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SHIAのレビューコレクション

  • 静かな場所
    静かな場所
    主人公たちはどこにいて、何を見ているのか……モノクロな世界で起きる不思議な体験でした。 コンパクトなお話ですが、他の作品にもある作者様のカラーがきちんと出ていて、大仰な音楽などで怖がらせるのではなく、画面や効果音などでじわじわと「あー、なにかジワる!」とアンビエントな空気を感じさせてくれました。 今回も、とある有名な童話が出てきたり……と、不思議な体験ができました。 ありがとうございました!

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  • 呪われた生徒会
    呪われた生徒会
    学校の七不思議について、生徒会でその正体を突き止めようということになり―――非常にコンパクトな作りの短編で、選んだ選択肢でそのままエンディングというオーソドックスなスタイルなのが親切でした。私は全部で5分程度でクリアすることができました。 @ネタバレ開始 七不思議自体はすべてのエンディングを見ても真相や正体は分からないままなのですが、皆の名字が県名なのが面白いです。 学校で何かしらの怪異が起きているときに写真は撮ってはいけないと肝に銘じました……本当に学校にいったい何が起きているのでしょうか、気になります。 @ネタバレ終了 ありがとうございました!

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  • 闇のCM作ろうぜ!
    闇のCM作ろうぜ!
    悪い集団のはずなのに、どこかかわいくて憎めない……そして幽霊団員が多いという、ここにも人手不足の嵐が。 そんな悪の軍団が団員を募集するために、いざCM作り!という大変コミカルで面白いゲームでした。 私は初回でヤバイ混沌(カオス)ワルッと団になりました。 猫が出てきて散歩して、いつでも猫とモフモフできる……と、文字通り悪の軍団のはずなのにCM内容が平和的で混沌としつつボスと団員たちの様子に頬が緩み、ほにゃレンジャーの方々にも茫然とされつつ、第1回のCMは大成功しました。 攻略のヒントがクリア後に出るのでサクサク遊べて、今度はどんなCMにしようかと考えたり、アイテムを手に入れるために組み合わせを変えてみたりと、ゲームそのものとしての面白さもバッチリでした。 個人的に一番面白かったのは、街頭インタビューが加工されて、どれもそれっぽくなっているところでした。 ワルッと団の皆さんに団員の方が増えて、世界にも影響力を与える悪の組織になることを願っています!(あたたかく見守る微笑み) とてもほのぼのしたゲームで、癒されました。 ありがとうございました!

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  • ブラックコーヒー
    ブラックコーヒー
    コーヒーを淹れる音から始まり、こだわりの焙煎(美しい文章)と香り(フォントや演出)がとてもおいしい短編でした。 カフェの2階の窓際で街の道行く人を眺めながら思いを馳せるような、あるいは遠くのくすんだ空を眺めて思いを馳せるような、そんなちょっぴりしんみりしていて切ないノスタルジックな雰囲気を味わえる極上の一時でした。 これはコーヒーをそっと用意しながら、没頭して読みたくなる作品です。 少しずつ解放されていくエピソードによって登場人物の時の流れや心の機微に触れていく過程が、ブラックコーヒーを口にした時に感じるあの苦みや香りを味わう一時にも似ていました。 初恋は実らない……確かに初恋はショートケーキの幸せな甘さやイチゴの甘酸っぱさ、ブラックコーヒーの苦みをすべて内包する不思議な感覚がありますね。 ブラックコーヒーは慣れるまではひたすら苦いと感じるけれど、やっぱり一番おいしい飲み方だなぁ……と感じました。 とても素敵なコーヒーをご馳走になりました。 ありがとうございました!

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  • 天使の飼い殺し
    天使の飼い殺し
    ドットも演出も物語もハイセンスな作品でした。 ドット絵がここまで美しく動くことにも脱帽なのですが、初めは主人公である「わたし」から見ていた天使の物語が……物語が進み、何を言っているのか、天使とはそもそも何者だったのかなどが全て明らかになった時に「うわぁ、すごい…!」となりました。 ある種の爽快感までありました。 つい先ほどまで見ていた世界や物語がまったく別のものに見えるというこの仕掛け、すごいです…! 文字がスクロールで表示されたり、天井にまで滑って拡大されたりと細かな演出総てが素晴らしい作品でした。 ありがとうございました!

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  • うさことちゃん
    うさことちゃん
    うさぎのうさまると人間のことちゃんの、読み終わった後はちょっとほっこりするお話でした。 登場人物(うさぎさん含む)は2人だけかつ物語が進む場所も1つのみなのですが、何が起きているのかを含めてすべてが分かるようになっていてすごいと思いました。 @ネタバレ開始 ご両親の離婚と転校、そこから始まった壮絶ないじめには「イジメ、ダメ絶対。」という思いです。 おまけで書かれていた学校側とお母さまが団結していじめを撲滅したという情報に、本当によかったと思いました。 ことちゃんがこれからもうさまるさんに自分の好きなアニメの話などをしながら、人間のお友だちも作っていけるといいな……と思いつつ、うさまるさん、さすがのグルメですね!! ずっとことちゃんを支えていたうさまるさんには、ジョナゴールドとふじりんごをたくさんお届けします! @ネタバレ終了 種族の垣根を越えた友情にほっこりしました、ありがとうございました!

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  • あかねくずし
    あかねくずし
    シンプルだけど難しい!! でも中毒性が高くて思わず何度も遊んでしまうゲームです。 横向きのグレートファビュラスな御顔のあかねさん軍団が夢に出てくるのではと思うほどの時間を過ごしましたが、マスターは難しい……これもうマスターになれた人は伝説の勇者的な御仁ではなかろうか!! シンプルなのに奥が深いので、難しいことは何も考えないで遊びたい方や本気であかねさんをあかねさんであかねさん崩ししたい方にオススメです!字面が既にゲシュタルト崩壊。あかねさんくずしおそるべし。 中毒必死なゲームをありがとうございました!

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  • smile
    smile
    目が覚めると知らない部屋で手枷に繋がれ、部屋の中央には死体が―――という何もかもが「ここはどこ?私は誰?(そこまで忘れてない)」の恐怖から始まる中、謎解きは絶妙な難易度で面白く、クリアまで要所要所でホラー要素がじわじわとくる演出も面白かったです。 最後の展開には「そう来るのか!」と思い、頑張って謎解きしてよかったです。 ちょっと頭を頑張って稼働させるところと、意外とすんなりと解けるところとの緩急が個人的にはいいなと感じました。 ありがとうございました!

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  • 死と月は寄りそって眠る
    死と月は寄りそって眠る
    一言で表せば、この作品に出会えて本当に良かったです。 人生の中で、出会えてよかった作品というのは必ず心に残るものですが、本作はその一つとなりそうです。 私はドシリアスな生死ものが大好物なので、本当にドストライクでした。 終わり方もこの終わり方だからこそと思う終わり方で、本当に心の琴線に触れる作品でした。 @ネタバレ開始 私は涙腺が超がついても足りないほど弱いので、もう最後は涙で文字が読めなくなりそうでした。 10年後に至る前の別れの段階で既に泣いていたのですが、最後はもうティッシュ片手にグズグズジュビビビー!!と泣きながらのプレイでした。 モルスさんが意図したわけではなかったとしても、結果的にモルスさんが10年間ずっとルナさんたち家族を守り続けたことが分かった時にもさらに涙が出てくるという……もう泣く以外になにかありますか?というくらい、泣けました。 物語序盤でかつての習慣でルナさんがダッシュで常に外へ行くところや、それを追いかけたり、行動パターンに慣れて止めたりするモルスさんのやり取りはとても微笑ましく、重たい話の中でも癒されました。 シリアス一辺倒ではなく、思わず頬が緩んでしまうところからのラストへ加速し収束していく流れが、本当に秀逸でした。 それはそれとして、モルスさん、日常における剣の使い方がぁーーーーーーーーー!!!!!!!(盛大に笑いました) 教えてもらえなかったためとはいえ、剣一本ですべてをこなすその姿、万能包丁ならぬ万能剣……!! そして、ルナさんの日記を書いているシーンのスチルがとてもかわいいです。差分込みですべてかわいい! gawa様渾身の背景たちも堪能させていただきました!! 禍々しい樹……禍々しい音とともに超進化して禍々しい樹・極みたいなとんでもないものに……!!とても雰囲気が出ていて、うわぁっ!うまい!となりました。自分もああいう襲い来る樹を描きたくなりました! そして、そのアニマの樹がエンドロールで2人が樹の中に入った後どうなったのかが描かれていましたが、これがまた心に迫りました。 文字を省いて、情景のみですべてを見せる手法、お上手すぎてもう私の貧弱なボキャブラリーでは表現できません。ありきたりですが「すごい!!すごすぎる!!もうすごすぎてすごいしか出てこない!!」しか出ません!すみません! クリア後にタイトルが変わったのももう泣くしかないよね? 泣いてるけどさらに泣くね!という、どれだけ泣くのあなた…状態でした! @ネタバレ終了 余談となってしまいますが、エンドロールで自分の名前が流れてきた時、感動のあまり胸が震えました。 こんな素敵な作品に自分の名前がお邪魔してるっ…!! もう友人たちにも自慢して、プレイしてもらうとします!(そして友人たちも感動して泣けばいい) こんな素敵な作品に出会えて、本当に嬉しいです。 gawaさん、本当にありがとうございました!

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  • 黒妖精の招待状
    黒妖精の招待状
    妖精や御伽噺が好きな人にはクリスマスを迎える前に読んでほしい、やさしい物語です。 小さな時に話して聞かせてもらった妖精のお話を思い出す、心にそっと寄り添うように入ってくる素敵な物語でした。 そう、まさにクリスマスパーティーの豪華絢爛な華やかさを端から見ている小さな小さなろうそくの明かりのような、気づいた人だけが知るあたたかい光にも似た感動がありました。 大人になるにつれて人は多くの幻想を「そんなものはない」と冷めた目で見るようになり、自分で殻を作り込み夢を見ることを恥ずかしいとさえ感じてしまうようになってしまいますが、この物語には忘れられた幻想や夢を持ち続けることの喜びを思い出させてくれるやさしさがありました。 胸がほっこりとあたたかくなりました。 とても素敵な物語でした、ありがとうございました。

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