SHIAのレビューコレクション
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メドゥーサと目を合わせると死ぬゲーム。目を合わせると石化して死んでしまう……と聞くと、メドゥーサが思い浮かぶ人も多いはず。本作もそんな目が合えば即死な強力な眼を持つメドゥーサさんといかに目を合わせずにいられるか耐久心を試される……のと同時に、話の結末にとても切なくなるゲームでした。 @ネタバレ開始 絶対に見ない!!の心で最後の赤い選択肢まで行き、ようやく目を合わせる解禁。初めて顔を見られました。 メドゥーサさんの目自体が衰えてきていたので、目を合わせても即死しないハッピーエンドへ辿り着けました。 思い込みから誤解していたのですが、メドゥーサさんの対面にいる方はてっきり恋人だと思っていたところ、お子さんだったのですね! これはもうお互いに顔を見たいのに見られないという……いえ、メドゥーサさんからはお子さんが俯き気味にしている顔は見えているでしょうから、お子さんにとって大切な母の顔を見たいと思うのに見られないというところでしょうか。 メドゥーサさん側からしても、自分の子どもを殺してしまうかもしれないという状況であれば毎朝生きていることを喜んでいた姿にも納得がいきました。 トゥルーエンドでは子の行く末を嘆いて、自ら石化させてしまいましたが……結末が同じでも個人的にはハッピーエンドが穏やかで好きです。 どちらも母の愛を感じるエンドでした。 こうなるとバッドエンドも気になり、周回してみました。 ご尊顔拝みたさに一日目で即死するとか馬鹿なの?と言われそうですが、気になったので目を合わせたら、本当に瞬く間にも即死しました……そしてご尊顔は拝めませんでした(これこそ真なる無駄死にエンド) @ネタバレ終了 目を合わせてはいけないと言われると合わせたくなってしまい、何日も「目を合わせない」を選び続けるのがもどかしい、けれど最後のエンディングまでいくと目を合わせなくてよかったと思える素敵なゲームでした。 ありがとうございました!
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Re:quiem[life]プロローグから一転、月の世界の物語がどうなっていくのかと気になって一気読みさせていただきました。 サクッと読める短編ですが、とても大きな作品の断片的な物語ということで、読み終わった後も「あの謎は?」と気になるところがたくさんありました。 読了後に謎が多く残っていたので続編などがないか確認したところ「Aster」という作品がありましたので、こちらも後ほどプレイしたいと思います! 坂様のあたたかくて可愛らしいイラストがとても印象的でした。 どの子もとても可愛いのですが、登場人物たちの中ではウサギ天使さんたちのデザインがかわいすぎてツボでした…! ストーリーもほのぼのしたところとシリアスなところの緩急がしっかりとついていて、ダークファンタジーの世界に一気に引き込まれました。 @ネタバレ開始 ストレンジハウス来訪時に顔のないCGが画面いっぱいに出てきた時は「ぴゃあっ!!」となりました(笑) ホラーかと思いました……ドキドキ。 アメリアさんが蘇った時はパーツを譲渡した皆さんも歓喜に沸いたと思うのですが、いつしかそれがただの執着になってしまい、アメリアさんを全力で呪い縛るものになってしまったのがとても悲しかったです。 当初は報われたいと思っていなかったはずのものが、今では「我々の献身は報われなければならない、ここまでしたのだから」になってしまっているところが本当に胸に刺さりました。 女神様は多くの方の中では特別な力を持つ信仰対象ではあるけれど、必ずしも幸せにしてくれるかどうかというのはイコールではないと感じました……「Aster」でどんなご活躍をされるのか、今から気になっています。 @ネタバレ終了 最後の収束部分まですべて読み終えると、まだ朝陽が見えたか見えてこないかの薄い空を映す湖面のような余韻を感じさせてくれる素敵な作品でした。 ファンタジーが大好きなので、本作シリーズの色々な面をもっと見たいと思いました。 最後に―――リーリちゃんの笑顔がとってもかわいいです! ありがとうございました!!
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幻想探検物語~ポーリーヌとヒイラギ文具店~遊ぶというより聴くという表現がしっくりくる、どことなく児童文学のような安心感とあたたかさのある作品でした。ヘッドホン着用で耳元で楽しませていただきました。 図書館などで行われている読み聞かせに近い、ゆったりとリラックスした穏やかな気持ちで最初から最後まで楽しめました。 文房具屋さんの文房具が、子ども心をくすぐってやまないラインナップでした。 こんな素敵な文具だったら、私なら使う使わないにかかわらず後先考えずに買ってしまうこと間違いなしでした! 自分の中にいる小さな子どもがワクワクしきりでした。 声優さんの演技も大変お上手で、ポーリーヌちゃんがすぐそこにいるような気がしました。 頭の中で自分なりに考えたイメージがふわっと浮かんくる、素晴らしいお声でした。 目ではなく耳で楽しむというゲームは初めてでしたが、とても斬新かつ素敵なゲームでした。 とても癒されました、ありがとうございました!
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METORY上質濃厚なヒューマンドラマの傑作でした。ドラマか映画を観ているような感覚で進む、物語へ引き込む力が強い大変面白い作品です。三者三様の人間ドラマに一気に引き込まれました。 視点が切り替わることで各キャラから見た現状や想いなどが細部まで分かり、物語にまたとない深みをもたらしていました。 サッと立ち絵を表示するタイプの画面構成ではできない圧倒的な情景描写が素晴らしい、シナリオも心に刺さる素敵な作品です。 @ネタバレ開始 一馬くんのトラウマは常軌を逸しているレベルで酷くて、そのトラウマを克服した辺りで涙腺ユルユル族筆頭の私は既に泣いていました。 一馬君に迫るシオリさんに対してブチギレた咲さんが格好良すぎて惚れました……こういう女の子は超絶好みです。正すべきときに正せると言うか、守るべき時に守れると言うか。 咲さんはクラスでカースト一位的なトップにいるタイプの子だよね?みたいな安直なイメージが一転して、なんだこの激カッコイイカワイイ子はー!!と咲さんに落ちました。 三人が迷い込んでしまった場所がどういう場所なのかなどが明かされて、いざ現実世界に戻るとなった時の大人組の会話がとてもよかったです。 特に父! 最後の最後で父! 最後の最後で我が子のために自分がいかなる犠牲を払おうとも構わないという意志に、道中からのダメ父っぷりから見直しました。 最後に一言―――恋だって気づくのに時間がかかりすぎてしまったね……うん……今後どうなるか分かりませんが、どうなるのかが楽しみです。 いつか彼の心を射止めるのか……それとも……と、恋する乙女を応援したい気持ちもありますが一度盛大にやらかしているので、とりあえず和解できるといいな!と思っています! @ネタバレ終了 とてもとても面白い作品でした。 個人的に大変ドストライクな作品で、最初から最後まで楽しく遊ばせていただきました。 とても素敵な作品をありがとうございました!!
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短編奇話ホラーが大の苦手で、ホラーゲームに挑もうとする脳からの命令がバグではないかと思う今日この頃……またも怖い短編に手を出してしまいました……。 @ネタバレ開始 鏡の物語の開始にいきなり全画面が目だった瞬間「帰ります!!」となりました……。 他の話に比べてこの「鏡-マジックミラー-」だけは最後の終わり方が不穏で、最後にインターホンを鳴らしたのが本当に管理人なのか、それとも……という恐ろしさがありました。 もしかして盗撮していた犯人が来たのでは……などとホラー思考すぎるでしょうか(笑) 懐中電灯とフリーゲームは鏡ほど怖くなく、特にフリーゲームはちょっとクスリと笑ってしまいました。 もちろん、あの展開ならきっちりクリアしますとも! @ネタバレ終了 サクッとお手軽に読めて、ちょっと怖い短編集を堪能させていだきました。 ありがとうございました!
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Losers' Heaven (旧)とてもユニークで個性的なキャラクターたちが楽しい、とても雰囲気のある作品でした。独特の世界観が光っていて、どんどん読み進めたくなるパワーのある作品です。 とにかくキャラクターが個性派ぞろいで面白いです。 選択肢も多めですが基本的には共通ルートへ戻るので、安心して選ぶことができました。 私のプレイでは何度周回してもレイン・ディアさんを保護して砂漠を横断中に必ずバグが発生して完全停止してしまい、最後までプレイできないことが惜しまれました。 素敵な物語だったので、最後まで読みたかったです。 ありがとうございました!
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在庫がなくなる前にとてもシンプルで奥深いゲームでした。運ゲー要素が強いので何度も洞窟の入り口に引き戻されましたが、周回を重ねて装備品などを少しずつ充実させてなんとかクリアできました。 洞窟に入り浸りすぎて、気分は歴戦の冒険者です。 基本的には脳筋でひたすらに殴打していました(笑) 回復アイテムがなくなってしまうと、その後の連続戦闘で大体ゲームオーバーになって振出しに戻っていたので、回復アイテムを拾えた時は思わず心の中でガッツポーズしていました。 麻痺や毒などの状態異常は治す手段が限られているので、かなりシビアでした。 ムカデ類が出てくるだけで「毒だけはやめてくれ!」と祈るような気持ちでした…。 また倒れた!と思いながらも、システムがシンプルなので頑張って周回できるという……絶妙なバランスの素敵なゲームでした。 ありがとうございました!
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隣の窓の君たちへこの後はどうなったんですか!?と気になるところで物語が終わっているので、続編があればお読みしたい作品です。 クトゥルフ系はハマると抜け出せない楽しさがありますが、日常の中にある日突然流れ込んでくるところに面白さと恐ろしさが隠れていました。 真実の一部は分かったけれど……この後、妹さんはどうなったの……!ここから先に何が起きるの……! というところで終わっているので、続きが気になります。 妹さんの書かれる物語の中身もとても気になるので、読んでみたいなぁと思いました。 扱っている題材が題材だけに、ここから先がどうなるのか気になる作品でした。 ありがとうございました!
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人形のコエを聞いた日人形の女の子を笑わせるだけのゲーム……ではありますが、何か色々と奥深い設定がありそうで、それらも気になる物語でした。クマゴロウのどこかちょっとイッちゃってるような、どこか別の世界を見ていそうな表情がとてもいいです。ツボです。 選択肢の「酒だ酒だ!」がどうしても気になって真っ先に選んでしまいました(笑) エンディング2種類はどちらも女の子の笑顔がとてもかわいくて、ほっこりしました。 どのシーンも女の子が可愛い、とても素敵なゲームをありがとうございました!
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脳筋高校野球部~特訓施設からの脱出~主人公の名前が連打抜斗(れんだばっと)の時点で、この物語への期待値がMAXになりました。ネーミングから既に作者様のハイセンスさを感じました。 謎解きも面白く、野球関連の問題は野球好きさんは思わずニヤリとするのでは~と思いました。 私は野球に関しては詳しくないのですが、ヒントが豊富だったので無事に解くことができました。知らない人でもクリアできるようにと散りばめられたヒントの親切設計が、本当に嬉しい作品でした。 そして、脳筋では駄目だ!!と言われながらも、大体脳筋パンチだったところがとても面白かったです!(笑) 箱を壊すのもロッカーを開けるのも大体パンチ的な……抜斗くんのパンチの威力はボクシングチャンプ級なのではと思うほど、素敵な脳筋パンチでした。 とりあえず全部「ぶん殴る」で一周しておこう!と脳筋全開。 様々なミニゲームを楽しみながら、ついに脱出だー!!クリアだー!と思わせておいての、最後の試合モードも白熱すごしで楽しませていただきました! ぶん殴るで極限まで鍛え上げられた(おい)連打抜斗くんの新たな力を見よ!!という感じで、奮戦させていただきました。 こんなとてつもないクオリティのゲームが2週間で作れるなんて、ゆうれいさん凄すぎではないですか!? 尚、最初の脊髄反射の選択肢では、突如現れた画面のカウントに慌てて、何も考えずに選択して病院送りになりました(笑) ちゃんとヒントを読みなさい、でした……ぴーぽーぴーぽー。 野球を知らない人でも野球を知ることができる、あらゆる技術が詰まったとても面白い素敵なゲームをありがとうございました!!