と思わずにはいられない終わり方でした。処分ではなく死であったことが、個人的に穏やかな気持ちで読了できました(某エンドが悲惨でしたので余計に…) そして1-8の皆さんも、感情はなくても同じようなことをしてきたのであろうと思うと、安らかに眠ってくださいと思わずにはいられませんでした。 バッジの取り方も本作ならではで、ここは人によって少し頭をひねるかも…と思いつつ、初めから紐解いてきた物語の終わりでこの入力はとても味がありました。 ちなみに、「どっちかな?」と思い最初は間違えて入力して「そんなものはありません」と言われました…作り込みがすごいです! @ネタバレ終了 周回要素を巧みに使いながらのとても重厚な一本の物語を紡ぐ手法、本当に素晴らしかったです! 素敵な作品をありがとうございました!
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変な意味怖雨宿りん様の作品は2021年に初めてプレイさせていただいたときからその圧倒的なセンスに惚れこんでおりまして、今年もとても楽しみにしておりました。 本作は「ほぎゃー!!(産声か?)」から始まり「うわああん!!(絶望の声)」まで、さまざまな種類の悲鳴を上げながら進め、無事に最後までクリアさせていただきました。 絶妙に不気味で恐怖を掻き立てるグラフィックが、じわじわとジャブのごとく終盤に行くにつれて効いてきました。 @ネタバレ開始 ホラーが苦手な私の全力後ろダッシュを本作でも披露することになるのではないかと構えながらの「はぢめてのおつかい」は、お店のおば様の登場の仕方と大の大人さえもビビリ散らかす顔面の迫力に「あああああ悪霊退散!」と唱える大変失礼すぎるやらかしをしましたが、収録物でしたハッピー☆な終わり方に安心しま……せん!! 「違う、これは違う…絶対に何かある!」ともうこの時点で警戒していました(脳内の警報機が鳴っている) その警戒心、お人形さんのかわいさに完全に消滅です☆(これが運の尽きだった)。 かわいいお人形さん(おまけのイラストは特に可愛すぎ! これは持ち去りも仕方なi…いや、持ち去りは駄目ですが…持ち去りも致し方なし!)のお話が大変コメディに見えたので、全力疾走する女将も怖いというより面白く見えました。 大変見事な走りっぷりで「主人公、逃げなはれ! 逃げ切れなかったら女将歴ピー年の熟練の腕で三枚におろされますえ!」なんて言いながら見守っていました。 そんなコメディ(?)で一息入れてゆるゆるにリラックスしたところに投下される、さらに暗くなっている背景に「私がさっきまで見ていたのは夢だったのかな!」と急に「ぞわわっ…」の気配が忍び寄ってきました。 再びのねね子ちゃんに「ここからが本番やで…! おばちゃんより怖いものが出てきたら画面を見たまま白目剥いて気絶する未来しか見えないな! HAHAHA!」と私の心も再度の臨戦態勢(ちなみにここに来るまでに未回収だった初ノ話を再度プレイしていました) もうこの暗黒じみた世界からねね子ちゃんを守れるのは画面の前の私しかいないというある種の悲壮な気持ち(勘違い)と「今にも失禁しそう怖すぎてヤバい」を抱えた頼りにならない大人っぷりを発揮しながら、読み進めまして―――「お名前ぇえ!!!!」と思わず名前が出てきたときは一瞬で悟り、その一瞬後の結末に頭を抱えました…ただの映像だと言ってくれ!!とどれだけ思ったことか…(無事に白目を剥いて気絶)。 そして、夕陽の窓際など全エンド到達して…終わった後は、やはり雨宿りん様の作品は「もうとにかくすごい」という余韻で終わりました。 おまけ込みでもう一度見返すと、やはり怖いなと。100m走の世界新記録間違いなしの女将の全力疾走と人形さんがかわいい(はぁと)で和み緩んだハートをクリティカルに粉砕即死させてくるあの怖さ、解説を読むとさらに怖くなりました。 音楽や効果音の使い方が大変秀逸で、タイトルからして素晴らしく、音響面でも堪能させていただきました。 また、個人的に「ひぇっ!」となったセーブやロード画面のおどろおどろしさときたら…地獄が出張してきているのか?と思う凄まじいインパクトで、ここにもビビリました。 @ネタバレ終了 雨宿りん様の作品をプレイすると「今年もフェスを満喫しているぞ!」という気持ちになります。 今年もとても素敵な作品をありがとうございました!
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ティラノフェス2023オープニング
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ひねくれじいさん×嘘つき少女タイトルに偽りなし、そしてタイトルからは想像できない物語は、短編ながらほっこりとしました。 小さなあたたかな灯火のような物語を手軽に遊びたいなと思う方に是非オススメしたい作品です。 @ネタバレ開始 まさかまさかのおじいさん実は死んでるー!な展開と、少女は実は…な展開、とても面白かったです。 真相が明かされてからのほっこりする終わり方に、ああすごくいいお話だったなと余韻を楽しみました。 なんだかんだで面倒見がよくて、口こそ悪いものの根っこの部分でやさしくて憎めないおじいちゃんと少女のとても軽快なやり取りが面白くて「くすっ」と笑ってしまうシーンがたくさんありました! 寂しさなど自分の気持ちや本音を表現できない・表現したら負けみたいな世代のおじいちゃんが、最期の最後にあんなに安らかに安心した顔で眠ることができてよかったと心から思いました。 誰でもいいわけじゃなくて、少女だからこそのあの御顔なんだろうと二人のあたたかな絆を感じます。 (おじいちゃんのことなので、成仏しても空の上からハッピーバースデーを一緒にこっそり小声でお祝いしているんじゃないかなぁと思いました) そして、タイトル画面に戻った後の音楽がとても心に響きますー! おじいちゃんの長い人生の中でもまさにベストショットのお写真…なんだかんだでケーキを用意したあのシーンを撮影した一枚に、なんてかわいいおじいさんだー!と改めて思いました。お孫さんである少女のこと、実は大好きでしょ!と言いたくなるシーンです。画面の前でニヤニヤしてしまいます。 甘いものが嫌いで「うえっぷ」となっているシーンの一連のやり取りは、最後の傍にいるシーンと併せて本作でも一際輝いているシーンでした。好き! @ネタバレ終了 ひねくれじいさんと嘘つき少女の物語、とても素敵で面白かったです! ありがとうございました!
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不可視の少女のクオリアオカルト研究家の皮を被った妖怪モジャモジャメガネ(失礼)と舌鋒冴えるかわいいしーちゃんのお話、たっぷり楽しませていただきました! @ネタバレ開始 最新怪異に「何もない空間に話しかける(しかも薄笑い)妖怪メガネ男」が出てきたときは、思わず盛大に笑いました(大事なので初めに書きました) 次から次に新たな伝説を創る男、坂倉(さん)…! ついに怪異の仲間入りまで果たすとは…! インビジブル時代の皆さんも知っているので、まったく異なるテイストが広がっていて驚くとともに、インビジブルとはまったく異なる話の展開にグイグイと引き込まれました。 (キャラとしては皆川さんや如月さんは立ち位置や設定がガラリと変わっていて、本編でどのようなご活躍をなさるのかとても気になりました!) 坂倉さんと篠塚さんの相変わらず息の合った小気味よいテンポでの会話が魅力的で、二人のやり取りは思わずクスリと笑うシーンも多かったです。篠塚さんの毒舌最高でした。それにハイテンション気味に喧しく(失礼)反応する坂倉さんのおもしろいことはもちろん、坂倉さんの持つ「寛容さややさしさ、芯の強さ」もたっぷりあり、坂倉さんの魅力が大爆発していてすごく良かったです。 心情や状況などのとても丁寧な描写と初花駅に無数に存在する非日常のお話たちの存在、とても魅力的な登場人物たちの三位一体が心地良く、最後までノンストップでした。 最後のあの演出で「いや、マジで坂倉氏どうしてしまったでござる」と思わず如月さんのように忍者になりかけました。暫し待たれよ。 あのプッツーンのあとの「何が起きているか全くわからない」展開が「実はこういうことで…」が明かされる日が楽しみです。 エンドは両方とも見て、二人のこの微妙な距離感と関係がいいなぁと思いました。 友情のようにガッチリと組まれた確かな絆があるわけではなく、どこかひんやりとしつつも、それでも振り払いきれない熱がある関係…そんなものを2人に感じます。 この2人がこれからどうなっていくのか、しーちゃんに起きていた不可解な現象はなんなのか、「私の罰なんだ」と口にしていた如月さんがどうなってしまったのか、とっっても気になります! @ネタバレ終了 プレイすると思わず本編が気になる…魅力たっぷりな不思議で、そして面白いお話でした。 残照が作る影にそっと触れたような、不思議な余韻を感じました。 本編の制作頑張ってください!
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バッドエンドの世界 -兄弟-生まれついての環境が子どもたちの人生に大いに影響を与えてしまう、その「世界が黙認し続ける格差」をありありと見せられ、胸に迫ってくる作品でした。 そして、シリーズ作品をプレイしているためかやはり期待してしまう真エンド…今回ははたして…! @ネタバレ開始 真エンドの二人とも生存ルート、個人的にとっっっても好みでした~~!!!(スタンディングオベーション) 美形はどれだけ増えても誰も困らない! むしろみんなが幸せになる! 赤井様、ありがとうございます! 子ども時代のそれぞれのエンドが憲兵さんがとにかく腐ってて(しかしながら、こういう人はどこにでもいるし、これがある意味世界の日常の一つなのも理解できる…)、憲兵さんキライ!!となっていたので、焼却処分でもなんでもOK!!な気分でした。 色々と厳しい環境と修羅場をくぐりつつとは思いますが、生きて生きて生き抜いて大人になった二人にテンションが上がりました。 キリくんとイースくん、二人とも素晴らしい美形さんになっていて…! 特にイースくんのおはだけはご褒美でした。 赤井様の描かれる超美麗なイケメンスチル、拝みまくりです。肌艶も髪艶も諸々ツヤツヤに生き返ります。 反面、二人のどちらか、あるいは二人とも亡くなってしまうバッドエンドはとても悲しかったです。 二人のどちらかが亡くなるエンドも「残されたほうだって、生きていけないよっ…!」と残された子の行く末を思って、悲しみの中で周回となりました。 真エンドの「しあわせだった」とキリくんがイースくんの兄であったことを嬉しさと誇らしさの中で死んでいく様子には、涙が滲みました。 憲兵の隊長さんが二人を丁重に弔おうとしていたのがせめてもの救いでしたが、やはり二人には生きていてほしい~~!!と思うので、個人的なオススメは大人生存エンドです。 二人の未来には結びつかなかったものの、とても親切なパン屋のおじさんがいい味出していました。 世の中が憲兵と書いてクズと読むみたいな人ばかりでなくて、本当によかったです。 パン屋のおじさんのような人たちばかりの世界なら、お腹を空かせて寒さに震える子どもたちもいなくなるのに…と思わずにはいられませんでした。 ときに罵りながらも、それでもやっぱり見捨てられなくて、二人で肩を寄せ合って生きる…そんな二人の絆が胸に響きました。 憲兵はとりあえず内部の粛清、粛清、粛清をお願いします(黒い微笑み) @ネタバレ終了 今回もとても心に響くお話でした! 素敵な作品をありがとうございました!