SHIAのレビューコレクション
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アラフォー男最後の青春アラフォー男性の最後の青春ということで、性別も年齢も何もかも違う自分にはまったく想像がつかない物語が見られるんだろうなーと思っていたら、本当にまったく予想がつかない展開が待っていました。 ベーシックインカムが日本に導入されたら、確かにありがたい人が多いだろうなーとのほほんとした気持ちで見ていたら、大きなイベント発生……からの、予想しない壮大な展開に辿り着き、安易な気持ちでポチッて一度バッドエンドに行きました(涙) @ネタバレ開始 アンドロイドの妻たちと暮らしていたと思ったらバッドエンドを迎える主人公は、最後に回収しました。 どんな技術も過信したら駄目ですね……アンドロイドの妻さんはとても美人でヒロインクラスに可愛いなーと思いました。 3人との素敵な青春ストーリーは、どのストーリーも正に夢のような幸せっぷりで誰か一人なんて選べない~という状態でしたが、あえて誰か一人と言われたら野の花さんとのストーリーが一番好きでした。 一緒に制作活動してみたいです。 スチルの一部がえっちすぎて「す、すごい色気!」と画面の前で真っ赤になっていました(笑) @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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Dragon's Friends面白いです。すごく面白い。面白すぎてプレイ想定1時間→実際は30分くらいだったと思います。一本芯の通った頑張る女の子と女の子と真摯に向き合う男の子が好きな人にはオススメの物語です。 タイトル画面から既に惹かれていましたが、物語が面白いです。 皆、プレイして。 吟遊詩人が語るほどの英雄である父を持つ貴族令嬢がある日自宅に迷い込んだ少年と出逢い―――と掴みからして王道、これは期待せずにはいられない……!!とファンタジー好きの血が騒ぎ出します。 軽快なテンポで進められるシナリオ、魅力的なキャラクター、ファンタジー王道なBGM、魔法エフェクトの数々……そして最後の最後のあの展開。 @ネタバレ開始 あれは完全にマジグレしても仕方ないです! 初めての恋……トゥンク……だったのに、まさかまさかの(涙) 最後、完全にスレて「あぁん?」みたいな子になってしまいましたが、あれはあれで格好良かったです! @ネタバレ終了 どれをとっても、とても面白い素敵な作品でした! プレイできて本当に良かったです、ありがとうございました!
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ヤ〇〇ン民族の大移動と史家タキトゥス怒涛の光速爆速ウルトラハイスピード痴女たちと高尚すぎる異文化交流を大根に猫にウサギまで動員して行う、ノリが完全にR-18方向なのにしっかりと歴史の物語している斜め上方向の快作(怪作?)でした。もう自分が何を言っているか分からない。 全力で振り切っているノリがすごいです。 エロゲ的なノリ、下ネタ系のノリが好きな人は間違いなく楽しめる作品だと思います。 そして、ノリが振り切っているのにしっかりと歴史として破綻していないのもさらにすごいです。 すごいすごいしか出てこない、言葉では言い表せないこのすごさ。 見た目通り、いやそれ以上のパワーを持つ作品に作者様のセンスを感じました! @ネタバレ開始 無垢なうしゃぎしゃんの「?」が地味に全力でツボったり、確かに振り返ってみれば結構な割合でアヌスアヌスだなーと思ったりと、画面の中のピンク汁ブシャーなハート乱舞の中でも笑えたりなるほどと思うことが結構ありました。 タキトゥスくんの「絶対にすっごい歴史書を書いたるでぇ!」という鋼鉄の意志が感じられる異文化交流っぷりでした。 トゥルーのフランク王国などもとんでもないことになっていますが、確かにフランク王国はここでフランク王国建国だったわ…!と歴史にも詳しくなれるところが、もうツッコミしていいのか分からないレベルで面白いです。 オマケも充実していて、途中で出ていらした聖牛さんらの解説まであって楽しく読ませていただきました。 一番好きになったのはママミーヌさんです。 はい、好みが一瞬で分かりますね(笑) @ネタバレ終了 どこまでも突き抜けた面白い作品でした。 ありがとうございました!
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バーチャル沖縄紫芋サイダーってどんな味のサイダーなのかな……と思い始めたあたりで気分は既にバーチャル沖縄体験中。首里城が出てくると「あの子は燃えてしまったんだよね」と寂しい気持ちになりますが、この物語はその寂しさとは異なる人の生に対する寂しさなども感じられました。 @ネタバレ開始 植物人間となった方がバーチャルの世界では生き続けることが、お金さえあればできるようになった世界……この世界観はいつか本当にそういう日が来るかもしれないと思わせるリアリティがありました。 沖縄という実際にある場所を舞台にされたからかもしれませんが……。 沖縄をほのぼの旅するゲームかなと思っていたら、いい意味で結びが全く違うゲームでした。 人として生きること、生きてはいるが現実には活動できない状態であること、バーチャルの世界で生きているということ……様々な面て深く考えた物語でした。 今回の物語の人物に小さな子どもは出てきていませんでしたが、もしこのバーチャル世界の利用者が小さなこどもであったのなら……ご両親は自分たちが死ぬまで500万でも600万でも出し続けるのではないかと、そういったことも考えました。 @ネタバレ終了 革新的な技術とリアルが交差する、いつか現実になるかもしれない不思議な物語でした。 素敵な作品をありがとうございました!
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Rootkidsタブレット端末に住むAIのあさひさんと、特殊な「感覚」を持っている主人公が、未来を揺るがす大きな分岐へと挑むタイムリープものでした。たいへん濃密な正統派SFでした。 ちょいちょい挿し込まれるお話に初めは「???」となっていましたが、物語が進むと「!!」となりました。 何が起きているのかが分からなかった部分が、何が起きているかが分かっているようになったといったほうが正確かもしれませんが……その部分が物語と繋がると「なるほど!」となります。 @ネタバレ開始 茜さんと白雪姫さんがどう物語に関わってくるのかと思っていたら「実の親子ではなかったと出たが、彼氏以外にはありえなかった」からのあの真実で「そういう展開なのね!」となりました。 あさひさんがタイムリープしてきた理由も茜さんの未来を憂いて、絶対にその未来へ辿り着かないようにという人間味あふれる理由だったことに胸が熱くなりました。 物語の最後、そして最後を迎えた後の真に終わりの物語はどちらも大変面白かったです。 いよいよ仮初とはいえ肉体を得たあさひさんと出会えて嬉しかったです! ケントさんも元はと言えば大人に都合の良いように振り回され続けた犠牲者……これから3人で再起してほしいと思います。 @ネタバレ終了 一時間という時間をたっぷりと楽しめるとても素晴らしい作品でした。 終盤に行くにつれてすべてのピースがはまるべきところにカチリとはまる、手に汗握る展開が楽しかったです! すべての物語を読み終えた後にもう一度タイトルの「Rootkids」を見ると、感慨深いものがありました。 素敵な作品をありがとうございました!
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レギオンプレイ冒頭の魔法陣と世界観説明の文章で既に「どんなバトルが待っているんだろう……」とワクワクしながらプレイさせていただきました。 @ネタバレ開始 初戦でルールなどが分からないままでも、いつの間にか勝てました(運が良すぎました) 偶然でも勝てるくらいの難易度がとても良かったです。 せっかくなので周回してみたところ、意外とおしゃべりなレギオンさんのおかげで「見切った!(君のおしゃべりのおかげで)」という形になりました。 このヒントをくれる親切なゲーム設計もとても好印象でした。 @ネタバレ終了 UIなど細部までクオリティが高く、ストーリーの続きがとても気になるゲームです。 ありがとうございました!
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リサナイトメア別作品でも思いましたが、独特の文章だなーと思いながらプレイさせていただきました。話としてはサイコヤンデレ系のお話になるのでしょうか……今回は妹さんができたお話でした。 @ネタバレ開始 ちょいちょい「童貞の僕」という一人称の頭に童貞がついている主人公にアイデンティティへのこだわりを感じました。 一度言ってもらえば分かることを繰り返すあたりに、闇が深いコンプレックスなのか、自分のイチオシチャームポイントなのかのどちらかなんだね!とやさしい気持ちに……一応後者で受け取りました(笑) そしてサイゼの食事後に「妹を性的な目で見ちゃダメなのに、見てしまう!」と言い出す主人公に笑いました(主人公ごめんね) 食事に誘われただけで股間のボルテージを上げていたことはすっかりご記憶から抜けていらっしゃる(笑) その後で急転直下の殺意案件となり、逆殺害となってエンド……主人公はある意味、最高の人選をされたと思います。 妹に殺されるとか、ある意味兄にとっては本望であり最高なイベント!(やさしい目) ユウ様の世界観はとても独特で、予想できそうでまったく予想ができない展開がとても面白いです。 @ネタバレ終了 今回もクセの強い主人公と闇を抱えた女の子の素敵な物語を、ありがとうございました!
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めいそう世界異世界に行ったからといって自分が勇者に転生して世界を救うとは限らないですものね?―――と思いながら、この先は果たしてどうなるのだろうと思った短編でした。 @ネタバレ開始 異世界に行くための工程がとても丁寧だったので、「ふむふむ」と頷きながら異世界に行かせていただきました。 その後の展開が「今の立ち位置、私は敵サイドなの!?」となり、勇者があるあるなお約束の王道的容姿だったりでちょっと笑いました。勇者へのツッコミ解説が面白かったです。 この後、勇者についていくのか……勇者と対峙するのか……どうなるのか気になります。 どういうストーリー展開になっていくのか、気になりました。 @ネタバレ終了 ありがとうございました!
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ご飯を食べよう何もやる気がない、ご飯を食べることさえも億劫だが餓死はしたくない……その爽やかなタイトル画面からは想像もできない物語が待っていました。 @ネタバレ開始 冒頭の触りで鬱病の人の物語かと思っていたら、全然違う物語でした! タイトルから「ご飯を食べよぅっ☆」というノリの方向性かと思っていたら「ご飯……食べ、よ、う……」の方向性でした。 まさか妻をバラして冷蔵庫に押し込んでいたとは。 どう考えても未来がない展開でしたが、そういう事情だとは露ほども思わず、度肝を抜かれました。 宅配を頼んでいるうちにすべてを思い出すか、冷蔵庫を開けてすべてを思い出すかで置かれている状況の全容の思い出す範囲が少し異なるのも面白かったです。 両方見なくても何が起きたか分かりますが、両方見るとよりよく分かる仕様、楽しませていただきました。 @ネタバレ終了 素敵な作品をありがとうございました!
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ベストフレンド~本当の友達~イジメ、ダメ、絶対。と改めて思うとともに、いじめていた人間と違い必ず自分を理解してくれる、一人の人間として対等に付き合ってくれる人はいるのだと希望の持てる素敵なお話でした。 自分の人生を再び歩き出すときの力強い心の鼓動を耳にした気がする、胸のあたたかくなる物語でした。 @ネタバレ開始 あとがきにもお書きになっていましたが、夏祭り前に遭遇したいじめっ子たちを「証拠品を警察に出しといたから」とやり返すシーンは思わず「桜さん、よく頑張った!」と思いました。 そもそも桜さんに対しては、あんな辛い目に遭ったのに毎日呼吸しているだけで君は頑張ってる!と思っていたので、立ち向かう勇気を持つほどに変わったことに拍手喝采でした。 一緒に住んでいた叔母さんも初めは「すごく陰湿な毒親みたいな人だな……」と思っていましたが、少しずつ態度が軟化してきて、徐々に人間味のある姿が見られて嬉しかったです。 当初は桜さんはどこにいても針の筵じゃないか……と、桜さんが感じている息苦しさをひしひしと感じながらプレイしていたので、叔母さんが誕生日プレゼントを渡してくださった時には「いい人……」となりました。 終盤の盗聴器事件も、過去のことを思えば仕掛けたいと思うその心理自体は理解できなくはない・ただ絶対にしてはならないという点で、友里さんのことが痛いほど不憫になりました。 誰も信じられなくなるほどの深い傷を抱えていた友里さんも、自分を守る殻を作るしかなかった、皆が好きになってくれる友里を作り出して演じるしかなかった部分があると思うと、4人の絆の前では素の自分でいられそうで本当に良かったです。 学校は拷問部屋でも備えた監獄なのかここはというくらい、いじめられる側にとってはこの世の地獄そのものなので、桜さんも友里さんも互いの傷と過去に向き合い、理解し合い、認め合い、最後に皆が大人になってそれぞれの道を歩いている姿を見られて感無量でした。 最後のスチル、とてもとてもきれいでした。 面白いというと少し語弊があるかもしれませんが、物語として完成度が高い、とても面白いゲームでした。 @ネタバレ終了 いじめという重たいテーマを取り扱いつつ、心の再生と成長を丁寧に描いたとても素敵な作品でした。 ありがとうございました!