SOrowのレビューコレクション
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終わり少女終わり少女。良い名前です。イラストがかわいらしくて、でもちゃんと重みもあって。誰かに思われることは、今を乗り越える力になる。悲しいけれど、したいことを叶えられて、満たされてもいる。大切な時間を残すことができた、そんな思いを感じさせてくれました。
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鶏島いやあ……よかったです。シュールな世界のようで、やはりシュールで、でも現実世界の厳格さというか、理不尽さが寛容されてある感じが、たまらんです。主人公の語り口調が好きです。お前……いい奴だよ……!
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死にたい俺と生きたいはずの君どちらも……どちらもこの世界ではありえるんだろうなあと、それがすべてではないと言いたいけれど、その思いを否定することもできない、やるせなさを噛み締めました。なぜそうしてしまうのか?それはそうしない人間にしか言えないことですね。何をやっても続いてしまうのが、この世界の苦しみであり、変えようのない事実なのかもしれません。
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真説安達ケ原いやあ……すごい作品でした。この圧倒的な文章世界。脳内麻薬がドパドパです。意味が分かるような分からないような、しかしきちんと筋が通っていて理解できる、でもやっぱり何か分かるような分からないようなという言葉を浴びるこの快感!いやあもう、良かったです。好きです。センスがすごい。日本語ってすげえ、世界ってすげえなあ……と感じられる作品でした。
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虚無、あるいは絆の家小気味よく進む物語の、最低限が提示されながらも、最大を想像させるその描かれ方が、しびれました。描かれている主題を考えさせられながらも、何とも心地良い、短くも濃密な時間を堪能できる作品でした。たまりませんでした。
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保全-HOZEN-
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さよなら初恋ああ、さよならできてよかったなあと、切ないけれどもこう、ぐっときました。結果が良いだけが報われることじゃない。平成最後、というのが、そこに生きる人の節目を感じさせてくれました。グラフィックもBGMもUIも、ゲームの世界観を丁寧に繊細に表していて、そこにしっとりと浸っていられる、素敵な作品でした。
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ラストサマー・バケーション・イン・ザ・ダーク切ないです。でも、彼女たちはそれで救われたのだろうなあと思います。決断に必要な時間は人によって異なって、それが同じように歩むことを許さないけれど、そこに辿りつけば離れることはないのだなあと。どうにかできる選択肢は、もしかしたらあったのかもしれない。でも、これが間違いだとは言えないという、胸にしみるお話でした。
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lost
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ある音楽室の独白会話のようで会話じゃない、けれどその場にいるからこそ、音楽が満たされているからこそ、通じているものがあるのが、もうなんていうか、いいなあと思いました。そこにいなければ、通じない。その空間を共有している二人の雰囲気が、素敵でした。